魚戸おさむ 『家栽の人』2007/07/23

自宅に本が多くなりすぎ、床の上を大分占領しています。
どうにかしようと、片付け始めたのですが、昔買ったマンガを読んでしまったら最後、片付けはできなくなってしまいました。
『家栽の人』、いいですね。
この頃ちょっと人間関係に疲れていたのですが、このマンガを読むと元気がでます。

主人公は家庭裁判所の判事、桑田義雄。
『家裁』ではなく『家栽』というところが肝心なのです。
そう、桑田さんは植物が大好きなのです。
家裁に庭があれば、その庭に花を植え、毎日お手入れをしています。
住んでいる街のどこに、どんな木や花などがあるのかすべて知っています。
盆栽屋のおじいさんが跡取りにしたいと思うほど、植物についてよく知っているのです。
仕事をしているのかと思えば、庭仕事をしていたり、街角でボーと花や木を見ていたりと、とにかく変わった人なのですが、癒し系です。
彼が家裁で扱っているのは、主に「少年」。
彼の「少年」に対する優しくも厳しい視線と根底にある人間の性善説が、読むと心を打つのです。
人間っていいもんだな、という思いを持って、また明日を生きていけそうです。
元気になりました。