リーズ・ボウエン 『巡査さんと超能力者の謎』2021/12/14

スランフェア村の巡査、エヴァン・エヴァンズのシリーズ、6作目です。


今回は超能力やらドルイドの信仰などがでてきて、ちょっとオカルトチックです。
ドルイドはケルト人社会における祭司のことで、人身御供の儀式に関わっていたと言われています。

エヴァンは教師のブロンウェン・プライスとの結婚を考え、ミセス・ウィリアムスの下宿を出て一人暮らしを始めました。
満足に料理が出来なくて、ミセス・ウィリアムスの料理を懐かしく思っています。
仕事の方では、オンボロなオートバイを支給され、受け持ち区域を広げられました。
私服刑事への異動を希望していますが、今のところ駄目なようです。

ある日、村のパブにエミーというアメリカ人の大学生がやってきます。
彼女は心理学で博士号をとる予定で、論文のテーマが超能力です。
ケルト人が超能力があることで有名なので、超能力がある人を探していると言います。
ウェイトレスのベッツィはここぞとばかりに祖母に超能力があったとかいう話をします。
彼女、目立ちがりやさんなのよね。前回映画に出たくて、変装とか色々とやってましたもの、笑。
エミーはベッツィの超能力検査をしたいと言い、セイクリッド・グローヴというニューエージ・センターに誘います。
検査の結果、ベッツィには特別な力、予知能力があると言われ、ベッツィはその気になってしまいます。
エヴァンやパブの常連たちが心配するにもかかわらず、ベッツィはパブを辞めてセイクリッド・グローヴで働き始めます。

その頃、アメリカの大学生でオックスフォード大学の講座を受けていた女性が行方不明になり、エヴァンに捜査協力が求められます。
エヴァンはセイクリッド・グローブに聞き込みに行くことにします。
セイクリッド・グローブはレディ・アナベルと世界的に有名な超能力者の夫、ランディ・ワンダーリッヒが所有する、ヒーリングや瞑想などが行える瞑想センターと豪華なスパ、ホテルのある施設でした。
ベッツィの同僚がその女の子が短期間ここで働いていたことを思い出します。

しばらくしてランディがいなくなります。
ベッツィが夢のなかで彼を見たと言い出し、ランディは彼女の言ったように洞窟で亡くなっていました。
本当にベッツィは超能力があるのでしょうか?
ランディは事故死か自殺か、それとも殺人か…。

このシリーズはミステリー色は薄く、ウェールズの歴史や文化、伝統、そして田舎町の人々の様子や景色などを楽しむものです。ケルト文化って面白そうです。
今回はあまり馴染みのないヒーリングやらドルイドやらがでてきて、前回よりも興味がわかないかもしれません。
私はベッツィに邪魔をされ続けるエヴァンとブロンウェンの関係がどうなるのかが気になり、最後まで読んでいけました。

次回はエヴァンとブロンウェンはウェールズ南部のエヴァンの母親が住んでいるスウォンジーに行くようです。
エヴァンの父親は殺害されており、犯人の男は再度殺人容疑で告発されています。
エヴァンは自分の父を殺した男の無実を証明していくみたいです。
彼ってとんでもないお人好しなのかしら?

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