滝田務雄 『田舎の刑事の好敵手』 ― 2016/03/01
『ポンコツ探偵の名推理』を読んでから田舎の刑事シリーズの新しい本が出ていないかと調べてみたら、昨年に出版されていました。
名前が変でも推理力はすごい黒川鈴木巡査部長には高校時代からのライバルがいました。
首席監察官の透山警視正です。
彼も黒川と同様、とんでもない人です。
その彼が黒川の勤める警察署にやってくることになります。
そのため警察署内でみんながパニクっている頃、黒川は家でハーブティーを作って飲もうとして病院に担ぎ込まれます。
ハーブティーをハブと聞き間違えた白石君のおかげで、黒川はハブにかまれたことになってひと騒動。
白石君、相変わらずですねぇ。
一方、黒川の奥さんは劇団のバイトをすることになっていました。
ピエロのバルーンを膨らませて操作するのです。
その劇団の事務所が何者かに荒らされ、その上、劇団の主宰が殺されてしまいます。
さてさて、黒川と透山、白石、奥さんと絡むと一体事件はどうなるのやら。
黒川さんの奥さん、いいキャラになってきました。
一応旦那の黒川さんのことは認めているんですね。
この妻にしてこの夫ありという感じですね。
結構このドタバタかげんがツボにはまります。
パン屋さんにいったら、またかわいい絵がありました。
ドーナツの帽子をかぶっている子どもでしょうか。
片野ゆか 『動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー』 ― 2016/03/03
久しぶりの大田黒公園は人が少なくていいです。
掃除をした後だからか、水が透明で下がよく見えます。
鴨が一匹、じっと動きません。
梅が咲いていました。
ここは桜がないので、紅葉の時以外はひっそりしていて穴場です。
家のそばに犬が入れる公園がないので、ちょっと残念。
犬は天気のいい日はずっと外にいたいんでしょうね。
動物に関するノンフィクションを書いている片野さんの、今度は動物園物です。
日本各地の動物園ではできるだけ本来の住まいに近い環境にして、動物たちが幸福に暮らせるようにしようとしています。
「環境エンリッチメント」という考えなのだそうです。
本にでてくるペンギンやチンパンジー、アフリカゲコウ、キリンの飼育員さんたちは彼らのこころを理解しようとして頑張っています。
人間のエゴで動物を閉じ込めているんだから、せめて居心地のいい住環境は与えて欲しいですよね。
この本を読んで、志村動物園のチンパンジーのパンくんが何故ガラス越しにしか志村さんと会えないのかがわかりました。
パンくんは幸せなのかな?
我家の犬たちは今日も幸せそうに寝ています。
兄は新しい餌を食べた夜に、餌を吐いてしまいました。
魚系の餌は苦手みたいです。
我家の犬の気持ちを考えると、人間は犬の側にずっといなくてはならなくなり、他のことが何もできなくなりそうです。
犬の気持ちはほどほどに聞いてあげることにしますわ(笑)。
平岩弓枝 『お伊勢まいり 新・御宿かわせみ』 ― 2016/03/04
新・御宿かわせみシリーズの新刊です。
今回はめずらしく、女主人るいにお吉と長助がお伴し、お伊勢まいりの旅へと出かけます。
「かわせみ」が春の大嵐で被害を受け、修復に2か月かかるため休業を余儀なくされた時に、るいの友人の千絵がちょうどいいからお伊勢まいりに行こうと強く誘ったからです。
品川宿から総勢十数人の一行となり、東海道から箱根、富士川へと進むうちに、事件が起こります。
やがてるいはこの旅がしくまれたものであることに気づきます。
さて、一体なんのために誰がお伊勢まいりを考えたのでしょうか。
懐かしい顔がでてきます。
しかし、記憶力のない私は誰だっけ?と思う始末です。
東吾はまだ生死がわからず、るいは思い続けています。
忘れ形見の朝太郎が日本に帰国し、これからどうなるのでしょうかね。
そろそろ東吾のこともわかり、終わりになってもおかしくないですね。
尻切れトンボにだけはならないように、お願いします。
荻窪のノザンセートルドゥドゥマンのランチ。
トマトスープにパン3つ、メインは鳥でした。
これにデザートとコーヒーで800円もしない値段です。
こうの史代 『さんさん録』 ― 2016/03/06
妻・鶴子が事故で急に亡くなり、どう暮らして行けばいいのか途方にくれている参平に、息子の詩郎が同居をもちかけます。
詩郎家はおっとりした嫁の礼花と虫が大好きなちょっとかわった孫の乃菜の三人家族です。
礼花は結婚する前に花屋で働いており、また勤めたいと思っており、礼花が働いている間、暇な参平が家事をすることになります。
実は鶴子は参平に「奥田家の記録」というノートを残していました。
そのノートには家族のことや家事のやり方などが書いてあり、参平はノートを参考に家事をします。
慣れないので夕食を作るのに三時間以上もかかってますが(笑)。
そうするうちに妻が亡くなり呆けたようになっていた参平がだんだん生き生きとしてきます。
参平に気になる女性が現れます。
詩郎をスカウトにきた仙川さんです。
参平は仙川さんを鶴子と混同する場面などもありますが、この二人、年齢差はありますが、なんとなく互いに惹かれるものがあるようです。
大人の恋、いいではないですか。(性愛ではないですから、お間違えなく)
日常のなにげない暮らしが愛おしく思える漫画です。
絵に好き嫌いがでるかもしれませんが、おすすめです。
ジンジャーラテ(ちょっと名前が違うかも)。
あまりジンジャーの味がしませんでしたが、かわいい絵で満足です。
庭で遊ぶ ― 2016/03/08
白いクリスマスローズがやっと咲きました。
犬に食べられて以来、もう咲かないのかと心配でした。
この色がう~んという方は次々と咲いています。
夫が買ったボケも蕾が大きくなっています。
もう六年目になったシクラメンはまた咲いてくれました。
犬たちはおっかけっこをして遊んでいます。
イケメンの弟はだんだんと大人の顔になってきました。
ちょっと人相が悪いかな?
池井戸潤 『下町ロケット2 ガウディ計画』 ― 2016/03/10
テレビで評判になっていたようなので(見てないけど)、読んでみました。
阿部ちゃんが主人公の佃さんですが、私的には合わないような気がしたのですが・・・。
本の内容も前作の方が圧倒的におもしろかったと思います。
サクサクと読めちゃうのがいいといえばいいのですが、ひょっとしたらテレビの方がよりおもしろいかもしれませんね。
ロケットエンジンから医療機器へ。
佃製作所は挑戦を続けます。
今回作るのは人工心臓のバルブです。
相当な困難を乗り越えて作り上げた試供品を作ってもっていくと、他の会社(サヤマ製作所)にすると言われ、唖然となる佃たち。
ロケットのバルブも、なんとサヤマに受注すると言われて、佃製作所は倒産の危機に。
サヤマ製作所の社長椎名は元NASAに勤めていたというのを売りにし、佃製作所に挑んできたのです。
気持ちを新たに子どもに合う人工弁を作ろうとすると、横槍が入り、どうなるのか、佃製作所。
最後は他力本願で危機を乗り越えることができます。
正しい道を歩いていけば、世の中どうにかなるってわけでもないでしょうに、とも思いましたが。
とにかく、佃製作所は倒産せずにすみました。
下町ロケット3もあるんでしょうねぇ。
庭のクリスマスローズをよくよくみると、花の色の入りが違います。
花も個性があってよろしい・・・?
白いのも前とは違います。花がシングルです。
ひょっとして種類が違うのかしら?
私って三(四?)種類のクリスマスローズを植えたかしら?
外で写真を撮ろうとすると、いつもポーズをしてくれる弟です。
どうです、いい顔してるでしょう(親馬鹿)。
兄は食いしん坊で、庭の草をムシャムシャ食べるのに夢中で、カメラを無視します(笑)。
カリーナ・ アクセルソン『モデル探偵事件録 アクセル、パリを駆け巡る』 ― 2016/03/11
ハヤカワ・ミステリ文庫の新レーベルだそうで、どうも女性向けの軽いミステリを扱うようですね。
この本、大人のしっかりしたモデルが探偵をするのかと思っていたら、探偵にあこがれる16歳の女子高生が主人公でした。
ロンドンに住むアクセルは、ママにとんでもないことをした罰として、パリに住む敏腕ファッション編集者のヴェネティアおばさんのアシスタントを1週間やることになってしまいます。
パリには何度も行っているけれど、一人で行くのは初めてです。
アクセルは全くファッションに興味がなく、わざと変装(?)してダサくしていたのに、ひょんなことからモデルをやることになってしまいます。
というのもアクセルがパリに着いたちょうどその時に、有名ブランド創業者の娘ベルが行方不明になり、アクセルは彼女を捜すという使命(アクセルにとっては楽しみ)のため、モデルになることを承知したのでした。
背は低いけれど、脚が長いアクセルはモデルにうってつけだったらしく、モデルになると宣言したとたんに次々と契約が舞い込みます。
トップモデルのエリーに教えを受けながらショーに撮影にと飛び回るアクセルですが、はたしてベルを探せるでしょうか。
本格的ミステリが好きな人には、言うまでもなくおすすめできないシリーズです。
コージーミステリ好きで、ファッションの世界を覗いてみたい人にはいいかもしれません。
英語が簡単そうなので、原語で読むのもよさそうです。
次の舞台はアメリカ、ニューヨーク。
三作まで出版されています。
左目の中に枯れた草が入っているのですが、全く気にしていません。
痛くないのでしょうか?
アンドレアス・グルーバー 『夏を殺す少女』 ― 2016/03/12
ウィーンで弁護士をしているエヴェリーン・マイヤースは両親が亡くなってから世話になっていたヤンおじさんの訴訟を引き受けます。
彼の経営する建設会社で請け負っていた工事現場のマンホールに小児科医が落ちて死亡し、建設会社に過失があると訴えられていたのです。
工事現場の防犯カメラに若い女性が写っていました。
その女性はエヴェリーンの先輩のホロベックが担当していたエアバック事件に関係していたとされる女性とそっくりでした。
ホロベックに電話をして確かめようとしましたが、彼はマンションの24階から落ちて死んでしまいます。
何かおかしいと思ったエヴェリーンは少女が誰であるのか調べ始めます。
事件を捜査するうちに彼女は過去のトラウマと向き合うことになります。
ライプチヒ刑事警察の機動捜査官、ヴァルター・ブラスキーは、元州刑事局の刑事でしたが、妻が亡くなり、娘を一人で育てるために閑職に異動していました。
病院で自殺したという19歳の少女を調べているうちに、これは自殺と見かけた殺人であると確信します。
そして、同じ病院で三日前に別の少女が心不全で亡くなっているのを突き止めます。
解剖の結果、この少女にも筋弛緩剤を注射されたと思われる跡がありました。
本来なら機動捜査官ですから、事件を州刑事局の刑事に引き継がなければならないのですが、彼らが無能であることを知っているヴァルターは休暇を申し出、自分で調べることにします。
エヴェリーンとヴァルターは別々の事件を捜査していたのに、いつしか同じ事件を追うことになります。
ちょっと気持ちの悪い内容がありますが、欧米ではよくあるんでしょうか?
結構おもしろかったです。
夫が犬たちと走り、私は後から歩いていくと・・・。
犬たちはこうやって待っていてくれます。
梅が満開でした。
似鳥航一 『お待ちしてます下町和菓子 栗丸堂 4』 ― 2016/03/13
今回取り上げる和菓子は、水羊羹ときんつば。他のは忘れました(恥)。
水羊羹の件で、栗田は一人の男の子と知り合いになります。
なんと彼は茶道家元の跡取り息子。
うまくいけばいいお得意さんになりそうです。
栗田はちょっとそう思いましたが、関係なく付き合っていくようです。
実は和菓子の薀蓄を語らせればとぎれることのない葵さんには、悲しい過去があったのです。
今回、その過去が明らかになります。
この物語も5巻で終わりになると作者が語っているので、ちょっと残念ですが、まあ、そんなにひっぱるようなもんじゃないので、5巻がでるのを楽しみに待ちますわ。
内館牧子 『終わった人』 ― 2016/03/14
定年をテーマにした本です。
主人公の田代壮介は63歳、東北出身で東大法科を卒業し、メガバンクに入社、途中で子会社に出向し、30人ばかりの会社の専務取締役で定年を迎えた人です。
妻は40過ぎから美容学校に通い、今は美容サロンに勤めています。
娘は結婚し、たまに訪ねてきては辛辣なことを言います。
壮介はプライドが高く、自分は他の定年した人たちと同じにはならないという意思が強く、スポーツクラブに通うけれど人とは交わろうともしません。
大学院に入ろうとカルチャースクールに通い、そこの受付女性に淡い恋心(?)を抱きます。
職探しをしますが、高過ぎる学歴で落とされてしまいます。
そんな時にスポーツクラブで出会ったIT企業の社長から顧問にならないかという話が舞い込みます。
壮介は自分はもう「終わった人」であると思いながらも、前の仕事ですべてを燃焼したという思いにはなれず、まだ仕事への未練がタラタラでした。
そんなわけで、彼は顧問の仕事を引き受けます。
しかし・・・。
仕事しかしてこなかった、特に男性は身に染みるでしょうね。
夫なんか見てると、退職したらどうなるのかしらと思います。
普段いなかった夫が四六時中一緒にいるとなると疲れて、離婚したくなるのかしら?
過去のことにとらわれるのではなく、今を楽しむことができるようにならないと、退職しても辛いんでしょうね。
今から夫をどうにかしておかなくてはと思いました、笑。
犬たちは体力が有り余っているのか、グイグイがまだ治りません。
夫が走って犬を走らせますが、犬の方が早いようです。
広尾のJOUVAUDでケーキを食べました。
とっても甘いモンブラン(違う名前でしたが)でした。
ここは焼き菓子とかチョコが美味しそうですね。
買ってくればよかったわ。
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