吉田秋生 『海街diary 1~4』 ― 2011/08/25
吉田秋生さんの漫画は『吉祥天女』や『BANANA FISH』などを読んだことがあります。現在も描き続けていらっしゃり、『海街diary』のような日常を丁寧に描く方向へといかれたのですね。
「海街」とは鎌倉のことです。一巻の表紙は海沿いの江ノ電でしょうね。
祖母が残した鎌倉にある古い家に暮らしている香田姉妹の話です。
長女は幸といい、しっかりもののナース。小児科医と不倫しています。
次女の佳乃は酒好きの酒乱。男好きで、その上、男運も悪い信用金庫に勤めるOL。イケメンの彼氏がいます。
三女の千佳はひょうひょうとした人でスポーツ用品店の店員。山男の店長といい雰囲気です。
この姉妹の親は離婚しており、父親は若い女とどこかに行ってしまい、15年間も音信不通の状態です。母親は離婚後再婚し、別の家庭を築いています。三姉妹は祖母に育てられたのです。
ある日、父が亡くなったと連絡がありました。父は離婚した時の女性と死別し、別の女性と山形で暮らしていました。
葬式に行ってみると、腹違いの妹がいました。
ひょんな成り行きから、妹のすずと一緒に鎌倉で暮らし始めた三姉妹です。
すずは今で言う「なでしこ」少女。サッカーが大好きで、鎌倉のサッカークラブに入ります。サッカー仲間との交流を通して、鎌倉の生活に馴染んでいきます。
それぞれの家庭には、それぞれの事情ってもんがあります。それを不幸と思うかどうかによって、人の生き方は変わっていくのではないでしょうか。
幸の先輩ナースがつくづくと言います。
「真実って一つじゃないんだよね」
すずがどういう人生を歩むのか、見守っていきたいものです。
第四巻の「帰れないふたり」の表紙(↓)は鶴岡八幡宮でしょうか?
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