森晶麿 『黒猫と歩む白日のラビリンス』 ― 2020/10/03
いつもは一匹ずつのお散歩ですが、久しぶりに二匹でお散歩です。
昼間のお散歩は犬たちにはちょっと暑かったようです。
20℃以下になるといいお散歩日和ですが、昼間は25℃を超してますもの。
ママは朝が苦手なのです(恥)。
弟はママが気になり、いつも後ろを見て、ママがいるかどうかチェックしています。角でママが見えないと、歩くのを止めてママを待ちます。
弟が三回振り向くとしたら、兄は一回後ろを振り向きます。
こういう弟は可愛いんですがねぇ。
黒猫シリーズの最新作。
黒猫の付き人だった私と黒猫が、恋人同士になっており、たまに付き人が黒猫の部屋に泊まっていくようになっています。
ポーの短編になぞらえた5つの謎
1.「本が降ってくる奇妙な夢を繰り返し見る」女子学生の謎
2. 黒猫の姉の冷花がお葬式に着た服の謎
3. <芸術の不発展>への脅迫事件の謎
4. 覆面画家が残した風刺画の謎
5. フェルメールの贋作の謎
を付き人と黒猫が解いていきます。
美学というよりも美術系の話題が多くなったので、わかりやすいです。
そうそう、黒猫のお姉さん、冷花さんってデザイナーなのですね。
素敵な人です。
これから少しずつ黒猫の家族の秘密(なのかな?)が明かされていくのでしょうか。
本の中から気になる言葉を拾いました。
「感情って揮発性のもの」
「法律は人間を律するためにあるもので、芸術を律するためにあるものじゃない。芸術は、人間の世界から完全に切り離されていなくてはならない」
「人は死を意識して初めて生き始める」
「国のかたちも人次第」
黒猫って「結局人生は行動がすべてだと思ってる」とか言って、格好いいです。
でも付き人さんに「君のとなりで苺パフェを食べたい」と考えているとか言っちゃって。落差が可愛いです。
結局は彼にとって「大事なのは真贋以上に、誰とそれを共にするのか」なのです。
黒猫が付き人に渡した押し花のブーケってどんなものなのか、見てみたいです。
意外と黒猫はロマンチストですね。そう、行動がすべてです。
付き人のことを思いながら積んだ花の、愛に溢れた押し花のブーケ、私も欲しいです。
あ、私は押し花でなくて、別の(金目の)モノでもいいですよ(笑)。
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