太田愛 『天上の葦』2017/11/01



渋谷駅前の交差点で、老人が空を指さしながら死んだ。
その様子がニュースで流れ、テレビやsnsで話題になった。

興信所を営む鑓水と修司の元に、渋谷の老人、正光秀雄が空に何を見ていたのかを突き止めて欲しいという依頼が舞い込む。
一千万円という報酬のため、修司の反対にもかかわらず借金のある鑓水はその依頼を引き受ける。
一方、刑事の相馬は停職中に、失踪した公安警察官、山波の捜索を命じられる。
調べていくと正光と山波に接点があったことがわかる。

鑓水・修司・相馬の三人のシリーズはこれで三作目。
毎回、追いかけられるのがパターンですが、今回は公安から追いかけられ、瀬戸内海の小島まで行ってしまいます。

戦時中の場面が色々と出てきます。
あの時代、国民はどのように戦争へと導かれていったのか。
今、私たちは同じ轍を踏んではいないのか。
小さな火を小さいうちに消さなければ、その火はいつか大きな火になってしまう。
なんかきな臭い今、考えていかなければなりませんね。

前回同様、物語が上手く一つに収斂していくのがすごいです。

義母の四十九日の法要2017/10/29



日にちが経つのは速いもので、義母の四十九日の法要がありました。
お寺とお墓はずっと前に住んでいた街の近くなので、駅に降り立つとホッとします。
住んでいた街は散歩するにはいい所で、犬たちもきっと好きになっただろうな。
(この頃、犬目線で考える癖がついてしまったようです)
住めるものならまた住んでもいいかなと思います。
しかし、今は地価が上昇してしまったため、結構マンションなどお高くなっているので、無理かも・・・。

ホスピスに関して書いておこうと思うことがあります。
4つ行き、そのうちの一ヵ所に入院したのですが、残りの三ヵ所はあれから何も連絡がありません。
一番最初に行ったところはシスターが、「名前を入れておきます。10月の終わり頃になりますが、もっと早くなるかもしれません」などと言っていたにもかかわらず、全く連絡がありません。
今すぐ引き受けますと言ったのに、コーディネーターの一存でダメになった所は、文書でこちらから状況を〇週間おきに知らせろみたいなことが書いてあったのですが、知らせるまでもなく(だってもう終末期だったんですもの)、連絡しなかったので連絡は寄越さないのでしょう。
最後に行って、ここをもっと早く行っておけばと思った所も何も言ってきません。
相談料と言って5000円もとったのに・・・とちょっと思います。
向こうから空きができたら連絡しますと言われても、電話を待つのではなくしつこく連絡する必要があるようです。
義母の場合は空きがありますと言われても移せない状態だったのでほっておいたので、電話が来なくても問題なかったのですが、そうじゃない場合はそのまま連絡を待っていると、連絡が来ないことがあるので気をつけてください。

法要はひっそりと行われ、兄夫婦と9月に大学を卒業した甥、私たち夫婦の五人が出席し、最後に納骨をしました。
義父の時は大雪、義母は大雨。
二人共、天気には恵まれていませんね。

台風が来るから人が少ないだろうなんて思っていたら、とんでもありませんでした。
雨にもかかわらず、出かける人が多いんですね。
会食がなかったので、帰りに中華料理を食べてきました。

そろそろエンディングノートでも書いておいた方がいいかな。
遺影も撮りに行こうかしら。
その前に家にある使わないものを捨てた方がいいわね。
色々としておくことがあるようです(笑)。

熱中症?2017/08/13



ベッドで相も変わらずひっくり返っている兄犬です(笑)。
今日はママは午前中はお仕事でした。
パパにかまってもらえず、ちょっぴり不満な様子。

お昼は鰻と決めていましたが、なんと、いい気になって飲めないビールをちょびっと(コップに3センチぐらい)飲んだせいか、夏バテのせいかわかりませんが、急に具合が悪くなりました。
汗がドッと出てきて、テーブルにうつぶせになり、冷たいおしぼりとお水をもらい、首筋を冷やしました。
検査入院で気分が悪くなった時みたいでした。
隣で鰻を食べていた人たちはサッサと鰻を食べていなくなりました。
私が何か病気を持っていると思ったのか、吐かれたらいやだと思ったのか・・・?
ただ気分が悪いだけなのに。
お店の方、ご迷惑をおかけしました。すみませんでした。

しばらくすると大丈夫になりましたが、私の鰻は持って帰りました。

家に帰り、鰻はちゃんと食べてから、寝ました。
起きてから血圧を測ると、上が110、下が80台で、いつもよりも低く、脈拍が90台でした。
気分が悪くなったのはアムロジンのせいでしょうか?
アムロジンを飲みだしてから、口の中が乾いて口内炎が出き、尿の量が多くなったようです。
夏は20代の頃から気分が悪くなる確率が高い季節です。
家に引っ込んでいる方がいいのですが、そうもしていられないですものね。

来週は義母のために2つ病院に行かなければ。
これも疲れます・・・。

荻原浩 『海の見える理髪店』2017/07/30

学校が夏休みになったせいか、日中の電車は妙に混んでいます。
この前、観光に来た外国人男性が、電車に乗ってきた御老人に席を譲っていました。
その譲り方もスマートで、躊躇することなくすっと立って、「どうぞ」というような感じで、譲られた方も笑顔で、「ありがとう」と日本語でおっしゃって座りました。
日本の若者もこういう風にできるといいですね。



直木賞受賞作だというので読んでみました。
短編集だったのは予想外でした。
6つのお話が載っています。
どの話が好きかは分かれるかもしれませんね。
私の好みは最後の「成人式」です。

娘が交通事故で亡くなってから五年。
郵便で成人式用の振袖のカタログが送られてきました。
娘のことを極力考えないようにしているのに、心がえぐられるような瞬間でした。

父親である私は夜中に妻が寝た後、秘かに娘の部屋で、娘の映ったDVDを見ていました。
それを妻に見つかり、話し合った二人は、成人式に娘の代わりに出ることにします。
もちろん、私も妻も成人式の衣装を着てです。
さて、二人は成人式に無事に出られたでしょうか。

アラフィフの男女が、成人式用の振袖を着て袴をはくだけでも笑っちゃうのに、成人式まで行くなんて、勇気あると思います。
それだけ娘を失った悲しみが深いのでしょうね。

荻原さんの作品は他にも何冊か読んでいるのですが、受賞作よりも他の作品の方がおもしろかったですね。



一暴れした後の兄犬。
耳の毛が乱れているのがかわいいです。

LS・ホーカー 『プリズン・ガール』2017/06/25

雨の日はカラスがいないかと思ったら、さにあらず。
相変わらずカアカア鳴いています。
昔、トリフォーだかの「鳥」という映画がテレビでやっているのをチラッと見ましたが、怖かった。
カラスは大丈夫よね。


18歳のペティは3歳の頃から父親と二人で要塞のような家に住んでいました。
父から軍人のように銃器の扱いと対人戦術を教わり、学校へも行けず、孤立した生活を送っていました。
もちろん、周りからは変人扱い。
ところが、父が急死。
これで人並みの暮らしができると思ったのに、やってきたのは気色の悪い中年男性の遺言執行人。
弁護士から聞かされた遺言内容は思ってもみないものでした。
このままでは囚人のように一生を終わる可能性があるとみたペティは、自分の過去を探るために、弁護士事務所から父の遺品を奪い、町から逃亡します。
(以下、ちょっぴりネタバレあり)

弁護士と遺言執行人の意図がわかりません。
お金でしょうか?
ストーカーから逃げるにしても、こんなにしないとダメなのでしょうか?
父親はやり過ぎですよね。
実際、ストーカーは彼女たちを探していなかったわけですし。
彼女に付き合わされる男の子がかわいそうでした。

映画にしてもいいかもしれませんね。
面白く読めましたが、ミステリとしては・・・。