小路幸也 『国道食堂 1st season』2020/02/19



舞台は国道517号線沿いにある「国道食堂」で、店主は元プロレスラーの本橋十一(57歳)です。
本橋は父親の死後、プロレスラーを辞め、「国道食堂」を引き継ぎました。
「国道食堂」はすべての食事が美味しいと評判のお店で、店の中にリングがあり、たまにプロレスの試合が見られるという変わった食堂です。

「国道食堂」に置薬屋のルート営業マン、二方将一がやってきます。
彼は昔、本橋の近所に住んでいた子で、父親の急死で大学進学を諦め、ガールフレンドとも別れ、薬屋の営業マンになっていました。
「国道食堂」で本橋と出会い、次々と人との縁が繋がっていき、彼の人生が変わっていきます。

小路さんの小説ですから、出てくる人たちはすべていい人たちです。
今回はメインが二方のお話でしたが、今後もシリーズになるようです。
というのも1st seasonとなっていますから。

上手くいきすぎに思えるかもしれませんが、こんなことがありそう、いいえ、あって欲しいと思えるようなお話です。
『バンドワゴン』もマンネリ化しているので、目先が変わってちょうどいいかも。
人生は捨てたもんじゃないぞと思いたい方、読んで下さい。