アンソニー・ホロヴィッツ 『メインテーマは殺人』2020/10/06

カササギ殺人事件』で『このミステリーはすごい!2020年度版』海外編1位や<週刊文春>2019ミステリーベスト10、海外部門1位などになり、注目されているホロヴィッツの次の作品です。


自分の葬儀の手配をしに葬儀社に行った資産家の老婦人、クーパー夫人が、その日の夜に絞殺され、二日後に掃除婦に発見された。

作家のわたしことホロヴィッツのところに元刑事のホーソーンから電話が来る。
その日の午後三時に会えないかと言うのだ。
ホーソーンとは刑事ドラマの関係で知り合ったが、それほど親しくない。
相手の予定など頓着しない男だ。

会いに行ってみると、彼のことを本に書いて欲しいという
彼はロンドン警視庁の顧問のような仕事をしており、非公式に相談を受け、業務を委託されていて、お金がちょっと足りないので、取り分は半々で、おもしろい事件、今回はクーパー夫人の事件を本にしてもらいたいらしい。
最初は断るつもりだったが、ホロヴィッツはあることをきっかけに引き受けてしまう。

引き受けたがために、ホロヴィッツはホーソーンの行くところに常に着いていくハメになります。
そう、ホーソーンがホームズでホロヴィッツがワトソンです。

ホーソーンのすごいところは、ものすごい観察力と推測力です。
ホロヴィッツが田舎にいたことや犬のこと、誰と会うかとか、ホロヴィッツのことはすべてお見通しなのです。
人のことは色々と詮索するくせに、自分のことは絶対に話さないという癪に障る奴です。
ホロヴィッツは何度書くのを止めようと思ったことか。

さて、これからこの本を読む人のためにひとつだけ殺人事件のヒントをあげておきましょう。
ホーソーンはこういうことを言っています。
(ヒントなんかいらない人のために隠しておきますね)

「・・・・お粗末な第一章に書いてある。もっとも重要なのは何だったのか、きっとあんたも気がつくよ。何もかもそこに結びついてるんだから」

私はこのことを知りませんでしたから、軽く読み飛ばしていました。
まあ、後から読みなおしてもいいのですけどね。
もちろん犯人は最後までわかりませんでした(笑)。

ホロヴィッツの本は2冊目ですが、面白いかどうかと言うと、う~ん・・・、というところです。
始めから犯人当てをメインにして読むと良いのかもしれませんね。
頑張ってください。

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