石持浅海 『殺し屋、やってます。』&『夏休みの殺し屋』2025/04/26



殺し屋シリーズは4巻まで出版されているようです。
私は知らずに4巻目の『夏休みの殺し屋』から読んでしまいました。
読み終わってから気づいて1巻目の『殺し屋、やってます。』を読んだのですが、問題ありませんでした。
このシリーズはどの巻から読んでも大丈夫なようです。
ちなみに2巻目は『殺し屋、続けています。』で、3巻目は『女と男、そして殺し屋』です。

日本で殺し屋というと、古いですが、私は「必殺仕掛人」を思い出します。
現代には、いましたっけ?
あくまでも映画などからの影響ですが、A国やR国、C国にいそう。
この本の殺し屋さんは、なんの変哲もない普通の男の人です。
名前は富澤充といい、経営コンサルティング会社を経営しています。
殺し屋は副業です。

殺しのお値段は650万円。高いか安いか。どう思いますか。
私は安いと思いました。映画の殺し屋はもっともらっていますよね。
この金額には理由があります。
650万円は東証一部上場企業の平均年収で、「日本を代表する社員が1年間懸命に働いてようやく得られる金額を払ってまで、相手を亡き者にしたいのか、依頼人にその覚悟を問うている」のだそうです。
それでも依頼人がとても軽い動機で人を殺そうとしているので、なんだかなと思います。
650万円は安過ぎです。

どういう風に殺しを依頼されるかというと、こういう感じです。
連絡係①が口コミでやって来た依頼人と会い、依頼を受け、連絡係②に標的の名前と写真、住所や仕事場などの情報を渡す。
連絡係②から依頼を聞いた殺し屋は殺される人物が実在し、写真の人物であるかどうか確認し、依頼内容に間違いがないか調べ、三日以内に引き受けるかどうかの返事をする。
殺害を引き受けると、前金の三百万円が払い込まれる。
入金を確認してから二週間以内に実行する。
完了後、残金の三百五十万円が振り込まれる。
このシステムは依頼人と殺し屋の間に連絡係を二人置くことによって、お互いの情報を知り得ないようになっているので、互いに裏切りの心配がなく安全だそうです。(安全かなぁ?)

殺し屋はあくまでもビジネスライクに仕事をこなしますが、いかんせん、依頼人や標的の奇妙な行動が気になるのです。
例えば、子どものいない男がおしめを買う理由や毎晩公園で水筒を洗う女の謎、ベンチャー企業の社長の殺害が二度もキャンセルされたのは何故かなど。
殺し屋の富澤充は仕事をやりながら、見事に謎を解いていきます。

短編集なので、時間がなくてもすぐに読めます。
暇つぶしにぴったりな軽いミステリです。


<今週のおやつ>

美味しいと言うので、買ってみたイギリスのBen's Cookiesのクッキー。
チョコレートチャンク入りのが美味しい、激甘のソフトクッキーです。
飲み物がなければ食べられませんわwww。
一枚310~360キロカロリーぐらいあります。
食べるのが怖いクッキーです。

岩井圭也 『ディテクティブ・ハイ 横浜ネイバーズ5』2025/04/21

横浜ネイバーズ・シリーズの五冊目。


「1.きみはアイドル」
涼花の友だちがメン地下グループのヴェスパーズの郁斗推しをしていて、八十万もチェキ券を買いまくり、最近パパ活を始めたらしい。涼花はロンにその友だちにパパ活を止めさせ、郁斗を成敗してほしいと頼む。ロンはこれは郁斗個人だけの問題ではなく、グループやグループ活動をプロデュースしている事務所にも問題があるので、事務所にこのシステムを止めさせるしかないと考え、引き受けることにする。

「2.柔らかな闇」
ロンの祖父の良三郎が交通事故に遭い、しばらく入院することになる。そういう時にロンはカンさんの件でお世話になった清田弁護士に呼び出される。清田は法律事務所を首になり、開業しようと思ったが、立地がよくて家賃が手ごろな場所が見つからないので、元翠玉楼の場所を貸してほしいという。マツと彼の母親に迫られ、しぶしぶ三週間という期限をつけて貸すことにするが、どうも清田は人柄はよさそうだが、意外と狡猾なようだ。いつの間にかロンは清田の事務所の事務員にされ、三週間で出ていくはずだったのだが引き伸ばされる。
清田は母親が闇金業者から金を借りているという息子からの相談を引き受けるが、警告だけですまそうとする。ロンは納得がいかなく、勝手に動く。

「3.抜け穴と落とし穴」
清田のお使いで小田原まで出かけていたロンは大雪で電車が止まってしまって困っていた。混雑した駅のなかを歩いていると、男とぶつかる。男がプラスチックボトルを落としたので、拾って渡そうとするが、相手は気づかずに行ってしまう。ボトルの中には白いグミが十粒ほど入っていて、ボトルには<カンナビノイド>と記されていた。
<カンナビノイド>をスマホで調べ、とりあえず警察に持っていこうと決めた時に・・・。

「4.ディテクティブ・ハイ」
須藤という警察官が殺された。先月、交番に直接通報があり、その夜の当直だった須藤は一人でマンションへ行き、音がした部屋に駆けつけた。須藤が一向に戻ってこないので、心配した通報者が再度交番に連絡。別の警察官がやってきて、部屋に踏み込むと、うつ伏せに倒れている須藤と拘束された住人が発見されたという。
彼の影響で警察官になった欽ちゃんは須藤を殺した犯人と強盗事件の実行犯と指示役を捕まえ、トクリュウを壊滅させると決意する。欽ちゃんの話を聞いたロンは協力を申し出、欽ちゃんから警察ではできないことを頼まれる。

今回のキーワードは、メンズ地下アイドル、推し活、チェキ券、闇金、大麻グミ、匿名・流動型犯罪グループ(通称「トクリュウ」)などです。

特に推しのグループとかアーティストはいないので、「チェキ券」って何って感じです。
調べてみると、「チェキ」って富士フイルムのインスタントカメラのことで、「チェキ券」とはファンがアイドルやアーティストとチェキで写真を撮るために必要なチケットのことです。
イベントによって、アーティストと会話をしたり、サインやメッセージを書いてもらったりできる様々な種類のチェキ券があるそうです。
要するにファン心理をついた金儲けですね。

ロンは一本ネジが外れているからか、とても無謀で、殺されても仕方ないようなことを毎回平気でやっています。
いつも助けが来るのはお話だから。現実社会で彼のようなことをすると、とっくの昔に死んでいますよ。

六巻目が発売されましたが、第一シーズンの最終巻だそうです。
いよいよロンが母親と対決するのかしら。
今までよりももっと危険な目に遭いそうです。


<週末のランチ>
植木を買いに行くついでにランチをしてきました。


駐車場からお店に入る入り口は緑がいっぱいです。
入ってすぐ右側にレストランの入り口があります。


犬を連れて店内に入れるみたいです。レストランはテラス席なら犬OK。


店内からテラス席を見たところ。


キッシュセットを頼みました。
これにサラダとスープ、コーヒーがついています。パンが美味しいです。
プラス300円でデザートが頼めます。
お店でパンが売っていたので、買って来ました。

柚月裕子 『逃亡者は北へ向かう』2025/04/10



2011年3月の大震災直後に、二十二歳の真柴亮は一般人の男性と警察官を殺害して逃亡している。
彼の人生は不幸の連続だった。
彼が生まれた日、父親の日沼はひき逃げ事件を起こし、その後に両親は離婚。
母親の実家に身を寄せるが、母親と祖父が亡くなり、児童養護施設に引き取られ、そこを出たあとは親しくする者もなく、町工場で働いていた。
彼は北へ向かう。

さつき東署の刑事、陣内康介は津波で娘が行方不明になるが、娘の捜索よりも職務を優先せざるを得ない。
真柴を直接取り調べた陣内は、真柴を追うことになる。
真柴はどこに行こうとしているのか…。


柚月さんは東日本大震災で家族を亡くしているそうです。
その経験をもとに書かれた描写は真に迫るものです。
読んでいると辛くなります。

真柴のような人がいないことを願いますが、ちょっとした選択の違いで、人生を踏み外してしまうことはありそうです。
彼と行動を共にした直人君は真柴の何に引かれたのでしょうか。
彼の人生が幸せなものであることを願います。
最後はそれしかないことはわかりますが、切ないです。

震災を風化させないためにも読んでもらいたい小説です。


<今週のおやつ>
久しぶりに頼んだお届けものです。物価が高くなり、贅沢ができなくなっていますが、たまにはいいですよねw。


前にも頼んだことのあるMaison KEIのビスキュイブルトンです。
大切に味わって食べますわ。

原田ひ香 『月収』2025/03/29



「第一話 月収四万円の女 乙部響子(66)の場合」
乙部響子は一年前に離婚してひとり暮らしをしている。
娘の時衣は結婚していて、孫がひとりいるが、婿があまり口出しをするなという感じだ。
離婚した時に賃貸アパートを借りようとして断られ、不動産屋にたきつけられて三百万で家を買ってしまう。
年金は四万円だが、国民健康保険料と介護保険料を払うと三万円になる。
わずかな貯金が残り少なくなり仕事を探そうと思っているが、何ができるのか。
ある日、家に全身刺青の若い男がやって来る。

「第二話 月収八万円の女 大島成美(31)の場合」
大島成美は鳴海しま緒というペンネームで、三年前に純文学系の文学新人賞を取った。
派遣社員として働いているが、年収が二百万円台だったため、単行本が売れ、七百万ほどの現金が手に入って嬉しかった。
しかし、それからがいけなかった。
作品を書いても書籍にはならないのだ。
自分は職業作家にむいていないのではないかと思い始める。
そんな時に、同年代の小説家に誘われて出席したパーティで実業家の鈴木菊子に出会う。

「第三話 月収十万円を作る女 滝沢明海(29)の場合」
滝沢明海は一流自動車メーカーの子会社に勤め、新規事業の美容家電の企画と試作の仕事についている。
だが、母親は明海の仕事を理解せず、転職しろと文句を言う。
なにしろ働いたことのない女で、離婚した後も元夫のキャッシュカードを使っているのだ。
このままで行くと母親の介護をしなければならなくなる。
そんなのは嫌だ。仕事は続けたい。
先立つものは金だ。
明海は五年だけ新NISAで投資をしようと思い立ち、独身寮に入り、住居費を節約することにするが・・・。

「第四話 月収百万の女 瑠璃華(26)の場合」
瑠璃華はデートクラブに所属し、パパ活で稼いでいる。
20代のうちに一億稼ごうと決めている。
ある日、マネージャーから変わった依頼を紹介される。
鈴木菊子という小説家がご馳走するし、お金のサポートもするから、パパ活している女性の話を聞きたいというのだ。
何度か会い、食事をするが・・・。

「第五話 月収三百万の女 鈴木菊子(52)の場合」
鈴木菊子は武蔵小杉のタワーマンションに住んでいる。
夫が亡くなった時に、渋谷の一棟ビルと株や投資信託などの有価証券を受け継いだ。
それに自分の金融資産を含めて、ひと月に三百万ほどの金が入る。
しかし、何もすることがない。
いつものように、朝の株価チェックのあと、SNSを眺めていると、タケトという若い不動産投資家の物品援助を求める投稿が目に溜まった。
菊子はタケトに寄付をすることにするが・・・。

「第六話 月収十七万の女 斉藤静枝(22)の場合」
介護士の斉藤静枝は訪問介護の仕事をしているうちに、高齢者の部屋の「生前整理」を専門にする仕事を思いつく。
ある日、同じく起業をしようとしている友だちに誘われ、女性の起業を助ける会に参加してみた。
すると、前に会ったことがある鈴木菊子がいた。
会が終わった後、二人はいっしょにお茶を飲むことにするが・・・。

月収が異なる女性たちのお話ですが、それぞれに色々とあり、お金の多少を問わず人って満足することがないんだなと思いました。
特に身に沁みたのが、年金が四万円という乙部響子さん。
四万円じゃ、私暮らしていけないよ。
これから物価がどんどん上がっていくと、年金だけで暮らしていけるだろうか。
もっと暮らしを縮小しなくては、でも旅行には行きたいわぁ。
鈴木菊子さんなんか、悠悠自適の生活ができるのに、なんでと思います。
若い人たちをバックアップしていくのを老後の楽しみにしていくのでしょうかね。
斉藤静枝さんには頑張れとエールを送りたいです。
「生前整理」、してもらいたいですものww。

原田さんの本は明るくていいです。
これからの自分の生活を考えさせられるお話でした。


<お花見と美味しいお料理>
お花見にはまだ行っていませんが、お花見箱膳というものを食べに行ってきました。



一の膳と二の膳にご飯と汁物がついていました。


桜が五分咲?
夜桜は携帯で撮り難いですね。
明日は晴れるらしいので、犬連れで花見にでも行きましょうか。

ふたたび、河津桜と♪2025/03/16



またお散歩で河津桜の前を通りました。
花は枯れていなかったので、また写真に挑戦しました。
ヨーキー弟は嫌だったみたいです。


視線をずらします。
他の写真では横を向いてしまいました。
カメラの光が嫌なのかもしれません。(もしくはしつこいママが・・・)
人通りがあるので、急いで撮りましたが、みなさん、なにやってるの。バカじゃん、と思っているんでしょうね。(親バカです)


5、6枚撮って一枚だけ前を向いたのがありました。
まあ、これでいいでしょう。
付き合ってくれて、ありがとう。
また、よろしく。
「嫌です」という弟の心の声が聞こえてきましたwww。

三月の上旬は内分泌科や眼科の診察があったり、兄わんこの調子が悪かったので、お出かけはあまりできませんでした。
やっとこれから出掛けられそうです。
今週は用事のついでに、ホテルでランチをしてきました。
前に来た時は混んでいたのですが、今回はすいていました。


春らしい籠に入っています。


メインは角煮にしてみました。柔らかくてトロトロでおいしかったです。
デザートはアイスとコーヒーにしましたが、ここのコーヒー、私は苦手なのを忘れていました。炭火っぽいのはダメなんです。

駅ビルで美味しそうなチーズケーキがあり、夫が食べたそうだったので、買って帰りました。


「now on Cheese♪」のチーズケーキサンドラズベリーです。
いっしょに買ったチーズケーキサンドカマンベールは日持ちがしないので、次の日に食べねばなりません。
1個200キロカロリーぐらいなので、大丈夫(なにが?)。
マイルドなコーヒーと一緒に食べました。

しばらくお菓子は買っていなかったのですが、外出すると目にとまり、ついつい買ってしまいます。いけませんねぇw。
冷蔵庫にはホワイトデーのチョコレートが入っています。
春はスイーツの季節かな?

寺地はるな 『雫』2025/03/14



2025年春、老朽化した高峰ビルの取り壊しのため、リフォームジュエリー会社『ジュエリータカミネ』は営業を終了する。
『ジュエリータカミネ』のジュエリーデザイナー、永瀬珠は次の仕事を決められずにいた。
『ジュエリータカミネ』は、高峰能見が父親の死後、宝石店をリフォームに特化したサロンにしたものだった。
永瀬がデザインしたものを木下しずくが、高峰ビルにあった『コマ工房』の冶金職人として形にしていた。しずくは、今、星母島という離島に住んでいる。
他に高峰ビルに『かに印刷』が入っていた。『かに印刷』には、上司のパワハラによって会社を辞めた森侑が勤めていた。

永瀬、高峰、しずく、森の四人は中学校の美術の授業で同じ班になり、卒業制作で永遠を表す「雫」がモチーフのレリーフづくりをした。
それ以来、30年間、共に過ごした仲間だった。

2025年から2020年、2015年・・・1995年までと五年ずつ時が遡っていきます。
生きるのが不器用な四人が30年間のままならない人生をどのように生きていったのでしょうか。

私がこの物語で一番印象に残ったのが、美術の田村先生です。
彼と出会えた四人は幸運でしたね。

主人公の永瀬珠は独りでしっかりと立っている人です。

「変化しながらゆるやかに繰り返し、続いていくことを「永遠」と呼ぶのだから、終わることも、変わっていくことも、離れることも、なにひとつ悲しいことではない」

「大切なひととふたりで歩くのが幸せな人も、たくさんの人に囲まれることに喜びを感じる人もいるだろう。でもわたしはひとりで歩くほうがいい。誰かとすれちがったら、笑顔で手を振る。そして、どうかご無事で、と祈る」

「晴れてよかった。人々は人生の折々でそう口にする。でも、わたしは雨の日が好きだ」

こういう永瀬は普通の人たちには理解されないでしょうね。
仲間たちがいてよかったですね。

気をつけなければと思ったのが、心配だからと、「・・・した方がいいよ」と相手に言うことです。
言われる方にしたら、自分を否定されていると思ってしまうことがあるのです。
誰にでも変われることと変われないことがありますものね。
気をつけましょう。
あなたはあなたのままでいい。そう言ってもらえると、安心できますよね。

若い人たちにお薦めの本です。人生を肯定的にみることができますよ。


<今週のおやつ>


「台湾人が好きな日本のお菓子」という記事に出てきたお菓子が駅ビルの期間限定ショップで売っていました。
定番といちごを買ってみました。普通に美味しいです。


オスロコーヒーというのがあったので、入ってみました。
プリンとサンドイッチ、カフェオレを頼みました。
プリンは大きく見えますが、普通の大きさで固めでした。
カフェオレはコーヒーの味が強めです。
次回はセムラを食べたいです。

新川帆立 『目には目を』2025/03/06



土木作業員、少年Aの死体が寮の部屋で発見された。
容疑者はすぐに見つかった。自首したのだ。
容疑者の娘は少年Aに殺されたが、少年Aは十五歳だったので、少年院に一年三カ月入っただけで退院していた。
人を殺して、たった一年三カ月入っただけで、許されるのはおかしい。
死には死をもって償ってもらう。
そう思った容疑者はインターネット上で少年Aの情報を集め、Aと同じ時期をN少年院ですごした少年Bからの情報提供でAの所在を特定し、殺害したと語ったという。
裁判で犯行動機を聞かれ、容疑者はハンムラビ法典の「目には目を」を引用した。
そのため被害者家族が加害者に復讐した稀有な例として、この事件は「目には目を」事件と呼ばれるようになる。

フリーのルポライター、仮谷苑子は他の多くの少年は罰を受けていないのに、なぜ、少年Aだけが殺されたのか。少年Aは運が悪かったのか。あるいは殺されるだけの事情があったのかという疑問を持ち、「目には目を」事件の関係者の証言をもとに、少年法のベールに包まれた事件の真相を解明しようと思った。

少年Aと同じ時期にN少年院ミドリ班にいた少年は六人。
①大坂雅也(仮名):先輩に命じられ、名前も知らない少年に暴行を働き、翌朝、少年は死亡。弟が子役で有名だった。目立ちたがり屋。少年院が楽しかったという。
②堂城武史(仮名):中3の時に十歳ぐらいの女の子をトイレに連れ込みいたずらしようとするが、叫ばれたので殺す。IQ76。「根は優しい」と幼なじみはいう。
③小堺隼人(仮名):受験に失敗し、自殺しようとして誤って母親をナイフで刺してしまう。自分は利口で天才ゆえ、生きづらいと思っている。
④進藤正義(仮名):14歳で特殊詐欺の受け子で逮捕されるが不処分。中学の女子更衣室に隠しカメラを仕掛け盗撮し、保護観察処分。18歳で暴力団員に金を払えと恫喝され、大きな屋敷に盗みに入り、家主に見つかり逃亡し、窃盗未遂で少年院に入る。大声で話し、社交的だが、虚言癖があるという。
⑤雨宮太一(仮名):妹の友だちの女の子と男の子を殺し、切り刻んで、つなぎ合わせて民家の前においた元猟奇殺人犯。タワマンに住み、YouTuberをしている。
⑥岩田優輔(仮名):吃音を気にして高校からしゃべらなくなる。醜形恐怖症と男性器が小さいことに悩んでいる。高校1年の夏休みから母親や姉に暴力を振るうようになり、高校2年の時に母に暴力を振るうのを止めようとした姉を殴り、鑑別所から少年院に送られる。姉は未だに植物状態。今は父親と暮らし、話せるようになっている。

この6人のうち、誰が被害者で、誰が密告者なのか。
仮谷苑子の隠された意図はなんなのか。
意外な事実が明らかになる。


各少年たちの話を読んでいくと、この子たちとの意思の疎通は難しいだろうなと思いました。
厳しい見方をすると、自分がしたことを客観的には見られないようですし、被害者と被害者家族に対して悪いことをしたとか罪を償おうとか、それほど思っていないように感じました。
少年院の職員の方々は大変ですね。

読んでいて、どうしても私にはわからなかったのが、少年Aの母親です。
少年Aは少女を殺しているんですよ。そうでなければ、少女の母親は少年Aを殺さなかったはずです。
それなのに、そのことは棚に上げ、「じぶんの息子が学校で虐められていた。ストレスがたまっていたんだ。少年院で自分の罪と向き合っていたはずだ。殺さなくてもいいじゃないか。これからというときだったのに」とか言っています。
そして、加害者には手が出せないので、「自分の子を裏切った情報提供者に報いを受けさせなくてはならない」と思うのです。
なんかこの論理の飛躍が私には理解できませんでした。

今までの新川さんとは全く違う作品です。
興味がある方は読んでみてください。


<今週のおやつ>


ガトーフェスタハラダのグーテ・デ・レーヌとグーテ・デ・ロワ プレミアム ノワゼットです。
グーテ・デ・レーヌは薄くスライスしたガトーラスクでレーズンクリームを挟んだもの。
ノワゼットの方はクーベルチュールミルクチョコレートにノワゼットのペーストを練り込んだものをガトーラスクにコーティングしたもので、すごく甘いです。

「ドライブ・イン・マンハッタン」を観る2025/02/20

「愛を耕すひと」は空いていて、観る人の年齢層が高かったのですが、「ドライブ・イン・マンハッタン」は結構人が多く、若いカップルがいました。

原題は「Daddio」で英辞郎によると「(呼びかけ)おまえ」で1950年代にはやった言い方だそうです。


夜のジョン・F・ケネディ空港からマンハッタンまで若い女性がタクシーに乗る。
ドライバーは初老の男性。
高速の事故のため渋滞に巻き込まれてしまう。
初めは何気ない軽い会話だったのが、だんだんと会話は重くなり、ドライバーは二度の結婚のことを、女性は不幸な子ども時代のことや付き合っている男性のことを話すようになる。
そして、最後に語られたのは・・・。

<ネタバレがあるかもしれないので、嫌な人は読まないでくださいね。>
はっきり言って、私はタクシーの中でドライバーと個人的なことを話すなんて、ちょっと嫌です。
特にショーン・ペンのようなおじさんは嫌ですね。(ファンの方、ごめん。まだ生臭いよ)
もっと年をとって枯れているならいいんですけど。
タクシーって個室ですから、女性は怖いですよね。
どこに行って来たんだとか、故郷の町はどこかとか、女性ははぐらかそうとしたのにしつこく聞いていました。
おいおい、セクハラか、と言いたいところもありました。
恋人が既婚者であることを見抜き、アドバイスを与えていますが、まあ、そこら辺はギリギリOKとしときますか。
アメリカだから(私の偏見?)こんな感じなのね。
それに一期一会といいながらも、住んでいる場所がわかっているわけだから、会おうと思えば会えるよね。
こんなことを考える私のような人は、楽しめないかもwww。

実は彼らが話しているときに来ている女性の恋人からのテキストメッセージ(でいいのかしら?)がキモイんです。
そばで子どもが寝ている、いい年のおやじのくせに、なんてこと!
ドライバーのアドバイスを聞いて、「別れましょう」とか「もう連絡しないで」とか打たないかと期待しましたけど、そうは上手くいかないみたい。
なんだかねぇ。
彼女はこれからも男の餌食になるんでしょうねぇ。
全然自立した女じゃないじゃん。
心理学のテキストに書いてある通りの人生をたどるのか・・・。

気になったのが、日本の自動販売機であるものが売られているというお話。
一時期あったらしいけど、今もあるのかしら?

途中で飽きてきましたが、女優のダコタちゃんが可愛くて、見続けてしまいました。
初めは金髪に染めてる20代のバカっぽい女かと思いましたが、だんだんと年齢相応の顔になっていきました。
最後のタクシーから降りた時の素の顔が素敵でした。
ショーン・ペンは声がいいですね。違う役の彼が見たかったわ。
素敵な表現もありましたが、深淵な会話は期待しないで、ダコタちゃんやショーン・ペンを見たい方が足を運ぶべき映画です。
マンハッタンの夜景がこの前見た東京の夜景とそれほど変わらないと思いました。
そうそう、チップは多いわよww。


<今週のおやつ>
缶が欲しくて買ってしまうKEITA MARUYAMAのクッキーです。


春らしいクッキーです。
スーパーに行くと、フィンランドのメーカー、ファッツェルのチョコレートがありました。
1200円もしたので、どうしようかと思ったのですが、買いました。


定番のゲイシャチョコです。
フィンランドでは500円ぐらいじゃなかったかしら。
でも美味しいからいいわ。
次回、フィンランドに行ったら沢山買ってこよう。
お菓子で物価高を感じるこの頃ですww。

トリミングの日2025/02/15

月1回のトリミングに行って来ました。
家を出る直前に、ヨーキー弟がある物を踏んづけてしまい、足を拭くのが大変でした。
ママに怒られてしゅんとしたのもつかの間、お外に出るとグイグイいきます。

いつものようにカメラで写真を撮り、ブログに載せようとすると、パソコンに取り込んだはずの画像が見つかりません。
仕方ないので、携帯のカメラで撮りなおしとなりました。
ごめんね。


鶏のささみのジャーキーを見せると、その気になる兄です。


お座りもします。いすから落ちそう。


一方、弟は微妙です。もともとトリミングが嫌いみたい。


弟を兄のそばに寄せようとすると、こんなになります。


お互いに近寄るのが嫌みたい。


二回撮りはダメみたいですねぇww。

今日は二匹ともに3.2㎏。
前よりもドッグフードを多く食べさせているのですが、太りません。
獣医さんは体重が安定しているのでいいのではと言います。
水を多く飲むようになったら腎臓の機能が下がっているのかもしれないそうです。
うちのわんこたちは大丈夫。
まだまだ元気です。


<バレンタインチョコ>


フィリップ・ベルのチョコレート。
甘さを抑えた大人のチョコです。
サブレとかチョコレート菓子も美味しそう。食べたいです。

「ブラウン神父」シーズン10、エピソード1~52025/02/14

知らないうちに、Amazon Prime Videoで 「ブラウン神父」のシーズン10が見られるようになっていました。
イギリスではシーズン12が今年、放映されるそうです。
シーズン13もあるそうなので、楽しみです。


<エピソード1・The Winds of Change>
マッカーシー夫人が妹のところに行ってしまったため、ブラウン神父は彼女の代わりの秘書を探さなければならなくなり、面接をしてバーンズ夫人を選びます。
ケンブルフォード村に、ミニチュアサイズの村を展示したモデル・ヴィレッジが開園します。村人たちもミニチュアサイズになって登場しています。
その頃、村で宅地開発をしようという話が持ち上がっていて、賛成派と反対派が争っていました。
村の開発は投票で決めることになりますが、投票権を持つ反対派が次々と殺されていきます。
秘書に応募してきたディヴァイン夫人は役立つ情報を持ってきて、ブラウン神父をフォローくれます。

マッカーシー夫人の代わりが決まりました。ディヴァイン夫人です。
彼女は好奇心旺盛で行動力もあり、車の運転が大好きという女性です。
ブラウン神父と合いそう。
写真を見ておわかりのように、サリバン警部が再登場です。
マロリー警部はゴルフがしたいので、スコットランドに行ったようです。
サリバン警部はディヴァイン夫人に気があるような感じです。彼って独身かしら?
グッドフェロー巡査部長は外せないですよね。

<エピソード2・The Company of Men>
ブレンダがブラウン神父に会いに来ます。職場でお金を盗んだと疑われているので、助けて欲しいというのです。
ブレンダが働いているのは、グランフォード・クラブという男性専用の会員制クラブ。
ディヴァイン夫人とたまたまやって来たフェリシアさんがブラウン神父と共にクラブを訪れます。
オーナーのグランフォードに女は出て行けと言われますが、ディヴァイン夫人もフェリシアさんも言うことを聞くような女性ではありませんww。
ブラウン神父によりブレンダの無実が証明されたのですが、しばらくしてオーナーのグランフォートが殺されているのが見つかります。
ブラウン神父がグランフォードのことを調べてみると・・・。

フェリシアさんは、初めはディヴァイン夫人にライバル心がメラメラしていましたが、いっしょに事件の捜査をしてから仲良くなりました。よかったですね。
ブレンダはシーズン9のエピソード8に出てきた子です。少年院を出たのですね。結局、クラブにはいられなくなってしまい、ディヴァイン夫人がマッカーシー夫人と違い家事ができないので、牧師館で家政婦として働くことになります。
アフリカ旅行中のバンティの代わりですね。
ちょっと生意気な感じがありますが、心根が優しい子です。

<エピソード3・The Garden of Eden>
ケンブルフォード出身でフラワーアレンジメント界でピカソとも言われ、チェーンの生花店を経営しているオクタヴィア・イーデンが村に戻ってきました。
彼女は余命幾ばくもないので、後継者を娘にするか姪にするか決めるためにテストをするといいます。
一つ目のテストは、隣人を招いたパーティーで出す植物から採ったものだけで作った飲み物を作ること。
そのパーティーの最中に、オクタヴィアの家の元持ち主だったジョン・マルチが亡くなります。「なぜだ、マージョリー」と自分の妻への言葉を残して。
その場に来ていたサリバン警部は家で毒をもられたと判断し、妻のマージョリーを逮捕しますが・・・。

証拠もないのに、簡単に逮捕するのが不思議です。この頃はこんなもんだったのでしょうか。
花を人生に例えた、最後の言葉がすばらしいです。

<エピソード4・The Beast of Wedlock>
旧友のダンカン牧師に助けを求められ、ブラウン神父とディヴァイン夫人はウェッドロック村を訪れます。
その頃、村では社交家のシルヴィア・ガルシアが獣に襲われ、村の教区委員のサム・ウェイディの息子のガブリエルが失踪していました。
伝説の白い白虎が現れたのか?
なんとサムはブラウン神父の戦友で、二人は再会を喜び合います。
しかし、ブラウン神父がガブリエルの行方を探し始めてからしばらくして、ダンカン牧師が教会内で殺されているのが見つかります。
公爵夫人がサムがダンカン牧師を殴っているのを見たと証言したことから、サムが逮捕されます。
サムの無実の罪を晴らそうとするブラウン神父でしたが・・・。

今回のブラウン神父は心を鬼にして、犯人と向かい合います。
つらかったでしょうね。
ディヴァイン夫人とサリバン警部には惹かれるものがあるみたいです。
これからの二人が楽しみです。
失意の公爵夫人に黒猫を連れて行くブラウン神父たちは優しいですね。

<エピソード5・The Hidden Man>
大泥棒フランボウが美術商殺しで指名手配された。
ブラウン神父にフランボウとの関係から見張りがつけられる。
しかし、神父はフランボウがそのような残虐な殺人を犯すとは思えなかった。
フランボウは変装してブラウン神父に会いに来る。
この頃、彼はやってもいない盗難をやったとされている。
盗まれたものはすべて、彼が25年前に盗み、個人収集家に売ったものだ。
もう一つ盗んだものがあり、それが今度オークションに出る。
罠であることはわかっているが、彼は無実を晴らすためにオークションに行くという。
フランボウはブラウン神父にいっしょ行って欲しいと頼む。

見張りの目を惑わすため、ディヴァイン夫人がブラウン神父の振りをしますが、無理がありますよね。
ブラウン神父が敵の手に落ち、絶体絶命になります。
かわいそうに、サリバン警部は殴られ損でしたwww。


<バレンタインのチョコレート>


トリュフチョコレートだと思って買ったら違っていました。
お値段の割りに小さい箱でガッカリ。
もう一箱買ってありますが、それも小さいです。
物価高のせいでしょうか。