節分は落花生2025/02/03

2025年の本屋大賞ノミナート作品が発表されましね。
一応書いておきます。

早見和真 『アルプス席の母』
阿部暁子 『カフネ』
山口未桜 『禁忌の子』
一穂ミチ 『恋とか愛とかやさしさなら』
野﨑まどか 『小説』
金子玲介 『死んだ山田と教室』
恩田陸 『spring
朝井リョウ 『生殖記』
宮島未奈 『成瀬は信じた道をいく』
青山美智子 『人魚が逃げた』

悲しいことに、一冊しか読んでいません。(途中で止めたのが一冊です)
今から図書館に予約しても、読めるのは来年かもしれませんね。
文庫になるのを待ちますわ。

昨日、節分で思いだしました。
東京に来て驚いたのが、節分に大豆を食べることです。
大豆をまいて拾って食べるのは、汚いなぁと思いました。
たぶん、食べる豆と投げる豆を別にしていますよね。
我が故郷、北海道では落花生をまきます。
殻がついていますから、拾って食べても大丈夫。
昨日、スーパーで落花生を買ってきて、夫を鬼にして投げてから食べました。
(投げても1、2個よ、笑)
物価高のおりですから、落花生をまいてはどうでしょうか。
ア、節分が終わってますね。来年、覚えていたらどうでしょう。
(落花生の写真を撮ろうと思ったら、夫が全部食べていました。落花生を投げられた腹いせでしょうかww)


<久しぶりのわんこ>


兄は夜にできるだけ眠らないようにしています。
というのも、ママのベッドで寝たいからです。
でも、眠たさに負けることが多々あります。
昨夜も寝てしまい、朝にママのベッドにきました。
いつもは犬用の毛布の上なのですが、珍しく布団の中に埋もれています。


ママが写真を撮っているのに気づくと、顔を伏せてしまいました。


たまに弟のおもちゃを取ることがあります。


歯が多いだけあって、弟の方がしっかりとおもちゃをかんでいます。
フィンランド土産で唯一音のするニワトリちゃんです。
もう一匹は一日ももちませんでした。
恐るべし弟の歯。(弟はいい子なので、人の手も他の犬も噛みません)

近藤史恵 『ホテル・カイザリン』2024/01/12

ずっと前に非常食を買って置いておいたので、賞味期限がどうなっているのか確かめてみました。
そうすると、ビスケットなどは昨年の10月ぐらい、アルファ米は今年の1月、パンの缶詰は2月に期限が切れます。気づいてよかったわ。


ネットで調べると、ビスケットなどは期限が切れても六ヶ月ぐらいは食べられるというので、ビスケットを食べてみました。全然大丈夫です。
アルファ米は別の容器に入れてお湯を入れると、米の芯が残りました。
おかしいと思って作り方をよく見てみると、お湯の場合は15分、水の場合は60分待つそうです。作り方をよく読みましょうねww。
量が多いと思ったら、お茶碗で軽く二杯分で、意外と美味しかったです。
これからしばらくランチは賞味期限切れの非常食になります。

うちの場合はわんこたちがいるので、避難所には行けないと思いますので、どう避難するのか、考えておかなければなりません。



近藤さんの本は好きなので、新刊がでたら読むようにしています。
この本は長編小説だと思って図書館に予約したら、八篇の短編集でした。
実は私はあまり短編小説って好きじゃないんです。
この前、原田マハさんの『黒い絵』は二篇ぐらい読んでパスしてしまいました。
ダークなのは嫌いですもの。
この本もどうかと思って読み出したら、最後まで読んじゃいました。

「降霊会」
学園祭実行委員だったが、家の都合で学園祭当日までの一週間を休んでいたぼくは、幼馴染みの宮迫砂美がペットの降霊会をやるということを聞き驚く。砂美が何を企んでいるのか、心配になったぼくは降霊会に参加することにする。

「金色の風」
幼い頃からやっていたバレエを止めたわたしはフランス語を学びにパリに行く。
パリでベガという犬とランニングしていた女性と知り合い、わたしも走ってみることにする。
走っているうちに、わたしはあることに挑戦することにする。

「迷宮の松露」
わたしはモロッコにもう二週間も滞在している。
思い出すのはわたしを育ててくれた、美しい祖母のこと。
ある日、道に迷った日本人夫婦に話しかけられる。
ホテルまで送ってあげた翌日、お礼にもらったのが松露。
それは祖母との思い出のお菓子だった。

「甘い生活」
わたしは子どもの頃から誰かのものが欲しくなるタチだ。
しかし、誰かのものを欲しがるのはよくないことと知ってから、上手く立ち回る方法を考えた。
小学校の六年生の時、沙苗が持っていたオレンジ色のボールペンがどうしようもなく欲しくなったわたしは…。

「未事故物件」
植野初美は東京に引越し、一人暮らしを始めた。
それからしばらくして、朝の四時から洗濯機の音が聞え始めた。
管理している不動産会社に苦情を言うと、上の階は空き室だという。
音は一体どこからしているのか?

「ホテル・カイザリン」
ホテル・カイザリンはわたしのお気に入りのホテル。
わたしは毎月好きなマクベスの部屋に泊まる。
そんなある日、よく見かけていた女性のひとり客と知り合い、意気投合し、都合がついたら同じ日に泊まろうということになる。

「孤独の谷」
大学で風土病を研究している白柳は、『文化人類学Ⅰ』を履修している波良原美希から相談を受ける。
それは彼女が九歳の時に養子として引き取られた纏谷村に住む家族に関する妙な噂のことだった。「纏谷という村に住むものは、たったひとりで死ぬ」というのだ。
実際に彼女の父が謎の死を遂げていた。
興味を持った白柳はヘルシンキでの学会を終えた後、美希の叔母に会いにラトビアまで行ってみる。

「老いた犬のように」
ぼくは小説家。ぼくのミューズ、妻の葵が出ていってから書けなくなっていた。
彼女はぼくの半身で、優しい人だったはず、なのに…。
ある日、SNSでリプライしてきたハンドルネーム「南風」さんと、いつも行く喫茶店で、偶然話すことがあった。
行きがかり上、彼女の書いた短編を読んでアドバイスをすることになるが…。

しょっぱなからいや~な感じの終わり方だったので、イヤミスでいくのかと思ったら、違いました。
多彩な近藤さんの色々な面を見させてくれます。ダークサイドに寄ってますけどね。
八篇の中で、私は主人公が再生するお話の「金色の風」とモロッコの異国情緒漂う「迷宮の松露」が好きです。
松露って和菓子なんです。食べたいわぁ。
読みながら、そろそろ外国に行きたいなと思いました。

表題の「ホテル・カイザリン」はこんなホテルがあったら泊まりたいというものです。
明治時代の洋館を改装した、各部屋には創業者が好きだったシェイクスピアの戯曲の名前がついているホテルだそうで、主人公が泊まったマクベスの部屋はくすんだ紅色のカーテンで、ベッドカバーもカウチに置かれたクッションも炭灰色で、キングサイズのベッドと暖炉、ベランダがある部屋です。
ロミオとジュリエットの部屋は、シフォンのカーテンが繭のようにベッドを包んでいて、ベッドリネンは白いレースで揃え、ベッドのクッションにひとつだけ赤いクッションが紛れ込んでいるんだそうです。
ハムレットの部屋はどんななのか、興味があるわぁ。

それなりに楽しめた短編集でした。
読むと、それぞれの方が気に入る物語が見つかるでしょう。

アラビアの福袋2024/01/07



散歩の途中に咲いていたピンクの椿。綺麗ですね。

珍しいことに昨年末は福袋を買う気にならず、1つも福袋を買っていませんでしたが、イッタラから福袋のお知らせが来たので、アラビアの一万円福袋を買ってみました。
イッタラのは2、3年前(かな?)に買い、持っているものばかりだったので、アラビアにしたのです。家の中に、結構沢山食器があるんですが(苦笑)。
柄の好き嫌いがありますが、私的には結構いいものが入っていました。


持っていない「フヴィラ」というシリーズのものです。
ピンクが心を明るくしてくれます。
イッタラのローズと色が合いそうです。
食卓が華やかになります。

初売りに行きましたか?
三年ぶりに二日の日に駅ビルの初売りに行ってみました。
コロナ禍前にはタオルは初売りで買っていました。
しかし、タオル屋の前はガランとしていて、人がいません。
セールはやっていたのですが、前のような長蛇の列はありません。
午前中で終わってしまったのか、もうコロナ禍前のような初売りはやらないのか?
日本のお正月の風物詩がなくなりそうで、残念です。

新年と言えば、食いしん坊の私には花びら餅です。


大福茶(おおぶくちゃ)を探したのですが、探せず、ほうじ茶と一緒に食べました。
今日は七草粥の日です。皆さんは食べましたか?
今年のような年にはなおのこと、縁起を担ぎたくなります。


縁起とは関係ないのですが、夫が仕事始めの日にこれを買ってきました。
ただの唐揚げに見えますが、北海道の「ザンギ」です。
「ザンギ」は醤油ベースのたれに鶏肉を漬けこんでおいてから衣をつけてあげるというものです。
実家ではショウガを多くいれていました。
普通の唐揚げの二倍ぐらいの大きさで、食べ応えがあります。
お試しを。


「ママたちはいいですね。ぼくもたべたいです」by ヨーキー弟

兄よりも早く食べ終わり、兄の食べ残しを狙っているヨーキーですwww。

根津まで行く2023/10/17

涼しくなってから出かけることが増えてきました。
といっても、この頃昼間は暑いですねぇ。
汗っかきの私は大変です、笑。

用事があったので、都心まで出かけ、ついでといってはいけないのですが、義理の両親のお墓参りに行って来ました。
コロナ禍には行けなかったので、三~四年ぶりでしょうか?


お寺に萩の花が咲いていました。
先週からキンモクセイも匂い始めましたね。
暑くても季節は秋なんですねぇ。

お腹がすいたので、いつも行く根津のお蕎麦屋さんに行ってみると、お休みでした。
それじゃあということで、ずっと前に私が行ったことのあるうどん屋にしました。


蔵が目印の釜竹です。建築家の隈研吾が改装したそうです。
隣が老人ホームで、これも隈さんの設計だそうです。

待っている人が沢山います。
驚いたことに、半数以上がヨーロッパ系の観光客です。
普段私が行くところにはそれほどいないんですが、いるところにいるんだ。
ガイドブックにのっているのかな。
一人で来ている日本人女性は観光客と話すのが趣味なのか、待っている時に私たちの隣には座らず立っていたのに、外国人が来たら座って話しかけていました。
会話の練習にはいいかも。

20分ぐらい(たぶん)でお店の中に入れました。
私たちはビールとおつまみなんかも頼んでしまいましたが、外国の方々はアルコール抜きでおかずを何品か頼み、お箸を使って、うどんを一本ずつすくって食べていました。


最後に食べた釜揚げうどん。
ネギとショウガ、天かすで食べます。
ちょっと私にはおつゆがしょっぱ過ぎました。
おつまみでお腹がいっぱいだったので、夫に残りを食べてもらいました。
夫は大盛りを頼んでいたので、食べるのが大変だったみたいです、笑。


窓の外の庭にスケボーに乗った猫さんがいました。
若い店主の趣味でしょうか。

お昼は混んでいるので、ゆっくりできませんが、夜は予約ができるらしいので、のんびりお酒を飲みたい方は夜に行くといいかもしれません。
昼間は待ちますので、そのつもりでお出かけ下さい。

風野真知雄 『わるじい慈剣帖10 うそだろう』2022/11/18

減量講座が終わって、気が抜けて、また食べ出すかと思ったら、大丈夫です。
でも体重の減りは緩やかで、ひょっとしたらプラトー(停滞期)かも。

食事は「あすけん」のアプリを使って、1500カロリーを目安に摂取カロリーをみています。あまり細かく材料を量るのも面倒なので、適当。
困るのは料理を選ぶと、材料に何を使っているのかとか何を何グラムで一人前なのかがわからないことです。せめて一人前〇〇グラムと表示して欲しいですわ。

エクササイズも続けています。毎日は疲れるなぁと思って調べてみると、毎日やらなくてもいいようです。週に3日ぐらい、一日置きにやればいいかなと思っていますが、やらないのも物足りないので、軽いエクササイズを探してやっています。(結局毎日してるんかい、笑)
おばさんなので、初心者用の軽いのをやります。
体力のない人とか中年以降の方は参考になるかもしれないので、何をしているのか載せておきますね。(けっして回し者ではないですがww)
Marina Takewaki」の「10分で1000歩 おうちで歩こう」、「20分で2000歩 おうちで歩こう」、「室内散歩10分」、「室内散歩20分」を気分によって組み合わせて30分から40分やります。まりなさんが可愛くて、いっしょにやろうという気になります。色々とあるので、物足りない人は他のもやってみるといいかも。
たまにお母さん(60歳!)も登場しますが、彼女、インストラクターらしく、キレッキレです。
わたしはステップを覚えられないので(恥)、単純なものを選んでいます。
軽くやろうと思う日は母(81歳!)と娘がやっている「yes2next」。
お母さんがキュート!英語ですが、二人で会話をしながらのんびりやっているのがいいです。これは何歳でも出来そうです。
後は「やさしいエアロビクス」とか「アゲトレ」。「アゲトレ」ではやさしい口調のインストラクターさんといっしょにアニソンメロディーに合わせて歩くとかいうのもあり、楽しめます。
今度試そうと思っているのが「Walk at Home」です。色々な体型の人たちが集まって歩くというのがアメリカらしいですね。

さて、本の紹介です。


『わるいじい慈剣帖』も十巻目になりました。なんと残念なことに、今回で完結となります。

やっとやくざの抗争も終わりかと思っていたら、収まらなくなっていました。
今まで銀治郎に従っていた連中の半数が東海屋千吉を、後の半数が新しい親分を担ごうとしているのです。
愛坂桃太郎は孫の桃子と思う存分触れあえると思っていたのにね。
雨宮五十郎が上司の南奉行所の町回り方与力、松島凡太郎を連れて、抗争を鎮める知恵を借りにきました。
桃太郎は千吉よりも人望も実績もある男はいないのかと聞きますと、牢獄に入っているが、一人いると言います。
果たして桃太郎の目論見は上手く行くのか。

そんな頃に、大家の卯右衛門が飼っていたタコが一匹から五匹まで増えたのに殺されたり、夜明けから日没まで二階の窓から通りを見下ろしている侍や変な音を出す男が現れます。
これらの謎を解くことができるのか、桃太郎。

そして最後には、ビックリすることが起こります。
人との縁はどうなるのか分りませんね。
桃太郎と桃子、そして珠子の幸せを祈るばかりです。


お菓子類は買わないと思ったのですが、減量講座に参加する前に頼んでいたものが届きました。沢山ではなくちょびっとだけ食べたいのですよ。


ムッツィのパネットーネ クラッシコです。
クリスマスらしい包み方です。


まだ食べないので、どんなものかわかるように上についていた写真を乗せてみました。頼む時にどれぐらいの大きさか確かめていなかったので、大きく(1000gですよ)てびっくりしました。
これは食べきれませんわ。切ったら冷凍庫に入れておくしかなさそうです。
夫はまばら食いなので、一切れは食べるでしょうが、その後食べるかどうかわからないから困ります。だから太らないのかもね。

一色さゆり 『光をえがく人』2022/07/28

今のところ熱も喉も異常がありません。
心配なら旅行に行くなよという感じですけど(笑)。
旅行中にコロナに罹りそうなところと言えば、レストランです。
お料理は美味しくて満足しました。
しかし私たちの隣のテーブルに座っていた、地元の70代ぐらいの5人の女性たちがずっと大声でしゃべっていました(ノー・マスクよ)。
レストランはちゃんと席を離しているのに、写真か何かを見るために、わざわざ立ち上がって近寄っていって、話してもいました。
私はそういうことが気になるので、そろそろ外食を解禁しようかと思っていましたが、止めますわ。
旅もしばらくおあずけです(T.T)。


5編の短編集。
今までのように美術やアートの世界そのものを描くというのではなくて、アートに絡めてアジアの政治情勢やそれに翻弄される人々などを描いた作品です。

「ハングルを追って」
久崎江里子は美術大学で事務職をしている。
ある日、淀川の遊歩道沿いに設置されたベンチで手書きのハングルで書かれたアドレス帳を拾う。
ハングルが読める油画科の助手、早瀬海子に見てもらうと、持ち主の名前はわかったが、書いてあるのはすべて韓国の住所だという。
海子は道で偶然拾ったアドレス帳から作品を作ったフランス人女性アーティスト、ソフィ・カルのオマージュを作りたいと言い出し、江里子は海子と一緒にゴールデンウィークに韓国を訪れることになる。

「人形師とひそかな祈り」
人形師、若柴正風の作る御所人形は、子どもの災難が取り払われるという評判だ。
だが正風は信じていない。なぜなら彼の家族に残酷で取り返しのつかないことが起っていたからだ。
ある日、知り合いのキヨにフィリピンから来たノアを紹介される。
正風は人形づくりに興味のあるというノアに人形づくりを教えるようになる。
しばらくしてノアはフィリピンに帰っていった。
正風は結婚をするというノアに自分の最後の御所人形を送った。
その後ノアから自分が作ったというブルール(木彫りの人形)が届く。
添えられた手紙にノアが日本にきた理由が…。

「香港山水」
彩華は実業家と結婚し、北京から香港に移住してきた。
子どもができず、夫から蔑まされているように感じ、いつしか自分の意見を言えなくなっており、そんな彩華に夫は暴力を振るうようになっていた。
そんな折、義父から勧められ美術品を買うことにした夫から、めぼしいものを探すように命じら、彩華は自分の心を見事にうつした一枚の水墨画を見つける。
画廊の担当者から、彩華はその水墨画を描いた成龍を紹介される。

「写真家」
写真家だった映子の父がモンゴルから日本に帰って来た。父は映子が小学校に上がった頃から家に寄りつかなくなっていた。
父はウランバートル校外の村で酔ったまま寝てしまい、昏睡状態で見つかり、目を覚ますと、自分の名前も妻や映子のこともわからなくなっていた。
結婚間近の姉ヒカルは父を受け入れようとはしなかったが、映子は…。

「光をえがく人」
バングラデシュ出身の後輩に連れられていったミャンマー料理店に、僕は通うようになった。
店には絵が一枚だけ飾ってあり、僕はなぜか目を惹かれた。
店主と会話をはじめてしてから次に店に行った時、僕は思いきって誰が絵を描いたのかを聞いた。
そうすると「友人が監獄で描いたんです」と店主は答えた。
たまたまその日は嵐で、雨宿りする時間つぶしにと、店主はミャンマーの民主化運動のことと監獄で出会った、この絵を描いたHのことを話し始める…。

韓国と香港が舞台のお話は、行ったことがあるだけにより身近に感じました。
他の国のことはニュースなどで報道されていても、現実感を持てないのではないでしょうか。
この本を初めにして、色々な国のことを知っていくのもいいかもしれません。

心に残った言葉。
「ーー水墨画では、描かれたものを見るのではなく、描かれたものを通して、自分の心を観ることが大事なんだよ。」

水墨画だけではなく、アートにこういう見方があるのかもしれませんね。


<今日のおやつ>
久しぶりにクッキーを頼んでみました。


バターの匂いが…(涎)。

アンソニー・ホロヴィッツ 『ヨルガオ殺人事件』2022/01/02

買っていたのに、図書館の本がたまっていてずっと読めずに置いておいた本です。
人気があるようですが、残念ながら面白さが未だ私にはわかりません(恥)。
評判のホロヴィッツの本には作家ホロヴィッツが元刑事ホーソーンと共に事件を解決していくシリーズ(『その裁きは死』、『メインテーマは殺人』)と『カササギ殺人事件』とこの本のように、元編集者のスーザン・ライランドが謎解きをするシリーズがあるんですね。
スーザンよりもホーソーンの印象が強かったので、いつ彼が現れて謎を解いてくれるんだと思いながら読んでいました、笑。


スーザン・ライランドは編集者の仕事を辞め、クレタ島のアイオス・ニコラオスの町で≪ホテル・ポリュドロス≫の共同所有者兼経営者となっています。
編集者の仕事を辞めたのは、『カササギ殺人事件』のせいでした。
『カササギ殺人事件』は担当した最後の本で、著者のアラン・コンウェイが亡くなり、勤務していた出版社が倒産したからです。
ホテルの共同所有者兼経営者でもあるパートナーのアンドレアス・パタキスとは結婚こそはしていませんが、年月を重ねた夫婦にありがちな微妙な状況に陥っていました。

そんなある日、ホテルにイギリス人の夫婦、ローレンス・トレハーンと妻のポーリーンがやってきます。
彼らの言うことには、スーザンの居場所を弁護士のサジッド・カーンに聞いたそうで、ウッドブリッジの近くにホテルを所有しており、ある問題についてカーンに相談したところ、スーザンに会うように勧められたというのです。
用件はフランク・パリスという男の殺人事件に関することでした。
フランクは八年前に彼らの娘・セシリーの結婚式の夜に彼らのホテルで殺され、犯人として捕らえられたのはホテルの従業員、ステファン・コドレスクでした。
ステファンは終身刑を宣告され、いまも刑務所に入っています。
しかし八年経った今になってセシリーがステファンは犯人ではない、アラン・コンウェイの<アティカス・ピュント>シリーズ第三作『愚行の代償』の中に新事実を見つけたと報せてきてから、失踪したというのです。
どうもアランは事件の六週間ほど後に彼らのホテルに宿泊し、従業員たちから話しを聞き、それを材料に、ホテルやウッドブリッジで出逢った人をモデルにして本を書いたようです。
トレハーン夫妻は、スーザンはアラン・コンウェイのことを誰よりも知っているうえにこの本の編集者であるのだから、セシリーが見つけた本の中に隠されていることをみつけられるのはスーザン以外にいないというのです。
トレハーン夫妻はスーザンに娘がいまどこにいるのか、娘にいったい何があったのかを探るために一万ポンドの報酬を申し出ます。
パートナーのアンドレアスとの関係を見直す時期にもきており、ホテル資金が枯渇しそうな状況をも鑑み、スーザンはこの申し出を引き受けることにします。

スーザンはイギリスに行き、トレハーン夫妻のホテルに泊まり、当時の関係者に話しを聞くと共に、再度『愚行の代償』を読み始めます。

『カササギ殺人事件』と同じように本の中に本が入っている構造です。
どこに手がかりがあるのか、スーザンと一緒に『愚行の代償』を読んでいきますが、お手上げでした。
わかった時には、な~んだ、そこかとちょっと意外でガッカリ。
謎が解けた後の解説みたいな所は西洋文学とか文化の素養がないと気づかないように思います。
概して読みやすいのは訳者がうまいのか、原文が平易だからなのかしら。
私にはホロヴィッツよりもクリスティの方が面白いですわ。


お正月の福袋が届きました。


ホットマンのタオルです。
コロナ前には近くの駅ビルで行われる初売りで買うのが楽しみでしたが、昨年から行かなくなったので、ネットで買うようにしました。
なんと数分で完売となりました。
水玉模様のタオルを使ってみました。あまり水を吸わなくて、残念。
福袋だから質がよくないのかなぁ…。

僕たちは元気です♫2021/08/04

犬たちは元気ですが、昨年からずっと自粛生活をしてきたママはお疲れ気味です。
なんか色々と空しくなるこの頃。何もしたくありません。
こんな気分の時は犬たちと遊ぶに限ります。

最初に兄と遊びます。彼はママの汗のついたハンカチが大好きです。
ハンカチを結んで投げると持って来ます。そして結び目を噛み始めます。


そのうちにひっくり返ってのたうち回ります。


この頃はわざとひっくり返ったお腹を撫でてやります。そうするともっとのたうち回ります。


今までは階段でふせをすることがなかったのですが、こういう風にステップでくつろぐようになりました。

弟はおもちゃの持って来いを命を懸けてやっています。
疲れすぎて口でくわえられなくても、おもちゃを追いかけます。


「ママちゃん、僕は用意が調いました。投げてください」


「まだまだ、僕は持って来れます」


「大丈夫です」


「大丈夫ですって」
と言いながら、足が横になっていますよ、笑。


「僕は強い子です」


「でも、ちょっと疲れたなぁ…」


「お前は何でそんなに疲れるまで走るんだよ。バカか?」


「ママ、おやつちょうだい」とねだる兄。
ボーロの袋を取り出すと、すかざず兄はソファの上に上りました。


兄はソファの上で待ちます。
弟には30㎝以上おやつを離して置きます。
ママはケチなので、おやつは1日一粒か二粒のボーロしかくれません。
その点パパはおやつで犬の機嫌を取っているので、ママに内緒でチュールをくれます。


「ママ、僕疲れたので、部屋に戻っていいですか?」
と言っていますので、部屋に戻しました。

昨日はママと兄がベッドでくつろいでいると、弟は部屋から抜け出して、兄のベッドで寝ていました。
兄弟共に部屋からの脱走が流行っているようです、笑。

瀧羽麻子 『株式会社ネバーラ北関東支社』2021/04/10



散歩をしていると、八重桜が満開でした。


これはヤマボウシ?
住宅街なので、散歩してもあまり面白くないので、人様の庭を見て楽しむことにしています。


カメラを向けると、そっぽを向く犬たちです。


お仕事本の中に入っていたので、読んでみました。

弥生は東京の証券会社でバリバリ働き、マネージャーにもなり、6人も部下がいました。同期一番の出世頭と言われていた恋人もいました。しかし恋人の裏切りにより、やる気がうせ、会社を辞めてしまいました。
そして選んだのが、東京で面接をし、業種や職種はどうでもよくて、ただ勤務地が地方という会社です。
健康食品の下請けメーカーで売り上げの八割が納豆。名前がネバーラ。
納豆だからかと思ったら、なんとネバーランドの略だとか。
経営企画部に所属し、スタッフは弥生も入れて5人。正社員は杉本課長と沢森と弥生、そしてパートの西川と事務員のマユミ。
不思議と居心地が悪くない部です。

いつものように7時55分のバスに乗り会社に行くぬるい毎日が変ったのは、土曜日のバス停で桃子というおばさんに話しかけられてからです。
彼女は居酒屋「なにわ」のおかみさんで、会社の人たちがよく利用していて、どうも弥生の噂話をしていたようです。
桃子に気に入られた弥生は、「なにわ」で飲むようになります。

仕事では夏に向けての健康食品の企画を考えることになります。しかし西川さん曰く、「どんな企画を出しても、結局は通らないですよ」。
この言葉でやる気がなくなる弥生でしたが、沢森くんは弥生に力を貸してくださいと言ってきます。

ある日、いつもバスに乗ってくる課長がいません。
玄関口に着くと、課長は佐久間という男性と立ち話をしています。佐久間は研修で東京から来たようです。
彼は何故か弥生が証券会社に勤めていたことを知っており、彼も同業だったそうで、彼にも色々とあったようです。

しらばくして、弥生はネバーラの業績が伸び悩んでおり、支社を切り離して取引先に売り払おうという動きがあることを知り、ちょっと落ち込みます。
取引先との商談に行くと、担当者は最悪の男で、新しい企画を提案すると、返事がなく、変だと思っていると、なんと弥生たちがもちこんだ企画をパクっていたのです。
周りは抗議をしようと言いますが、弥生はこういうことが珍しくないことを知っていたので、彼らのように即抗議という風には考えられませんでした。
ところが今まで黙っていた佐久間が取引先に行って話をつけてくると言って部屋を出て行ってしまいます。

さて、結果はどうなったのか?そして佐久間は一体何者?
弥生の今後は?

お仕事本といいながら、あまりお仕事の話はありません。
気になるのは納豆のことです。
ネバーラでは社員一同毎日納豆を食べているから、みんなのんびりおっとりなのかしら。
納豆の食べ方が出ていますが、本当にこんな食べ方していますか、福島市の皆様。(2020年納豆消費量一位は福島市で、納豆で有名な水戸市は五位なんですって)
歌を歌いながら混ぜるといいとか。明るい歌がいいのでしょうね。
お勧めの歌を知りたいわ、笑。

お仕事に疲れて、違う世界をかいま見たい時に読むと、少し元気をもらえるかもしれません。

篠田節子 『肖像彫刻家』2021/02/19

先日、夕食を食べ終わった夫に、「食器をうるかしといて」と言ったら、「それどこの方言?」と言われました。
夫がからかっているんだと思って一応調べてみると、しっかりと方言でした。(主に東北と北海道で使われています)
東京人だったら、「水に浸けといて」と言うのでしょうね。
〇十年生きていて、「うるかす」が北海道の方言だと初めて知りました。

では、私が標準語だと思っていて、北海道弁だと知った言葉の中から代表的なものをご紹介しましょう。

①「ぼっこ取って」⇒「を取って」
②「これ、投げといて」⇒「これ、捨てといて」
③「あぁ、こわい」⇒「あぁ、疲れた
④「おっかない」⇒「怖い
⑤「これとばくって」⇒「これと交換して」

全部できたら、あなたも北海道弁の権威です(笑)。
他にも色々とありますが、道産子は自分たちの言葉を標準語だと思っていますから(私だけ?)、指摘されるとビックリしますよ。
北海道出身の人がいたら、方言だと知らずに使っている表現を見つけて指摘してあげて下さい。「標準語だと思っていた」と言うと思いますよ、笑。



肖像彫刻家って職業があるんですね。
私は銅像などは彫刻家が作る彫刻の中の1つだと思っていました。

高山正道は美術大学を卒業後、抽象彫刻で展覧会にも入選したのですが、食べていけず、短大の非常勤講師をしてもアルバイト程度の収入で、公立高校の美術教諭をしている妻に食べさせてもらっていました。
彼の両親と同居後17年経って、妻が息子を連れて出て行ってしまいます。
その後、大学と予備校で教えて糊口を凌いでいましたが、四十を過ぎてしばらくして、イタリアで肖像彫刻家として成功した美大の先輩・御園康成から声がかかり、御園が世話になった親方に弟子入りすることになります。
生真面目な性格が幸いして、二、三年で、工房でいなくてはならないスタッフの一人にはなれましたが、「芸術家」にはなれませんでした。
八年が経ち、イタリアで身に付けた技法で生きていこうと思い、日本に帰ってみると、父も母も亡くなっていました。
正道は父が言った「モノになるまで一切、連絡も寄越すな」を律儀に守ったため、知らなかったのです。
姉に親の遺産を分けてもらい、再出発の場として、八ヶ岳連峰を望む農村、山梨県南麓町に移り住み、工房を開くことにします。
しかし、そう簡単に銅像の注文は来ません。それでも家賃がただ同然なので、親の遺産と大家からの施し、富沢鋳造所のバイトでなんとか暮らしていけます。

最初に来た注文は地元の回向院の雪姫の像でした。
一体目は忠実に姿を写した分身を、二体目は個性を付け加えた像を作りましたが、
二体目の像に不思議な現象が現れます。
正道は変った銅像を作るということで有名になってしまい、様々な人が彼に銅像を注文してきます。

うだつの上がらない彫刻家が色々と翻弄される様が面白かったです。
少しのホラーにユーモアが加わった小説です。
御園のモデルは奥村伸之なのかしら?