佐藤愛子 『私の遺言』2006/09/22

          木漏れ日

この本は、霊なんか絶対にありえない、という方にはお勧めしません。わたしのように、守護霊(守護天使)がいてくれたらいいな、とか死後の世界があると固く信じている人などにはお勧めです。

『遺言』だからといって、本当の遺言だと思ってはいけません。あのサトー八チローの妹(と言っても若い人にはわかりませんか・・・)の佐藤愛子さんが、なんと霊との戦いに明け暮れていたのです。あのいつも怒っている(失礼)愛子さんがですよ。全く霊の存在なんか信じそうもないのに。

それは北海道に山荘を建てたことから始まります。北海道に縁もゆかりもないのに、何故建てたのか?それは霊のお導きとしか思えないのです。 妖しい気が満ちているという人の紹介で美輪に電話をかけます。彼は、彼女が山荘を建てた土地に、日本人に滅ぼされたアイヌの集落があり、そのアイヌの怨みが地縛霊となっている、佐藤家の先祖が作った因縁が因縁を呼んで、因縁霊としてなっている、そして、これらの両方を愛子さんが背負っていると言うのです。
それから二十年以上も霊にまといつかれ、心霊科学協会の人や、霊能者、神道家に助けられ、彼女は霊と別れることができたのですが、詳しい経緯は本を読んでください。
霊との戦いに明け暮れながら、愛子さんは次のような心境になっていきます。

神は道徳家ではない。道徳を考えるのは人間なのである。自分の生んだカルマは自分で克服するべきものなのだ。祈れば神が聞き届けてくれるものではない。祈れば自分の魂か浄化されて行く。それが祈りの意味ではないか?

この本に不思議な老人が出てきます。神道家の相曽誠治という人です。彼が最終的に愛子さんを助けるのですが、彼は神界から来たらしいのです。彼は「日拝」(太陽を仰いで太陽神の分御霊をいただき、毎朝、魂を更新すること)を欠かさないようにすると、日本の国が浄化し、穢れが祓われると言います。現在の少年犯罪などの多発は、日本が穢れ、人の波動が下がってきているためだそうですよ。彼は1999年、12月31日に亡くなります。彼の死後、浄化は進んでいるのでしょうか?

若き日の江原さんが出てきたり、いろいろとおもしろい本です。霊界に興味がある人は是非とも呼んでみてください。