「ともしび」を観る2021/02/21



シャーロット・ランプリング主演の映画です。

会話のない老夫婦。妻は寝る前に夫の背中をマッサージしている。
その次の日、夫は警察に行き、逮捕され戻って来なかった。
妻は夫が不在でも淡々と日常生活を続けていく。
家政婦の仕事をし、演劇サークルに行き、会員制プールで泳ぐ。
しかしいつしか少しずつその日常に齟齬が生じてくる。
激しくノックする音、天井からの水漏れ、無言電話、餌を食べない犬…。
孫の誕生日にケーキを作って持って行くと、息子に来るなと言ったはずだと追い返され、孫にも会えない。

そんなある日、封筒に隠されていた写真を見つける…。

ランプリングの映画は「まぼろし」と「さざなみ」を観ています。2つとも良い映画でした。
この映画は会話が少ないので、ランプリングの顔の表情や行動から何があったのかを推測するしかないです。
妻は真実を知った後も真実から目をそらそうとしますが、それがもはやできないと悟った後、彼女はどう生きていくのでしょうね。
浜辺に打ち上げられた鯨が彼女を象徴しているのでしょうか。
彼女の苦悩と孤独がとてもやるせなくなる映画でした。
(題名がよくわかりませんが)