風野真知雄 『隠密味見方同心 1~5』 ― 2016/04/02
風野さんの作品がおもしろそうなので、また違うシリーズを読んでみました。
(ネタバレあり)
味見方同心なんて実際はないですよね。(ある?)
南町奉行所の同心、月浦波之進に食い物屋を探り、悪事を暴くという「味見方」という特命が下りました。
どの食い物屋を探るかを決め、ブラブラしている風を装いながら、周りに目を配る波之進。
彼は推理力に優れ、剣の腕もすばらしい人です。
そんな彼に悪事を知られるのを恐れる一派がいたのです。
なんと一巻目で、主人公だと思っていた波之進が殺されてしまいます。
二巻目以降は波之進の弟、魚之進が兄の「美味の傍には悪がいる」という言葉を受け、味見方同心として活躍します。
魚之進はできる同心の兄の陰に隠れ、ちょっと変わった冷や飯食いの二男として暮らしていたのです。
兄ほど自分はできないと思いつつも、兄の仇をとろうと決心します。
二巻目以降を読みましたが、魚之進はそんなにへりくだるほどではありません。
兄がよすぎたのです。
江戸の美味しい物を楽しめる作品です。
食いしん坊の私はタイムスリップできるとしたら、江戸時代に行ってみたいです。
サクラを見る ― 2016/04/03
サクラがせっかく満開だというのに曇り空です。
昨日、夫が用事があるというので、国立に行ってきました。
駅のホームから写真を撮ると、こんな風。
残念。
国立高校近くの歩道橋から見た桜並木です。
やっぱり青空の方が桜も映えますね。
一橋大学は入学式だったようです。
夫を待つためにコーヒーでもと思ったのですが、大学通りから外れた喫茶店も混んでいて、入り口近くの狭いカウンター席に追いやられ、コーヒーがでてくるまでに20分以上もかかり、夫の用事が終わってしまったので急いで飲まなければなりませんでした。
他の場所に花見に行くと、外国人の方々が増えているというので、前以上に込み合っているのでしょうか?
自分だけのいい花見場所を探しておくしかないですね。
家の近くにはいい花見場所がありません。
神社に行くと、桜の木がありました。
明日、どこかに桜を見に行きたいと思うのですが、雨が降るのかしら?
桜木柴乃 『星々たち』 ― 2016/04/04
桜木さんの本は直木賞を受賞した『ホテルローヤル』しか読んでいませんでした。
kindleの説明でおもしろそうだったので、読んでみました。
私は道央で高校まで暮らし、桜木さんは釧路出身で北海道に暮らしているからか、自分の育った北海道とは違う北海道を知ることができました。
桜木さん自身「町と町が離れているだけに、帯広の人、釧路の人、根室の人、札幌の人と、みんな違っている印象があります」と言っています。
北海道というだけで一つにくくれないところが北海道のいい所だと思います。
三代に渡る女の話です。
母の咲子、娘の千春、その子のやや子。
家や子、男を捨て彷徨う咲子。
図らずも母と同じ運命をたどる千春。
そして、少しだけ希望の光が見えたやや子。
彼女たちは自分はどういう風に人生を送りたいかということを考えないで、ただ生きているだけです。
人の幸や不幸は他人にはわからないことです。
彼女たちの人生が不幸に思えても、実は本人はそうは思っていないということは多々あります。
幸・不幸は主観的なものですから。
例え彼女たちの人生が不幸に見えたとしても、私はうらやましさを感じずにはいられません。
何故なら自分の人生を肯定して生きているからです。
頭でっかちの私のような人間は、常に挫折感を感じながら生きています。
なかなか自分の人生を肯定できません。
それに比べ彼女たちは何も思わず、ただ自分の生を受け入れています。
北海道の大地のように逞しいなと思います。
『ホテルローヤル』では味会えなかった読書の醍醐味を感じました。
他の作品も読んでみようと思います。
殿ヶ谷戸庭園のキクモモ ― 2016/04/06
そろそろキクモモが咲いているのではないかと思い、殿ヶ谷戸庭園に行ってみました。
年間パスポートも4月で終わりなので、更新しました。
だんだんと緑が濃くなっています。
そういえば、この庭園には桜の木がありません。
そのおかげで4月になっても人が少なく、ゆっくり歩くことができます。
遠くから濃い桃色が見えます。
8分咲きという感じですか。
一厘草やヒトリシズカ、イカリソウ、シャガが咲いています。
カタクリは終わっていました。
今日は馬頭観音の方まで登ってみました。
水辺は気持ちがいいです。
馬酔木の向こうに鹿おどしがあります。
次は藤棚を見に行きたいです。
桜木紫乃 『凍原』&『無垢の領域』 ― 2016/04/11
本が溜まってきたので、とりあえずサラッと書いておきます。
桜木さんの本がおもしろかったので、次にミステリ仕立てのものを読んでみました。
舞台は釧路湿原。
同じ北海道内なのに、違った文化がありますねぇ。
釧路に近い親戚の家に風邪気味で遊びにいったら、咳がひどくなって大変だったのを覚えています。
湿気って喘息を招くのでしょうか?
小学生の少年が行方不明になります。
彼を最後に見た同級生は、彼が湿原の方へ向かっていったと証言しました。
湿原の谷地眼に落ちたのではと思われ捜索したのですが、見つかりませんでした。
それから17年が経ち、その少年の姉、松崎比呂は刑事として道警釧路方面本部に着任しました。
湿原で他殺死体が見つかります。
死体は男性で、青い目をしていました。
彼は常にカラーコンタクトをして青い目を隠していたようです。
松崎は先輩刑事、片桐周平と共にこの事件を捜査していきます。
事件は混乱の時代の樺太を生き抜いた女が関係していました。
道産子なのに知らなかった北海道の歴史の重さを感じました。
図書館のロビーで書展を開いた、書道家の秋津龍生の前に不思議な女性が現れます。
その女性は図書館の館長、林原信輝の妹、澄香でした。
澄香は25歳ですが、障がいがあり一人では生活ができず、書道家であった祖母に育てられていました。
しかし、祖母が亡くなったため、兄である林原のところに引き取られたのです。
林原は図書館の館長になったばかりで、独身。
人と同じことのできない妹をもてあましつつありました。
秋津は元書道家で今は寝たきりになった母を介護する生活を送っていました。
彼はどの会派にも属さず、創作を続けてはいるが、認められないことに苛立ち、書道教室を細々と営んでいますが、学校の養護教諭である妻、怜子に金銭的に頼っていました。
自らの書展で澄香の並々ならぬ書の才能を垣間見た秋津は、澄香に書道教室の手伝いをしてもらうことにします。
これが後の悲劇の始まりでした。
人はこのように色々なことを考えながら生きているのですね。
私はもっと単純に考えているような気がしますが・・・(恥)。
『シェルタリング・スカイ』が非常に印象的に使われています。
もう一度、映画を見たり、本を読んだりしてみようかしら。
ボール、大好き ― 2016/04/13
道端に野球のボールが落ちていたので、犬が好きじゃないかと思い、拾ってきました。
柔らかいボールだと口にくわえると離さないので、固い硬式ボールだといくらなんでもくわえられないと思ったのです。
案の定、弟は喜びました。
どうです、うれしそうでしょう。
くわえられないと思ったのですが、口は大きかった。
くわえては落とし、くわえて、落としという感じです。
ガリガリとボールをかじります。
ハッスルしすぎて、舌がベロ~ン。
もう止めようとすると、不満顔。
疲れて横座りになってしまいました。
一方、兄はというと、マイペースで庭の草を食べています。
遊びでは弟に負けるのがわかったのか、ボール遊びも、綱引きも参加しません。
五年前に買ったシクラメンが満開になりました。
和田はつ子 『桜おこわ 料理人季蔵捕物控』 ― 2016/04/17
ちょうど桜の季節にふさわしい内容です。
塩梅屋の主、季蔵に北町奉行の烏谷椋十郎が塩梅屋の客たちを招いて花見をしようといいだします。
お金をかけずに旬のものを使い花見弁当をあつらえることになりました。
場所は上野、葦簀張りの茶屋を急遽建て
弁当は木の芽や筍、桜の塩漬け、蛤などをふんだんに使い、天ぷらは桜の葉に木の芽、ハナイカダ、ハリギリ、タラの芽、コシアブラ。
酒は灘の名酒。
季蔵の思い人の瑠璃も参加し、楽しい会になるはずでしたが、烏谷は何か思惑があるのか、八坂藩主の北尾周防守正良まで招いたのです。
長崎屋五平が余興として”花見幽霊”の咄をしたところ、隣にいたにゃん饅屋(猫の絵を描いた饅頭を売っている)のおやすまでやってきて踊りだす始末。
とりあえず、何事もなく終わったはずなのですが・・・。
瑠璃と季蔵の間はなかなかハッピーエンドにはなりませんね。
この本にでてくる料理の素材はどこにでもあるものなのに、美味しそうです。
牛蒡も春牛蒡と秋牛蒡ではまるっきり違うんですね。
知りませんでした。
そうか、昨日98円の大根を5分以上もかけて比べていたおばあさんは違いがわかったんだ。
素材ひとつでも十分吟味し、美味しい物を選べる目を持ちたいものですね。
我家の犬は公園まで歩いていきました。
水が流れていても犬は入れません。
兄犬は水に興味があるのか、ジッとみています。
一方、弟はまったく興味がありません。
性格が正反対です。
季蔵の作った料理よりはまずいかもしれませんが、高田馬場でバインミーサンドイッチを買って食べてみました。
次から次に女性のお客さんがやってきます。
これはベトナムサンドイッチで、中になますのような物が入っています。
パンがフランスパン風で美味しいです。
ウランちゃんとアトムの饅頭を売っていた(写真を忘れて食べちゃった)青柳で買ったどら焼きを開けてみると・・・。
お店ができてから90周年なのでしょうか?
このお店、手塚治虫さんに縁があったんですね。
知らずに買っていました。
一カ月ぶりぐらいに行った吉祥寺でカレルチャペックのお店を見つけました。
ティールームがなくなっていてガッカリしていたのですが、茶葉とスコーンを売るお店がカレーの豆蔵の前にあったんですね。
気づきませんでした。
茶葉はまだあるので、スコーンを五種類、買ってみました。
写真のはトマトとブラックオリーブとプレーン。
かわいらしい包みに入っています。
次回は茶葉を買ってみます。
あさのあつこ 『花冷えて 闇医者おゑん秘録帖』 ― 2016/04/19
闇医者とは、堕胎を受け持つ医者のこと。
何故おゑんが闇医者になったのか、その秘密が明かされます。
おゑんはやってくる女たちに、自分は何を望み、どう生きたいのかを問います。
子を降ろすのも、子を産むのも、決めるのは女。
産むのを選んだのなら、出来る限りの援助はしようというのがおゑんの考えです。
おゑんの生きていた頃よりも女性は生きやすくなっているでしょうか?
どう生きていくのか、決めるのは自分ですが、それは難しい問いですね。
この頃、弟は変です。
夜になると吠えるのです。
ほっておいても鳴きやまないことがあります。
外には聞こえないとは思うのですが、夜なのでちょっと心配です。
怖い夢を見ているのでしょうか?
殿ヶ谷戸庭園の藤 ― 2016/04/20
また年間パスポートを買ったので、機会があるごとに殿ヶ谷戸庭園に行きます。
だんだんと緑が濃くなっています。
家の近くの藤の花が満開だったので、楽しみにいていた藤の花。
満開にはまだ早かったようです。
所々に咲いている花を撮ってみました。
この黄色い花は名前がわかりません。
筍が生えてきています。
掘って食べたいぐらいです。
クマガイソウという変わった形の花(かしら?)が咲いていました。
緑がきれいです。
紅葉もいいのですが、この色は生命の喜びですね。
家のピンクのシクラメンが、冬に咲いて花がなくなったはずなのに、また咲きました。
こんなことってあるんですね。
植え替えもしていないのに、元気なシクラメンです。
紫の小さな花も咲きました。
一応これもシクラメンですが、あまり花がついていません。
ボールで遊ぼう! ― 2016/04/21
昨夜は吠えもせず、静かに寝ていた弟犬です。
何故夜中に吠えるようになったのか、理由が未だにわかりません。
疲れるほど遊んだ後でも吠えることがあります。
昨日みたいに、そんなに遊んでいないのに吠えない時もあります。
う~ん、わかりません。
庭に出ると、ボールで遊ぼうと、花に水やりをしている私のところまでボールを持ってきます。
待てずにボールをかじっています。
期待している目はキラキラしています。
こうしているとかわいいのですがね・・・。
イギリスの家庭料理を食べられるお店に行ってきました。
シェパーズパイ(またはコテージパイ)を食べました。
量が多くてお腹がいっぱいになりました。
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