森 健 『勤めないという生き方』2011/07/08



今、何か新しいことをやりたいと考えています。
なんか組織が合わないな~という思いが、昔から微かにあったのですが、この頃強くなってきているのです。
相棒曰く。「今頃気づいたの。あなたは組織に合わないよ」

というわけで、単純に題名に惹かれて読んでみました。
しかし、これは若者向きの本でした。
20代で会社に勤めたけれど生き方に迷っている人が読むと、こういう生き方もあるんだと勇気づけられるでしょう。

13人の若者が登場しています。
ユニクロから手染め職人へ、教材会社から靴職人へ、トヨタから隠岐島の特産品ネット販売へ、博報堂からフリーの建築家へ、講談社からカフェオーナーへなど会社に勤めてから転職する人が多いです。
会社に勤めているうちに、「どうしてもしたいこと」が出てきたのか、「どうしてもしたくないこと」が臨界点に達したから会社を辞めたのか、人それぞれです。
彼らに共通するのが、お金にこだわらないことです。

NPOのACE代表の岩附さんはこう言っています。

「働くってどういうことか、私も何度か考えたことがあります。結論から言えば、仕事イコールお金じゃないんですね。お金は何か実現したいことを満たすためのもの。その目的が人によっては家族だったり、趣味だったりしますが、私の場合はそれが児童労働をなくすことだった。児童労働をなくそうと自分の時間を使い、その対価として給与をもらいます。私としては自分がしたいことをして、収入もいただけてるんです」

不況でなかなか内定をもらえないと悩んでいる人はこの本を読むと、違和感を持つかもしれませんね。だって、この人たち、就職できてるんだものね。その上、自分のやりたいことがはっきりしているんだもの。
何をやりたいかわからないし、受けた企業が落ちまくりの人にとっては全然違う世界のことですものね。
そういう人のために、「まとめに代えて」の中に書いてあることを載せておきます。

「第一、最初から好きな仕事に就ける人などまずいない。かりに第一志望の企業に就職しても、想定外の業務をさせられるほうが一般的だ。仕事はそうやって学んでいくものだし、そうやって活動していくなかで自分のしたいことが見えていくものでもある。
 要するに、仕事とは「どうしてもしたいこと」と「とりあえず生活を支えること」の間のどこかにあるのだ。
 それは単純な二項対立ではなく、微細なグラデーションがある。その合間で納得したり、妥協したりして仕事を選ぶ。仕事へのモチベーションも当初のままではない。時間が経ち、業務に従事する過程で、おもしろさも深まっていくし、おもしろくなればモチベーションも高まっていく。ふつうはそういう風にできている」

私には参考にはならない本でしたが、若者の頑張っている姿は素敵です。ホント、みんなしっかりしているよ。

私は「遅くなってもやったほうがいい」、この言葉のように、何歳になってもやりたいですがね。もうちょっと考えてみますわ。

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