カレン・マキナニー 『注文の多い宿泊客』2008/07/23

新しいミステリー・シリーズです。
ホント、色々と思いつくものですね。
アメリカの北東部メイン州の風光明媚な島、クランベリー島が舞台になります。

主人公のナタリー・バーンズは、この島にある築百五十年の船長の家に一目惚れして、全財産とローンを使い、家を手に入れました。
そして、始めたのが「グレイ・ホエール・イン」というB&Bです。
ところが現実は大変。お客さんはそう簡単には来てくれません。
その上、アジサシという鳥の巣のある、となりの土地にリゾートを作ろうという計画が…。
一体彼女のB&Bはどうなるんでしょうか。

その日のお客は、リゾートを計画している張本人、土地開発会社社長バーナード・カッツと彼のアシスタントのオグデン・ウィルスン、絵を描きにアラバマから来た老カップル、そして今夜の会合のために来ることになっている沿岸保護協会のバーバラ。
その夜、会合が開かれ、味方だと思っていた行政委員のイングリッドが賛成したため、なんとカッツの会社に二百十万ドルで土地を売ることになってしまいます。
そう、もうおわかりだと思いますが、殺されたのはカッツ。
どうも崖から突き飛ばされたようです。
たまたまカッツを見つけたために、ナタリーは容疑者となってしまいます。
さて、島に来て間もないナタリーは、どうやって自分の容疑をはらしていくのでしょうか。

このお話でなんといっても、うれしいのが、美味しそうな朝食の数々です。
例えば、ブルーベリーコーヒーケーキとフルーツサラダ、全粒粉トーストとスクランブルエッグ。
スモークサーモンのせベーグルとブルーベリーマフィン、フルーツサラダのホイップクリーム添え。
あんまり美味しそうに思えませんか?本を読むと、唾が出てきますよ。
日本の朝食もいいけれど、私的にはナタリーの朝食の方が好きです。
そうそう、レシピもついていますので、お菓子作りが趣味の人がいたら、作ってみてください。
「必殺(キラー)・クランベリー・スコーン」とか「クランベリー鳥失神(ブラック・アウト)ブラウニー」とか、名前がすごいですよwww。