北大路公子 『いやよいやよも旅のうち』2020/09/04



抱腹絶倒の旅行記です。
北大路さんは北海道に暮らすエッセイストです。(小説も書いているかしら?)
前に読んだ本で垣間見られた日常生活が、雪かき→ビール→雪かき→ビールの繰り返しでしたね(笑)。
面白いお父さんがいらっしゃいましたが、この本によるとお亡くなりになられたようです。
ご冥福をお祈りいたします。

今回、北大路さんは無理矢理旅行に行かされています。
ビールを飲んで、ぐーたらするのが生きがいの北大路さんですから、わざわざ旅行には行きたくないはず。
編集者の「元祖K嬢」のおかげで、地元札幌→山梨→岩手→三重→香川→沖縄と無理矢理(?)引きずられていきます。
「元祖K嬢」は本当は普通の人なのでしょうが、北大路さんが書くと「鬼」のような人になっていますわ。

旅行に行けば、誰もがしたいこと、行きたいところがありますよね。
北大路さんにはないのです。しいていえば風呂に入ってビールを飲んでテレビを見るぐらいかしら(笑)。
旅行の計画はすべて「元祖K嬢」が立てます。
北大路さんは何をするか知らずに参加。
いつも旅行に行く時に手配やらなんたらかんたら、すべてやらなければならない私には羨ましいんですけどぉ。
それなのに、旅行嫌いの北大路さんは「いやだ!いやだ!」の大盤振る舞い。
いいじゃないですか、犬ぞりやアルパカ飼育体験なんて、一度は私も経験したいです。
え!「サソリ姿揚げ」、「コガネムシ姿揚げ」・・・いやです。
富士急ハイランドの『ドドンパ』、お化け屋敷ですとぉ・・・ぜ、ぜったぁ~いにいやです。
共感するところ10%、別にいいじゃない90%かな?
人それぞれですからねぇ、自転車に乗るのが不得意だったり、水に濡れるのがいやだったり、長く歩くのが苦手だったりするのは。

何かをするたびにこんなに様々な言い回しができるのかと感心しきりです。
普通の観光地が輝いて見えました。
さすが北大路さんですねぇ。私が行った時はこんなに面白くなかったですわ。

彼女の自虐と妄想に付き合える方、どうぞ読んで笑ってください。