小原周子 『おかんむりナース! 病院でちゃんとやってよ 2』2020/06/26



大浦東病院のリハビリ病棟で働く大八木新菜は怒っていました。
苦手な師長の倉井は異動せず、未だリハビリ病棟に居座ってチクチクと嫌みを言ってきます。
今まで親しくしてきたリハビリスタッフの田村が外科病棟のナースと病室にしけこんでいるのを目撃してしまいショックを受け、公私ともに田村を無視しています。
実は新菜、田村のことが好きだったのです。
新しく入職してきた十歳年下のリハビリスタッフ・潮田海里は最低の奴です。
彼は新菜だけに「にーなちゃん」となれなれしく呼びかけ、仕事は手を抜き、患者にこびているように見えます。
暇な時にはリハビリスタッフルームでガンプラ作りをしているんです。仕事場でそんなことしていいのか。
潮田の仕事のいい加減さをいくら訴えても、誰一人として新菜に同意してくれないので、なおさら頭にきます。
潮田を目の敵にしていると、潮田のことを気に入っている患者や家族との関係もだんだんと悪くなっていきます。
そんな時に最悪の患者と家族が現れます。

一巻目はリハビリ病棟の仕事の大変さを感じられる内容だったのですが、二巻目は読むのが段々と嫌になってきます。
というのも新菜が理学療法士の潮田を嫌う様子が極端過ぎるのです。
まるで欲求不満の意地悪おばさんのようです。
なんでそんなに嫌うの?
まあ、今までの実績があるので、リハビリ病棟で働くみんなは新菜のことを困ったなぁと思いながらも、いつか潮田のいいところに気づいてくれると思い見守ってくれていましたけどね。

小原さんは今も看護師として働いているので、色々な医師や看護師、リハビリスタッフを見ていらっしゃるでしょう。
読みながらまさかこんな患者や家族はいないわよねと思ったりもしましたが、経験に基づいて書いているのでしょうから、「事実は小説よりも奇なり」の見本の本ですかね。
一応医師も看護師もスーパーマン・スーパーウーマンではないと思っていますが、それでも美化してしまいます。
夢を壊さないでといいたいけど・・・無理かな。

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