畠中恵 『うずら大名』2016/05/01



今日は公園まで行ってきて、満足している犬たちです。

今までこの公園はリードをしていれば犬はOKだったのですが、ロングリードが禁止になっていました。
狭い川沿いの道を走っている自転車が多いので、ロングリードで危ないことがあったのかもしれませんね。
そのうち公園内も犬禁止にされてしまいそう。
ちょっと遠くても、前に住んでいた公園まで連れて行った方が犬にも人間にもよさそうです。



百姓の泣き虫吉之助は三男坊の冷や飯食いだったのですが、なんと長男が急逝し、二男が養子で家を出ていたため、村名主となってしまいました。
ひょんなことから昔一緒に剣を習っていた有月に命を助けられます。
有月は武士でしたが吉之助と同じ立場だったのに、どうしたことか若き隠居大名になっていました。
吉之助は有月と出会ったため、何の因果か、一緒に幕府を揺らがす陰謀を暴くことになってしまいます。

有月のペットがうずらの佐久夜。
「御吉兆!」と鳴き、普段は巾着の中に入っています。
こういううずらだったら欲しいわ。

ちょっと変わった江戸物ですが、しゃばけほどではないような感じです。
シリーズ化しそうです。

ジュリー・ハイジー 『春のイースターは卵が問題』2016/05/02

アメリカ大統領の女料理人、オリー・パラスのシリーズ三作目。


今回の行事は復活祭。
オリーたち料理人は卵転がしの準備と料理を担当します。

復活祭もすぐそこに来ているというのに、ディナーの席で連邦政府高官が死亡。
病死ではなかったので、オリーたち料理人も疑われ、厨房の出入りを禁止されてしまいます。
イースターエッグの用意はどうなるの!
それに、オリーの母親と祖母がやってくるのです。

厨房に入れないので、母と祖母の相手をしてはいるのですが、オリーはイースターエッグのことが気にかかってしょうがありません。
恋人のトムはオリー係になり、彼女が前のように事件に首をつっこまいように見張ることになりました。
オリーが突っ走れば、下手をするとトムの解雇につながります。
困ったオリーが決断したこととは…。

ホワイトハウスで行う卵転がしが有名なのですって。
色々な行事があって、ホワイトハウスで働く人たちも大変ですね。

このシリーズ、ホワイトハウスのことがわかっておもしろいです。
次はどんな行事でしょうか。

嶺里俊介 『星宿る虫』2016/05/03



長野県にある宗教団体施設から出火し、不思議な遺体が多数見つかりました。
この宗教団体は女性信者に施設内で売春をさせていたという噂があり、逃げ出してきた少女を保護し、ちょうど警察が突入する計画をしていたのでした。

同じ頃、静岡県で見つかった老婆の死体は光を放つ虫の大群に覆われ、虫たちは讃美歌が流れる中、列をなして銀河鉄道のように夜空へと飛び立ったのです。

これらの不思議な出来事から警察は法医昆虫学者の御堂玲子に調査を依頼します。
犠牲者は増える一方で、感染経路もわからず、治療方法も見つかりません。
そうするうちに、玲子の甥と婚約者まで感染してしまいます・・・。

2015年度日本ミステリー文学大賞・新人賞受賞作品。
ミステリーと思った読んでいたら、最後の方はホラーで終わってしまいました。
なんかね、すっきりとはいかない、終わり方です。


元同僚とThe Restaurant by AMANでランチをしてきました。
33階で皇居の見えるレストランです。

前菜が柔らかく炊いた真蛸と新ジャガイモ 黒オリーブのオイルと浜防風。
メインがサイコロ状のミラノ風牛カツレツ アスパラガスとパルミジャーノ・レッジャーノ。
カツレツが柔らかくて美味しかったです。


デザートがティラミス エスプレッソのグラニータ。


ティラミスというとこってり甘いという感じですが、これは意外とあっさりしていました。
上にエスプレッソのかき氷がのっています。

後は小菓子にコーヒー。

ここはブラックアフタヌーンティーが有名だそうです。
次回、試してみましょうか。
一度このホテルに泊まってみたいものです。

阿部暁子 『鎌倉香房メモリーズ1~3』2016/05/05



鎌倉で祖母の営む香り専門店『花月香房』でバイトをしながら高校へ通っている香乃は不思議な力を持っていました。
彼女は人の香から心の動きを知ることができるのです。
香乃はこの力のため両親から疎んじられ、祖母のところにあずけられたと思っていました。
彼女は土日にアルバイトに来ている大学生の雪弥のことが好きなのですが、なかなかうちあけられません。

ある日、お店に来た女性が自分の家への帰り道を忘れたようで、香乃と雪弥はしばらくお店で様子を見ることにします。
彼女は祖母の友人で、亡くなった夫からの手紙を探していました。
香乃と雪弥はその手紙を一緒に探すこととなります。

この出来事をかわきりに、香乃と雪弥は様々な謎を解くことになります。

ヒロインはあくまでも純情可憐。
彼女が思う男は、彼女のことを大事に思いすぎてなかなか手を出せないようです。
二人共、家族に傷つけられた過去があり、それがだんだんと明らかになっていきます。

久々のライトノベル。
お香とか鎌倉が好きなので、結構読めました。


宇江佐真理 『竃河岸 髪結い伊三次捕物余話』2016/05/06



髪結い伊三次捕物余話シリーズと言いながら、伊三次もお文さんもちょっとしか出てきません。
宇江佐さんが亡くなってしまったため、伊三次とお文の老後も、彼らの息子で絵師になった伊与太が小布施に行ってどうなるのかも、そして伊与太と不破の娘の茜が結ばれるのかもわかりません。
新しいキャラ(元本所無頼派の薬師寺次郎衛)が出てきて、彼が不破龍之進の小者になり、どう活躍するのかと思ったのですが、それもかないません。

仕方ないのでしょうが、残念です。

彼女の他の本もそのうち読んでみることにします。




よく舌を出している弟犬。


兄は赤ちゃんの時と違い食いしん坊になったのですが、彼はいくら多く餌をやっても全部食べません。
そのため全く太る気配がないです。

人間も彼のように食べる量がわかれば痩せるのにねぇ(笑)。

倉知淳 『片桐大三郎とXYZの悲劇』2016/05/07



なんか大げさな題名とコミカルな表紙絵に、この本大丈夫かよ・・・と思いながら読みました。
自分では絶対に選ばないのですが、文春のミステリー特集かなんかの20位以内に入っていたので、図書館で予約してみたのです。
「XYZの悲劇」というと、エラリー・クィーンの「Xの悲劇」とかが有名ですが、それに挑戦したとのことです。

「Xの悲劇」は市電の中で、「Yの悲劇」はある屋敷で、「Zの悲劇」は不正金調査で訪れていた町で起こった殺人を元舞台俳優で名探偵のドルリー・レーンが解決するというシリーズ物だそうです。
読んだっけ?
クィーンのシリーズの内容を知っていても、全く関係ないのでご心配なく、読んでも大丈夫です。

日本版は元時代劇の大スターで、耳が聞こえなくなったため隠居し、芸能プロダクションの社長をしている片桐大三郎が、暇つぶしに警察に協力して事件を解決するというものです。
耳が聞こえないので、表紙の絵の右の女性がパソコンのキーボードをたたき、大三郎の耳のかわりになっています。

語り口は軽いのですが、ちょっとグロイ話もあり、最後の話はアレ!と思うことがあるかも。

私的には読まなくてもいい作品でしたけど・・・。


庭で遊ばせると、兄は弟の邪魔をします。


弟がいなければ、彼もボールで遊びたいのかもしれませんね。


急に暑くなったので、日中の散歩はそろそろ無理になってきました。

倉嶋厚 『やまない雨はない 妻の死、うつ病、それから・・・』2016/05/09



夫が先に死んだ妻は元気になるということをよく聞きますが、この本を読むと本当なのかもと思います。
実家の母も、彼女の心の中はわかりませんが、父が亡くなってからもかわらず過ごしています。
我家も夫は絶対に私よりも先に死ぬと言っています。
女の方が精神的に自立しているのでしょうかね。

そういえば夫に先立たれた妻の書いた本ってあったっけ?
すぐにはでてきません。
反対に夫が書いた本は、いくつか思い出せます。
そんなもんなのかもしれませんね。

夫の死よりも、身近に感じるのは犬の死です。
寿命が14歳ぐらいなので、自分よりも先に死ぬものと思っていますから。
本当はそれも確実ではないのにね。


この頃、甘えてばかりいる兄犬です。
私がソファに横になると、僕もと言って騒ぎ出します。

村上春樹 『ラオスにいったい何があるというんですか?』2016/05/10



紀行文集です。
ボストン、アイスランド、2つのポートランド、ギリシャ、ニューヨーク、フィンランド、ラオス、トスカナ、そして熊本県。

読みながら一度は行ってもいいかなと思ったのが、アイスランドです。
アイスランドってあまりイメージのわかないところですが、森がなく、温泉が豊富で、町の中でオーロラが見られるなんて、おもしろそうです。

村上さんの趣味なのか、これといって何かがあるというから行くという感じでないのがいいですね。
題名のラオスも一般的に観光しに行きませんよね。
タイとかベトナムに行くと言っても誰も不思議に思いませんが、ラオスに行きますと言うと、「ラオス?ラオスに何しにいくの?」と言われそうです。
残念ながらイメージがわきません。
ベトナムとタイの付近にある国というだけです。

でも、知らない国を旅するのもよさそうに思います。
どんな所にも日本とは違ったところがあるし、それを楽しむのが旅の醍醐味ですものね。
机に世界地図を置いて、目をつぶり、エイって指さしで当たった国に旅してみましょうか。

最後に出てくる熊本の風景は今はどうなったのでしょうか。
くまモンは避難所へ慰問に行ったようですが。



兄犬はめずらしくスヌーピー小屋で寝ていました。


次々と花が咲いています。


この花も植えた時に一端花が枯れてしまいましたが、また咲いてくれました。

柚木麻子 『幹事のアッコちゃん』2016/05/11



アッコちゃんシリーズも三作目です。
今回はアッコちゃんの私生活を少し覗くことができます。

それにしてもアッコちゃんは毎日仕事の後に予定を入れていて、体力がすごいと私なんかは思ってしまいます。
習い事があっているということもあるのでしょうが。
起業して成功するには、私のような怠惰な人はダメなのですね。
色々な人との出会いをエネルギーにしていくというところを見習わなければと思います。
アッコちゃんの作る焼きそば食べてみたいです。

これからのアッコちゃんは世界に羽ばたいていって、どうなるのかしら?
四作目は出るのかな?



暑さに弱いことが判明した弟。
この頃、ご飯をあまり食べなくなったと思っていたら、お腹の調子が悪かったようで、昨日は吐き、便は柔らかめ。
それでも遊ぼうとし、ご飯も食べます。
雨が降ったのをいいことに、お散歩は中止にして、昨日と今日、身体を休ませています。
結構頑強な体だと思っていたのですが、ひょっとして兄よりもひ弱かもしれません。
兄は元気そのものです。

森博嗣 『神様が殺してくれる』2016/05/12



久しぶりの森さんです。
読んでびっくり。出てくる人たちがみんな金髪碧眼だもの。

大学時代にルームメートだったリオン・シャレットが、大女優の殺人現場で両手首を拘束されて見つかりました。
彼が「神様が殺した」と証言し、神に「僕」の名前を挙げます。
インターポールに勤めている僕ことレナルドは、リオンとは卒業以来、会っていませんでした。
ルームメート時代、特に親しかったわけでもないのに、何故自分の名を挙げたのかと不思議に思うレナルドでしたが、いつしかリオンの美に魅了され、殺人事件に深く関わることとなります。
そして、第二の殺人が起こります。

美貌のリオンを巡るフランス、イタリア、台湾、日本と世界を跨ぐ殺人事件。
台湾が出てくるところが何故と思ってしまいますが。
ヨーロッパ人は台湾とか日本ってどこにあるのか知っているのでしょうかね。 

男か女かわからないほど美しい人を見てみたいです。

ミステリとしては最後にそうくるかという残念感があります。
でも、「森と木の詩」(懐かしい)のようなBL的な感じで、好きな人ははまるかも。