ダイアン・ウェイ・リャン 『翡翠の眼』2008/07/02

中国人の私立探偵というと、今読んでいるシリーズ物のリディア・チンしか知りません。中国は今いろいろと問題があり、オリンピックがどうなるのか心配ですね。
中国の歴史をどれだけ知っているかと聞かれると、学校で習ったことしか知りませんわ。
たまに見る中国映画でかいま見るぐらいです。

主人公の王梅(ワン・メイ)は元公安部員。
訳ありで公安部を辞め、北京で探偵事務所を開業します。
といっても、私立探偵は公には認められていないので、一応情報コンサルタントとして登録しています。

ある日、家族ぐるみで親しくしている陳おじさんが事務所にやって来て、曹操の翡翠の印章探しを依頼します。
印章を探し始めた頃、母親が倒れ、病院に入院してしまいます。
陳おじさんと一緒に呉大伯という人物が見舞いに訪れます。
彼は母親と同じ所で働いていたというのですが、何やら秘密の匂いがします。
翡翠の印章探しから、母親の過去が暴かれていきます。
母親の過去とは、そうあの文化大革命の頃です。

ミステリーというより、家族にまつわる秘密と家族愛の物語りという感じです。
私たちにはわからない中国があります。