「半世界」を観る2021/02/06

「半世界」という題名は戦前の写真家・小石清の写真展の名前だそうです。
東京都写真美術館の所蔵品に写真があります。興味がある人はここを見てください。

稲垣吾郎が出ているということで観たわけではないです。たまには邦画でも観ようかと思って探していると、目についたので観てみました。
題名の「半世界」って何か格好いいですよね。
(ネタバレあり)


40歳目前の炭焼き職人の紘は、父親の職業を継ぎ、生まれ故郷で妻と息子と暮らしています。だんだんと炭を使う機会がなくなったので炭は売れず、暮らしも大変です。同級生の中古車販売業を営んでいる光彦と酒を飲むのが生きがいみたいなもんです。
そんなこれといったことのない生活が続いている時に、元同級生の瑛介が自衛隊を辞め、妻子とも別れ、戻って来ます。
廃墟同然だった実家に瑛介は引き籠もり、紘たちとも会おうとはしません。海外の派遣先で何かあったようだとは思いながらも、瑛介の元へ紘と光彦は押しかけます。
やがて瑛介は紘の炭焼きを手伝うことになります。

紘の息子の明は反抗期の真っ只中。家のことを考えると、高校進学も躊躇しています。学校ではパシリに使われ、いじめられていますが、親たちの前ではバレないように友だちのフリをしています。
妻の初乃はそんな息子のことを心配していますが、紘は息子のことには無関心です。
息子に言うことは、「ちゃんと靴を履け。かかとを踏むな」ですもの。
息子も「そんなことしか言えないのかよ」と言いたくなりますよね。
明は万引きをして警察に捕まってしまいます。万引きもいじめっ子に強いられたのですけど。
そんな明に手を差し伸べるのが、瑛介です。
駐輪場で殴られている明を助け、彼に身の守り方を教えます。その後、食事に連れて行き、紘のことを話します。本当は公務員になりたかったのに、父親への意地で跡を継いだと。明が楽をしたかったから跡を継いだんだろうと言うと、それなら炭焼きを自分でやってみろと言う瑛介でした。

車の販売をしている光彦のところに、不法投棄をしている奴らが、買った車を返すから金を返せと言ってきて、喧嘩になります。
ちょうどそこに通りかかった紘と瑛介。瑛介が彼らをやっつけたのはいいのですが、やり過ぎてしまいます。首を絞め、「次にやったらぶっ殺す」と脅してしまったのです。
瑛介の常軌を逸した姿を見た紘たちは、彼の闇に気づきます。
瑛介は言います。「お前らは世間しか知らない。世界を知らない」と。
やがて瑛介は故郷を出て、漁師として働き始めます。
瑛介に会いに行った紘は、瑛介が話す部下のことを聞いた後、こう言います。
「こっちも世界なんだよ」。

紘の家に変化が訪れていました。
明は塾に通い始めます。塾の前で待ち合わせをしていたいじめっ子たちと戦い、勝ちます。
久しぶりの同窓会に参加する予定だった初乃は同窓会へは行かず、夫の炭を持って、前に断られた式場に行き、再度売り込みをします。
そして、紘は…。

思っていたよりも悟郎ちゃんよかったです。田舎の親父になりきれていたかというと疑問ですが。最後に彼を〇〇す必要あったかなぁ?
悪くはない映画でしたけど、題名には負けてたかも、笑。


いつものdog beerの持って来いの後に、ハートの持って来いをやりました。


すると、ちゃんとハートを咥えて持って来ます。


僕ってすごいでしょう。


どうです、この嬉しそうな顔。