三浦しをん 『お友だちからお願いします』 ― 2014/02/13
本人曰く、「全編がゆるーい日常をつづったエッセイ集」だそうです。
一章は讀賣新聞に掲載された「マナー」についてのエッセイ、二章は日本経済新聞の「プロムナード」という欄に連載されたエッセイ、三章は私も読んでいる
VISAカードの会報誌に連載中のエッセイ、四章は雑誌からの依頼によって書かれたエッセイという具合になっています。
掲載されたところを見れば、今までのエッセイ集の『桃色トワイライト』のようなものを期待する人はいませんよね。
一応、新聞とか有名カード会社の会報誌ですから、ちょっと、いいえ、大分よそいきの顔をしています。
それでも変態なのが垣間見られるのがご愛嬌。
例えば、自分に不都合な単語を忘れて行くなんてことを考えています。
彼女にとって不都合な単語とは、「結婚」とか「交際」だそうです。
私なら「肥満」「デブ」・・・かな?
「銭湯の湯殿で読書するのはマナー違反でしょうか」なんて悩んだりもしています。
いくらなんでも銭湯で本は読まないでしょうと思ったら、読んでいる子供がいたそうです。
世界は広いなぁ~。
しをんさんはおもしろいだけではありません。
彼女の面目を保つために、本の中にでてきた真面目な、いい言葉を紹介しましょう。
人からもらったプレゼントに対して「ものはひとの心の在りかたを映す」
これはエッセイを読むと、「うん?」と思うかもしれませんね。
でも、次の言葉はなるほどと思えると思います。
近頃、身内の死に会った私にはウルウルとくる言葉でありました。
「生きて死ぬ。生き物はそれだけで充分なのであり、「なにかをしなければいけない」といった考えからは完全に自由な存在なのであり、だからこそひとつひとつの生命が尊いのではないか」
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