三浦しをん 『あやつられ文楽鑑賞』2008/04/07

三浦しをんが文楽好きなのは、『仏果を得ず』を読んで知っていましたが、好きってもんじゃありません。熱狂的ファンなんですね。
しをんさん、文楽を観るためにだけ、大阪の国立文楽劇場に行っちゃうんですよ。
それも普通の公演じゃあ、ありません。「通し」ですよ。
朝から夜の9時半までぶっ通しで、一つの演目を上演しているのです。
そんな公演になんか、私は行こうなんて思いません。それこそ腰が…。
普通の公演は見せ場となる段だけ抜粋(「見取り」という)して上演しているらしいです。
昔の人って、今より暇なのか、体力があったのか?
長時間文楽を見たり、能を見たり。
ひょっとして、適当にいい場面とか好きな場面だけしか見てなかったりしてね。

この本は演目の説明(もちろん、しをんさんの私的観点からですよ)あり、突撃!楽屋訪問あり、太夫と語るあり、人形を繰ってみようあり…。
私なんか、しをんさんの語る文楽と歌舞伎の違いには、思わず「そうか」と膝を叩いてしまいましたぞ。
ミーハーなところいっぱいですが、いい文楽入門書になるでしょう。
彼女に触発され、国立劇場小劇場の文楽5月公演のチケットを思わず取ってしまいました。
が、しかし、文楽人気恐るべし。
発売2日目にして、土日はほぼ完売。
私が取れたチケットは後ろから2列目でした。
買ったオペラグラスが活躍しそうです。