誉田哲也 『ドルチェ』&『ドンナビアンカ』2014/10/01

恋愛捜査シリーズってどんなん?
名前がちょっとね・・・。

主人公は元捜査一課の女刑事・魚住久江、42歳独身。
というと、どういう人を思い描きますか?
捜査一課と言えば、刑事になった人なら誰でもあこがれるらしいです。
そういう所にいたのに、彼女は思う所があり、誘われようが、二度と捜査一課には戻るまいと決心しています。


短編集。
女性が事件に関係するとなると、いつも彼女が担当させられるのは何故でしょう。
女には女というのは短絡過ぎです。
でも、彼女の持つ何かが女性にも男性にも頼もしく感じられ、真実を話したくなるのでしょうか。
姫川玲子のような冷たい美人刑事よりも、どこにもいそうな感じです。


配送の仕事をしている男性と中国人女性との純愛を描いた作品です。
人生に何を求めるのか。
お金か愛か。
41歳の男が求めたのは27歳の女と仲良く暮らすことだけ。
それなのに・・・。

普通の刑事物とはちょっと違います。

ダンボール犬2014/10/05

段ボールの中に入れると、何故か大人しくなるわんこです。


かまってとうるさかったので、ダンボールの中に入れてみると、大人しく入っています。


なんか鳴きもせず、顔を出して、悲しそうです。

桜庭一樹 『私の男』2014/10/10

引越前に読んだので、内容があやふやかもしれませんが、一応書いておきます。
桜庭さんは『赤朽葉家の伝説』を書いた方で直木賞まで取っているんですね。


これは何とも言えない本です。
(ネタバレがあるので、知りたくない人はこれから先は読まないでね。)

時間がだんだんと昔へと遡っていきます。
場所も東京から北海道へと変わっていきます。

時系列的に内容を書くと、こうなります。
大地震により起こった津波で家族を亡くし孤児になった花は親戚の若い海上保安官の腐野淳悟に引き取られます。
いつしか花と淳悟は親子の一線を越えてしまいます。
それに気づいた親父さんを花は殺してしまい、彼らは北海道から東京へと転居しますが、彼らを追って田岡という刑事がやってきます。
一緒にいたいがために、彼らは田岡おも殺してしまいます。
花は短大を卒業し、派遣社員となり、派遣先の社員である美郎と結婚することになります。
淳悟は結婚式の後、花の前から姿を消します。

幼児の性的虐待あり、近親相姦ありの話です。
淳悟に対して嫌悪感を感じてしまうかもしれません。
何故、彼はああいうことをしてしまったのか。
彼があのようなことをしなければ、花は普通に育っていったかもしれないのに。

ふと思ったのですが、北欧と北海道は似ているかも。
厳しい冬は意外と淫靡な世界を想像させるものなのかもしれません。
実際は全然そんなことないですけど。
孤独な魂同士が惹かれあい、行きついた先がこういうことなんですね。
そこにはモラルというものは存在しません。
閉じた世界には二人しかいませんから。

淳悟がいなくなっても、花は彼を求めてさまようでしょう。
そして、彼らの最期は・・・。

男女の究極の愛を描いた作品かもしれませんね。
好きか嫌いかと言われたら、私は好きじゃないかも(笑)。

マーガレット・ミラー 『悪意の糸』2014/10/12



医師シャーロットの診療所に若い女性がやってきます。
彼女は夫のある身で見知らぬ男の子供を妊娠しており、子供をどうにかして欲しいと言うのです。
そういうことは違法だからできないとシャーロットが断りますが、電話中にでているうちに女性はいなくなってしまいます。
彼女のことが心配になったシャーロットは、その夜、彼女が書いた住所にいってみます。
次の日、昨日の女性の水死体が見つかります。

シャーロットには弁護士のルイスという恋人がいました。
彼は結婚しており、彼の妻グウェンは彼女の患者でした。

一言で言ってしまうと、不倫はするなということですか(笑)。
知らない間に、悪意の糸でからめ捕られてしまうよという意味で(出版社が)こういう題にしたのでしょうか?
よくある話です。
もっとすごい悪意を想像していた私には肩すかしでした。



この頃庭に「猫の〇んち」があります。
ほぼ毎朝、じゃりの所に我が家のわんこの三倍はありそうなものが。
最初は犬がこんなところにどうやって入ったのかと思ったのですが、入れるはずがありません。
猫です。
でも、猫の〇んちってこんなに大きいんですか?
毎朝、人様のペットの〇んちなんて取りたくないですわ!

顔が...。2014/10/13

家のわんこ、ママが寝坊した時、パパが餌をやっても食べません。
後でママがちょっとカニカマを入れてやると、全部食べました。
パパがちょっぴり怒っていました。


この頃、毛が伸びるのが早いです。


今はこんなになってしまいました。
何か顔が・・・。


仕方ないので、顔の毛を少しハサミでカットしました。

昨日、公園に行ってきました。
残念ながら、犬は舗装された道以外に入ってはダメという(夫の)指示があり、思いっきり走らせることができません。


仕方ないので、自転車でもう一つの公園に連れて行くしかないようです。

犬がかわいいので、弟を飼うことにしました。
甘ったれのわんこなので、弟とうまくやっていけるかどうかわかりませんが、どうにかなるでしょう。
今月中にブリーダーさんのところに行ってみることにしています。

猫は犬が二匹になったら〇んちをしに来なくなるのではと期待しているのですが、猫はそんなにやわじゃないかしら。

森沢明夫 『虹の岬の喫茶店』2014/10/14



動物病院に行ってきました。
この病院には受付の人も動物の看護師の人もいません。
誰もいないので、「こんにちは」と声をかけると、70歳ぐらいの男の獣医さんが出てきました。
フィラリアの薬と狂犬病の注射をしてもらいたいというと、犬に触りもせず、「体重を測るので犬を抱いて、メモリが0になったらのせてください」と言います。
わんこはしっぽを垂らし、オロオロとしていました。
注射の時は今までのように痛がりもせず、鳴きもせず、すぐに終わりました。
狂犬病の注射は3000円でフィラリアの薬は一粒500円でした。

いくら病気でなくても、初めての患者なんだから触って診てもいいんじゃないかと思いました。
何か病気になった時にこの獣医さんに行くかどうか、ちょっと迷うところです。
11月はワクチンを打ちにいくので、別の動物病院に行ってみます。



映画の原作だそうで、私の好きなものの一つが喫茶店なので、どういう喫茶店か興味があったので、読んでみました。
登場人物と演じる俳優は予想がついたのですが、唯一、竹内結子はわかりませんでした。
原作にない人を脚本家が作り上げたのでしょうね。

亡くなった画家の夫の描いた虹を見たくて、絵の場所に喫茶店を開いた初老の女性、柏木悦子と彼女の店に訪れるお客さんとの心温まる交流を描いた作品です。

読む時の楽しみがなくなるので、これだけで内容はご推測してください(笑)。
まあ、いい言葉があったので、書いておきましょうか。

「夢ってのは毎年デカくなっていく方が楽しいだろ」
「迷ったときはよ、ロッケンロールな道を行くとおもしれえぞ」
「間違いを犯す自由が含まれていないのであれば、自由は持つに値しない」(ガンディーの言葉)
「過去を懐かしむことって、自分の生きてきた道のりを受け入れられている証拠でしょ」

残念ながら、期待していたほど胸をうつ作品ではありませんでした。
作家さんの技量の問題ですね。

今度珈琲を入れる時は「美味しくなあれ」と念じながら入れましょう。
珈琲だけでなくて、お料理する時にも「美味しくなあれ」と念じながら作るといいかもしれませんね。

美味しいコーヒーと言うことで、この前阿佐谷のカフェフレスコで飲んだカプチーノの写真を載せておきましょう。


絵はいくつかあって、猫、うさぎ、くま、少年、少女、サンタクロース、雪だるま、音符とか色々と種類がありました。
犬をリクエストすると、こんなのになりました。
飲んでしばらくは絵が崩れません。
スコーンを食べたかったのですが、開店したてだったので、まだ焼きあがっていなくて食べれませんでした。
次回は午後にでも行きますわ。

葉室麟 『蜩ノ記』2014/10/17



映画になるとかで、いっぱい宣伝しているので、どんなものか読んでみました。
私の好きな侍物とはちょっと違うようです。
あっ、これって直木賞とったのね。

戸田秋谷は若い頃から文武に優れ、和歌、漢籍の素養も深く、郡奉行として農民に慕われていましたが、江戸屋敷でご側室と密通した咎で、十年後の八月八日に切腹するように命じられました。
ちょうどその時、秋谷は家譜の編纂に取り組んでおり、編纂の中断を惜しんだ藩主が期限を決めたのです。

その期限も残すところ三年となった時に、城中で喧嘩騒ぎを起こし、死罪になるところを、格別のお慈悲によって罪を免じられた檀野庄三郎は、監視役として秋谷が幽閉されている向山村へ行くようにと命じられます。
秋谷と寝食を共にし、家譜の編纂を手伝いながら彼の誠実な人柄に接するうちに、庄三郎は秋谷に敬愛の念を持つようになり、彼の無実を確信し、密通事件の真相究明に乗り出します。

どんな所にいても、染まらない人がいます。
それが秋谷です。
彼のような人は他の人から煙ったがれ、自分と同じところまで引きづり落そうと、貶めようとされますが、それにも秋谷は負けず、自分の信念を貫き通します。
彼の生き様はあっぱれとしか言いようがありません。

秋谷を筆頭に出てくるひとたちが立派過ぎて、感動まではちょっといきません。
ダメな人間だけど、最後は頑張るというのが、私は好きなのかもしれません。




わんこは自分の部屋に独りでいるのが嫌いです。
いつもママと一緒にいるのが好きです。
ママが夕食を作っていると、ふせをしてじっと待っています。
今日はこんな風にフェンスから顔を出していました(笑)。


堂場瞬一 『親子の肖像 アナザーファイス0』2014/10/19



堂場さんの作品の中で一番好きなアナザーフェイス・シリーズの番外編です。
子持ち刑事・大友鉄の妻が交通事故で亡くなる前後を描いた短編集です。
鉄が捜査一課に異動する直前の事件から、妻が亡くなり刑事総務課に異動してから半年経ち、福原捜査一課長に勘を鈍らせないようにと捜査に引っ張り出されるまでです。

短編ということもあり、いつもよりもちょっと物足りなさがありますが、仕方ないでしょう。
凍る炎 アナザーフェイス5』が衝撃的な終わり方でしたから、アナザーフェイス6を待っていたのですが、何故か0がでてしまいましたね。
なかなかあの続きは書けないということなのでしょうか?




わんこはや新しいおもちゃをかじって暴れています。


アラアラ、尻尾を咥えています。

パパに捕まる2014/10/20

久しぶりにパパが遊んでくれました。


パパだと手にかみつくようです。
家の順位は一位ママ、二位わんこ、三位パパですから。
いつもはパパの膝の上で静かにしないわんこなのですが、何故か静かにしていました。


ハシャギ過ぎて疲れたようです。

上橋菜穂子 『鹿の王』2014/10/21

国際アンデルセン賞を取った上橋さんの新刊です。
国際的な賞を取ったということは、彼女の本は色々な国の言葉で訳されて出版されているのでしょうね。
私の好きな守り人シリーズとはテーマが変わったものです。


妻と子を失い、<独角>の頭となり、東乎瑠(ツオル)と戦い敗れたヴァンは奴隷となり、アカファ岩塩鉱で働かされていました。
ある夜、岩塩鉱に犬たちがやってきて、そこにいた者たちに噛みつき去っていきます。
噛まれた者たちは次々と病を発症し、死んでいき、ヴァンだけが生き残りました。
逃げようと思い、必要な物を調達しようとしていると、赤ちゃんの声が聞こえてきます。
ヴァンはその子を連れ、岩塩鉱を後にし、二人で旅を始めたところ、怪我をしていて動けなくなっていたトマという青年に出会い、彼のところに身を寄せることとなります。

一方、医術師ホッサルは移住民に広がる謎の病の治療法を探していました。
岩塩鉱で生き残った者がいることがわかり、後追い狩人を使い、ヴァンを探させます。

不思議な病の陰にはある陰謀がありました。

病がなんとかかんとかというところは、興味のない人にはつまらなく思えるでしょう。
ホッサル君は恰好いいです。
ヴァンの滅ぼされた国の者たちや自らを犠牲にして他を助けるという思いが悲しいです。
みんな幸せになって欲しいのにね。

上橋さんの世界観がいつもすばらしいです。
守り人シリーズのような作品をもっと書いていただきたいものです。