読んだ本2020/06/29

簡単に読める本がたまっていますので、まとめて紹介します。


パオロ・ジョルダーノ 『コロナの時代の僕ら』
2020年2月~3月に書かれたエッセイ。
ジョルダーノさんはイタリア・ローマに住む物理学博士号をもつ小説家です。
死亡者が膨大だったイタリアで彼は何を思ったのか。

馳月基也 『姉上は麗しの名医』
清太郎は剣術道場で少年たちを教えている。
ある日、幼なじみの町奉行所の同心・彦馬がある医者の死亡事件に納得がいかず、清太郎の姉で医者をしている真澄の意見を聞きにやって来る。
話を聞いた後、真澄は独自に捜査を初め、行方不明に…。

題名が残念ですが、意外にまともな(失礼)時代小説でした。

出水千春 『吉原美味草紙 おせっかいの長芋きんとん』
父が亡くなり、伯父の店で料理の修業をしようと大阪の天神から江戸へ出てきた平山桜子だが、頼みにしていた伯父は亡くなっていた。
いとこの力也と会え、これからのことを話している時に、竜次という男がやって来る。彼は料理人で、力也と桜子に自分の働いている店で働かないかと誘う。
次の日、彼らが連れられて行ったのが「佐野槌屋」という妓楼で、桜子はそこで料理の修業を始めるが…。

竹村優希『さくらい動物病院の不思議な獣医さん 5』
奥手の獣医・亜希は手塚への思いを自覚し、二人は無事に心を通わせることができた。
野鳥救護ボランティアや妊娠している黒猫の保護などで亜希は大忙し。

実際に吉祥寺の獣医さんたちが彼女のようなことをしているとは思えませんが、彼女のような獣医さんがいたらいいですね。

徳永圭 『ボナペティ!臆病なシェフと運命のボルシチ』
食品会社に勤める佳恵は仕事の憂さを晴らすため、かつて訪れたフレンチの名店に行くが、シェフがかわっていて、料理は悪くないのだが、なんとも居心地の悪い店になっていた。
そのためついついシェフに喧嘩を売ってしまい、出入り禁止になってしまう。
その後、たまたま入ったバーで、出禁になったフレンチの名店で見習いをしていた健司の作ったボルシチを食べ感動し、彼をスカウトすることにする。
というのも佳恵は脱サラをしてビストロを開くことが夢だったのだ。

佳恵の性格がちょっと嫌です。
飲食店を開くには色々とクリアしなければならないことが多いのですね。
一応お仕事本です。

小湊悠貴『ゆきうさぎのお品書 あらたな季節の店開き』
完結篇なためか、登場人物が色々と出てきて、記憶力のない私は主人公の二人以外は思い出せず、これ誰だっけと最後まで思っていました。
3月30日をもって碧はゆきうさぎのアルバイトを辞め、4月から私立の女子校の数学教師として赴任します。
ゆきうさぎはこれからも美味しいお料理を提供していくことでしょう。

竹岡葉月 『谷中びんづめカフェ竹善 3』
コミュニケーション障害の気がある女子大生の紬は竹善の息子の家庭教師をしている。
ある日、竹善に高級食パンの女性店主がやってきて、コラボしないかと持ちかけてくる。ちょっとした美人さんで積極的な人なので、竹善店主のセドリックとくっついてしまわないかと心配する紬。
セドリックのジャムは評判になり、店も忙しくなる。
店に居場所がなくなったと淋しく思う紬はセドリックへの思いに気づくが…。

紬にドブスとか言う息子の口をつねってやりたくなるのは私だけかしら?
何故セドリックは息子に注意しないのと文句を言いたくなりました、笑。

一色さゆり 『コンサバター 大英博物館の天才修復士』
本によると修復士という国家資格はイタリアやスペイン以外にはないそうです。誰でも自称修復士になれるということですね。
そういえばスペインでとんでもない修復のことが話題になっていたような。
安くですまそうとして、資格のある修復士に頼まなかったから?

大英博物館でアシスタント・コンサバターをしている晴香は、建物取り壊しのためフラットからの立ち退きを命じられ、住む場所を捜していた。
大英博物館で働く天才修復士・スギモトがフラットメイトを捜していて、助手として働くなら、試用期間だけ彼のフラットに仮住まいさせてもらえることになる。
晴香は持ち込まれる美術品の謎をスギモトが見事に解くのを傍で見ることになる。

竹内昌美『泣き終わったらごはんにしよう』
少女漫画編集者の中原温人は美味しいごはんを作る。
恋人のたんぽぽさんと一緒に食べるのが一番の楽しみだ。
そんな彼の元に不平・不満を持った人や落ち込んだ人など泣きたい人たちがやってきて、彼の作るごはんに癒やされていく。

出てくるごはんは肉じゃが、卵焼き、きのこパスタ、卵リゾット、カレー、親子丼など普通のもの。心が弱った時には普通が一番ですよね。

今回は特におすすめの本はありません。