J.D.ロブ 『ニューヨーク十二番地の呪い』2010/09/27

今回は中編が3つとお得です。


まず最初は、「はるかなるオリンパスの英雄」。
地球以外に行こうなんて絶対に思わないイヴが、殺人に関するセミナーをおこなうために宇宙旅行に出かけます。もちろんロークも一緒です。
そこでロークのお父さんと少なからず因縁のある伝説の人物、元警視ダグラス・R・スキナーと会うことになります。
スキナーは未だロークの父親を逮捕できなかったことを後悔しており、代わりに今度はロークを逮捕しようと、意欲満々でした。
そんなおりイヴとロークの宿泊しているホテルで殺人が起き、ロークが疑われることになります。
ロークの不幸な幼年時代が明らかになる物語です。

二番目は「報復は真夜中の秘め事」。
ウェインガー判事が殺されました。死体には手書きのメモが。そこにはイヴの名も含め6人の名前が書いてありました。
イヴが捕まえて刑務所に送ったはずの連続殺人犯ディヴィッド・パーマーが脱獄して、彼を閉じ込めた者に復讐しにやってきたのです。
彼は前よりもより狡猾になり、手口も向上していました。
一人、二人と捕えられ、拷問を受け、殺され・・・そして、イヴにとって大切な人、マイラが捕まります。
イヴはマイラを助けることができるでしょうか?
イヴとマイラの関係が羨ましくなるお話です。

三番目は「ニューヨーク十二番地の呪い」。
マンハッタン、東十二町目十二番地で射殺死体が見つかります。
殺された男の祖父ホップ・ホプキンズは1960年代の音楽プロデューサーで、ドラッグの過剰摂取で死に、彼の妻でロックスターだったボビー・ブレイは行方不明になっていました。
孫であるラドクリフ・C・ホプキンズは祖父の住んでいた、今や荒れ果て、呪われていると言われている十二番地の建物を買い取ったばかりでした。
建物を調べていくと、骸骨が見つかります。
一体誰がホプキンズを殺し、骸骨は誰なのでしょうか?

短いながら、次々と読ませる内容になっています。私は不気味な内容ですが、二番目がいいかな。

あとがきによるとイヴ&ローク・シリーズも今年の二月に三十番目が刊行されたそうです。
三十一、三十二番目と来年まで次々と発売される予定だとか。
翻訳されているのは23冊ですので、9冊もあるということです。
楽しみですね。