「静かなる叫び」を観る2021/06/19

1989年12月6日、カナダ、モントリオール州にあるモントリオール理工科大学で起きた銃乱射事件をモチーフにした映画(2009年)です。


男は何もかもが上手くいっていませんでした。
いつしかそれは女のせいで、女は男の権利を奪う存在であると思いこんでいきます。
彼は書きます。「僕の人生を破滅させたフェミニストをあの世へ送る」と。
雪の中、ライフル銃を手に、男はかつて受験し不合格になったモントリオール理工科大学の建物へ入っていきます。

大学ではいつもと同じ日常が流れていました。

ヴァレリーは機械工学のインターンを希望しており、今日が面接日でした。
面接で女子学生は子育てするには土木工学の方がいいとか、すぐ退職されても迷惑だなどと言われ、彼女は子どもはいらないと嘘を言って、なんとか受かります。
友だちに受かったことを話しているところに、ジャン=フランソワがノートを借りにきます。

ある教室に一人の男が入って来て、ライフルで脅し、男子学生と女子学生を左右に分れさせ、男子学生を外に出します。
出て行く男子学生の中にジャン=フランソワ、残った女子学生の中にヴァレリーがいました。

教室に戻り、悲惨な状況を見るジャン=フランソワ。
生き残った女子学生を助けるために奔走します。

男は教室の外に出た後、女子学生たちをライフルで撃ち続けます。

この事件で14人の女子学生が亡くなり、10人の女子学生と4人の男子学生が怪我をしたそうです。

自分の人生が上手くいかないことを、フェミニストのせいだと思うというところに犯人の異常さが現れていますね。
彼の父親がアラブ系アルジェリア人のDV男で、幼い頃に虐待され、女性蔑視の思想を植え付けられたそうです。

女性はずっと差別され虐げられてきました。
ヴァレリーは子どもを産むことを諦めないと、希望の職につけません。そういう思いをしながらも、彼女は果敢にも自分の道を切り拓いていこうとしています。
犯人はどうでしょうか。
カナダ軍士官候補生にも、大学生にも、彼の力が足りなかったからなれなかっただけです。

モノクロームで台詞が最小限の映画ですが、その場にいるような切迫感があり、観ていると息苦しくなりました。
この事件後のジャン=フランソワとヴァレリーに、ひょっとすると男女の違いがあるのかもしれないと思いました。


暗い映画の後に、かわいい犬の写真でお口直しを。


お兄ちゃんは利口です。
この頃お遊びや散歩の前に、トイレシートにちゃんと〇んちをします。


弟は自由人です。おトイレをいつするのか全くわからないのです。
いつの間にかしていて、それもシートから外れています。
困ったちゃんです、笑。

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