狂言 「棒縛」と能 「安達原」を観る2008/06/21

あんなに寝ているのに、またまた国立能楽堂に行って参りました。
だって、券を買ってしまったんですもの。
今日の演目は知っているものなので、絶対に寝ないぞ~!
前から2番目の席なので、前と同じように前の人の頭で見えないのかと心配しましたが、大丈夫でした。
それより、おじさんに挟まれ、夏ということで、体臭に悩まされました。臭い。臭すぎる。同僚の30代男は香水をつけていて、職場では悩まされていますが、体臭も香水もどちらも気分が悪いです。
シンクロで使っている鼻栓が欲しいです。

「棒縛」は2回目のはずです。
1回目は大学生の時の、学生のための狂言鑑賞教室で観たので、だいぶ端折られていたように思います。
記憶には、酒を飲み、小唄なぞを歌い踊る場面はなかったような…?
酒飲みなら、そうそうといいたくなるのが「棒縛」です。
酒の飲めない私は、酒飲みってどうしようもないのねと思います。

召使い達が自分のいないときに酒を飲んでいるのに困っていた主人は、今日こそ、飲めなくしてやると決心します。
まず、太郎冠者が棒術をしているのを聞き知っていたので、棒術の手を見せてくれと頼みます。
手を見せている間に、スキを見て棒に両手を結びつけてしまったのです。
続いて次郎冠者も後ろ手に縛り、酒を飲めなくします。
これで安心した主人は出かけていきますが、太郎冠者と次郎冠者もさるもの。
酒蔵に行き、酒の匂いをかいでいるうちに、どうしても飲みたくなり、互いに使える手で工夫して、酒を飲み始めます。
酔うほどに、舞い謡い、浮かれ騒いでいましたら、何故か縛られていた紐がほどけ、いっそう楽しい酒宴になります。
そこに主人が帰ってきて…。
昔も今も酒飲みは変わりません。

「安達原」は、3月に観ています。
初心者向けと書きましたが、何回観ても分かりやすく、珍しく寝ないですみました、笑。
前回は、能初心者のために見やすい演出がされていました。
というのも普通のホールでしたから、ある程度自由な演出ができたのです。
安達原のおどろおどろしい感じを出すために、背景に工夫がありました。
能楽堂では、そんなことできません。
鬼女が襲いかかって来る場面など、能楽堂でやる方が不利ですが、そこは演技でどうにかするんですね。

能が初めての方は「安達原」を観てください。おもしろいですよ。