辻村深月 『ハケンアニメ!』2021/04/08



アニメについて全く知らないし、観ない私ですが、お仕事本だというので読んでみました。
最初、「派遣」アニメだと思っていました(恥)。
フリーのアニメーターが色々な仕事場に派遣される話と思ったんです。全く違いました。
「ハケン」は「覇権」のことなんですね。
私のように知らない人のために一応意味を載せておきますね。
「覇権アニメ」とは「1クールもしくは1年間の間でDVD・ブルーレイディスクといった映像ソフトをもっとも売り上げたとされるアニメ。それぞれ、クール覇権と年間覇権と呼び分けられる。クール覇権は「冬」「春」「夏」「秋」の4作品。
年間覇権はクール覇権の中で最も売れたアニメという事になる」。(『ピクシブ百科事典』より)

第一章:王子と猛獣使い
スタジオえっじのプロデューサー、有科香屋子は27歳の時にアニメ監督・王子千晴の初監督作品『光のヨスガ』を観て衝撃を受け、それ以来、私は王子千晴と仕事をするためにアニメ業界に入ったと思い、実際に仕事をすることを望むようになります。
そしていよいよ、あの王子と彼の十年ぶりの新作の『運命戦線リデルライト』(『リデル』)を手がけることになります。
しかし、前途多難。制作途中のアニメを放り出し、王子が消えてしまったのです。
制作発表の記者会見まであと一週間…。

第二章:女王様と風見鶏
X大の法学部に入り、堅実な公務員になろうと決めていたのに、大学二年の時に野々崎努監督の『ミスター・ストーン・バタフライ』劇場版を観てからアニメに夢中になり、トウケイ動画に入ってしまった斉藤瞳は、今度初めて『サウンドバック 奏の石』(『サバク』)で監督をします。
行城プロデューサーのやり方に反発しつつも従い、声優を泣かせ、無駄な打ち合わせに嫌々出て・・・。
いっぱいいっぱいの時に雑誌の表紙で不備が見つかります。時間がないのに…。

第三章:軍隊アリと公務員
アニメ原画スタジオ『ファインガーデン』で並澤和奈はアニメーターとして働いています。
『ファインガーデン』は新潟県選永市にあります。選永市は過疎化と高齢化が進んでおり、社長の小泉は使われていない建物を自治体に掛け合って安く借りて、本社やスタジオ、社員寮にしたのです。
和奈の選永市での行動範囲は寮とスタジオ、近くの大型ショッピングセンター、そしてTSUTAYAぐらいです。
ある日、用事があって駅まで行くと、和奈が書いた『サバク』のポスターが貼ってあります。和奈が描く原画は登場人物が主なので、『サバク』が選永市を舞台にしているのを知らなかったのです。
ポスターに気づいた三日後に、和奈は社長から選永市観光課の宗森に紹介され、観光課がスタンプラリーの設置場所に悩んでいるので手伝ってやってくれと言われます。これは私の仕事ではないと思いつつも仕方なく、宗森と一緒に働くことにしますが…。

最終章:この世はサーカス
春のクールで覇権をとったのは、『サバク』でも『リデル』でもありませんでした。しかし真の覇権アニメは映像ソフトの売り上げの高いものではありません。
斉藤瞳はトウケイ動画を去り、次のステップへ進みます。
有科香屋子はまたいつか王子と仕事をしたいとお願いしますが…。
意外と彼女、恋愛には疎いのね。

アニメ業界ってブラックよね。でもアニメが好きだから頑張れるのでしょうね。
コロナ禍で日本が色々な面で後進国であることがだんだんとわかってきたので、これからの日本は漫画やアニメで世界進出を進めていきましょう、笑。


兄犬はご隠居さんみたいです。


弟がママやパパと遊んだり、抱いたりされていると、機嫌が悪くなります。


弟は前は寄っても来なかったのに、この頃随分と甘えてきます。
今は柵で別々にしていますが、そろそろ兄と二人暮らしをさせようかと思います。
兄が嫌がりそうなのが難点です。

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