ミス・マープル「魔術の殺人」&「鏡は横にひび割れて」2021/12/01

面白いので、続けてミス・マープル・シリーズを観てしまいました。
ミス・マープルが出てくる一番初めの小説『牧師館の殺人 (The Murder at the   Vicarage)』は買ってあったのですが、最初に町の様子がグダグダと書いてあったので、読むのを止めたような…?再度挑戦してみますわ。
これから紹介する二作品共に本は読んでいません。
『鏡は横にひび割れて(The Mirror Crack'd From Side To Side)』が面白そうなので、そのうち読む予定です。


ミス・マープルはスイスの寄宿学校で一緒だった旧友のルースから妹のキャリィのことが心配なので、彼女の所に行って調べて欲しいと頼まれます。
キャリィはルイス・セルコールドと三度目の結婚をしています。
理想を持ち、非行少年たちの更生に尽力している夫のために、屋敷の半分を更生施設に改造しているそうです。

屋敷には夫の連れ子やら養女の孫夫婦、出戻りした娘、使用人、秘書など複雑な関係の老若男女が暮らしています。はっきり言って誰が誰だかわかりませんが、笑。
何やら不穏な雰囲気を感じるミス・マープル。
彼女の悪い予感は的中します。
みんなで昔のフィルムを観ている時に、書斎で妄想癖のある使用人のエドガーがルイスに発砲します。その最中に別室でキャリィの最初の夫の息子クリスチャンが何者かにより射殺されます。

ミス・マープルがルースと一緒に観たダンスはその頃に人気があったんでしょうか。よくわからなかったわ…。
理想を掲げるのはいいけどねぇ…というような感じでした。
残念ながらあまり楽しめないドラマでした。



「書斎の死体」で舞台になったゴシントン・ホールが売りに出され、大女優のマリーナ・グレッグ夫妻が買い取り、引越してきます。
しばらくしてゴシントン・ホールで慈善パーティが開かれ、そのパーティでヘザー・バドコックという女性が毒殺されます。
現場に居合わせた元ゴシントン・ホールの持ち主バントリー夫人はミス・マープルに詳しい話を聞かせます。
その中でヘザーと話していたマリーナ・グレッグがふとした瞬間に見せた表情がまるでシャロット姫のようだったと語ります。
(題名の「The Mirror Crack'd From Side To Side」はアルフレッド・テニスンの叙情詩『レディ・オブ・シャロット』のPart Ⅲから引用されたようです)

華やかな暮らしをしている女優にも悲しい過去があったのですね。でもあまり同情はできませんわ。
旦那さんはそんな彼女でも心から愛していたんですね。

ドラマに出てくるクラドック警部は、実はミス・マープルの甥だったんです。
いつもミス・マープルに会うと嫌そうだったスラック警部はどうしたかって。偉くなったのよ。
ミス・マープルのおかげでしょうか。
 
何気なく観ていたのですが、「鏡は横にひび割れて」が最後に作られたドラマだそうです。
この時のジョーン・ヒクソンさんは85歳ぐらいでしょうか。
散歩の途中で靴のヒールがとれ転んだりして、老いが垣間見られました。危ないですね。
でもミス・ナイトのような人はいらないです。
ミス・マープルの苛立ちがよくわかりますわ。

邸宅の中や慈善パーティの様子、大女優の暮らしなど見所が満載のドラマでした。

これで長編12作品を見終りました。
好きなものをあげてみると、「バートラム・ホテルにて」と「復讐の女神」、「パディントン発4時50分」、「鏡は横にひび割れて」の4つでしょうか。
ミス・マープルの推理が素晴らしかったというわけではなく、町の風景とか屋敷の内装、人々の服装、物腰、お茶やディナーの様子などが好きだから選んだというわけですので、あしからず。
1950年当時のイギリスの雰囲気がよくわかるドラマだと思います。
興味があったら観てみてください。


今週のおやつはゴディバです。


ブラックフライデーハッピーバッグ。
これに9個のアイスクリームと1000円のe-Ticketがついています。
その日のうちに売り切れになっていたようです。

ミス・マープル「カリブ海の秘密」&「パディントン発4時50分」を観る2021/11/30

ミス・マープル・シリーズの長編作品をドラマにした2作品を観ました。
2つ共に長くて、1時間40分ちょっとです。
ドラマを見てからついでに本も読んでみました。
『カリブ海の秘密』は翻訳本で、『パディントン発4時50分』は原文で読みました。
今はどうかわかりませんが、昔はアガサ・クリスティを原文で読むと英語の勉強になっていいと言われていましたね。
私は今まで一度も原文で読んだことがありませんけど、笑。
今はこういうドラマがあるので、ドラマを最初に見て面白かったら原文を読んでみるといいでしょう。
原作と違うところがあるので、どこが違うか探しながら読むといいかも。

作品の紹介はドラマに即して書きますね。


写真を見てもおわかりのように、カリブ海とミス・マープル、なんか海とそぐわないような…。なんでバッグ持っているの?編み物が入っているのかな。
後の作品、「復讐の女神」に関係するラフィ-ルじいさんが出てきます。この人、いやなじいさんで、最初はミス・マープルのことを場違いだのなんなのと言っていました。失礼な人です。
おばあさんは南国に行っては行けないのですかぁ。
アメリカ人女性だと年寄りでももっと肌を見せているのかもしれませんね。

ミス・マープルは甥の計らいでカリブ海のホテルで転地療養をすることになります。良い甥ですね。おばさんのためにお金を出してくれるんですもの。彼のおかげでミス・マープルは色々なところに行けていいですね。私もこんな甥が欲しいわ。
ホテルでは編み物をしながら他のお客さんたちと話したり、彼らの話しを聞いたりしながら気楽に過ごしていました。

ある日、ホテルの滞在客の一人、パルグレイブ少佐が話す過去の妻殺し事件に耳をすましていました。彼は犯人の写真を見せてくれようとしますが、突然話しを変え、写真をしまってしまいます。おかしいと思うミス・マープル。
翌朝、少佐がホテルの部屋で亡くなっていました。
高血圧の薬があったので、病死と判断されますが、メイドのヴィクトリアはその薬はもともと棚になかったと言います。
ミス・マープルは写真が気になり、医師に嘘を言って調べて貰いますが、写真はありませんでした。
ミス・マープルは少佐は殺されたのではないかと疑い始めます。

ミス・マープルが滞在しているホテルはティムとモリーのケンドル夫妻が経営していました。モリーは情緒不安定で、記憶が飛んでいることがあるようです。
ある夜、彼女が血のついたナイフを握りしめているところを発見され、別の場所でヴィクトリアの遺体がみつかります…。

失礼なじいさんだったラフィールとミス・マープルが意外と合っていて、共同で殺人事件にあたるというところが面白いですね。
ラフィールは女性蔑視の権化かと思っていたら、後にちゃんとミス・マープルのことを認めていて、だからこそ「復讐の女神」でミス・マープルにあるお願いをすることにしたのですね。

細かなところが原作と違うところがあります。
例えばドラマではミス・マープルがメイドのヴィクトリアのおばさんに会いに行き、仲良くなっていましたが、原作ではおばさんは出てきません。
現地の様子がわかって、いい場面でしたけどね。

1950年代の避暑地の様子がわかるドラマでした。


ミス・マープルに会いに行くために、パディントン発4時50分の列車に乗っていたマクギリカディ夫人は、平行して走っている各駅列車の中で、男が女を絞め殺す瞬間を目撃する。車掌に報告するが、取り合ってくれない。
話しを聞いたミス・マープルはスラック警部に通報するが、死体は見つからず、老女の世迷い言だと思われる。
しかしマクギリカディ夫人の言葉を信じているミス・マープルは同じ列車に乗り込み、線路沿いにあるクラッケンソープ家の屋敷に死体が隠されているのではないかと推理し、昔お世話になった家政婦のルーシー・アイレスバロウに死体捜査の協力を依頼する。
うまくクラッケンソープ家に雇われたルーシーは納屋の石棺の中に女性の死体を見つける。
クラッケンソープ家の人たちは皆その女性に面識がないと言うが…。

このドラマではルーシーが気に入りました。
彼女はオックスフォード大学で数学を専攻し、優秀な成績で卒業したにもかかわらず、家政婦になったのです。
料理や掃除は言うまでもなく、雇われた家族が満足するようなコツを持っているので、予約が殺到し、短期間の契約しか受け付けていないほどです。
ミス・マープルの甥が病気になった彼女のためにルーシーを寄越し、二人は意気投合したようです。気立ても頭もいいので、潜入捜査にふさわしい人ですね。
残念ながらルーシーが出てくるのはこの作品だけです。
ドラマでは次男のセドリックと次女の夫のブライアンに迫られていますが、原作ではブライアン以外になんと老いた当主のルーサーや四男のアルフレッドに結婚しないかと言われたり、ハロルドには高給で彼の会社で働かないかとリクルートされたりしています。魅力的な女性のようです。
ドラマでは結婚相手がわかりますが、原作では誰を選ぶのかが謎になっているようです。出てくる男性はどの人もルーシーには向いていないと思いますが、強いて言うと、ドラマと同じ人かな…。

原作ではミス・マープルはあまり出てこないので、この作品はルーシーが主役みたいなもんです。
そうそうドラマではミス・マープルの家が素敵でした。

私にとってこのドラマはミス・マープルが事件を解くのを見るのではなく、当時の人たちの暮らしを楽しむものです。
1950年代の古き良き時代(かな?)のイギリスを是非味わってください。

「最高の花婿」&「最高の花婿アンコール」を観る2021/11/17

フランスのコメディ映画で、フランスでは5人に1人が観たと言われているそうです。
フランス社会に混在している多様な人種や文化、宗教などがよくわかる映画です。


フランスのシノンに住んでいるクロードとマリーのヴェルヌイユ夫妻には4人の娘がいます。
上の三人の娘は結婚していますが、夫たちはそれぞれ人種も宗教も文化も違う外国人です。
弁護士の長女イザベルの夫はアルジェリア出身のアラブ人弁護士ラシッド。
歯科医の次女ジュリアの夫はイスラエル出身のユダヤ人のダヴィッド。ダヴィッドは起業家ですが、事業に失敗し今は無職です。
画家の三女エゴレーヌの夫は中国出身の銀行員シャオ。
四女のロールは大学を卒業後、テレビ局の法務部に勤務予定で、コートジボワール出身の黒人の舞台俳優のボーイフレンドがいます。
パパのクロードはカトリック教徒でドゴール主義者。婿たちのことに頭を悩ませ、ついつい差別的なことを言ってしまったりして、マリーに止められています。
婿たちも仲がいいんだか、悪いんだか。
互いに差別的なことや偏見とかを言い合っています。
とにかくよく喋ること。

そんなある日、四女のロールが結婚することになります。
普通のフランス人、白人でカトリック教徒と結婚か、と思って喜ぶヴェルヌイユ夫妻でしたが…。


娘たち四人も結婚し、クロードも定年なので、ヴェルヌイユ夫妻は四週間の旅、それもわざわざ婿たちの国、四カ国(アルジェリア、イスラエル、中国、コートジボワール)を一週間ずつ巡る旅に出ることにします。
帰ってきてすぐにフランスが最高と、チーズやらなんやらにガッツク二人(笑)。
娘たち家族も集まり、旅の話を始めると…相変わらずのヴェルヌイユ家です。

これからクロードは詩人の伝記を書き、マリーは孫たちと会うことを楽しみにしようと思っていましたが、新たな問題が発生します。
四家族がすべてフランスから他の国に移住すると言い出したのです。
長女家族はアルジェリアへ、次女家族はイスラエルへ、三女家族は中国へ、四女家族はインドへ。
フランスはいいけれど、でもね、彼らなりに色々と不満があるのです。

ショックを受けたヴェルヌイユ夫妻は移住を阻止しようと説得に当たりますが、うまくいきません。
困ったマリーは一計をめぐらします。

こんな中、四女の夫シャルルの妹が結婚すると言い出します。
喜ぶシャルルの両親でしたが、実は妹の結婚相手は…。

フランスでは四人に一人が異なった人種間で結婚しているのだそうです。
多いですね。日本にそういう日が果たしてくるのでしょうか。

如何にもフランス的な笑いが満載の映画です。
色々とあるけど、ヴェルヌイユ家はいい家族です。

おじいちゃんが頑張る映画2021/11/16

観た映画が溜まっているので、4作品一遍に紹介します。
まず最初はアルゼンチンからポーランドまでという長い旅をしたおじいちゃんのお話です。


「家へ帰ろう」
アルゼンチン、ブエノスアイレスに住む年老いたユダヤ人の仕立屋ブルスティン・アブラハムは明日老人ホームに入ることになっていました。
しかし自分の仕立てた最後のスーツを見て、決意します。
第二次世界大戦の時に自分の命を助けてくれた友人にこのスーツを渡すのだと。
一人で飛行機の手配をして、ブエノスアイレスからマドリッド、パリを経由してポーランドへとアブラハムは旅立ちます。
旅の途中で様々な人に出会い、助けてもらいます。
はたして故郷町ウッチで友に会えるのでしょうか。

頑固なアブラハムに何故みんな優しいんでしょうか。
マドリッド行きの機内で隣に座った男性、ホテルの女主人、パリの駅で困っているアブラハムに話しかけてきたドイツ人女性、ポーランド人看護師など出会った人はみな彼のために力を貸してくれます。
特にドイツ人女性のことが印象的です。彼女は文化人類学者でイディッシュ語を話せますが、彼女がドイツ人だとわかった時にアブラハムは頑なな態度を取ります。
それでも彼女は乗り換えのホームでドイツの地に足をつけたくないと言うアブラハムのために知恵を絞ってくれます。
ヨーロッパでは戦争から何年経とうが、戦争の記憶は薄れていないんですね。
そういえばアブラハムが勘当した末娘が腕に囚人番号(たぶんアブラハムの番号だと思います)を入れ墨していました。彼女の本当の気持ちはそこに現れています。
是非ハンカチを持って観てください。


「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」
ウディ・グランドが一人で高速道路の脇の歩道を歩いていると、警官に声をかけられます。
彼は「100万ドルが当たりました」というインチキ広告を信じ、100万ドルをもらいにネブラスカまで歩いて行くと言うのです。
長男のロスは父親を老人ホームに入れた方がいいと言いますが、次男のディビッドはそうもできず、警察から連絡が来るたびに父親を迎えに行っています。
口やかましい母のケイトはそのたびに激怒します。
父が言うことを聞かないので諦めたディビッドは、父をネブラスカまで車で連れて行くことにします。
旅の途中でウディは頭から血を流したり、入れ歯をなくしたりして困らせた上に、故郷にいる兄弟家族に100万ドルのことを話してしまい、彼が大金持ちになったという噂が町中に広まり、面倒なことに様々な人がウディに会いにやってきます。
さて旅の終わりにウディは納得できたのか…。

ちょっと気が弱そうだけど、心根の優しい息子がお父さんの故郷に行き、知らなかった父と母のことと100万ドルに固執する父親の気持ちを知ります。
なんてことのないお話ですが、お母さんのお下品さと町の人々の強欲なところがとっても印象に残りました、笑。
最後の息子の心意気が憎いです。


「グラン・トリノ」
クリント・イーストウッド監督・主演の映画です。
グラン・トリノとはフォードが1972年から1976年の間に生産した車だそうです。

ウォルト・コワルスキーは朝鮮戦争に従軍後フォードの組立工をしていましたが、今は引退しています。
愛想の悪い頑固で偏屈な老人で、妻は亡くなり、2人の息子たち家族とは上手くいっていません。ヴィンテージ・カーのグラン・トリノを大事にしています。
どうも隣に住むモン族の人たちを苦々しく思っているようです。
ある日、隣の息子のタオがグラン・トリノを盗みに来ますが、ウォルトがライフルを持っていくと逃げていきました。タオは不良グループに入っているいとこたちにそそのかされたようです。
不良たちはしつこくやって来てはタオを連れていこうとし、タオの家族はそれを阻止しようとしていました。
たまたまウォルトの家の敷地に入ってきたので、ライフルを持っていって彼らを追い返します。
その翌日、ウォルトの家の玄関前に隣の家族からのお礼の印の花や食べ物が置かれていました。
迷惑に思うウォルトでしたが、タオの姉のスーが3人の黒人に絡まれているのを助けてから、だんだんとタオたちと親しくなっていきます。
やがてタオはウォルトの紹介で建築現場で働くようになります。
しかしそれをよく思わない不良たちがタオに絡み、顔に根性焼きをします。
それを見つけたウォルトは激怒し、不良たちを痛みつけ、タオに手を出すなと脅しつけました。
不良たちはその報復としてタオの家にマシンガンを撃ち込み、スーを拉致して酷い暴力を振るいます。
ウォルトは自分の軽はずみな行為を反省し、老い先短い自分のことを考え、タオたちのためにどうすればいいのかを決めます。
彼のとった行動とは…。

おじいさんになってもイーストウッドは格好いいですね。
命を懸けて大事なものを守るというのは男の美学ですか。
何故モン族の人たちがアメリカに移住しているのかが気になりました。


「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」
ヘルシンキで小さな美術店を営むオラヴィ・ラウニオはそろそろ引退を考えていました。
オークションの下見に行った先で、サインがなく作者不明とされていた一人の男の肖像画に目を奪われます。名のある画家の作品ではないかと思ったのです。
その頃、音信不通だった娘のレアから息子のオットーの職業訓練を店でさせてくれないかと頼まれます。
例の肖像画を誰が描いたかをオットーと共に調べ、やがて二人はロシアの巨匠イリヤ・レーピンが描いたことを突きとめます。
オークション当日、オラヴィは一万ユーロで肖像画を落札します。
しかし絵を売ろうとすると、絵の価値に気づいたオークションハウスの社長が邪魔をし、売ることができませんでした。
失意のオラヴィに美術館から連絡がきます…。

仕事に邁進し、一人娘をないがしろにしていたオラヴィですが、最期にやっとオットーを仲立ちにして仲直りができてよかったですね。
なんでレーピンがサインをしなかったのか。それには理由があったのです。
何故かは映画を観て確かめてください。ロシアと一人の男というところでわかる人にはわかるでしょう(たぶん)。
フィンランドのヘルシンキの街並みが美しい映画です。

どの映画もおすすめです。

「Father Brown /ブラウン神父」シリーズ1&2を観る2021/11/15



ブラウン神父と言えば、イギリスの人気推理作家G・K・チェスタトンが書いたシリーズ物だそうです。
読もうと思って『ブラウン神父の童心』を買いましたが、原作が難解なのか、翻訳が下手なのか、私の頭が悪いのか、最初の数十ページで読む気がなくなるのです。
私の頭の方に問題がありそうなので、次回は面白くなさそうなところは読み飛ばして読んで見ますわ(恥)。
そんなわけで、ドラマの方はどんな感じなのか観てみると、面白いではないですか。

原作のブラウン神父は団子のように丸く間の抜けた顔で眼鏡をかけていて、チビで不器用、いつも蝙蝠傘を持っています。名前は原作には書いていなくて、「J」から始まるそうです。妹が1人、姪が1人います。
推理法は鋭い洞察力による直感に頼るものが多く、美学的な観察による推理もあるそうです。

原作とは違いドラマのブラウン神父は堂々たる体格です。どちらかというとお太り気味。
甘い物が大好きみたいで、いつも秘書のマッカーシー夫人の作るお菓子を嬉しそうに食べています。
演じているマーク・ウィリアムズは映画のハリー・ポッター・シリーズでロンの父親役をしていたのですが、全く別人で、最初はわかりませんでした。
186センチも身長があるそうで、愛嬌のある顔と不器用そうな身のこなし、悪人を問い詰める時の厳しさと罪を告白した人に対する温かい眼差しが素敵です。
教会では自動車を買ってくれないのか、いつも自転車で駆けまわっています。
肌身離さず持っている蝙蝠傘が意外と役に立っています。

ブラウン神父以外の登場人物を紹介しましょう。
秘書で教会のお世話係のマッカーシー夫人は小太りの女性。お節介でおしゃべりで噂好き。たまに偏見のある言動をしてブラウン神父を困らせます。
お菓子作りに自信があり、何かあるとストロベリースコーンを作ります。
「私の”award winning scones”はいかが」とみんなに勧めています。
母親はスコーンを国王に献上したそうですが、本当かな?
ストロベリースコーンはスコーンを半分に切り、ストリベリージャムとたぶんクロテッドクリームも挟んだものではないでしょうか。
そんなに美味しいのか、一度食べてみたいです。
よく教会にやって来るレディー・フェリシアはお金持ちですので、いつも素敵なお召し物を着ています。
死体と遭遇する率が高く、捜査に協力しようとしますがマッカーシー夫人に押され気味。
彼女の夫はいつもいなくて、見たことがありません。そのためか愛人がいます。
意外と気さくないい人そうです。
シドは元泥棒。レディー・フェリシアの運転手をしています。
ブラウン神父と仲がよく、昔取った杵柄で、たまに捜査の手伝いをしています。
美人のスージーはブラウン神父の教会で家政婦として料理を作ったり、掃除をしたりしています。
ポーランド移民で、両親を戦争で亡くしているので家族がいなくて淋しいのか、意外と人に騙されやすい性格みたいで、ブラウン神父たちを心配させます。

事件が起るとブラウン神父と敵対するのがバレンタイン警部補(シーズン2はサリバン警部補)。
警察はメンツがあるから、ブラウン神父を邪険に扱います。
それでも食い下がるブラウン神父。
お馴染みの二人の掛け合いが面白いです。

ドラマの時代は「ミス・マープル」と同じ1950年代です。
イギリスの小さな村、kembleford(架空の村)にある教会が舞台です。
撮影はコッツウォルズのBlockleyにあるChurch of St. Peter and St. Paulで行われたそうです。何もない村だそうですので、行ってみるとガッカリするかも。
こんな小さな村なのに殺人事件の発生率が高くないですかぁ、笑。

ドラマは「ミス・マープル」とは違い、一話ずつ解決しますので、安心して観てください。
イギリスでも評判がいいらしく、シーズン8まで放送されているそうです。

石井妙子 『魂を撮ろう ユージン・スミスとアイリーンの水俣』2021/11/11



銀杏の葉が地面に落ち、いい感じになっていました。
今年の紅葉は少し早いのでしょうか。

ジョニー・デップが制作・主演した映画「MINAMATA ミナマタ」を観る前に、スミス夫妻と水俣病のことを知っておこうと思って読んだ本です。
写真集『MINAMATA』がアイリーンの献身的な助けがなければできなかったことを初めて知りました(恥)。


アイリーン・美緒子・スミス(スプレイグ)はユージン・スミスの二度目の妻で、ユージンとは31歳の年齢差がありました。
知らなかった二人の生い立ちを、覚え書きとして記しておこうと思います。
映画を観る前に二人のことを知っておくのもいいかもしれません。

アイリーンの曾祖父は岡崎久次郎と言い、一橋の高等商業学校を卒業後、三井物産に入社。退社後、自転車の輸入販売を手がけ、巨額の富を手にし、政界へ進出します。第一次大戦中には自転車製造に乗り出し、大金持ちになります。
アイリーンの母である美智子は久次郎の娘で男好きで奔放な桂子の娘でしたが、桂子の夫が自殺した後に引き取られ、久次郎の娘となります。
1942年に久次郎が亡くなってから岡崎家は没落していきます。
終戦後、美智子は働き始めます。そのうちダンスと英語ができたため、財閥が開いた進駐軍の将校たちのパーティに呼ばれるようになり、ダンスパーティで出逢ったアメリカ人ウォーレン・スプレイグにプロポーズされ、結婚します。
ウォーレンは結婚後GHQを辞め、日本で化学製品を扱う貿易会社を立ち上げます。やがて美智子は妊娠し、1950年に聖路加病院でアイリーンを出産します。
ミドルネームは美智子の双子の妹・美緒子の名前をもらってつけられました。
享楽的な家で育てられた美智子は派手好みで、母親が料理や洗濯をするのを見たことがなく、バスタブから上がれば身体を拭いてもらえるような環境で育ち、ウォーレン曰く、5歳の子どものままでした。
一方、ウォーレンは堅実な生活を好み、穏やかな性質だったため、美智子の性格や個性が自分には合わないと思い始め、気持ちは秘書の「ヨーコさん」に移っていきます。
彼らは1956年に離婚し、アイリーンは父親に引き取られます。
翌年、父は「ヨーコさん」と再婚し、二人の子どもが生まれますが、なぜか「ヨーコさん」が継母であることを伏せていました。そのためアイリーンは自分に実母がいることを世間や弟たちには絶対に知られてはいけないと思い込んでしまい、果てには新しい家庭には自分の居場所がないと思い詰めるようになります。
実母の勧めもあり、アイリーンは10歳でアメリカのミズーリ州セントルイスに暮らすスプレイグ家の祖父母の家で暮らすことになります。
まわりは白人で東洋人を見たのは初めてというような環境で、自分の成績が悪いと、やっぱり日本人の血が入っているからだと思われてしまうのが嫌で、アイリーンは勉強だけではなく、優等生になろうと努力をします。
その努力は報われ、すべての学科で優秀な成績を修め、名門スタンフォード大学に入学します。
そして大学在学中にユージンと運命的な出会いをしたのです。

ユージン・スミスは1918年アメリカの中央部、カンザス州ウィチタに生まれます。
父親のウィリアム・スミスは裕福な穀物商人、母のネティは資産家の娘でネイティブ・アメリカンの血が四分の一ほど流れていました。
ユージンは次男でしたが、長男が脊椎性小児麻痺を患ったため、ネティの関心と期待は次男のユージンに集中することになります。
リンドバーグが大西洋無着陸横断飛行を成功した時期でもあり、少年たちはみなリンドバーグに憧れ、ユージンもその一人でした。
飛行機の写真集が欲しくなったユージンが母にねだると、母は彼にカメラを渡して自分で撮るように言いました。
実はネティは美術学校出で、写真を趣味にしていたのです。
いつしかユージンはいい写真が撮れると新聞社に売り込みに行くようになります。
1929年株が大暴落し、父親の会社も資金繰りに苦しむようになり、夫婦仲も最悪の状態になっていきます。
1936年、父は自殺し、母はこれまで以上にユージンを束縛し、自分の意のままにしようとするようになります。
母は策略を練り、奨学金を得てユージンを大学に進学させますが、ユージンは大学に馴染むことができず、1937年に大学を辞め、ニューヨークへ行き写真学校に通いながら仕事を探します。
やがて「ニューズ・ウィーク」に専属カメラマンとして採用され、母をNYに呼び寄せます。
母は運転手、宣伝係、マネージャーなどの役を務め、ギャラ交渉やお金の管理、スケジュール、フィルムの処理などをし、献身的にユージンを手伝います。「周囲の人々はユージンのマザコンぶりと、ネティのステージママぶりに驚き、様々な噂」をしました。
戦争が始まり、ユージンは憧れの「ライフ」の専属カメラマンになります。
1940年にカルメンと結婚しますが、それでも母から離れられず、母に認められようとする気持ちはなくなっていませんでした。

1943年、ユージンは「フライング」誌の特派員として太平洋の戦場に赴きます。
ラバウル、サイパン、レイテ島、硫黄島、沖縄と写真を撮っていく間に、日本人の兵士や民間人を目撃して、彼の心情は変わっていきます。
日本人を敵として憎むことができなくなり、心が日本人と同化していき、日本人を自分の家族だと思うまでになっていったのです。
1945年、沖縄で「兵士の一日」を撮っていたユージンは砲弾の爆風により負傷し、生涯その後遺症に悩むことになります。

戦後、カメラマンの仕事に戻ろうかどうか決められずにいたユージンに写真を撮る決意をさせたのは母でした。
1946年、母のネティの写真からインスピレーションを受け、彼の代表作とも言える「楽園への道」を撮りました。
その後「ライフ」に戻ったのですが、彼の身体と精神はボロボロでした。
アルコールと痛み止め、抗鬱剤を大量に飲むことが日常となっていたのです。
1955年には「ライフ」を辞め、母のネティが亡くなります。
1957年、向精神薬デキセドリンの多用により被害妄想や自殺願望が出るようになり、周囲から人が離れていきました。
この時に出逢ったのが17歳の美術学生のキャロルです。彼女はユージンの仕事の手伝いをするようになり、関係は恋愛にまで発展します。
キャロルを得て、ユージンは生きる意欲を回復します。
この年に日立製作所の招聘により、ユージンはキャロルと共に日本にやって来ます。帰国するとユージンとキャロルの関係も変化していきます。というのもキャロルがユージンから離れようとしたのです。
ユージンはそれを知り、キャロルに自殺をすると言っては困らせ、罵り非難し、酷い時には彼女を殴りました。
キャロルが去ってからユージンは重い鬱病になり、仕事ができなくなりますが、出逢った若い女性たちに次々と交際を申し込みます。
その様子はキャロルの代わりを求めると同時に母を求めているようでした。
ユージンは母ネティやキャロルのように献身的に尽くしてくれる女性がいないと駄目なんですね。

1970年八月、日本からCM撮影隊がやってきます。
この時、アルバイトで通訳をしていたのがアイリーンでした。
キャロルは、<ユージンの才能の一つは、人が何者であるかを正確に見抜いて、その人を自分の目的のために使うことにあったと思います>と述べています。
ユージンはアイリーンの「優しさや献身的な性格」や「世慣れていない」ことを見抜き、アイリーンを求め、なりふり構わず愛の告白をし、アイリーンがいなくなったら死ぬとまで言います。
結局アイリーンはユージンに絡め取られ、展覧会の準備の手助けをすることになり、大学には戻りませんでした。

この展覧会のオープンの四ヶ月前に、日本から元村和彦がやって来ました。
彼は日立でユージンのアシスタントを務めた森永の知人で、写真家のロバート・フランクを紹介して貰いたいと頼みに来たのです。
この時彼が日本の漁村を撮りたがっていたユージンに水俣病のことを話し、もし彼の写真展が日本で開催できたら、写真展に合わせて来日し、水俣で写真を撮ってはどうかと提案したのです。
1971年8月、アイリーンとユージンは来日し、東京で結婚します。
9月から熊本県水俣市月ノ浦に家を借り、1974年10月までの三年間、水俣病と水俣で生きる患者たち、胎児性水俣病患者とその家族などの取材と撮影をしていきます。

1956年5月1日は「水俣病公式確認の日」で、その12年後1968年に厚生省は水俣病を公害病であると認定しました。
アイリーンとユージンが日本に来た1971年は、「一任派が低額の補償をのまされ、訴訟派が裁判を闘って」おり、「さらに新たなグループの闘いも始まろうとしていた」時期でした。

この本には水俣病の歴史や『MINAMATA』を撮るために運命的に出逢ったユージンたちの歩みが詳しく書かれています。(二人は写真集が出来た後に離婚しています)
高度成長時代に産業を優先した政府やチッソ、御用学者や医師たち、お抱え学者の捏造データを信じ報道していくマスコミには怒りを禁じえません。
その反面、悲しいのは同じ土地に住む住民たちが争うことです。
水俣病患者とその家族への差別、補償金に対する羨みと非難、分断させられていく患者たちとその家族…。
本にも書いてありましたが、この構図は何年経っても変らず、福島でも起きたことです。
水俣病の入門書として読みやすいと思いますので、是非この本と写真集『MINAMATA』を手に取ってみてください。

写真集『MINAMATA』の著作権はアイリーンさんにあり、写真集でもっとも有名な写真「入浴する智子と母」は両親の願いにより1998年から封印されていたのですが、映画では使われており、再販された写真集にも載せてあるということです。

心に残ったユージンの言葉を載せておきます。

<客観なんてない。人間は主観でしか物を見られない。だからジャーナリストが目指すべきことは、客観的であろうとするのではなく、自分の主観に責任を持つことだ>

MINAMATA~ユージン・スミスの意志~」【テレメンタリー2020】
   その後のアイリーンさんと水俣病患者の姿が見られます。

「MINAMATAーミナマター」の本予告

「ピーターラビット」&「ビーターラビット2」を観る2021/11/09

可愛いピーターラビットが見られると思ったら、悪たれピーターでしたwww。


ピーターはいとこのベンジャミンと三つ子の妹、フロプシー、モプシー、カトンテールと一緒に住んでいました。
彼らは近所に住んでいるジョー・マグレガーの庭に行って農作物を失敬し、マグレガーをおちょくるのを楽しみとしていました。
というのもマグレガーは彼らの父親を捕まえ、ミートパイにしてしまったのですもの。
マグレガーに捕まりそうになると、画家のビアがいつも助けてくれました。

ある日、ピーターがマグレガーの庭に父の形見のジャケットを忘れてきてしまいます。取りに行くと、運悪くマグレガーに捕まりそうに…。
その時、なんとマグレガーは心臓発作を起こして亡くなってしまいます。
喜んだピーターたちは彼の家でどんちゃん騒ぎ。

マグレガーの甥のトーマスはロンドンのハロッズのおもちゃ売り場で働いていました。彼の望みは昇進して副支配人になることです。
上司に呼ばれたので、いよいよ昇進かと思ったら、会ったこともない叔父が亡くなったという知らせと、社長の甥が昇進したということを聞かされます。
頭にきたトーマスは売り場をめちゃくちゃにしてしまい、首を言い渡されます。

トーマスは大叔父のマグレガーの家を相続することになり、売却する前に家を見に行きます。
トーマスが家の戸を開けようとしたちょうどその時、どんちゃん騒ぎをしていた動物たちは彼に気づいて、急いで隠れます。
家の中の様子を見て唖然とするトーマス。
次の日、トーマスは家の掃除と庭の手入れをし、動物たちが庭に入れなくします。

ここからピーター軍団VSトーマスの熾烈な命を懸けた戦いが始まります。
その一方で、トーマスとビアは惹かれ合いますけどね。

さて、戦いはどうなるのか…。


あれから3年が経ち、トーマスとビアは結婚し、ピーターたちも彼らと一緒に仲良く(?)暮らしています。

ある日、出版社からビアに連絡が来ます。
ビアが描いた絵本『ピーターラビット』を出版したいと言うのです。
早速ビアとトーマスはうさぎたちを連れて町へ行きます。
出版社の社長のナイジェルはうさぎたちの素朴な暮らしを描きたいというビアに、絵本をヒットさせるために、絵本をもっと過激にしようと持ちかけます。
ビアはどうするのか…。

ピーターはビアと結婚したトーマスからいつも悪い子だときめつけられ、説教されるのがウザくて仕方ありませんでした。
彼も努力しているんです。認めてくれよぉ。
町に行っても叱られるばかりで、いじけたピーターは一人で町をぶらついていました。
そこに盗みを働くうさぎが現れ、盗みがバレて追いかける人間たちから一緒に逃げることになります。
そのうさぎはバーナバスと言い、なんとピーターの父親の友だちだったのです。
二匹は意気投合し、ピーターはバーナバスから盗みの極意を教わります。
ピーターは本当のワルになってしまうのか…。

バーナバスは町で開催されるファーマーズマーケットでドライフルーツを盗むという大仕事を計画し、ピーターを騙して仲間を集めさせます。

ファーマーズマーケットの日、ピーターたちうさぎとハリネズミのティギーおばさん、あひるのジマイマ、キツネどん、豚のピグリン・ブランドがドライフルーツ争奪戦に協力します。
計画は上手く行ったのですが…。

今回はなんとあのトーマスが大活躍します。
主役はピーターではなくてトーマスかって感じです。
情緒不安定なところは前回と変りませんけどね。
なんだかんだ言ってもトーマスはピーターを愛しているんですね。
いつもはこうなんですけど、笑。


一作目では電気フェンスとか爆弾が出てきてビックリしましたが、二作目はそれほど過激ではなかったです。
小さい子には見せない方がいいかも。噂によると一作目のバトルを4歳の男の子が怖がったらしいです。
ワルのピーターなんて嫌とか、こんなの原作のイメージを壊していると思う人は見ない方がいいでしょう。
私は悪たれピーターが結構気に入っています。

BBC版「ミス・マープル」シーズン22021/11/03

意外と面白くて、続けて観てしまった「ミス・マープル」です。


<シーズン2>
エピソード1~2「牧師館の殺人」
セント・メアリー・ミード村の牧師館の書斎で村の名士のプロズロー大佐が殺されていました。彼は頑固な吝嗇家で村人から疎まれていました。しばらくして画家が自首し、事件は解決すると思われたのですが…。

エピソード3~4「スリーピング・マーダー」
ニュージーランド出身のグエンダはイングランドに新しい家を買い、新婚生活を始めます。ある日、観劇中に台詞を聞いて失神し、この家で殺人が行われたのを見たという記憶が甦ってきます。新婚夫婦はグエンダの過去を探ることにします。

エピソード5~6「バートラム・ホテルにて」
甥夫婦の計らいで、ロンドンにあるエドワード王朝時代のたたずまいそのままのバートラム・ホテルに2週間滞在することになったミス・マープルは、ホテルに何やら違和感を抱いていました。
やがて常連客の牧師が失踪し、霧の夜にベルボーイが殺されます。

エピソード7~8「復讐の女神」
かつてともに事件を解決した富豪ラフィールが亡くなり、ミス・マープルのところに「ある犯罪調査をしてほしい」という手紙が届きますが、具体的な内容には触れていませんでした。
ラフィールの指示通り観光バスツアーに参加するミス・マープルと彼女の甥でしたが…。

シーズン1と2で長編小説の8冊分です。後の4作品は個々に放送されたようです。
シーズン1よりもシーズン2の方がおもしろかったです。
『牧師館の殺人』はミス・マープル初登場の作品ですが、残りの三作品は最後の方に書かれた作品になります。
「スリーピング・マーダー」ではミス・マープルの出番は少なく新婚夫婦が活躍します。彼らはミス・マープルの過去は掘り返さない方がいいというアドバイスを聞かないで過去を探っていきます。
「バートラム・ホテルにて」では1950年代のホテルの様子が興味深かったです。
古き良き時代のホテルの趣っていいですね。ミス・マープルはホテルのラウンジで編み物をして、人々を観察していましたけどね、笑。
「復讐の女神」では観光バスツアーが出てきて驚きました。もともとどこの国から始まったのでしょうね。アメリカかしら?

「復讐の女神」の富豪ラフィールとの関係が気になるので、次に「カリブ海の秘密」を観てみることにします。

BBC版「ミス・マープル」シーズン1を観る2021/11/02

短時間で観ることができるということで、本は読んでいない(たぶん)けど有名な、イギリスBBCが1984年から1992年にかけて作成したジョーン・ヒクソン版の「ミス・マープル」シリーズを観てみました。
ところが1話では終わらず、2話か3話で一つのお話なので、結局1時間以上も観ていることになってしまいました。
ミス・マープル役は色々な女優がやっていますが、ジョーン・ヒクソンはアガサ・クリスティから「年を経た暁には、ミス・マープルを演じて欲しい」と言われたという逸話があるそうです。一番ミス・マープルに近い人なんでしょうね。


ミス・マープルはロンドンから25キロ離れた架空の小さな村セント・メアリー・ミードに住む、中流階級出の老嬢で、噂好きで社交的。友人や知り合いが多いようで、よくロンドンや英国各地へ出かけており、出かけた先の人に気軽に話しかけています。一見無害に見えますが、鋭い人間観察と論理的で素晴らしい考察力、推理力を兼ね備えている女性です。
バッグの中にいつも編み物を入れており、どこでも編み物をしていますが、それは回りにいる人の話をそれとなく聞くためのようです。
庭いじりが趣味ですが、これも村の人たちの行き来を見るためかな?
謎解きの才能が広く認められており、警察内部にも彼女の良き理解者がいますが、どちらかと言えば現場の刑事に煙たく思われているようです。
事件に関わる人をよく自分の村の人に例えるので、聞いている人たちは訳がわからず困惑しますが、彼女の事件解決の糸口を探す一助になっているようです。

BBCのシリーズではミス・マープルの出てくる12の長編がすべてドラマになっています。
<シーズン1>
エピソード1~3 「書斎の死体」
見知らぬ女性の死体がバントリー大佐の書斎で見つかります。村で四面楚歌になったバントリー夫人は謎を解くためにミス・マープルに電話をし、屋敷に招きます。

エピソード4~5 「動く指」
飛行機事故で負傷したバートンが妹と共にロンドン近郊のリムストックに療養にやってきます。その頃村の住民に悪意と中傷に満ちた手紙が届けられていて、バートンのところにも手紙が届きます。その最中弁護士の妻とそのメイドが殺され…。

エピソード6~8 「予告殺人」
地元紙「ギャゼット」に殺人を予告する広告が掲載されます。好奇心旺盛な人々が集まり、予告時間になると、急に明かりが消え、銃声が…。明かりがつくと、そこには一人の男の死体がありました。

エピソート9~10 「ポケットにライ麦を」
投資信託会社社長のレックス・フォテスキューが毒殺されます。彼の上着のポケットに何故かライ麦が入っていました。さらにフォテスキュー夫人も毒殺された上に、小間使いのグラディスが鼻を洗濯ばさみで挟まれた姿で見つかります。グラディスはミス・マープルがかつて行儀作法を教えた娘でした。

ドラマだけではミス・マープルの推理がよくわからないところがありました。
本を読んでから見た方がよかったかしら…。
ドラマは1950年代のお話になっているので、当時の人々の暮らし向きとかファッションとがよくわかったので、それだけでも見がいがありました。
続けてシリーズ2も見てみます。

「アンモナイトの目覚め」を観る2021/10/29

観たかった映画が配信されました。
本当は映画館の大画面で観たほうがいいとは思いますが、電車に乗って、人混みの中を歩くのはまだ躊躇してしまいます。
私は臆病者なので、来年になっても感染者数が変らなければ、美術館や映画館、外食解禁にしようかと思っています。


ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンがそれぞれ古生物学者のメアリー・アニングと地質学者の妻・シャーロット・マーチソンを演じています。

1840年代のイングランドのライム・レジスが舞台です。
ライム・レジスは化石の町として有名で、夏の暖かい時期に、プリマスに行く途中に寄るのがよさそうです。
メアリー・アニングとシャーロット・マーチソンは実在の人物で親しかったようですが、それ以上のことはわかっていないとのことなので、この映画は監督の作ったお話だと思って観てください。
私は古生物学者メアリーの伝記話だと思って観ていたので、観ている途中に女性同士の恋愛映画だと気づいて驚いた次第です、笑。
女性同士の性的場面に拒否感のある方は観ない方がいいでしょう。

メアリー・アニングは労働者階級の出で、父が早くに亡くなったため教育もほとんど受けていません。化石の発掘は父から教えられ、13歳で大英博物館に飾られているイクチオサウルスの全身化石を発掘したことで知られています。
観光客相手に地元の海岸で発掘した化石を売り、生計を立てていました。

ある日、地質学者で化石コレクターのロデリック・マーチソンが妻のシャーロットと共にメアリーの店にやってきます。
彼は「ライムの女神」であるメアリーに会いたかった、お金を出すから採石に連れて行ってくれないかと言います。

ロデリックの妻のシャーロットは流産してから、うつ病を患っていました。
彼は気分転換になるからとライムに連れてきたのに、外にも出ようとはせず、ふさいで寝ている妻を持て余していました。
妻をライムに置いて考古学ツアーに行こうとしますが、一人は嫌だと言い張ったため、メアリーに妻を押しつけよう、いいえ託そうとします。
メアリーの貧しい暮らし向きを見て、お金を出せば嫌と言えないと思ったのでしょうね。
この時代の夫婦ですから、こんなもんでしょう。

夫に置いて行かれたシャーロットは初めはメアリーに対してぞんざいな態度を取りますが、高熱で倒れ、手厚く看病されてからはメアリーに心を許すようになります。
子を失ったシャーロットはメアリーに子どもはいるかと聞きます。
メアリーは母が10人も子どもを産み8人亡くし、感情をなくした、自分は仕事があるから子どもは必要ないと答えます。

生活を共にするようになり、やがて二人は互いに引き合うようになります。
しかし、そんな暮らしも一通の手紙が届き…。

ライムの海岸の寂寥とした感じと当時の抑圧された孤独な女性たちの心が共鳴し合っているような映画でした。