今週のアエラ2011/06/28



今週のアエラで気になる記事がいくつかありました。

まず、コラムの『内田樹の大市民講座』。
内田さんはブログに「『疎開』のすすめ」を載せたそうです。そうすると、賛成する人が大部分だったのですが、「パニックを煽な」とか、彼が「命の話」をしているのに、「金の話」をして反論する人がいたそうです。
現在の原発をめぐる対策が進まないのも、「金の話」をしているからだと、彼は言います。


「金さえあれば(ないけど)、すべてはうまくゆく(はずだった)」という条件法構文で、この世界は実はそれほど不条理ではないと自分に言い聞かせているのである。「すべてを解決する魔法のお金」の算段に夢中になている間だけ、彼らは恐怖の対象から眼をそらし、いっときの心の平安を掠めとっているのである」


いつまで経っても終息しない原発。政府と東電がいつまでも「お金の話」をしている限り、子供たちの被曝量は増えていくばかり。
そういえば東電の株主総会で原発撤退議案が否決されたそうです。一体彼らは今の現状をどう思っているんでしょうね。

もう一つの記事は「詩人アーサー・ビナードが訴える原発被害」。
ビナードさんによると、『風評』という日本語は英語にできないそうです。しいていうと、『unfounded rumor』と訳せるそう。でも、今回の原発事故は根拠があるので、こうは言えないと彼は言います。

「風評被害というのは、日本国内にだけ通用する文脈で、ただの煙幕です」

今週のアエラに詩人が二人登場していました。もう一人は福島に住み福島を詠う詩人、和合亮一。
彼は高校教師をしている詩人で、震災後ツイッターでつぶやいていたところ、フォロワーが増え話題になったのだそうです。6月に三部作が出版されています。

「詩人というのは職業ではない。生き方です。詩を心に留めて生きることだと思います」

彼の詩を読んでみたいと思いました。


コメント

_ ろき ― 2011/06/30 06時51分46秒

内田さんの話、興味深いです。
わたしも最近、いろんなことが「お金を失う恐怖」を土台に動いているから良くないんじゃないか、と思ったりしていました。
根本的にシステムが悪いんじゃ・・・今勉強中。
お隣りのフランスが原発推進で行くそうで、他人事ではありません。

_ coco ― 2011/06/30 20時02分57秒

ろきさん、そうなんです。
すべて「金」。今持っている「金」を失いたくないんです。
でも、このままでいくと、日本の未来は暗いです。

レイチェル・カールソンの『沈黙の春』は農薬などの化学物質の恐怖でしたが、
フクシマは放射能の恐怖です。
千葉県に住む同僚がつい先ごろ動物の異形を見たといっていました。
放射能の影響でしょうか?

フランスは地震がないから、結構強気なのでしょうね。
彼らって現実主義者だと言われてますから。
心配はテロぐらいなんでしょ。
チェルノブイリもスリーマイルも人災と言いますから、
フランスの技術者は大丈夫でしょうかね。

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