ちょっと変った女の子の映画2021/12/07

世の中を斜めにみている、ちょっと屈折した女の子が出てくる三作品を紹介します。


「レディ・バード」
シアーシャ・ローナン主演作品。
クリスティンはカリフォルニア州サクラメントのカトリック系高校に通う女の子。実名は使わず、レディ・バードと名乗っている。
NYの大学に行こうと思っているが、母は州内の大学に行ってもらいたいので、進路を巡り喧嘩をするばかり。
家庭でも学校でも閉塞感を感じているレディ・バード。
そんな時にミュージカルのオーディションで舞台に立つダニーに惹かれてしまうが…。

思春期のモヤモヤした女の子の気持ちや彼女のお母さんの思いがよくわかります。
彼女と母親との間に立つのが父親。最後に彼がいいことをしてくれましたが、実際にこんなことしてくれる父親っているのかしらと、ふと思いました。
自分の今に不満のある女の子向けの映画です。


「マイ・プレシャス・リスト」
キャリー・ピルビーはIQ185で、飛び級してハーバード大学に入り、卒業した19歳の女の子。
現在はNYのアパートで引き籠もり生活をしています。
人とのコミュニケーション能力が劣り、それを心配した父親が友人のペトロフ医師に頼み、週に一回セラピーを受けていますが、その時だけが人と接する唯一の機会です。
ある日、ペトロフ医師がキャリーに「幸せになるためのリスト」を渡し、リストに載っている6つの項目を一つずつやってみるように言います。
最初は色々と屁理屈をこねてやる気がなかったキャリーですが、ペットの金魚を飼ったり、チェリーソーダを飲んだり、新聞の出会い広告で男性に会ったりと、リストの項目を一つずつ制覇していきます。
そうするうちに大学在学中の教授デヴィッドとの悲しい初恋のことを思い出します。彼に本を貸していたのに、返してもらっていないわ…。

頭がいいだけに理屈っぽくて、相手をするのが大変なキャリー。
それなのにペトロフ医師(ポスターの眼鏡をかけた男性)は彼女を黙って見守ってくれています。
お父さん(ポスターの一番上の人)も娘のことを考えて、最後にある行動を起こします。

最初は共感できなかったキャリーですが、見ているうちに可愛くてたまらなくなります。ぷくっとしたほっぺ。つねりたいわぁ(変態か)。
頭で考えずに行動してみようって映画かな。
現在の自分に嫌気がさしながらも、一歩踏み出せずにいる女の子向けの映画です。


「アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング」
副題が今一ですが、面白いコメディ映画ですので、気にせずに見てください。

レネー・バレットは太っている自分の容姿に自信がなく、いつも卑屈になり、謝罪してばかりの毎日。
コスメ会社の通信販売部門で働いていますが、オフィスが地下室であることに不満を感じていました。
本社で受付嬢を募集しているのを知り、本当は応募したいのに、こんな自分ではどうせ駄目だと思うレネー。
ある日、スポーツジムでトレーニング中に自転車から落ち、頭を打ち意識を失ってしまいます。
気づくと、自分が痩せて魅力的な女性になっていました。(錯覚よ、笑)
それからのレネーはすごいです。受付嬢に応募し、見事採用され、もともと仕事ができ、自信だけが欠如していただけのレネーですから、どんどんと会社でのし上がっていきます。
しかし…。

自分に自信のない女の子向けの映画です。

どの映画も面白いので、是非観てくださいね。
私は「アイ・フィール・プリティ!」が一番共感できました。