誉田哲也 『世界でいちばん長い写真』2021/02/22

遅くなりましたが「埼玉県高校図書館司書が選んだイチオシ本2020」が発表されていたので、紹介しておきます。

1・『雲を紡ぐ』 伊吹有喜 
2・『なぜ僕らは働くのか』 池上彰 監修 
3・『水を縫う』 寺地はるな
4・『逆ソクラテス』 伊坂幸太郎
5・『おとめ六法』 上谷さくら
6・『晴れ、時々くらげを呼ぶ』 鯨井あめ
7・『わたしの美しい庭』 凪良ゆう
8・『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』 左右社編集部 編 
9・『10代から知っておきたい あなたを閉じ込める「ずるい」言葉』 森山至貴
10・『夜明けのすべて』 瀬尾まい子

なかなかいい選択だと思います。
学生ならこの頃学校図書館で本を借りる人が少ないらしいので、すぐに読めるでしょう。
大人は急がないのなら公共図書館で予約しましょう。
近所の図書館では『逆ソクラテス』なんか500人ぐらいの予約なので、忘れた頃に読めます、笑。

そうそう本屋大賞受賞作品はここで。

高校生に伊吹さんの作品の『雲を紡ぐ』もいいのですが、『犬がいた季節』も捨てがたいです。


誉田さんの青春モノです。
中学3年生が主人公で、YA向けの本ですが、もちろん大人が読んでも問題ありません。この本2018年に映画になっているみたいです。

親友の洋輔が転校してから、宏伸の毎日はつまりません。学校でも家でも、何をやっても上の空。
写真がそんなに好きでもないのに、入った写真部では部長の三好にしかられてばかり。ノルマで毎月最低五枚、撮らなきゃならないし、撮ったのを見せたら、「キモい」だってさ。やってらんないよ~。

そんなある日、祖父の経営する「リサイクルショップ竹中」で不思議なカメラに出会います。カメラのことを聞こうにも、お祖父ちゃんは行方知らず。
店番をしている美人だけど口の悪い従姉妹のあっちゃんに、カメラを見せてもらい、フィルムを使うことがわかったので、買って来て入れようとしますが、どう入れたらいいのかわかりません。
二人は街の写真館にカメラを持って行って教えてもらうことにします。

土曜日、バッチリ化粧しているあっちゃんと一緒にイオンの真裏にあるミヤモト写真館にカメラを運びます。
そこにいたおじさんは、このカメラはスリットカメラといい、改良して自転するようになっているので、360度パノラマ写真を撮影できるカメラだと教えてくれます。
カメラに興味を持ったおじさんはフィルムをプレゼントしてくれ、三脚も貸してくれ、現像もしてくれることになります。

この360度パノラマカメラをグレート・マミヤと名付け、何を撮ろうかと考える宏伸。
最初の一枚は緑川公園で撮ることにします。
一発勝負で撮れたモノは、宏伸のぶにょーんと伸びた顔、笑。
再度挑戦。さて、何を撮ろうか。
それからの宏伸の毎日はグレート・マミヤのことばかり。
考えついた次なる被写体は・・・ひまわり畑です。
あっちゃんの協力の下、ひまわりが満開の日に写すことができました。
今回は意外と良い出来です。

三好に内緒にしていたのですが、ひょんなことからカメラのことを知られてしまいます。
そのため宏伸はカメラの持ち主と全校生徒を巻き込んで、あることに挑戦することになります。

パッとしない普通の中三の男の子が、パノラマカメラと出会うことで変っていくというのがいいですね。
誰でも興味の持てることと出会えれば変われるんですね。
それにしても女の子の怖いこと。もはや遠い世界で忘れてしまったけど、中三の女の子と男の子の関係ってこんな感じなのね、笑。


ヨーキーは何歳になっても走り回るのが大好きです。
ミックス犬の兄なんかおもちゃに目もくれず、ソファーでくつろいでいます。
餌の量を変えていますが、この前のトリミングの時の体重は兄3.5㎏、弟3.1㎏でした。


真剣な目で獲物を見つめます。


ハアハアいっているのに、止めようとはしないので、ママは適当なところで切り上げます。
兄はおやつを使い、待ての練習をします。


ずっと待っています。
我慢強い兄です。

トリミングから三週間でもうボサボサの二匹です。