「秋が来るとき」を観る2025/06/02

原題「Quand vient l'automne」。
老女二人の穏やかな生活を描いた映画だと思って見に行ったら、とんでもない。
ミステリ色の濃い映画でした。


80歳のミシェルはブルゴーニュの田舎で一人暮らしをしている。
パリにいる娘のヴァレリーと最愛の孫のルカが秋の休暇でやって来るという時に、親友のマリー=クロードに誘われ、キノコ狩りに行く。

やって来たヴァレリーは機嫌が悪い。夫と離婚寸前だという。
食事の時に、パリのアパルトマンをやったというのに、田舎の家も自分にくれと言い出す。
採ったキノコを炒めて出したが、ルカはキノコが嫌いと言って食べず、ミシェルも食欲をなくし、食べなかった。

ルカと森に散歩に行って、家に戻ると、救急車が来ていた。
気分が悪くなったヴァレリーが救急に電話をした後に気を失ったという。
どうもミシェルが採ったキノコが原因らしい。
ヴァレリーはここにいると殺されると、一泊もせずにルカを連れて帰っていく。
ルカと一緒に休暇が過ごせるはずだったのに、自分のせいで・・・と悔やむミシェル。

マリー=クロードの息子のヴァンサンは刑務所から出所し、マリー=クロードの家で暮らし始める。
ミシェルは彼に家の仕事を頼み、バーを開く資金を出してやる。
ヴァンサンはミシェルがルカと会えないことを嘆いているのを知り、パリに行く。

ヴァンサンがパリに行った日、ヴァレリーがアパルトマンから転落死したという連絡が来る。
事故なのか、自殺なのか・・・。

ルカは父親のいる中東には行かず、ミシェルと暮らすことを選ぶ。
やがてマリー=クロードは病気が悪化して亡くなる。
ミシェルは亡くなる前に彼女からある秘密を聞かされていた。

ヴァレリーは仕事も、結婚も、何もかも上手くいかないことを母親のミシェルのせいにしています。
ミシェルの過去が明らかになった時に、ヴァレリーのミシェルに対するとげとげしい態度がうなずけました。
しかし、人生が上手くいかないのはミシェルのせいではないし、自分でどうにかしていくしかないのです。
マリー=クロードの方も子育てに失敗したと言っていますが、それでもヴァンサンは母にも、母の親友のミシェルにも優しいです。
娘と息子の違いでしょうか。
いつまでも結婚しないヴァンサンはひょっとしてミシェルのことが好きなのかしらと思ったりww。

一番の被害者は孫のルカです。
父と母は仲が悪く、離婚寸前で、大好きな祖母ともなかなか会えません。
ミシェルと暮らし始めると、学校でイジメられます。
そこにミシェルに相談されたヴァンサンが登場し、上手くおさめてくれます。
他人ではありますが、家族のような関係が築かれているんですね。
ルカ君がハンサムで眼福でしたww。
大学生になった姿もすごく似ていて、すぐにわかりました。

ネタバレしないように書いていますので、隠された秘密は映画を観て確かめて下さい。
森の景色がよく、ブルゴーニュのような田舎に住みたくなりました。


「犬の裁判」を観る2025/06/03

「Le procès du chien」は2024年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドッグ賞を受賞した映画です。
役名は「コスモス」ですが、サーカス犬でグリフォン種の「コディ」という名前だそうです。
2023年には「落下の解剖学」に出演していたメッシ君が取っていましたね。
難しい役をちゃんと演じていました。
我が家のわんこたちに爪の垢を煎じて飲ませたいですw。


裁判で負けてばかりの弁護士アヴリルは、弁護士事務所の所長から次の裁判で負けたら首だと言い渡される。
ところが彼女のところにやって来たのは、三度も人を噛んだというオス犬コスモスの弁護だ。
断っているというのに、視聴覚障害のある飼い主のダリウシュはしつこく、彼女がやるというまで諦めない。
仕方なく弁護を引き受けるが、本来なら犬は物として見なされる。
しかし、犬は「物」ではないというアヴリルの主張が認められ、とうとう勝つ見込みのない犬が被告の裁判で戦う羽目になる。
有罪なら、飼い主への罰金1万フランとコスモスの安楽死が確定する。

コスモスの被害にあった女性はポルトガルからの移民である家政婦。
コスモスが餌を食べている時に彼に触ってしまい、顔を噛みつかれ、大きな傷を負ってしまった。
どうもコスモスは食べている時に邪魔されると、噛みつくようだ。
それだけではなく、裁判が進むうちに、コスモスは女性だけを噛むことがわかる。
犬の権利から安楽死問題、障害者の差別問題、移民問題、性差別問題・・・まで広がり、裁判はカオス状態に突入していく。

さて、結末は・・・。

ホント、予告編だけではわからないものですね。
後からわかったのですが、この映画は法廷コメディだそうです。
フランスのコメディはとんでもないものだとわかっていたので、前もってわかっていたら、見なかったかも。
でも、わんこが出るので、見たかも。(どっち?)

スイスが舞台で実話に基づいていると言いますが、いつのお話なんでしょうね。
ほぼ裁判は怒鳴りあいで、耳栓が必要でした(嘘)。
つくづく日本語って静かな言語だなぁと思いました。
自分の主張したいことを相手が聞いていようがなかろうが、とにかく主張するのです。論点がずれようが、お構いなしです。
まさかフランスやスイスでは実際の裁判もこうなのか。
いろいろと考えさせられることはあったのですが、言葉のやり取りがすご過ぎて、飛んじゃいましたww。
被害者側の弁護士の女性(ポスターの右端の女性)が怖かった。
つくづく人間って醜い生き物だなぁと思いました。

犬の裁判の他に上司のセクハラまがいの言動や市長選挙がらみのこと、隣の家庭のDV、必要のないセクシー場面…と盛り沢山で、ちょっとまとまりに欠けていた感じがあります。

コディくんは達者な演技でした。


でもねぇ、人に向かって唸ったり、吠えたりしている怖い顔が映っているし、特に森の中でアヴリルとコスモスが争うシーンがとても嫌で、私は見たくなかったです。
気をつけて観て下さいね。
そうそう、犬の食事中に触っちゃいけないことは当たり前のことだと思ったのですが、そうでもないのでしょうか。
みなさん、食べている時は絶対に犬に触らないで下さい。
うちの兄犬は唸りました。この頃は取られないことがわかったのか、唸らなくなりましたけど。
そういえば映画の中に、フィンランドにある男性二人が経営する凶暴な犬を保護する施設が出てきましたが、本当にあるのでしょうか。

映画館はほぼ満席で、笑い声が起こる映画ですが、人を選ぶと思います。
私は特に見なくてもよかったなと思いましたが、好き好きなので、フランスのコメディがお好きという方は見てもいいでしょう。
映画としては、「落下の解剖学」の方が断然面白いので、オススメです。

沖田円 『丘の上の洋食屋オリオン はなむけの皿』2025/06/05



昨日まで涼しかったのですが、今日から暑くなってくるようです。
そろそろ梅雨が近づいているので、紫陽花も盛りになってきました。
色のついた紫陽花もいいのですが、白いのも素敵です。
夏休みを目指し、憂鬱な梅雨を乗り切りましょうね。

丘の上の洋食屋オリオン』の続きです。


晴ヶ丘五町目の高台のにある『洋食屋オリオン』は昔から変わらぬ美味しいお料理をだすお店。お店に入ると看板猫のネロが迎えてくれる。
さて、今回はどんなお客様がやって来るのか。

「第一話 はなむけのナポリタン」
社会人四年目の花耶は、母親から急に、とっくに死んでいるはずの父親が今朝亡くなったと聞かされる。
実は花耶は不倫で出来た子で、相手が既婚だとわかり、別れた後に生まれたのだ。
行く気はなかったのだが、母親に忌引き休暇が有給だと聞き、花耶は葬儀に行く。
父親には颯馬という息子、花耶にとっては腹違いの弟、がいた。
颯馬が花耶について来たので、一緒にご飯を食べ、父親のことを色々と聞く羽目になる。

「第二話 ミートドリアと星の声」
文が飼っているキジトラの茶々は今年で二十歳。だんだんと食欲が衰え、眠っている時間が長くなり、高いところにのぼらなくなった。
茶々の様子を窺いながら、家事と仕事をする毎日だ。
たまに妹の結に茶々を見てもらい、夫の賢吾と外出することがある。
そんな時に行くのが『洋食屋オリオン』だ。
ネロと茶々は直接会ったことはないのに、ネロは茶々の体調が高齢のせいで思わしくないことを知って、気にかけてくれる。

「第三話 夏暁の野菜たっぷりカレー」
高校二年生の蓮太郎は不登校気味。一年のときに仲のよかった友達とクラスが離れ、今のクラスで最初は上手くやっていたつもりだったが、何気ない一言の後から避けられるようになった。それから学校に行ったり行かなかったりしている。
テストを受けた帰り道に晴ヶ丘の高台に行ってみようと思いたち、自転車をこいでいると、熱中症になり、高校生の男子に助けられる。
その子はなんと中学の同級生だった桐島蒼だった。中学生の頃、蒼がいじめに遭っていたのに、蓮太郎は見て見ぬ振りをしていた。
つい蓮太郎は蒼にその時のことを訊いてしまう。

「第四話 リスタートを告げる桃のムース」
ホテルのウエディングプランナーだった環はパワハラ野郎の上司を殴って首になる。実家に帰ろうと片づけをしていると、友人の開から電話が来た。
ちょうど開がルームシェアしていた相手が結婚するので家を出て行ったというので、一緒に住むことにする。
開の家があるのが晴ヶ丘の近くで、環は前にホテルで料理人をやってた子が三年前に退職して晴ヶ丘にあるおばあちゃんの店を継ぐといっていたのを思い出す。
開がたまたまその店のことを知っていたので、引越した後すぐにその店に二人で行ってみる。

「第五話 思い出の冷製かぼちゃスープ」
洋子が週に一度、『洋食屋オリオン』に通い始めて十年が経つ。
毎年夏に季節限定メニューとして出されるのが、かぼちゃの冷製スープで、洋子の大好きなひと品であり、特別なメニューでもある。
あずきさんが引退してからくるみちゃんが引き継いでいる味でもある。
これにはある理由があった。

様々な人たちの思い出の一品。
その料理を食べると、思い出すことがあり、それが辛かったり、楽しかったり、色々な思いがあるかもしれませんが、いつしかこの上もない最高の一品になることもあります。
どんな人の心にも寄り添い、心が癒される、そういうお料理が出てくるのが『洋食屋オリオン』なのです。

私の思い出の一品は何かと考えていますが、思いつかないです。
私の小さい頃に外食するという習慣がなかったんですもの。
たまに外で食べるものはお寿司とか塩ラーメン、お蕎麦ぐらいしかないですね。
これらがすごく美味しかったわけでもないですし、私の暮らしている町にイタリア料理屋とかフランス料理屋なんてなかったです(たぶん)。
今では外食や旅行が当たり前になってしまい、いい時代ですww。

読むと心がほっこりとなるお話ですので、心がささくれ立ったときに読むといいでしょう。
読むうちにお腹が空いてきて、きっと何か食べたくなりますよ。
私はナポリタンかな。あなたは?

アート業界を描いた本2025/06/07

一冊目は美術品のオークション、二冊目はキュレーターを扱った文庫本です。


一色さゆり 『オークションの女神』
つぎの日曜日に「東京オークション」は社運を賭けたオークションを開催する。
競売の目玉になるのは、ウォーホルの≪192枚の一ドル札≫やピカソの陶芸品。
マネージャーの冬城美紅のアシスタント、小洗凛太郎は慣れない仕事できりきり舞いの毎日だ。

オークションまで後六日という時に、爆破予告がある。
それだけでも大変なのに、ウォーホルを何としてでも落札したいという日本有数の資産家一族のワガママな令嬢や絵を売った金を使い、冷えきった夫婦関係をもとに戻したいサラリーマンコレクター、画廊経営に行き詰まり、絵を高く売るために道を誤りそうになるギャラリーオーナー、ライバル社「キャサリンズ」など様々な人たちの思惑が絡み合う。

はたしてオークションの女神は誰に微笑むのか。

一色さんのアートの世界を扱った本は面白いです。
オークションのことを知らなくても全く問題ありません。
短編集かと思ったら違いました。
全く関係のなさそうなお話が最後にまとまるところがいいです。

ウォーホルやポロック、ダリの逸話が出てきます。
そんなものを知らなくてもいいんですが、知るとより深くアーティストのことが理解できるような気がします。

美紅の実家は骨董屋で、彼女はそこでふたつのことを学んだそうです。

「ひとつは物の価値なんて不確かだってこと。(中略)もうひとつの学びは、その価値を決定する権利は、持ち主や見る者に委ねられるってこと。結局、美術品の本質なんて信じられるかどうか。アートは理解するものでなく、信じるものだから」

ようするにアートは自分がいいと思えばいいってことですね。


望月麻衣 『京都寺町三条のホームズ・22』
新型コロナウイルス蔓延のためニューヨークへの留学を諦めた真城葵は家頭清貴と約一年間の同棲生活を送り、大学を卒業してから籍を入れた。
就職活動は上手くいかず、やっと内定を取れた広告代理店ではやりたかった企画の仕事はできず、向かない経理をやらされ、先輩男性によるセクハラもあり、事業縮小で大阪事務所が撤退になったのを機に会社を退職せざるおえなくなった。
葵の初めての挫折だった。
そんなこともあり、葵は『蔵』で正社員の『美術補佐人(アート・アドバイザー)』として働くこととなる。

そんなある日、サリー・バリモアのアシスタントでキュレーターの藤原慶子が『蔵』にやって来る。
美術キュレーターとして有名な藤原陽平の発案による企画『アンダー25・アート・プロジェクト』という二十五歳以下の学芸員やキュレーターが作り上げる美術展示会にチャレンジしないかというのだ。
葵は清貴とともに、試験会場の有馬温泉の別荘に赴く。

『蔵』は骨董品店ですので、主に日本の美術品を扱っています。
話が急展開し、葵が大学を卒業し、清貴と結婚してしまいました。
このシリーズは葵と清貴の結婚で終わると思ったので、葵がある程度仕事をしてから結婚するものばかりと思っていたので、びっくりしました。
新章となり、結婚後の葵がどのようにアートの仕事を極めていくかが書かれていくようです。
私といたしましては、清貴とのイチャイチャは少しで、京都の紹介とキュレーターのお仕事の方をメインで書いていただきたいものです。

『京都寺町三条のホームズ』はシリーズ物で22巻もあるので、お薦めしませんが、一色さんの本はどの本も面白いので読んでみることをお薦めします。

馳月基矢 『拙者、妹がおりまして ①』2025/06/09



「第一話 つき屋始末」
亡父の跡を継ぎ、手習所の師匠を務めている白瀧勇実には、六つ下の妹の千紘がいる。
千紘は明るく活発でせっかちで、好奇心旺盛な性格。
一方、勇実は出不精で、温厚でのんびりしている。
千紘は現状で満足している兄をふがいなく思い、おせっかいを焼くが、勇実は勇実でそんな千紘を幸せにしてやらねばと思っている。
勇実の手習所は白瀧家と境を接した、剣術道場を営む矢島家の離れを使わせてもらっている。
白瀧家と矢島家は家ぐるみの親しい付き合いをしていて、勇実は矢島家の嫡男の龍治とは親友同士だ。

そんなある日、外出から帰った千紘が勇実と龍次に煮売屋のつき屋が十両用意しろと脅されているという話をする。
話を聞いたら最後、有無を言わせず、すぐに勇実と龍次は千尋につき屋に連れられて行き、つき屋のために一肌脱ぐことになる。

「第二話 恋心、川流れ」
勇実が千紘と龍次といっしょに両国の花火見物に行くと、武家の娘が船から落ちるのに遭遇する。
勇実は娘を助けに大川に飛び込み、千紘と龍次は船を出して、二人を船に引き上げる。
娘はしばらく白瀧家で預かることになるが、名が亀岡菊花ということはわかったが、何も話そうとはしない。
困った勇実は山蔵親分に素性を探るように頼む。

「第三話 神童問答」
勇実の手習所に母親に連れられて乙黒鞠千代という男の子がやって来る。
まだ七つで、他の手習所から幼いからと断られ続けているというが、母親は聡い次男坊の鞠千代を学問で身を立てさせてやりたいのだ。
勇実は断ろうとするが、話を盗み聞きしていた千紘が現れ、余計なことを言い出し、結局、引き受けることになる。

「第四話 道を問う者」
小普請組支配組頭の酒井孝右衛門が尾花琢馬を連れてやって来る。
勘定所で働いてから後に手習所の師匠になった勇実の父の源三郎が亡くなって三年が経つが、尾花は勇実に勘定所の仕事をしないかというのだ。
このことがきっかけとなり、勇実は己の行くべき道について考え始める。

一巻目なので、登場人物の紹介という感じです。
とにかく千紘が口喧しくて、何事にも首を突っ込んでくるという女性で、苦手なタイプです。兄妹というと、こういう感じにならざる得ないんでしょうか。
ステレオタイプではないですか。
それでも手習所の子供たちや勇実や龍次、尾花などの男性群が好印象なので、読み続けていけそうです。

<この頃のわんこたち>
兄犬はやっと胃腸の調子がよくなり、今は水でふやかしたドッグフードにトッピングで食べています。体重も3キロ台に戻りました。


トリミングが延期になったので、モジャモジャです。
近頃、スリッカーブラシを嫌がります。
次回から毛がからまないように、耳と尻尾、足の毛を短くしてもらうことにします。
未だにママのベッドの上で横になって寝ていますが、真ん中ではなくて足元の左端で寝るようになりました。


元気で変わり映えしないのがヨーキー弟。
アヒルちゃんがとうとう壊れてしまったので、新しいアヒルちゃんを買いました。
このアヒルちゃんはお値段のわりに(600円程度)長持ちします。
歯が丈夫で、すぐにおもちゃを鳴らなくしてしまうわんちゃんがいる方は試してみて下さい。

診察に行く2025/06/10

普通のアジサイもいいなと思うこの頃です。


あまり病院に行ったことを書かなくなりましたが、変わり映えしないので書かなくなったのです。
久しぶりに書いてみましょう。

内分泌科も眼科も三カ月に1回なので、重なると面倒です。
今月は歯のチェックとクリーニングまで入ってしまいました。
歯の方は下の前歯に歯石がつきやすいので、4ヶ月ごとに来て下さいで終わりました。

原発性アルドステロン症で通っている内分泌科では、行くたびに痩せなさいといわれるだけです。
前に痩せた時は、何も言わなかったのにねぇ。
その時、「よく痩せましたね」などと大袈裟に褒められると、今も続いていたかもしれませんわ(嘘よww)。
主治医はそばに看護師さんがいると愛想がいいのですが、いないと怖いです。
これから死ぬまで通うとなると、会いたいと思える医師に診てもらいたいと思うのはいけないことなのでしょうか。

眼科は以前の病院に戻りました。
コロナ禍で歩いていける近所の病院内の眼科にしばらく行っていましたが、毎年医師が変わりました。
研修医あがりらしい医師ばかりに当たり、二人の女医さんたちはよかったのに、今年の男性医師がイマイチでした。

今の主治医には、左目にも右目にも白内障があるが、左目の方が進んでいる、そのうち手術が必要になると言われました。
若い医師たちには白内障のことは言われていませんけど、気づいていなかったのかしら?記憶が定かではないですが、一番最初の医師に言われてたかも。
眼圧が低いと白内障になりやすいそうです。
白内障に目薬は必要ないのかと聞くと、世界で目薬をさすのは日本とドイツ(?)ぐらいだそうです。
二~三十代からサングラスをかけていたんですけど、無駄だったのかしら。
それともしていなかったら、今頃は手術になってた?
眼圧は手術をした左目が12で、緑内障ではないけどキサラタンをさしている右目が23です。右目は高眼圧症でしょうね。
狭い範囲の視野検査をしましたが、変わらず左目の視野はひどいです。
MD値がー23ぐらいですから。(ちなみにー12から末期でー30は失明らしいです)
今のところ進行が止まっているので、このまま死ぬまで変わらないことを祈っています。
視力検査も変わりがないのですが、この頃、見難いと思うことが増えています。
老眼と白内障のせいでしょうか?

仕事をしている時には思わなかったのですが、辞めると医療費が高いと思うようになりました。
クリニックと病院では、クリニックの方が安く感じます。
病状に変わりがないなら、毎回検査する病院よりも普通のクリニックでいいかなと思いますが、近所にいい内科のクリニックがないのです。探そうかしら。


<先週の外食>
久しぶりに美容師さん、お薦めのイタリアンを食べに行って来ました。
なかなか予約が取れないということだったのに、二日前でも取れたのは何故かしら。


前菜に肉系と魚介類系、そしてハモのスパゲッティ。


メインは魚にしました。
残念ながら、お料理が油っぽく、胃がもたれました。
新鮮なお野菜が食べたいと思う私でした。 
たまにはこんな時もありますよね。
次は美味しいお蕎麦を食べに行きたいです。

江戸時代の仕事の話(文庫本)2025/06/11

前から救急車のサイレンが外出するたびに聞こえると書いていましたが、この頃は救急車の姿を見かけるようになりました。
それも走っているのを遠目にちょこっと見るのではなくて、近頃はバッチリ鉢合わせするようになりました。
そのうち乗ることになりそうです(冗談ですぅwww)。


横山起也 『お茶漬けざむらい』
妹尾未明のところにお蜜という芸者が相談を持ち込む。
連日宴の席にお蜜を呼ぶ角屋の義一との「舌試し」に勝つための料理を考えてくれというのだ。
何でおれがと思いつつ、友人の絵師、仁鶴に愚痴りに行くが、彼とモデルたちに海苔茶漬けを作って食べさせることになる。
仁鶴の作る茶漬けは、普段の『浮世』を忘れるような『芝居』を食わせるようなものだ。
お蜜の「舌試し」を発端に次々と難題が持ちかけられるが、仁鶴は茶漬けを使い解決していったので、やがて『お茶漬けざむらい』と言われるようになる。
そんな彼に膳奉行の長男・四条園城崋山が挑んでくる。

編み物ざむらい』を書いた横山さんの新しいシリーズです。
妹尾未明は「舌の良さしか取り柄のない若き落ちこぼれ武士」とのこと。
緊張しいらしく、すぐこわばっちゃって、よく失敗をします。
その「こわばり」を取るのによかったのが、お蜜曰く「茶づる」こと、つまりお茶漬を食すことだったのです。
ちょっと風野真知雄さん風ですが、これから独自性を出して行くのでしょうね。
次回に期待します。
ア、未明の仕事はお茶漬じゃなかったわww。

坂井希久子 『星合いの空 江戸彩り見立て帖』
呉服屋「塚田屋」の三男坊・右近に色見立ての才を認められ、色見立て役として働いているお彩にライバル登場。七夕にちなんだ色合わせを競うことになる。
一難去ってまた一難。京都本店から長兄の蘇芳が偵察にやって来る。嫌味が趣味みたいな奴で、店の皆はピリピリしっぱなしだが、江戸っ子のお彩は彼の京風嫌味がわからない。お彩に迫る危機。

江戸彩り見立て帖シリーズの四作目です。
着物は着ませんし、持っていませんが、紋紗の着物が素敵で、着てみたくなりました。
京対江戸の戦いは、なんとか江戸の勝利で終わりましたが、未だに色々と文化の違いがあり、面白いです。
江戸の月見団子はまん丸で十五夜にちなんで十五個ですが、京の月見団子は里芋の形、しずく形で、十二の月を表し十二個(潤年は十三個)なんですって。今はこしあんや粒あんで包むようです。
月見団子って買ったり作ったりしませんが、京のは食べてみたいです。

<シリーズの順番>
①『色にいでにけり 江戸彩り見立て帖』
②『朱に交われば 江戸彩り見立て帖』
③『粋な色野暮な色 江戸彩り見立て帖』
④『星合いの空 江戸彩り見立て帖』(本書)

有馬美季子 『お葉の医心帖 きずなの百合』
弥生(三月)。道庵の診療所で働き始めてから一年が経ち、お葉は齢十八になる。
道庵のところに腰痛持ちの女絵師のお景が来る。道庵が彼女に鍼灸治療を施したのを見て、お葉は鍼灸に興味を持つ。お葉とお景は働く女同士として友となる。
卯月(四月)。二年前に怪我をした目が痛み出した元相撲取りの新太に、道庵の元弟子の源信が手術を施す。
皐月(五月)。道庵が咳き込み、熱を出す。お葉は診療所を休みにし、道庵を休ませ、お灸をしていると、お繁がやって来る。便秘がひどくなってしまったらしい。道庵はちょうどいい機会だからとお繁を稽古台にし、お葉に鍼灸を試させる。
水無月(六月)。高家旗本の奥様が駕籠に乗りやって来る。飲水病(糖尿病)で、壊死した足を切断するという手術を拒み、ある御典医を怒らせてしまい、他の御典医たちにも治療を断られたという。道庵は奥様の治療を引き受けることにするが、前途多難。

お葉と道庵は師匠と弟子ですが、父と娘みたいな感じでもあり、これからも上手くやっていけそうです。
源信とお葉の二人はこれからは道庵を支えていきたいと思っているようです。
いっしょになって診療所を継げばいいと思うのですが、どうなるのでしょうね。
出世を考えている源信ですから、いい縁談があったらそちらにいきますよね。
お葉は昔のこともふっきれ、いい医師になりそうです。

<シリーズの順番>
③『お葉の医心帖 わかれの冬牡丹』
④『お葉の医心帖 きずなの百合』(本書)

兄犬、13歳になる2025/06/12



お誕生日カードを作ってみました。
左側が我が家に来たばかりの姿で、右側が10歳を超えた頃の写真です。
比べて見てもあまり変わっていませんね。
犬の13歳は人間では68歳だそうです。
若い頃に比べるとヨタヨタしますし、今まで大丈夫だったことを嫌がるようになりました。
特にスリッカーブラシに毛が引っかかるのが嫌みたいです。(ママが雑?)
今週末のトリミングでは耳と尻尾と足の毛を短くしてもらいます。
できるだけよい老後を過ごしてもらいたいですものね。

では、今日の実際の姿をお見せいたしましょう。


この頃ママが寝るときに起きれなくて、朝に寝床にやって来ることが増えました。
横になって寝ているのを写そうとすると、気づかれてしまいました。


いつもはこんな感じで寝ています。


「ママ、何か用事がありますか」と訊いてきます。(トリミングが先週できなかったので、ボサボサですねぇ。ちょっと痩せたみたいです)
もう起きて遊びましょうか。


プレゼントのおもちゃを気に入ったようです。
弟に取られそうになりましたが、音がしないので、弟は興味をなくしたようです。


口にくわえるのにちょうどいいです。
ママが取ろうとすると咥えます。
弟の持って来いも疲れますが、兄の取ってみろも疲れます。
体力のないママです。


頑張ってケーキを作ってみました。
サツマイモとカボチャにプレーンヨーグルトを塗りました。
どうやったら上手く塗れるのでしょう。ヨーグルトはスプーンにくっついてきて、塗っても剥がれます。
やけになって、途中で止めてカッテージチーズと肉のふりかけをかけました。
食べさせる時にパパが買ってきたスイカをのせました。
弟と半分にしたのですが、飾り付けが難しいです。
とにかく美的センスのないママですwww。
美味しいのかガッツいていました。
スイカ、後で食べたら不味かった。

トリミングの日2025/06/14



アジサイが満開の中、トリミングに行って来ました。
トリマーさんのご家庭の都合で一週延びました。


兄犬は姿勢よく、モクモクと歩きます。
ヨーキー弟はあっちに行ったり、こっちに行ったりと家族で歩くと落ち着きがありません。

今回はブラッシングがしやすいように、兄の耳と足、尻尾の毛を短くしてもらいました。
これで毎日のお手入れがしやすくなると思います。
歯磨きは、歯磨き粉というおやつをもらう時間だと思っているので、兄は大丈夫です。
弟はとにかくお手入れが嫌いなばっちいわんこで、歯磨きもトリミングも嫌いです。
歯磨き粉を歯全体につけるだけはしようと頑張ったら、やっとしばらく歯磨きを我慢できるようになりました。
みなさん、どうやっていますか?


トリミング後の兄犬です。
足の毛がないと、足がすごく細いんですね。見慣れないので、笑ってしまいました。


犬は若い頃とそれほど見かけが変わらず、うらやましいです。


弟も少し耳と足の毛を短くしてもらいました。


弟は兄と違って、写真を撮るときに指示に従います。


おやつが欲しくて前に乗り出す兄。


後ろにいる弟は何で舌を出しているのでしょうねww。


やっぱりちょっと短くしずぎたみたいですねぇ。
そのうちちょうどよくなるでしょう。


弟は3.5kg、兄は3.2kgでした。
二匹共に耳が汚れていると言われました。
私が見ても汚れているのかどうかわかりません。
年寄りになると耳垢がたまりやすくなるのかしら。

これで兄のお手入れで、ママもわんこもストレスがなくなるでしょう。

小路幸也 『ザ・ネバー・エンディング・ストーリー 東京バンドワゴン』2025/06/15

「東京バンドワゴン」シリーズの番外編で二十作目です。
番外編なので、題名がビートルズではないそうです。
このシリーズも一年に一作と長く続いています。


初めに古本屋<東京バンドワゴン>の店主の堀田勘一の孫、青が堀田家に引き取られたときの様子が書かれています。
ということで、時代は過去、昭和60年(1985年)、青が幼稚園、紺は小学校六年生、藍子は中学校一年生です。
勘一の妻のサチさんと勘一の長男でロックンローラー、我南人の妻の秋実さんがまだ生存していた頃のお話です。
今回の狂言回しは秋実さんです。
店には住み込みで働いている田中夫妻がいます。
青は蔵で見つけた『不一魔女物語』が気に入って読んでいます。
実はこの本、原書はイギリスの希覯本で、この頃日本人に落札されたらしいです。

秋実さんは<つつじのハウス>という児童養護施設出身で、『不一魔女物語』が施設に二冊あったことを思い出します。
そこで勘一は秋実を連れて<つつじのハウス>に行き、二冊の古くなった『不一魔女物語』を買い取ります。
それからしばらくして、施設の仲間だった渡邊森夫から連絡があり、秋実の後輩で森夫の彼女だった野又美佐子が古美術窃盗団の片棒をかついでいることを知らされます。
どうも彼女は知らないうちに窃盗団に利用され、森夫の会社の社長宅に潜入するように強いられているようです。

そんなときに、青が幼稚園に歩いていく途中に誰かから見られているというのです。
窃盗団か、スカウトか、彼の母親か?
一体何の目的で?

東京バンドワゴンの面々が一つの事件と一つの謎に挑みます。

青の可愛さ全開ですww。
いつもと趣向が変わっていて、ちょっとマンネリかってとこがあったので、よかったです。
そうそう、サチさんと秋実さんのことで、まだ書かれていないことがありますよね。そのうちにですかね。
私が飽きないうちに、早く書いて下さいませ。

いつもと変わらぬ堀田家ですので、安心して読んで下さいね。
では、来年も会える日を楽しみにしています。