久坂部羊 『大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す』2017/01/22



久しぶりに公園に行ってきました。
公園と行っても、この公園では犬は砂場や水辺には入れません。
前に住んでいた町は犬には優しく、散歩していると話しかけてくる人が多く、公園で犬を走らせてもいいし、獣医も近くにあったので、犬には住みやすい町でした。
コンクリートの上ばかり歩くと膝に悪そうなので、膝の緩い兄犬が心配です。


今日は大分歩いたので犬たちも疲れたかな?
兄犬はメスのプードルと仲良くなろうとしましたが、無視されてしましました(笑)。



今までに2回手術をしましたが、2回共に個人病院でした。
個人病院の場合、手術する医師がわかりますから、技術などに不安がなく、すべておまかせしますという感じで、ストレスなく手術を受けることができました。
初めて大学病院で検査や診察を受けてみて色々と不安なことがあり、他の人たちも同じなのかどうか知りたいと思い、医療関係の本や闘病記などを読んでいます。

この本は医師が書いた2006年における大学医局を中心とした医療事情と問題提起です。
題名を見ると大学病院批判のように思えますが、全く違います。
なんで出版社はこんな題名をつけたのか疑問です。

読みながら思ったのは、大学病院に行けば最高の医療が受けられるという幻想は捨てなければならないということです。
深作医師もそう書いていますし、私も診察を受けて思いました。
大学病院は教育・研究・診療という3つの場であるのですが、研究に重きが置かれているのです。
若い医師の練習台になるのも仕方ないとは思いますが、しっかりとした後ろ盾がないと、患者のエゴだと言われても、いくらなんでも嫌です。
もう何をやっても助からないというのでしたら、人体実験に参加してもいいとも思いますが、そうでなければちゃんとした医師に手術していただきたいですわ。

おもしろいと思ったのは、看護師に対する批判です。
大学病院の看護師は働かないというのです。
一般の病院でしたら静脈注射や点滴、導尿、膀胱洗浄、胃チューブの挿入などを看護師がやるのに、大学病院ではすべて医師がやるというのです。
そういえば検査の時に医師が血液を採ったり、ライン確保したりしていました。
医師もできた方がいいと思いますから、やっていいと思いますが、大学病院の看護師はこれらの医療行為が下手な人が多いのかしら?
「看護師はよい人なので、それを攻撃する記事は世間にウケないというわけだ」などと書いてありました。
患者にとって日常的にお世話になるのが看護師ですから、見方も甘くなると医師は思っているのね。
医師は看護師をこういう目で見ているのかと驚きました。
仕事の重さ(命にかかわるかどうか)の違いだと思うのですけどね。

医師というのはこの上もなくやりがいがあり、人のためになる仕事だと思います。
しかし、やる気をそぐような劣悪な労働環境をもたらす体制であるというのは大きな問題です。
医師になるということは大変なことなのだなと思いました。

この本から10年が経っていますが、医療現場は変わったのでしょうか。
それとも医療現場の危機的状況はもっろ進んでいるのでしょうか。
病気になることに不安を覚えた本でした。

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