旅に出たくなる本2025/01/03

ワンコたちといっしょに公園に行こうと計画していたら、昨日からパパが膝が痛いと言い出し、行けなくなりました。
若い頃はなんともなかったのに、年を取ると寒さに弱くなりますね。
私も今年は昨年以上に痛めた膝が痛むことが多いです。
汗っかきなので、着込むのが嫌で薄着をしているのがいけないみたいです。
重ね着をして、寒さ対策をした方がいいですね。
暖かいところに住みたいなと思うこの頃ですwww。

さて、今年最初の本は、旅の本です。
読んでいると、直ぐにでも出かけたくなります。


このシリーズも六作目です。
今回、日和ちゃんが旅するのは、福島と佐賀、長崎、鳥取の四県です。
佐賀以外は私は行っているのですが、毎回感心するのは、全く日和ちゃんと行くところが違うところです。
日和ちゃんは20代で若いので、初老の私とは違うのが当たり前ですけどねww。
本の表紙を見てわかるように、彼女は観光よりも食べることが主です。
それも餃子とステーキ、ラーメンなんて、ゴメン、私好きじゃないです。
『活イカ』にこだわりすぎなのもねぇ。
スワンシューとかカステラはOKですけどね。
それに私、飲めないし。
温泉は好きでも、旅の途中に入るのは、疲れるし、下着の替えがないと嫌だし・・・なんて思ってしまいます。
若い人たちは「旅=食べる」になっているのかな?
おばさんは歩きながら食べることに罪悪感があるのよ。というか慣れていないのよ。それにそんなに食べられないし。
それなのに、なんでこの本を読むのよ、という声が聞えてきます(幻聴?)。
どこかにいい旅のヒントがないか探しているのです。
今回は『佐賀県立九州陶磁文化館』に行きたいと思いました。
佐賀は唐津焼や有田焼、伊万里焼の産地ですものね。
佐賀県はまだ行ったことがないので、是非行ってみたいです。

ちょっと本音を言うと、日和ちゃんの旅にはもう着いていけないなと思いました。
今回だけがそうなのかどうか、何とも言えませんが、前回の能登の旅はいいと思ったので、今回がパワーダウンしているのかなぁ。
食べることが多くなっているので、私には物足りなかったのかもしれませんね。

旅とは関係なく、気になったのが、日和ちゃんと蓮斗君の仲です。
遠距離恋愛はどうなったのか、書かれていないので、ものすごく気になりました。

ひとり旅日和シリーズの順番
⑥『ひとり旅日和 道続く!』(本書)



益田ミリさんが40歳の時、「美しいものを見ておきたい」と思い、41歳の時から始めたツアーひとり参加の旅の模様を書いた本です。
益田さんもどちらかというと、よく食べ、よく買うという日和ちゃんよりの旅をします。
スーツケースの半分はお土産用に空けておくという強者です。

私はツアーが苦手です。
ツアーは二回だけ参加したことがあります。
一回は普通のツアーで、もう一回は女性限定のツアーでした。
ただ町を見てまわるだけなら、ツアーには参加しません。
行きたいところが車がなければ行けないところだったので、仕方なく参加したのです。(運転免許を持っていないのです。持っていたとしても海外で運転するのは避けたいです)
大勢の人たちといっしょに行動していると時間が自由にならないし、食事を知らない人たちといっしょに食べるのが嫌でした。
私、人見知りをする人なので、知らない人と話すのが苦手なんですよ。
ツアーの終わりごろには参加者の皆さんや添乗員さんと話せるようになりましたけど。
ツアー旅はもっと年を取ってから、夫といっしょに行こうと思います。

益田さんが行ったのは、「北欧オーロラの旅」と「クリスマスマーケットの旅」、「モンサンミッシェルの旅」、「リオのカーニバルの旅」、「平渓天燈祭」、「プリンスエドワードの旅」の六つの旅です。
ツアーに行ってみたいけど、どんな風なのかわからないからと躊躇している方、書いてあるところに行ってみたいと思った方は読んでみて下さい。参考になりますよ。
リオのカーニバルは読んだ感じから、ツアーに参加した方が良さそうです。
他の旅は個人旅行でも行けそうです。

益田さんはツアー参加旅からひとり旅に移行しているようです。
ひとりでもどうにかなると自信が芽生えたのでしょうね。
私が読んだ益田さんの旅の本を下に載せておきます。


他の旅の本も読んでみようと思います。
自分と旅のスタイルが違っても、いいえ、違っているからこそ面白いのです。

さて、今年はどこに行こうかしら。三箇所ぐらい、検討中で、一箇所は予約しました。

益田ミリ 『近くも遠くもゆるり旅』2024/12/17



益田さんの旅行記はわたしと違うところが沢山あって、それが面白いので読んでいます。刺激を受けて、行ってみたところもあります。
例えば『47都道府県 女ひとりで行ってみよう』を読んだ後に、石川県の金沢に行きました。
そういえば、この本を読んでから10年以上も経つのに、石川県以外に行っていませんわ。
行っていないのはほぼ四国と九州の県で、ワンコたちを連れて行けないので、しばらくは行けませんねぇ。
老後の楽しみに取っておきます。なんて行っていると行けなくなるかもねww。

この本の益田さんはもう旅慣れたものです。
『47都道府県…』の出版から16年経ちますからね。
ひとり旅かと思ったら、どうも彼か夫といっしょの旅もあるみたいです。
「うちの彼」って書いてあるので、始めは「どこの彼?」と思いました、ようするに「私の彼」ってことですよね。

行くのは身近な新宿や上野から遠くはスイスやポーランドなど、17の場所。
わたしも行ったことのあるのは、新宿と上野を抜かすと、ポーランドと軽井沢、函館、大阪、沖縄、奈良、倉敷ぐらいです。
同じ場所に行ったはずなのに見事と行っていいぐらいにすれ違っています。
わたしは食べ物よりも観る方に重点があるのですが、益田さんは感心するほどよく食べます。
ラーメンとか餃子って、わたしあまり好きじゃないので、旅先では食べませんが、益田さんは好きなのね。
胃が丈夫で、太らない体質なのかしら?そうなら羨ましいですわ。

読んでみて行ってみたいと思ったのが、高知とスイスです。
高知の沢田マンションって面白そうです。中に入って迷いたいわぁ。
スイスは旅の王道ですね。物価が高いのがネックですが、ひとりではつまらなそうなので、夫が退職したら連れて行きたいです。

まあ、ガツガツと観光地を巡るよりは、益田さんのように気楽に食べたい物を食べ、見たい物を見て、のんびり喫茶店に入って和むのも旅ですよね。
次はどこに行こうかしら。


<今年のクリスマスのお菓子>


ミンスパイです。今年もウォーカーのものを買いました。
温めると美味しいです。これに生クリームをつけるといいそうです。
ミンスパイって日本のお店では売っていませんよね。
イギリスに食べに行くしかないのかしら?寒いのは嫌だわ。
ウォーカー以外のものを輸入してくれないかしら。

益田ミリ 『考えごとしたい旅 フィンランドとシナモンロール』2024/09/30



益田さんが「今日の人生」でフィンランド映画の「枯れ葉」を紹介していたので、なんとなくフィンランドが好きなのかなぁと思っていましたが、フィンランドに何回も行っていたのですね。
2017年は6月末から7月にかけて、2018年は9月初旬、2019年は12月初旬と違った季節に旅しています。
普通の旅人と違った旅をしているのかなと期待して読んだのですが、意外と普通でしたww。
まだ交通系アプリが出来ていなかったのか、使っていませんねぇ。

副題にもなっていますが、シナモンロールが美味しかったらしく、益田さんは色々と食べています。
私はフィンランドではスーパーのしか食べていないくて、日本のシナモンロール(ザ・シティ・ベーカリーやディーンアンドデルーカのもの)よりもパン生地が堅いなと思ったぐらいで、それほど美味しいとは思いませんでした。
Vlog等を見ると、シナモンロールを帰国時に爆買いして日本に持って帰る人がいるらしく、次回は美味しいというパン屋やカフェのシナモンロールを食べに行きますわ。
でも、シナモンロールは食べ過ぎると体重が増えてしまいそうなので、そんなに食べられませんわよねぇ。

カフェは、カフェ・アアルトとカフェ・エンゲル、カフェ・エスプラナード、カール・ファッツェル・カフェなどを何回も利用しています。
これらのカフェは飲み物や食べ物が本当に美味しくて、使いやすいんでしょうね。
カフェ・アアルトしか行っていないので、またヘルシンキに行くことがあったら、絶対に利用しますわ。

私の行っていないところで行ってみたいと思ったのが、今回パスしたタリンとポルヴォーです。もう少し時間があったら行けたのでしょうが、楽しみは後に取っておくのもいいものですよね。
益田さんは12月のフィンランドに行き、クリスマスマーケットにも行ったようです。
昨年から寒くなると腰や膝が痛くなる私なので、寒い時期はフィンランドに行けませんわ(泣)。オーロラも見たかったのですけど…。
若者よ、気をつけてね。若い頃に痛めたところが年を取ると寒くなると痛むようになります。
運動は身体に悪いと思うこの頃ですww。

何があっても絶対に行こうと思ったのが、ミュールマキ教会とエスポー近代美術館です。
ヘルシンキにもミュールマキ教会を設計した建築家のユハ・レイヴィスカの設計したグッドシェパード教会(Hyvan Paimenen Kirkko)があるようなので、そちらに行ってもよさそう。 
私は教会が大好きです。日本に気楽に入れる教会がないのが残念です。
他にも行かなかったカンピ礼拝堂やテンペリアウキオ教会などがあるので、これまた次の楽しみですわ。

本の中で益田さんが「旅のファッション」を決めていました。
「白と黒のボーダーカットソー+黒の細身パンツ+黒のカーディガン+赤い口紅」
だそうです。
今はワイドパンツが流行っているから、黒のワイドパンツでもよさそう。
赤い口紅というのは、私には考えも及びませんでした。
私なら今年行った七月の暑い時期なら、柄が大きめで綺麗なマキシ丈のワンピースを着たいです。
買えたらマリメッコのワンピースを着たいな。
涼しい時期なら、益田さんのファッションになるかも。

先月から始めたDuolingoのフィンランド語はなかなか上達せず、まだsection 1のunit8です。
とにかく単語が覚えられません。
人称代名詞の「he」が英語の「they」、「me」が「we」なんですよ。
今まで学んだどの言語とも似ていないというのが面白いです。
ボケ防止にいいかもww。

フィンランドに行ったことのない人は無性にフィンランドに行きたくなる本です。
私は文庫本のあとがきにあるように、読んだ後にシナモンロールを買いに行きたくなりました。
益田さんのように考えごとはしませんが、またフィンランドに行きたいなぁ…。

堂場瞬一 『昨日への誓い 警視庁総合支援課3』2024/09/05

最近、物書きで亡くなる方が多いですね。
その中でも、詩人の新川和江さんの「わたしを束ねないで」と佐々涼子さんの『エンド・オブ・ライフ』と『エンジェルフライト』がお勧めです。
是非、読んでみて下さい。


警視庁総合支援課の柿谷晶は斎木道男の妹、清水直子からの電話を受ける。
斎木が亡くなったという。
斎木は支援課が扱う初めての被害者家族で、彼の娘の事件が支援課のベースを作ったのだ。

斎場には斎木とずっと連絡を取り合っていたという元支援課スタッフで警察OBの大岡が来ていなかった。そのことに違和感を感じる晶。
大岡と連絡が取れないということを聞き、気になると放っておけない晶は、休日を潰して御殿場まで大岡に会いに行く。

大岡とは会え、連絡がつかなかったのは、携帯を変えたからだとわかる。
しかし、大岡は斎木と会っていないと嘘をつく。
彼の嘘が気になった晶は、翌日、再度大岡に会いに行く。
すると、大岡の妻、美智から大岡がいなくなったと言われる。

大岡が最後に勤務していた世田谷南署の知り合いによると、彼は所轄で何か独自に調査をしていたという。
支援課の仕事をしつつ、晶は大岡の嘘を追及するために、彼を探し始める。

チャレンジ系YouTuberなどという人が出てきました。
正義感から犯人を追いかけたとか言っていますが、そうじゃないでしょう。
ネタになるから追いかけたんでしょうと言いたくなります。
もう迷惑系YouTuberと名前を変えた方がいいようですねww。

相変わらずの晶ちゃんです。
気になると放っておけないんですって。お節介ですね。
何を言っても受け付けないので、支援課の仲間は彼女の行いにドキドキしながら、見守っています。
このまま一人で突っ走っていくなら、独りよがりになってしまい、被害者家族にも加害者家族にも相手にされなくなってしまいますよ。
支援課内にも支援しないといけない人がいますか。
支援課のみなさん、大変ですね。

良いことがありました。
村野が愛と結婚し、支援課に戻って来ています。
村野が晶のストッパーになるのかな?

今回は大友は言葉でしか現れず、ガンさんがちょこっと登場します。
晶のことが嫌いと言いながら読んでしまう私はなんなんでしょうね、笑。

「警視庁犯罪被害者支援課」シリーズ
①『壊れる心』(2014年8月)
②『邪心』(2015年10月)
③『二度泣いた少女』(2016年8月)
④『身代わりの空』(2017年8月)
⑤『影の守護者』(2018年8月)
⑥『不信の鎖』(2019年8月)
⑦『空白の家族』(2020年8月)
⑧『チェンジ』(2021年8月)

「警視庁総合支援課」シリーズ
①『過ちの絆』(2022年8月)
②『最後の光』(2023年8月)
③『昨日への誓い』(2024年8月)

『北欧こじらせ日記』と「かもめ食堂」2024/08/18

「フィンランドに行く前に読めよ」、という感じの本を読んでみましたwww。


週末北欧部chika 『北欧こじらせ日記』
        『北欧こじらせ日記 移住決定編』
        『北欧こじらせ日記 フィンランド1年生活』
        『フィンランドルーティン100ー北欧好きをこじらせた私が旅           
         先で愛してやまないこと』
chikaさんとフィンランドの出会いは8歳の時に、英会話スクールでサンタさんに手紙を書かされたことからでした。
大学三年の時にはじめてフィンランドに行き、住みたいと思い、それから彼女の北欧こじらせ人生が始まります。
やがて彼女はフィンランドに関した仕事をしたいと思い、自分で会社を探し、仕事に就きます。
そして、フィンランドに住むという計画は立てます。(『北欧こじらせ日記』)
会社員をしながら12年、フィンランドに通い続けます。
そんな中で、寿司職人ならフィンランドに行っても暮らしていけると思い、会社員をしながら、週末に寿司職人の学校に通い始めます。(『北欧こじらせ日記 移住決定編』)
やっと2023年4月にヘルシンキのレストランへの就職が決まり、移住しますが…。(『北欧こじらせ日記 フィンランド一年生活』)

詳しくは本を読んでいただければわかるので、端折って書いています。
彼女のようにフィンランドが好きになり、時間がかかりはしましたが、移住という目標を叶えられる人ってどれだけいるのでしょうか。
寿司職人を養成する学校のことは聞いたことがあります。
寿司職人だけでなく料理人は立ち仕事ですし、体力のいる大変な仕事だと思います。それでも行きたいという強い思いがあったからこそ、chikaさんはやっていけたのでしょうね。
いろいろとあり、今は…ですが、頑張ってヘルシンキ生活を続けていってほしいと思います。

『フィンランドルーティン100』はフィンランド旅行に行く前に読むと、参考になります。
わたしは帰ってから読んだので、ここには行ったけど、ここには行かなかったなという振り返りにしかなっていません、笑。

かもめ食堂はAmazon Prime Videoのお勧めに出てきたので、再度観てみました。独特のかったるい時の流れが心地いい映画です。(褒めてるのよ)
サナエのことが気になりました。
彼女は肝がすわっていて、人生に達観しているような感じがあります。
彼女はフィンランド語をどこで学んだのかしら。
そういえばニョロニョロは電気を食べて生きているんだとか。
私は映画で知ったはずなのに、忘れていたわ。

かもめ食堂には行きたいと思わなかったけど、次回に行きたいと思ったところがあります。


このシーンの場所です。
ヘルシンキ東部のカイヴォプイスト地区にある「カフェ・ウルスラ」という70年以上の歴史のあるカフェだそうです。
Googlemapによるとヘルシンキ中央駅から20分強で着くみたいです。


海をボーとみて、のんびりしたいです。
私は山の人ではなく、海の人みたいです。

井形慶子 『最後は住みたい町に暮らす 80代両親の家じまいと人生整理』2024/03/15



副題に書いてあるように、この本は二年間に渡る井形さんの両親の転居に関するお話です。
60代の井形さんは東京、80代のご両親は長崎に住んでいます。
長崎の家は坂の上に建っている景色のいい、三階建ての広い二世帯住宅です。
近くに商店街も病院もなく、マイカーを手放したので、商店街まで行くには一時間に一本のバスを利用するしかありません。
「年を重ねれば、絶景御殿は高台の離れ小島。第三者の目がないと安全に住めない不安の多い家になってしまった」のです。
その上、お父さんの世話がお母さんの負担になってきました。

施設に入るより、二人で暮らしていきたいという両親の気持ちを尊重し、井形さんは少しずつ、両親の頑なな気持ちをほぐしていきます。
そこはすごいと思いました。
普通だったら喧嘩になり、最後は面倒だから棚上げにしてしまいがちよね、笑。

とにかく井形さんはこの家で二人で暮らすのは無理であると納得させ、お母様が好きな町に住みたいと思わせるように頑張ります。
お母様がマンションに住んでもいいかなと思い始めると、だんだんと依怙地だったお父様の気持ちも変わっていきます。
そしてやっとお母様が住みたいと思う町に新築のマンションを買って、引越しをすることになるのです。

しかし、問題が発生します。
そうです。家の中の物をどうするのかです。
マンションは狭いので、すべてを持って行けません。
家を売るのにお世話になった不動産屋と引越屋の社長たちがいい方だったので、この問題はうまく解決しました。そういう人に出会うことってなかなかないですよね。羨ましいと思いました。
ちょうどいいので、井形さんは遺産問題にも取組みます。
親の資産を明らかにして、遺言書作りをするのです。
もちろん、親には嫌な顔をされます。
でも、亡くなった後に大変な思いをするより、親が生きているうちにやった方が楽なこともありますからね。

そこら辺のお話は、是非、本を読んでみて下さい。
色々と参考になることがあると思います。
家とマンションの写真も載っていて、楽しく拝見させていただきました。

わたしは家族の迷惑になるし、一人暮らしになったら(わたしの方が長生きよね)狭いマンションに引越すと思うので、今から断捨離をしようと思います。(何回言ったことかww)
でもまだ物欲を捨てられませんわ(恥)。


<今日のわんこ>


昨夜、兄がなかなか寝なくてママを見張っていたので、仕方なくママのベッドの上で寝させました。
足の上に寝るとママが寝返りをうって眠れないことがわかったのか、この頃足の左側の壁の近くで寝るようになりました。
これでお互いに熟睡できます。

花房観音 『シニカケ日記』2023/12/15

花房観音さんのことは前の職場の人にお勧めの本を聞いた時に知りました。
試しに読んでみてびっくり。あまり人に勧めるような本ではないなと思いました。
今、男性が女性に勧めたらセクハラになるのかな?
この本はどこかのネットの書評に載っていたので、読んでみました。


花房さんは五十一歳の時に死にかけました。
あまり身体の調子がよくないけど、更年期だと思って放っておいたら、ある日、バスの中で気分が悪くなります。
急いで次のバス亭で降りたら動けなくなり、乗車する客を整理する係の人が救急車を呼んでくれ、無事病院に運ばれました。
心不全だったそうです。

転んでもただでは起きない人で、自分の経験を「51歳緊急入院の乱」と名づけて幻冬舎Plusに連載したのを基に書いたのが、この『シニカケ日記』です。

40歳以降の女性は身体の調子があまりよくなくても、仕事や育児などで忙しく、病院にも行かず、更年期だわなんて思って我慢していますよね。
私も職場の健康診断や首の手術で入院した時に、血圧が高いと言われても、家で測るとそうでもないからと放っておきました。
体調はマジにずっと悪かったです。でも首の手術のせいだと思っていました。
後に原発性アルドステロン症を発見していただき、ありがたかったです。
そのままにしておいたら、心筋梗塞や脳出血などを起こしていたかも…。
何事にも運、不運があるんだなと思います。

みなさん、体調がよくない状態が続いたら、面倒でも病院に行って調べてもらいましょう。不調の原因が見つかるかもしれませんから。
花房さんも言っています。

「「なんかしんどいなぁ」
言うてる場合ちがいますよ。
今すぐ病院行ったほうがいいですよ」

「今、気づいた不調は
きっとずっと前からはじまってる」

私はいつ死んでもいいからとか言っていても、コロリと死ねたらいいのですが、そうでないことが多いです。

「限られた人生。
自分をいじめるのは
もうや~めた」

花房さんが言っているように、やめましょうよ。

救急車で運ばれた時のことやら、入院した時のことなど、参考になることがあると思います。
私は健康だから関係ないわなどと思わないで、いつシニカケるかわかりませんから、その時に冷静に対処できるように、備えておくために、読んでもいい本です。
本を買ってくれと花房さんが言っています。
(私は図書館で借りてしまいましたがwww)

参考になる本ということで、次の本を紹介しているので、ここでも紹介しておきます。
後で私も読んでみようと思います。

村井理子 『更年期障害だと思ってたら重病だった話』 中央公論新社
村井理子 『兄の終い』 CCCメディアハウス
門賀美央子 『死に方がわからない』 双葉社

<今日のわんこ>
弟がにわとりの奥さんと遊びました。


後ろの汚いものは気にしないでください。
奥さんはお高いだけあり、まだ音が出ます。このシリーズ、他のも欲しいのですが、どこのメーカーのかわかりません。


の歯をものともせず、とても丈夫です。


こうやってハウスに持っていくのが困ります。
こういう時はおやつ作戦です。
おやつを出す音が聞えると、奥さんを置いて出てきます。


鳥のささみの燻製を置いて、マテをします。


燻製の後はチュール。寒くなり水をあまり飲まないので、チュールで水分補給です。
わんこたちはチュールが大好きです。

フィンランドの本2023/08/09

ミックス犬の兄を飼い始めてから早11年。ということは、11年も海外に行っていないということです。
コロナも終わりそうなので、来年あたりにどこか海外に行ってみたいと思い始めました。
それにこれ以上年を取ると、行くのが億劫になりそうですもの、笑。
どこがいいかというと、ミステリ小説で興味を持った北欧かな。
マリメッコや、そうそう今日、ムーミンの日(原作者トーベ・ヤンソンの誕生日)ですが、ムーミンで有名なフィンランドなんかよさそうということで、フィンランドについて書かれた文庫本などを読んでみました。
まずは可愛い題名の本から。


稲垣美晴 『フィンランド語は猫の言葉』
ミハルは芸大の学生だったときにフィンランドの美術史が面白そうだと思い、卒論を書くためにフィンランドのヘルシンキ大学に入学することにする。
無事ヘルシンキ大学の「フィンランド語と文化」という科に入り、フィンランドの国民的英雄、アクセリ・ガッレン=カッレラについての卒論を書くが、それだけでは終わらないのがミハル。
結局、なんだかんだと合わせて三年間もヘルシンキ大学で学び、フィンランド語をものにしてしまったのだ。

稲垣さんは1952年生まれ。ということは、この本に書かれているのは1970年代のフィンランドです。そんなに昔のことだと思わずに読んでしまいました。
読んでいると英語でさえもまともにできない自分が恥ずかしくなりました。
フィンランド語ってウラル語族フィン・ウゴル語派のフィン・ペルム諸語の1言語だと言われても、ちんぷんかんぷんですわ。エストニア語と似ているそうですが、エストニア語も知りません。
とにかく今のようにフィンランドについての情報もそれほどない時代に、フィンランドンに行ってしまったミハルの行動力と好奇心に感心してしまいます。
フィンランド語ってどんな言語なのかと関心がある人が読むといいかも。


芹澤桂 『ほんとはかわいくないフィンランド』
    『やっぱりかわいくないフィンランド』
    『意地でも旅するフィンランド』
    『それでもしあわせフィンランド』
最初の本が出版されたのが2020年ですから、現代のフィンランドについてのお話です。
芹澤さんは旅行好きのフィンランド人と結婚し、フィンランドのヘルシンキに住んでいます。
一冊目の『ほんとはかわいくないフィンランド』には軽い気持ちでヘルシンキに住み始めてから第一子を妊娠・出産したことが書かれています。
フィンランドでは産まれる間際の兆候が出るまで入院させてくれないのですね。
『やっぱりかわいくないフィンランド』では、医療関係が日本とは大違いで、もし住むことになったら心配です。なんのことのない風邪さえもすぐに診てもらえる日本が特殊なんでしょうかね?
お子さんの保育園事情に驚きました。フィンランドでも保育園探しが大変なんですねぇ。
『意地でも旅するフィンランド』では旦那さんの旅好きには驚かされました。それに付き合う妻もすごいですね。
私、昔山登りをしていましたが、今、キャンプは絶対にいやですわ。
『それでもしあわせフィンランド』では会社員になった芹澤さんの会社の様子などが描かれています。
実際に住んでみたフィンランドのあれこれは読むと面白いのですが、住んでみたいかと問われると…。

あとは図書館で『デザインあふれる森の国 フィンランドへ』、『大自然とカラフルな街 アイスランドへ』、『わたしの北欧案内 ストックホルムとヘルシンキ』など(題名を忘れてしまいました)のガイドブックを5、6冊借り、パラっと見て、フィンランドから船でスウェーデンやエストニアのタリンに行けることがわかりました。

YouTubeでは「北欧のおうち時間」で北欧の家が、「北欧暮らし」では夫婦二人暮らしの様子が垣間見られます。
他にもあるので、探して見てみるのもいいかも。

さて、私の北欧旅行は実現できるでしょうか。

椹野道流 『祖母姫、ロンドンへ行く!』2023/06/27



始めに恥をさらしておきますが、私題名が「祖母」と椹野さん=「姫」だと思っていました。違っていました。祖母=姫なんです。
よくよく考えてみると、「祖母と姫」じゃないですものね。

この本で祖母と孫がイギリスに行くのですが、何故、行ったかというと、正月の親戚の集まりで、椹野さんがイギリス留学の話をしたら、祖母が、「一生に一度でいいからロンドンに行きたい。お姫様のような旅がしてみたいわ」と漏らしたので、叔父様たちが資金を出すから椹野さんに80歳を超える祖母を連れていってやってはどうかと言い出したのです。
この叔父様たちってお金持ちなんですね。
椹野さんは医師ですから、ひょっとしたら叔父様たちも医師という可能性がありますわねぇ。
そんな訳で、「プライドが高すぎるめんどくさい年寄り」で認知症もある祖母を五泊七日の豪華イギリス旅行に連れて行くことになります。

実は椹野さんは留学と言っても一年間、語学学校に通っただけです。(「椹野道流の英国つれづれ」より)これ以外にもイギリスに留学していたとしたら、ゴメンナサイ。ちゃんと通訳できるほどの英語力です。

すごいですよぉ。飛行機はファーストクラスでホテルは五つ星の一流ホテル。
タクシー乗りまくりでオリエント急行にまで乗っちゃうんですから。
椹野さんは古きよき時代の付添人のように祖母に仕えますが、普通ならどうしたらいいかわかりませんよね。
ところがさずがファーストクラス。CAさんが違います。飛行機の中で椹野さんに頼まれ、快く高齢者に対するプロの技を伝授してくれたのです。
私の皮肉れ根性が思いますが、エコノミーならこんなことはないでしょうね。
五つ星ホテルでもすごかったです。ドアマンからウェイター、バトラーまで、これぞホスピタリティというものを見せてくれたのです。
バトラーのティムが特にいい味出してました。ホテルのバトラーってみんな彼みたいなんでしょうかね。
彼の「恋愛は必ずしも人間関係の頂点にあるものではありません」は深い言葉です。
ついでにロンドンの三越(2013年9月に閉店)の店員さんもプロでした。
どうしてこんなに色々な人たちが祖母のために手を差し伸べてくれたのでしょうか。
それは彼女が誇り高き姫そのもので、彼女に仕える椹野さんの一生懸命さが通じたからでしょうね。

旅の最後に祖母が椹野さんに言う言葉がいいです。長いですけど、今後の覚え書きのために載せておきます。

「あなたに足りないのは、自信です。見ていたら、自信がないだけじゃなくて、自分の値打ちを低く見積もっているわね」
「謙虚と卑下は違うものなの。自信がないから、自分のことをつまらないものみたいに言って、相手に見くびってもらって楽をしようとするのはやめなさい。それは卑下。とてもみっともないものよ」
「楽をせず、努力しなさい。いつも、そのときの最高の自分で、他人様のお相手をしなさいよ。オシャレもお化粧も、そのために必要だと思ったらしなさい。胸を張って堂々と、でも相手のことも尊敬してお相手をする。それが謙虚です」

耳が痛いです。こんなこと言ってくれるなんて、祖母姫さん、素敵です。

表紙のスコーンがいいなと思っていたら、90歳からちぎり絵を始めた木村セツさんの作品だそうです。
椹野さんたちが食べたスコーンは「手のひらよりひと回り大きい」といいますが、そんなスコーン、本当にあるんですかぁ?
食べ方ですが、私はクロテッドクリームの上にジャムをのせていましたが、これはデヴォン式と言うそうです。
椹野さんたちはコーンウォール式で、ジャムの上にクロテッドクリームをのせて食べています。
どちらが美味しいのかしら?いつになるのかわかりませんが、今度スコーンとクロテッドクリーム、ジャムが揃ったらやってみますわ。
椹野さんたちが泊まったホテルのアフタヌーンティーはケーキスタンドがありません。温かいうち、冷たいうちに食べて貰いたいからと、一品ずつ出てくるようです。
クラリッジズのアフタヌーンティー(85£)が似ています。でもスコーンは普通サイズのようですね。

バトラーってこんなことまでしてくれるのと思う場面もありましたが、もし本当にそんなことまでしてくれるというなら、お高いホテルに泊まるのも良さそうです。
まあ、宝くじにでも当たらなきゃ私には一生縁がないでしょうが、笑。

ロンドンの観光スポットの紹介ではなく、祖母と孫、ホテルの従業員たちなどのお話がメインの軽いエッセイ集です。
面白いので、興味を持った方は読んでみて下さい。
私はとってもイギリスに行きたくなりました。

読んだ本2022/04/15



佐々涼子 『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』
2011年3月11日、宮城県石巻市にある日本製紙石巻工場は津波に襲われ、機能停止に陥る。しかし工場長は半年で工場を復興させると宣言。誰もが無理だと思うなか、従業員たちは奮闘努力をしていく。

大分前に買っておいて寝かせておいた本です。すぐ読めばよかったと後悔しています。
日本製紙は出版用紙の供給の4割を負っており、石巻工場はその心臓部だそうです。ほしおさなえさんの本で和紙のことを少し学びましたが、この本には洋紙のことが詳しく書いてあり、本や教科書、新聞、雑誌など様々な用途に適した紙を造ることがどれほど大変かがわかりました。
美談だけではなく、報道されなかった震災の負の側面も書かれており、複雑な気持ちになりました。
お勧めの一冊です。

中山裕二郎 『やめるな外科医 泣くな研修医4』
雨野隆治、三十歳。外科医になって三年。受け持つ患者も増え、手術も任されるようになる。しかし同時期に入院した二人の老婦人が手術をすれば助かるのに、手術を拒む。一人は家族への説明も断る始末。
このまま死なせてもいいのかどうか、迷う雨野。
そんな時に手術で失敗してしまい…。

前回は末期ガンの患者を何の用意もせずに富士山に登らせてしまい、唖然としましたが、今回は真摯に患者の死と向き合っています。
でもこういう思いを各医師たちはしているはずなのに、何で患者の心のわからない医師がいるのかしら?

一色さゆり 『コンサバター 失われた安土桃山の秘宝』
修復士ケント・スギモトは狩野永徳の落款が捺された屏風「四季花鳥図」の「春」の復元コンペの参加を依頼される。この屏風は本当に永徳のものなのか。失われた「春」にはどのような絵が描かれていたのか。スギモトは手がかりを得るために助手の晴香と共に京都へ赴く。
一方晴香には恩師の野上から思いもかけないオファーが舞い込む。

『若冲』を読んだばかりだったので、狩野派のことが書かれていて、興味深く読めました。

植松三十里 『レイモンさん』
函館名物「函館カール・レイモン」のハムやソーセージ、ベーコンなどを食べたことのある方は多いでしょう。
そのソーセージを作ったのが、今のチェコ、カルルスバード生まれのカール・レイモンです。この本は彼と妻のコウのことを描いたフィクションです。

レイモンは大正末期に函館にやってきて、宿泊していた旅館の娘コウと出会い、天津まで駆け落ちし、結婚する。チェコに戻り店を開くが、コウは馴染めず、コウの気持ちを慮ったレイモンは函館に帰り、店を開くことにする。
しかしまだ肉食の習慣のない日本人には受け入れられず、やがて戦争が始まる。

レイモンの意固地なところがちょっと嫌でした。コウさんはものすごく苦労したんだろうなぁ。
彼の子孫が誰もソーセージ作りを継いでいないことが残念です。

原田マハ 『まぐだら屋のマリア』
東京の老舗料亭で板前の修業をしていた及川紫紋はある事件を機に料理人としての夢を失い、何もかも投げ出して失踪し、辿り着いたのが尽果というバス停だった。とりあえず崖っぷちにある小屋を目指して歩いて行くと、それは「まぐだら屋」という定食屋で、いつしかそこで働く訳アリのマリアと共に働くことになっていく…。

登場人物の名前を見ると、すぐに何がテーマかわかってしまいますね。
それなりに面白く読めましたが、マハさんとしては今一かな。

望月麻衣 『京都寺町三条のホームズ・18 お嬢様のミッション
ホームズこと家頭清貴は約束の期限が過ぎたのに未だに小松探偵事務所で働いている。仕事始めの日、事務所に上海の大富豪の娘・ジウ・イーリンがやってきて、彼女の父親の仕事相手の娘が京都に来るので、彼女のガイド兼ボディーガードをしてくれないかとお願いしてくる。何故かイケメンであることが大事とのこと。
清貴の出番ですが、葵がいますから、彼はやりたくないです。しかし小松はお金が欲しい。というわけで清貴は金持ちの一人娘で傲慢なお嬢様相手をしなければならなくなります。が、清貴は小松のことなんか頓着しません。断られるように、いつものいけずの彼で行きます。そこは小松、考えます。葵を呼んじゃうんです。
それで上手く行きそうだったのですが、とんでもない事件が起こります。

読んでいて京都に行きたくなりました。今行くと人が少なくていいんだろうなぁ。
外国の観光客が来る前に行きたいなぁ。
あ、本の内容はいつも通り、安定したものですので、ファンの方は安心して読んでね。

波津彬子 『ふるぎぬや紋様帳 六』
漫画ですが、好きなシリーズで、今回で終わってしまったので、書いておきます。
「着物を巡り縁をつなぐ、ふるぎぬや」でしたが、世の流れには逆らえません。
現代の人たちは着物を着なくなり、昔のように物に霊が宿るなんて誰も信じなくなり、ふるぎぬやは閉店してしまいます。しかしそこで出逢った伊都子と青砥には縁があったようです。
私は青砥ももののけの一種だと思っていました。人間だったのね。伊都子と上手く行くといいな。
幻想的な漫画がお好きな方、読んでみて下さい。

どの本もすぐに読めますので、興味があるものがあったら読んでみて下さい。