久坂部羊 『無痛』2017/07/28



久坂部さんの今までの小説とは違い、どちらかといえば本格的なミステリに近づいたかな・・・という感じの本です。

神戸で起こった一家四人の惨殺事件。
遺留品は多いのにもかかわらず、犯人はなかなか見つかりません。
担当になった早瀬はあせりを感じていました。
彼は県警本部の捜査一課で働いていましたが、あることがあり、所轄に飛ばされていたのです。
刑法三十九条の「心神喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を軽減する」
彼の逮捕した犯人がこれで無罪になっていたのです。

ある精神障害児童施設に入っている14歳の少女、サトミが自分が犯人だとカウンセラーの奈見子に告白します。
困った奈見子は先日知り合ったばかりの医師、為頼に相談することにします。
為頼は人の外見を観察するだけで、どこが悪いかがわかる天才医師だったのです。

為頼と同じような能力を持っている白神メディカルセンターの院長、白神は為頼を利用しようと思い、為頼に接触してきます。
彼の病院には奈見子が前に働いていた施設にいた、痛みを感じない男がいました。
白神は彼に人体実験のようなことを行っていました。

奈見子にはストーカー行為を続ける前夫の佐田がいました。
佐田はサトミのことを相談するために会い続けている為頼と奈見子が男女の関係になっているという妄想に囚われていました。

読み進んでいくと、出てくる人たちの異常心理がちょっと薄気味悪く感じます。
そういうグロさの嫌いな人は読まない方がいいでしょう。

もっと為頼が活躍するかと思いました。
最後がアレですが、次の作品があるということで、次に期待しますが・・・。


気持ちの悪い話の後は、かわいい犬の写真でなごんでください。


スヤスヤと新しいベッドで寝ている兄犬。
しばらくして見ると・・・。


見事、大股開きになっていました(笑)。

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