岩井圭也 『人生賭博 横浜ネイバーズ4』2025/04/20

横浜ネイバーズ・シリーズの四作目。


「1.名前のない恋人」
春節期間に入った頃、ロンはマツがギャンブルや柔術を止め、就職をしようとしていることを知る。おかしいと思いマツを問い詰めると、マツはアプリで出会ったシオンという彼女の借金を肩替わりしようとしていた。ロンはマツに言わずにシオンの身元を探る。

「2.人生賭博」
マツの人生の恩人で柔術道場の先輩の上林寛之ことカンさんが自殺未遂を起こす。競馬関連の詐欺に遭い、六百万取られ、借金を返せず、行き詰まったらしい。
マツはロンに協力を求め、カンさんを陥れたキシという男を探すことにする。

「3.ブルーボーイの憂鬱」
ロンはある事件で出会った予備校の数学講師のピロ吉から、小学五年の<ギフテッド>、久間蒼太に対人コミュニケーションを経験させてもらえないかと頼まれる。
興味を持ったロンは彼と会ってみると、彼は自分はハッカーだと言い出す。ハッカーにはホワイトハットハッカーとブラックハットハッカーがいて、彼がどちら側のハッカーか当ててみろとクイズを出される。ヒナに彼のことを話し、ロンは答えを得るが、当たっているのか?

「4.排除する者(エリミネーター)」
ロンは大月薫弁護士から<大八リアルティ株式会社>がディープフェイクを使った詐欺被害に遭ったことを聞かされ、プログラミングに詳しい幼馴染みを紹介してくれと言われ、断るが、ロンはある子を思い出していた。彼は最初は断るが、ヒナから説得してもらい、彼に協力してもらい調査を始める。

今回のキーワードは、マッチングアプリ、サブリース契約、競馬詐欺、ギフテッド、ハッカーの種類、ディープフェイクなどです。
色々な詐欺事件があって、もうついていけません。
とにかく被害者にならないように、注意していかなければなりませんね。
今はよくても、もっと年を取ってわけがわからなくなったら、どうしましょうね。

ヒナは横浜国立大学理工学部に、涼花は横浜市立大学の看護学科に合格します。
マツにも何かありそうです。
友だちが次々と自分の進む道を選んでいくのを見て、ロンも焦ってきたようです。
大学に入学したヒナも新しい出会いがあるでしょう。
ウカウカしていられないロンですね。

だいたいの登場人物たちの過去が明らかになってきたので、残るは欽ちゃん。
彼にどんなお話があるのか、楽しみですね。

<漫画の新刊>
私の好きなホテルの紹介漫画、『おひとりさまホテル』の六巻目が出ました。
京都の「丸福樓」に泊まってみたいです。
『本なら売るほど』の二巻目も発売されました。十月堂の店長さんだけではなく、特別な一冊を求めてやって来るお客さんも変わってますわww。

本には関係ないですが、この頃、見ているのが、「Kevin's English Room」です。大学の同窓生三人がやっています。
Kevinはアメリカ育ちの日本人で、「牛肉じゃなければハンバーガーじゃない」とか、彼のアメリカンなこだわりが面白いです。
いろいろなことをやっていますが、「英語の看板シリーズ」とか「ケビンの知らない日本語を探せ」、「CMでよく聞く『アサヒスーパードライ』をカッコ良く発音したい!」など笑ってしまいますので、電車の中では見ないように。
彼らは大学でアカペラサークル出身なので、歌もうまいです。
英語で歌った歌がありますが、お勧めは日英仏三か国語で歌う『水平線』と『3月9日』です。フランス語でネイティブではないやまちゃんが歌っていますが、いいんですよ。
楽しくアメリカの文化や英語が学べます。

泉ゆたか 『横浜コインランドリー』&『横浜コインランドリー 今日も洗濯日和』2025/03/10

泉さんは時代小説を書く作家さんだと思っていたのですが、違いました。
こころが傷ついた人にそっと寄り添うお話を書く作家さんなのですね。


中島茜は新卒で不動産会社に入社したが、ブラック企業で、三年間勤めたが、超繁忙期である三月初旬に、後先考えずに会社を辞めた。
それから半月経つが、一歩も外に出ず、食事はウーバーイーツ、朝から晩までベッドの上でスマホの動画を見て過ごしていた。

しかし、やっとこのままではいけないと思い始め、まずは洗濯をしようと思ったのに、洗濯機が動かない。
仕方なく、スマホで見つけた近くのコインランドリー、≪横浜コインランドリー≫に行ってみる。

驚いたことに、そこはカフェのようなお洒落な空間。
今の自分の格好では入りずらいので、帰ろうとすると…。
「何かお手伝いできることはありますか?」という声が聞こえた。
声をかけてきたのは、デニム地のエプロンをした華奢な女の人。
店長の新井真奈だった。

この出会いがきっかけになり、茜は横浜コインランドリーでアルバイトをすることになる。
コインランドリーを様々な人たちが利用する。
その中には悩みを持った人もいる。
そんな人に真奈は「洗濯相談0円」を利用し、絡まった心をほぐしていく。

やがてトラウマになっていた会社のことを乗り越え、茜はクリーニング師の国家資格を取ろうと決意する。

変わった常連さんや困ったお客さんなどが出てきますが、どの人も親しくなるに従いちゃんとした人だということがわかり、安心しました。
私はコインランドリーを利用したことがありません。
外から店を覗いて見ていますが、従業員さんがいるコインランドリーは見かけたことがないです。
従業員さんがいると、私のような使ったことのないお客は安心して利用できますが、今風ではないですよねww。

そんなに多くはありませんが、洗濯する時に役立ちそうなこと、例えば、洗濯の基礎、泥汚れの洗濯の仕方、アイロンのかけ方などが出てきますので、洗濯の方法等知りたい方は読んでみると一石二鳥ですww。
こころがほっこりして、軽くなるお話です。

<面白かった漫画本>
この頃、気に入った漫画本を紹介します。
児島青の『本なら売るほど 1』です。


脱サラして古本屋を始めた青年が店にやって来る様々なお客さんと織りなす物語です。
寺田寅彦の話や粋な着物おばあさん、二人で作る秘密基地、青木まりこ、腰痛などが話題で、面白いです。
本好き、必見の漫画です。

「お江戸けもの医 毛玉堂」シリーズ2025/03/01



江戸時代に獣医がいたとは思いもしませんでした。
本当にいたのでしょうか?

谷中感応寺の境内に、かつて小石川養生所で腕が良いと評判の医者だった凌雲と妻の美津が営んでいる≪毛玉堂≫という動物の病を診る医院がある。
凌雲と美津は≪毛玉堂≫の庭に捨てられた黒太郎と白太郎、茶太郎という三匹の犬とキジトラ猫のマネキを飼っている。
凌雲は腕は確かなのだが、無愛想。
美津が凌雲と患者の飼い主の間を取り持ち、なんとかやっている。
毛玉堂に毎日やって来るのが、美津の幼馴染みで江戸三大美人と言われる美貌のお仙。
お仙は笠森稲荷の境内にある水茶屋≪鍵屋≫の看板娘で、笠森稲荷一帯の地主で三百石の旗本である倉地家の跡取り息子の政之助と恋仲になっている。

毛玉堂に持ち込まれるけものたちの問題を、凌雲と美津は様々な観点から探り解決していく。
さて、どのような問題が持ち込まれたのか。

『お江戸けもの医 毛玉堂』
「お化け犬」
十二歳になるコタロウという犬が三日も食べていない。これ以上苦しませたくないという飼い主だが。
「そろばん馬」
算術ができるという”そろばん馬”の竹馬が、算術を間違えるようになったのは何故かという相談。
「婿さま猫」
六つになる牡猫のトラジが、この一月ほど、夜になると何の理由もなく急に飼い主の妻に襲いかかるようになったという。その理由は?
「禿げ兎」
絵師の鈴木春信が飼っている兎の耳の裏側に禿げができたという。近頃、春信は兎を抱いたお仙の絵を描いている。春信はお仙が原因だというが。
「おもらし犬」
深川今川町の足袋問屋≪山吹屋≫の若旦那が飼っている狆が、息子が生まれて一月ほどしてから、息子はを追いかけ回して、小便を引っ掛けようとするので、困っているという。何故なのか?

『玉の輿猫 お江戸けもの医 毛玉堂』
「玉の輿猫」
飼い主に連れられて来た茶色い狐顔の仔犬のコンタはとても利口な犬だ。
ところが数日前から脚を引きずり、押すと痛むという。どうも生まれつき節が弱いようだが。
「ご隠居鳥」
料亭≪玉屋≫で飼われていた緋鸚哥の赤玉が自分の嘴で羽を毟るので、胸のあたりの羽がごそっと抜けてしまったという。鳥に詳しくない凌雲は鳥屋に紹介してもらい、赤玉の相談ができるようにする。
「お馬鹿犬」
てろ助は飼い主が躾もせずにかわいがるばかりなので、傍若無人にふるまい、周りを困らせているが、飼い主は頓着しない。凌雲がてろ助はいつか命に関わる事故に遭うと言うと、それでは凌雲と美津で躾の行き届いた良い犬にしてくださいと言いだす。てろ助を引き受けた凌雲と美津は賢犬堂の伝右衛門に相談しに行く。
「目覚まし猫」
十三歳になる雄猫の玉三郎がこのところ夜中に騒いで飼い主を起こすという。
飼い主の家に行き、夜中に凌雲は飼い主と釣りをし、美津は玉三郎の様子を見ることにする。
「けんけん堂」
賢犬堂から迎えた一歳ぐらいの中型犬、影法師は穏やかで、何があっても怒らない。大八車に轢かれて尾が千切れても悲鳴さえあげず、微動だにしない。それなのに、人間が手を上げると怯える。なんとも不自然だ。何か理由があるのか?凌雲と美津は賢犬堂の伝右衛門に影法師のことを聞きにいく。

『うぬぼれ犬 お江戸けもの医 毛玉堂』
「よごれ猫」
お仙がもぐらという猫を連れて来た。もぐらは薄汚れていて、ものすごい臭いがする。猫は本来、匂いが少ないはずなのに何故なのか。
「猿田彦」
お仙が小梅という犬を抱いてやって来る。猫派だったはずなのに、この頃は犬の匂いが好きだという。
猿回しが猿を連れて来た。猿が鍵の開け方を覚えてしまい、檻の中に閉じ込めても、鍵を開けて外に出てしまい困っているという。猿を預かることにするが。
「うぬぼれ犬」
鈴蘭という女けもの医者が猿に噛まれ腫れていた美津の手の治療をしてくれる。
千駄ヶ谷の湯屋の娘が二歳の雌犬のお姫を連れてくる。お姫は鏡に映った己の姿に岡惚れしているという。
「愛馬小栗」
柳沢村の死産した馬の小栗が立てなくなった。早速、凌雲と美津、そしてたまたま毛玉堂に来ていた鈴蘭は柳沢村へ行く。鈴蘭は膿で晴れたところに針を差し、膿を出し、小栗を助けた。村人の男たちは凌雲先生のお陰だと言うが、女たちは…。
「金八金魚」
赤ちゃん連れの若い母親が金八という金魚が気鬱の病に侵されたといってやって来る。金八はもともと色鮮やかな琉金だったのに、色が黒ずんでしまったという。
凌雲と美津は彼女と亭主が営む古着屋に行って調べてみると・・・。

ほとんどのけものたちは環境の変化に馴染めず、問題行動を取るようになったようで、凌雲と美津夫婦はその原因を上手く探っていきます。
ちなみに、うちの弟犬はたまに休日に吠えるという問題行動を起こします。
休日はパパがいるので、何かあるんでしょうねww。

お仙はトラブルメーカーなのですが、美津はそんなこと気にしていませんし、凌雲や飼い主に対する接し方が優しいです。
美津はしっかり者で気のいい女性です。
いつか凌雲先生と本当の夫婦になれるといいですね。

けものたちのこと以外に、凌雲と美津夫婦のことやお仙に押し付けられた子ども、善次のこと、お仙の嫁入り話、女けもの医者、鈴蘭のこと、仔犬たちに厳しい躾をする≪賢犬堂≫の伝右衛門のことなどが書かれています。
悪い人の出てこない、ほっこりしたお話です。
犬の躾のやり方も参考になるかもしれません。
気になる方は読んでみてください。

読んだ文庫本と漫画2024/08/22



ほしおさなえ 『琴子は着物の夢を見る』
琴子はリユース着物を扱う「本庄の蔵」で古着の査定をしている。
店主の柿彦とは姉弟の様に育ち、社交性のない琴子とは気が合う仲だ。
琴子が着物の世界に入ったのは、育ての親から着物の見方を教わっていたこともあるが、琴子には不思議な力があるからなのだ。
琴子は着物に触れると頭の中に着物の来歴、すなわち持ち主の強い思いや風景、人の姿が浮かんでくるのだ。
ある日、琴子と柿彦は着物の出張買い取りに行く。
買い取りは上手くいくが、その後、売主が祖母の物だという一枚の銘仙の着物を見てもらいたいと言う。
琴子はこの着物に不穏な空気が漂っているのに気づく。心の蓋を少し開けてみると、声が聞えた。
とりあえず着物と、着物といっしょにはいっていた雑誌を借りていくことにする。
琴子は着物にこめられた戦前の秘めた思いを手繰っていく。

ほしおさんの新しいシリーズで、今度は着物を取り上げています。
八王子というと、ユーミンの実家が呉服屋というのは有名ですよね。
八王子は「桑都(そうと)」と呼ばれていて、古くから養蚕や織物が盛んだったんだそうです。
失われていく日本の古き良き物が、こういう風に本に書かれることにより、残され継承されていくようになるといいですね。

椹野道流 『最後の晩ごはん 優しい犬とカレーライス』
元イケメン俳優、現在「ばんめし屋」の店員という五十嵐海里は俳優の倉持悠子に師事し、朗読のレッスンを受けている。悠子が病気療養中と言うことで、自主練に励む毎日。
そんなある日、練習場のある淡海の家から出たところで黒いラブラドール・レトリバーと出会う。淡海と海里が犬に着いて行ってみると、彼は一軒の家の中に入って行き、そこで淡海は遺体となった飼い主を見つける。
黒ラブはマヤと名づけられ、淡海が一時的に保護することになる。
ところがマヤを引き取ってから淡海の周りで不思議なことが起こる。
松葉が家の中のあちこちに落ち、海里に声が聞えたのだ。

このシリーズも長くて、20巻目です。
ラブラドール・レトリバー、可愛いですよね。家は10㎏以上の犬はダメなので、飼えませんが。わんこのおかげでいつも以上にほっこりするお話になってます。
今頃気づいたのですが、テレ東でドラマ化されていたのですね。

秋川滝美 『ソロキャン!3』
榊原千晶、三十一歳。総合スーパー『ITSUKI』を軸とするグループ会社『五木ホールディングス』に勤めて七年。近頃、学生時代に楽しんでいたキャンプを再開。
第一話「二泊三日のキャンプ」
キャンセルが出たということで、二泊三日で父親の友人の息子が管理人をしているキャンプ場に行く。孫の美来が進路に悩んでいるということだ。
第二話「ご褒美キャンプ」
人事異動で、千晶は商品開発部の主任となる。そのため車で二時間かかるキャンプ場でご褒美キャンプをすることにする。今回は中華鍋を買い、中華に挑戦!ついでに仕事のレシピ紹介に使えるかと思ったら、結構大変だぁ…。
第三話「花恵の傷心」
商品開発部の『愛されキャラ』、野々村花恵が元気がないと思ったら、推しの動画配信者・治恩に恋人がいるのが発覚したという。
その上、花恵は治恩が主催したキャンプイベントのあとに結成されたキャンプグループに入っているが、そのグループのメンバー間でも問題が起っていて、キャンプに行けない状態だという。ソロキャンプよりもグループキャンプ派だという花恵はみんなとキャンプに行けるようになるのか。
千晶は花恵を火熾しメインの半日デイキャンプに誘い、火打ち石やファイヤースターターなどを使い火熾し競争をする。
第四話「迷える少年」
一泊の予定で初めての直火可のキャンプ場に行った千晶は、火を熾せるような空き区画がないというのに、火熾しをしようとする少年を見かける。山火事になっては大変と思った千晶は少年に声をかけ、自分の区画で火熾しをやるように言うが、結局、ご飯も食べさせることになる。時間が遅くなり、一人で帰らせるわけにはいかなくなり、困る千晶。どうする。
第五話「高圧的な管理人」
千晶は規則厳守と五月蠅い管理人のいるキャンプ場に行く。彼女は利用者の行動すべてを管理しようとし、特に火の始末に五月蠅い。彼女に腹を立てた利用者は『二度と来ない』と言い捨てて帰っていく。管理人がなぜあんなふうになったのか気になった千晶がネットで調べてみると…。

千晶ちゃんはカウンセラー志望だったらしいです。
そういう設定だからか、今回は色々と扱いに注意しなければならない人たちが登場しています。カラッと明るいソロキャンではないですねぇ。
美味しいキャンプ飯とお悩み相談、なんかそぐわないわぁ。
でもソロキャン好きは根暗なのかも。ひろしさんもどちらかというとそうだしね。
次回はもう少し日常の雑事を忘れられる内容でお願いします。

漫画でも面白いものがあったので、紹介しておきます。

猪川朱美 『鵺の絵師 14』
亡きひとたちへの生者の思いを絵にする菅沼英二郎。戦争は激化し、とうとう英二郎にも赤紙が来る。彼と彼と関わった人たちの戦後は…。
14巻で完結。戦後を知らない若い方々に是非読んでもらいたい作品です。

原作 七海仁 漫画 月子『Shrink 精神科医ヨワイ 12~13』
薬物依存症を描いています。相談先も載っていますので、興味を持った方は読んでみて下さい。

原作・漫画 ヨンチャン 原作 竹村優作 
『リエゾンーこどものこころの診療所ー17~18』
「離婚と子ども」と「依存症」が描かれています。

著者 モリコロス 監修 吉田直子 
『猫と紳士のティールーム 1~4』
最初はキモいおじさんにしか見えなかった店長も慣れてきたのか、素敵に見えてきましたww。私がいつも思うのは、こんなティールームがあったらいいな、しかないです。
この前行ったコーヒーショップは女性二人の声が大きすぎたし、アフタヌーンティールームは並んでいるし…。どこか近所に人の少ない、いいコーヒーショップかティールームがないか、探し中です。
猫のキームン君、可愛いです。家のわんこの2倍以上の大きさで、抱きがいがありそうですね。

最後のティールームは私の趣味みたいな漫画ですので、紅茶好きの方以外は読んでも面白くないでしょう。
他のシリーズはオススメです。

『北欧こじらせ日記』と「かもめ食堂」2024/08/18

「フィンランドに行く前に読めよ」、という感じの本を読んでみましたwww。


週末北欧部chika 『北欧こじらせ日記』
        『北欧こじらせ日記 移住決定編』
        『北欧こじらせ日記 フィンランド1年生活』
        『フィンランドルーティン100ー北欧好きをこじらせた私が旅           
         先で愛してやまないこと』
chikaさんとフィンランドの出会いは8歳の時に、英会話スクールでサンタさんに手紙を書かされたことからでした。
大学三年の時にはじめてフィンランドに行き、住みたいと思い、それから彼女の北欧こじらせ人生が始まります。
やがて彼女はフィンランドに関した仕事をしたいと思い、自分で会社を探し、仕事に就きます。
そして、フィンランドに住むという計画は立てます。(『北欧こじらせ日記』)
会社員をしながら12年、フィンランドに通い続けます。
そんな中で、寿司職人ならフィンランドに行っても暮らしていけると思い、会社員をしながら、週末に寿司職人の学校に通い始めます。(『北欧こじらせ日記 移住決定編』)
やっと2023年4月にヘルシンキのレストランへの就職が決まり、移住しますが…。(『北欧こじらせ日記 フィンランド一年生活』)

詳しくは本を読んでいただければわかるので、端折って書いています。
彼女のようにフィンランドが好きになり、時間がかかりはしましたが、移住という目標を叶えられる人ってどれだけいるのでしょうか。
寿司職人を養成する学校のことは聞いたことがあります。
寿司職人だけでなく料理人は立ち仕事ですし、体力のいる大変な仕事だと思います。それでも行きたいという強い思いがあったからこそ、chikaさんはやっていけたのでしょうね。
いろいろとあり、今は…ですが、頑張ってヘルシンキ生活を続けていってほしいと思います。

『フィンランドルーティン100』はフィンランド旅行に行く前に読むと、参考になります。
わたしは帰ってから読んだので、ここには行ったけど、ここには行かなかったなという振り返りにしかなっていません、笑。

かもめ食堂はAmazon Prime Videoのお勧めに出てきたので、再度観てみました。独特のかったるい時の流れが心地いい映画です。(褒めてるのよ)
サナエのことが気になりました。
彼女は肝がすわっていて、人生に達観しているような感じがあります。
彼女はフィンランド語をどこで学んだのかしら。
そういえばニョロニョロは電気を食べて生きているんだとか。
私は映画で知ったはずなのに、忘れていたわ。

かもめ食堂には行きたいと思わなかったけど、次回に行きたいと思ったところがあります。


このシーンの場所です。
ヘルシンキ東部のカイヴォプイスト地区にある「カフェ・ウルスラ」という70年以上の歴史のあるカフェだそうです。
Googlemapによるとヘルシンキ中央駅から20分強で着くみたいです。


海をボーとみて、のんびりしたいです。
私は山の人ではなく、海の人みたいです。

久しぶりの漫画紹介2024/05/13

漫画のことは書かなくなっていますが、主にシリーズ物を読み続けています。
その中で近頃、気にいったものをご紹介します。


二宮香乃 『珍獣のお医者さん 1~2』
わたしは医療物が好きです。もちろん動物のお医者さんの獣医を描いた作品もその中に入ります。
この漫画によると、「珍獣」とは「エキゾチックアニマル」のことで、犬猫以外の全ての動物を指すそうです。

幼い頃の夢を叶え、獣医になったというのに、神無望は犬アレルギーを発症し、勤めていた犬猫病院を首になった。
仕方ないので、犬猫以外を扱っている動物病院を探しては面接に行くが、上手くいかない。
ネットで探していると、たまたまエキゾチックアニマルを扱うという月光動物病院を見つける。
面接に行ってみると、病院はてんてこ舞い。
というのも近所で珍獣を飼っている家が火事になり、動物たちが運び込まれているからだ。
神無は行きがかり上、治療を手伝う。
一息ついたところで、月光院長と面接し、神無は採用されることになる。
しかし、初めて接するエキゾチックアニマルには戸惑うことばかり…。

亀、ウサギ、トカゲ、ハムスター、ワニ、ジリス、タランチュラ…。
種類が多くて、大変ですね。
飼っている人にとってはどんな動物でも我が子に等しいものです。
神無君の成長と月光院長のことが気になります。
面白い獣医シリーズが開幕です。

ずいの・糸山冏 『税金で買った本(11)』
この本も11巻目。結構長く続いていますね。毎回色々な利用者がいるもんだと感心(?)しています。
今回はバイトの石平君の家族、特に父親のことが明かされています。彼にも色々とあったんですねぇ。
図書館の裏側が知りたいと思ったら、読んでみてください。

池辺葵 『ブランチライン 6』
わたし、職人を尊敬しています。学生の時はなろうとは思いませんでしたが、後からなればよかったと思いました。でもその時は片目が見えないので、細かい手仕事はダメだなと諦めましたけどね。

「思いをこめて 大切に作られたものは なんでも 人の心を 震わす力が あるんだってね」

身体に合った手縫いの服を一度着てみたいです。とても着やすいそうです。

「ほんと おいしいものって 生きる力をくれる」

人によって元気をくれるものってそれぞれですが、わたしはなんてったっておいしいものです。
山田君の思いが届くように、祈りながら読んでいます、笑。

小山愛子 『舞妓さんちのまかないさん 26』
途中から登場した野球少年・健太ですが、舞妓さん、メインでお願いします。
舞妓でいるにも期限があります。つる駒は「芸鼓になるか、花街を去るか」決めなければなりません。どうする、つる駒。
大人になっていく彼女たち。舞妓である時期が短いからこそ、愛でられる。
名残惜しいですわ。

Cuvie 『絢爛たるグランドセーヌ』
コロナ禍でロイヤルバレエスクールは閉鎖され、奏は日本に戻る。
踊りたいのに踊れない毎日。
そういう日々の中、前へ進もうとする奏にいい知らせが届く。
進級試験に合格し、アッパーへの入学が決まったのだ。
しかし…。

医療関係のお話以外にも好きなものがありました。ダンスものです。
『アラベスク』以来、バレエの漫画が好きです。
バレエは芸術ですが、いいバレエ団に入ったり、いい役を取るために競争がある、誠に厳しいお仕事ですね。頭が下がります。

他にもありますが、今日はこの辺で。


<おいしいもの>


マルセイキャラメルと書いてあったので、マルセイバターサンドのクリームがキャラメル味だと思って買いました。
開けてみてびっくり。キャラメルじゃないですか。勘違いですねぇwww。
マルセイバターケーキも食べてみましたが、バターサンドに勝るものはありません。(六花亭ではチョコマロンも好きだけど)
口の中に入れると溶けていく、柔らかいキャラメルです。
この頃キャラメルは食べないので、あくまでも昔の印象ですが、普通のキャラメルよりも歯にくっつかないかも。

読んだ文庫本&漫画2024/02/17



<読んだ文庫本>
中山裕次郎 『外科医、島へ 泣くな研修医6』
三十一歳になった雨野隆治は医者になってもうすぐ七年になる、駆け出し外科医。
四月から半年間の予定で神仙島へ派遣されることになる。
神仙診療所には医師は所長の瀬戸山と雨野の二人、看護師は半田志真と繁田秀子の二人がいる。
島では今までとは違い、あらゆる病気を診なければならず、技量のなさを思い知らされる毎日だが、雨野は瀬戸山や志真たちの助けを借り、なんとかやっていく。
三十年以上もこの診療所で働いている瀬戸山。
彼が人生をかけて築いてきた医療体制と守ってきた島民の命、そして、諦めてきたいくつもの命がある。
あらゆる診療科の、あらゆる疾患を診て、全ての責任を負う瀬戸山の姿は、雨野には本当の医者の姿に思えた。
雨野は瀬戸山みたいな医者になりたいと思う。

人として、医者として、一回り大きくなった雨野くんです。
Dr.コトーを思い出しますが、雨野くんは島に残らず帰ってしまったのが残念でした。

喜多みどり 『弁当屋さんのおもてなし 巡り逢う北の大地と爽やか子メロン』
第一話 氷雪の下の幸を揚げる
札幌の弁当屋くま弁を夫婦で経営するユウと千春は、一泊二日でサロマ湖畔へ旅行に行く。宿泊した民宿はくま弁のお客だった華田将平が働くところだ。
宿で食事をしていると、将平が一人の女の子のことを気にしている様子がうかがえた。彼女は食事にあまり手をつけていないのだ。
次の日、将平と待ち合わせをしていたのに、将平が現れない。
将平はユウたちに食べさせる昼食の下見に出かけたらしいが…。

第二話 夕張小旅行とテッカメロン弁当
ドラマやバラエティで人気の有名人になった黒川茜がくま弁に現れる。一人の女性に後を付けられているという。その女性がくま弁の中にまで入ってきて、茜を探しているようだ。千春が声をかけると、店を出て行った。彼女は夕張市で開催されている映画祭のフライヤーを落としていく。
彼女のことに見覚えがあるような気がするという茜は、実際に夕張に行ってみると言い出す。
千春は明日はくま弁が休みの日なので、業務用バンで夕張まで行くことを提案する。

第三話 イカタコパーティーセット
お土産のイカとタコがあるので、ユウたちは休日に気心知れた友人たちを招いて食事会を開く。どんな料理がいいか訊くが、なかなか意見が合わない。ユウはあきれて厨房へ行ってしまう。
いつもユウに料理を作らせていると気づいたみんなはそれぞれタコとイカを使った料理を作ることにする。

第四話 冬の怪談と北海道巡り弁当
くま弁の近くのパティスリー・ミツで幽霊が出たという噂が…。
幽霊と間違えられたのはパティスリー・ミツのファンの梨之木という女性だった。
彼女は旅行に行けないので、道内で小旅行をした気分になれるお弁当を作って欲しいとユウに頼む。
ユウが作った弁当は…。

このシリーズは時が行ったり来たりします。
今回はユウと千春が籍をいれて数ヶ月の新婚の時のお話です。
お弁当で美味しいと思ったことはあまりありませんが、くま弁のなら食べてみたいです。
財政破綻した頃の夕張に行ったことがありますが、ゴーストタウンみたいでした。今はどうなんでしょう。メロンの食べ放題があるようですね。食べたいわぁ。

<読んだまんが>
大島弓子 『サバの秋の夜長』&『サバの夏が来た』
なんと猫が人間の姿で同じ大きさをしています。猫だけではなく、ノミやカラスなどの動物がみな人間の姿です。面白いですねぇ。
でも、このスタイルは続けず、猫は猫になりましたね。

漫画マキヒロチ 原案まろ(おひとりさま。)『おひとりさまホテル 1~3』
わたし、ホテルが大好きです。いろいろなホテルに泊まりに行きたいのですが、この頃ものすごく高くなっています。インバウンドのせいですね。
海外の旅行者価格と国内の旅行者価格の二つにしてくださいませんかね。
続々と新しいホテルができているようで、この漫画に出てくるホテルにいつか泊まりに行きたいと思っています。

漫画版『グーグーだって猫である』を読む2024/02/01



お散歩に行くと、水仙が咲いていました。


ちょっと寒いので、コートを着てお出かけしています。


散歩の後で行った町の神社では、能舞台の上で結婚式をしていました。
前もそうでしたが、神前だと参列者が少ないのですね。



ドラマで観て、漫画はどうなのか知りたくなり、全巻読んでみました。

一巻目。
グーグーが大島さんの初めての猫だと思っていたら、違いました。
サバがいました。
サバが急に亡くなり、茫然自失状態となった大島さんは、ねこを見に入ったペットショップでケージのすみの方にいた小さい元気のない子ねこが気になり、店員さんに話しかけたところ、その子ねこを買うことになってしまいます。
そのねこがアメリカンショートヘアのグーグーでした。
グーグーを間違ってサバと呼んだりするところ、わかります。

読んでいくうちに、グーグーだけが主人公ではないことが判明します。
だんだんとねこが増えていくのです。
一巻では公園で拾ってきたビーを途中から飼い始めます。
先住猫と新入り猫が親しくなるまで、色々と大変な様子に、犬も猫も変わらないのだなぁと思いました。

グーグーとビーでそんなこんなと色々とある頃に、大島さんが子宮筋腫と卵巣腫瘍で入院することになります。
近くに住むNさんが猫の世話を引き受けてくれてよかったですねぇ。
うちはどうなるのか…。
自分の身体がどうにもならないのに、それでも猫たちの面倒をみる大島さんには頭が下がります。

二巻目。
三匹目のねこ、クロ、四匹目のホームレスが飼っていた疥癬だらけのタマが登場。
病後間もないのに大島さんは、疥癬が他のねこにうつらないようにタマを隔離し、獣医に言われたように毎日塗り薬を塗り続けますが、このままで行くと共倒れになると思い、別の獣医のところに行ってみます。
そうすると、注射二本、二週間で治っちゃったのです。
ちゃんと病気の治療方法を調べてから病院に行った方がいいですね。

三巻目。
疥癬が治ったタマの目がよく見えないことがわかります。
そして、よせばいいのに、公園に捨てられていた子ねこを五匹保護します。
アラ、ねこが九匹になったわね。でも、このねこはいいところにもらわれていきました。よかったわね。
この頃、大島さんは引越しして広い家に住みたいと思い始めます。
地縛霊(?)に悩ませられながらも、今の家の近くにいい新築物件が見つかり、無事に引越します。

四巻目では、新居に引越し、庭に餌出しし、ねこさん、カモン状態。
グーグーが病気か、と思ったら、変な健康首輪を装着したため具合が悪くなったらしいです。怖いですねぇ。普通の首輪で我慢しましょうね。
ビーが行方不明になり、猫探偵(三日間で十一万円!)に頼むけど、見つからず、三日間で七万円の探偵に頼もうとした時に見つかるということがありました。
わが家の犬探しに十一万円も出せるか…?
庭に来るノラ猫たちを気遣う大島さん、お仕事をしながらですから、猫愛は何物にも勝る。

五巻目。
小心者のミケマルが家族になり、中型犬のタンタンの里親になります。
しかし、タンタンは猫の額ほどの庭しかない自分の家で暮らすよりも、広い庭があり、家族みんなが大の犬好きの家庭の方が幸せに暮らせるのではないかと思った大島さんは、タンタンを手放すことにします。
その一方、庭に来るノラ猫たちが子どもを産むようになり、大島さんは子猫を自分の家に保護して育て、猫好きの人たちにもらってもらうようにします。
しかし、ご近所の猫嫌いな人にとって、大島さんは迷惑な人なんです。

六巻目。
ルチルが出てきますが、八番目ということ。
わたしが知っているのはグーグーとビー、クロ、タマですから、あ、モーモーもいた。いつの間にか三匹も増えたのね。他のねこの名前はミケマルとクリクリ。アレ、クリクリって出てきたっけ?
もう何匹ねこがいるのかわからなくなりましたので、追うのは止めますわwww。
どうも13匹になったようです。
もうここまで来たら、大島さんは天使に見えて来ます。
どう考えても、わたしには出来ないことをしています。

この巻で終わりです。
というのも、題名で使っているわりにあまり出てこなかったグーグーが亡くなったからです。15歳と8ヶ月だったそうです。
ご冥福をお祈りいたします。

猫愛溢れる大島さんと彼女が出会った猫たちとの生活を描いた作品です。
ねこたちにそれぞれ個性があり、可愛いです。
お気づきのように、ドラマとは全く違います。
ドラマは猫よりも主人公の漫画家、小島麻子に焦点が当たっています。
漫画とドラマは別物。
そう考えると、特にわたしには不満はありません。
猫を主役にドラマが作れるかというと、難しいのではないでしょうか。
アニメとか特撮ならいいかも。

読んでから気づいたのですが、サバの漫画もあるんですね。
『サバの秋の夜長』と『サバの夏が来た』ですって。
アレ、サバが少年の姿をしているような…?

犬もいいんですが、この頃、猫といっしょに寝たいと思い始めました。
だって、子どもの頃に飼っていたのは猫なんですもの。
わんこたちにバレるとまずいので、内緒ですよ。

読んだ時代小説(文庫本)2023/11/22



森明日香 『おくり絵師』
おふゆは五年前、母が亡くなる間際に、亡父が江戸の絵師だったので、兄弟子の歌川国藤のところへ行くようにと言われ、仙台から江戸に出てきた。
それから国藤の住み込みの弟子となり、冬女と名乗るのを許されたが、この頃、自分の絵が描けずに悩んでいる。
絵が上手くなりたい思いは誰よりも強い。
だが、何を描きたいのかがわからないのだ。
自分にしか描けないと、胸をはれるものがないのだ。
そんな時に「死絵」に出会う。
一方、幼少時に仙台で知り合い、おふゆの思い人である旅芸人上がりの役者、市之進は浅草の芝小屋の夏興行「東海道四谷怪談」で主役の伊右衛門を演じることになる。

「死絵」とは人気の高い「死んだ役者の姿を描いた絵」すなわち『追善の絵』のことです。
女であるが故に絵師として悩み苦しむおふゆでしたが、「死絵」と出会い、自分がどういう絵を描きたいかがわかります。
お話の展開はすぐに分ってしまいますが、涙なくしては読めませんでした。

山本巧次 『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう<10> 抹茶の香る密室草庵』
現代から江戸へタイムトラベルしている女親分・おゆうこと関口優佳。
彼女が今回挑むのは密室殺人。茶問屋の清水屋が根津の寮の茶室で殺される。
この時、同じ株仲間の茶問屋の三人が冥加金のことで相談があると招かれていたが、その誰もが清水屋を殺せたはずがないのだ。
切羽詰まったおゆうは友人で江戸では千住の先生と呼ばれている宇田川聡史の助けを借り、真相に迫る。

宇田川も大胆になって、今回は穴開け用ドリルとファイバースコープ、超小型ロボットなどを江戸時代に運びこみます。大がかりな割にあまり役に立っていないような気もしますが、笑。
宇田川は南町奉行所定廻り同心の鵜飼伝三郎の秘密に気づいたようです。
さて、互いの秘密を知った伝三郎と宇田川はどうするのか。
おゆうとの三角関係はどうなるのか。楽しみですね。
ア、今回遠山の金さんが特別出演です。

坂井希久子 『つばき餡 花暦居酒屋ぜんや』
前回、大変な目にあったお花も落ち着き、やっとぜんやに日常が戻ってきた。
しかし、お梅と俵屋の若旦那との縁談は進まず、やきもきするお花。
彼女の気持ちを揺るがせかねないことが起こるが、どうやらお花も少し大人になったようだ。
そんな時に大奥勤めをしているはずの只次郎の姪のお栄がぜんやに現れる。
上様のお手つきになりそうだったので、病を得たということで暇をもらったと言う。お花は自分とは違う型破りなお栄をどう扱ったらいいのか戸惑うばかり…。

お花がだんだんと素直になり、落ち着いてきたと思ったのですが、お栄と接してから、またいじけの虫が出てきたようです。まあ、そんなに人は変れないですよね。お花が主人公のはずですが、ぜんやはこれからしばらくお栄に振り回されそうです。

有馬美季子 『おぼろ菓子 深川夫婦捕物帖』
齢二十六のお純は深川蛤町で飯屋<川野>をやっている。齢三十一の亭主の弥助は同心の林田に仕える岡っ引き。二人は七年前のある事件がきっかけで知り合い、その二年後に夫婦となった。
<第一話 花魁慕情>
ある日、吉原の妓楼の仮宅で花魁が殺された。現場には血文字の「月千」と菓子と思われる塊が遺されていた。弥助はお純の味覚と食の知識を頼りに捜査を続ける。
<第二話 つなぐ縁>
お純は十二の時に吉原に売られたが容姿に難点があり、台所の下働きにまわされる。しかし、いつの間にかお純の作る料理が評判になり、十六の時に仕出し料理屋へ移る。そして十八の時に、米問屋、栄口屋の大旦那に料理の腕と素直な人柄と気配りが認められ、身請けされ、栄口屋の台所で働くことになる。
ある日、栄口屋の孫、遙太郎が行方不明になる。その時、やって来たのが同心の林田誠一郎と岡っ引きの弥助だった。
お純は遙太郎のことが心配で、自ら思いあたるところへ行って調べてみる。

第一話の夫婦の会話が何やら不自然で、読むのを止めようかと思いました。
岡っ引きのくせに妻に相談し過ぎです。これならお純が岡っ引きをした方がいいんじゃないですか、笑。
第二話は夫婦になるきっかけになった事件の話なので、不自然な夫婦の会話がなくて読みやすかったです。
シリーズになるのでしょうが、たぶん続きは読まないな…。

<おまけの漫画>
小説ではないですが、漫画で怒りっぽい方に参考にしてもらいたいものがあります。『Shrink ~精神科医ヨワイ~11巻』です。
アンガーマネジメントに関するお話で、ここに出てくる男性のような人が職場や家庭にいませんか?
この漫画はパニック障害や鬱病、発達障害、PTSD、産後うつ、摂食障害、パーソナリティ障害、アルコール依存症など現代の心の病をわかりやすく描いています。
気になったら是非読んでみて下さい。

「天狗の台所 第一話~第六話」を観る2023/11/17

なんか具合がパッとよくなりません。
熱は一日で終わったのですが、胃の辺りにくすぶっている感じです。
軽いからといってもインフルエンザは普通の風邪よりもたちが悪いですね。
世間でも流行っているようで、今週末に遊びにくるはずだった子どもたちの保育園では半数以上がインフルエンザで休んでいるそうです。
子どもたちが熱を出さないかとヒヤヒヤしていたら、なんとママさんがコロナになっちゃっいました。
普通の日常生活が戻ったといっても、感染症はなくなっていませんから、気をつけて過ごさなくてはいけませんね。

私が具合が悪い時に観ていたのが「天狗の台所」というドラマです。
イケメン二人にガキンチョ一人がメインの出演者です。
このドラマ、景色も音楽もとてもよくて、観ていると心地よくて、しばらくすると寝ています、笑。
こういう所にしばらく滞在したいなと思うのは、疲れているからかもしれませんね。


ドラマではこの三人は天狗の末裔という設定なんです。
天狗の家系には14歳の一年間に世俗を離れて隠遁生活を送るというしきたりがあります。
物語は写真の右端の男の子、オンが14歳になって初めて自分が天狗の末裔であることを知らされ、ニューヨークから兄、飯綱基(中央)のいる日本にやって来たところから始まります。

基も14歳の時に日本に来て隠遁生活を送りましたが、15歳になる一ヶ月前に高熱を出し、背中に羽が生えました。今や羽のある天狗なんて皆無。
天狗会連盟ってのがあって、彼らが基を保護しようとしますが、先代の当代、(祖母か?)式子が断固として断り、それ以来基は式子の跡継ぎとして日本で暮らしています。
彼はとんでもないほどの食いしん坊で、趣味が素朴な生活と食といってもよく、毎日田畑を耕し、収穫し、美味しいものを作り食べることに生きがいを感じて暮らしています。仕事はしていないみたい。
地域の人々とも馴染んでいて、田植えや稲刈りなどの時には手伝ってもらっています。

オンは明るい現代っ子で、当初は田舎暮らしに不平不満をもらしていましたが、だんだんと慣れてきています。
犬のむぎの言葉がわかりますが、この力も15歳になったらなくなると聞き、残念に思っています。
基のように羽が生えるといいなと思い期待していますが、どうでしょうね。

一番左にいるのが基の友人で同じく天狗の末裔の愛宕有意。
彼の祖父が天狗会連盟の会長です。
基が機械音痴なので、オンのためにWi-Fiを設置したのが彼のようです。
東京のIT企業に勤めているのですが、週末によく基たちの様子を見にやって来ます。

景色が美しいといいましたが、その他に食べ物を作る様子も見所です。
田畑でとれた食物を丁寧に扱い、作るお料理はなんて事のないものですが美味しそう。
唐揚げのおにぎりとか水餃子、うどん、春雨の入った鍋、柚子のケーキ…etc.
見てるだけで涎が…。
どれもオンが「うまっ」というのがわかります。

一年でオンがどれだけ成長するのか、楽しみです。

基役は誰かと調べると、駒木根葵汰(こまぎねきいた)と言う人だそうです。
ドラマなど滅多に見ないので、知らない方ですが、羽がよくお似合いですww。
なんでいつも黒パンに白シャツなんでしょうね。作業しずらいと思うのですが。

実はこのドラマには原作があります。


田中相さんの描いた『天狗の台所 ①~③』です。
もちろん読みましたが、ドラマはそれほど原作と違いがありませんので、安心して観ていけます。
でもドラマの方が先に終わりそうですね。
これから天狗会連盟と何やらありそうな雰囲気ですし、オンは一年が過ぎたらどうするんでしょうね。NYに帰るのでしょうか。
私は基と一緒に日本で暮らすような気がします。

そうそう犬のむぎは何歳なんでしょうね。大昔から生きているようです。
ドラマのむぎ役はホワイトシェパードで、一話撮影時には生後七ヶ月で、大和君とスピカちゃんのWキャストだそうです。
大きい犬は小型犬ほどチョコマカしていなくていいですね。


「ママ、ぼくたちをディするのは止めてください」
トリミングから一週間なのに、何故か汚らしいわんこたちです。
「だから…」
わんこたちが五月蠅いので、ここら辺で失礼いたします。

ドラマも漫画も面白いので、特に日常生活に疲れている方は是非みてみて下さい。