ロバート・ベイリー 『最後の審判』2021/12/20

ザ・プロフェッサー』、『黒と白のはざま』、『ラスト・トライアル』に続く四部作の完結篇です。


老弁護士トーマス(トム)・ジャクソン・マクマートリーは七十二歳、末期ガンと診断され十四ヶ月が立ちました。
今の楽しみは十三歳になる孫のジャクソンと会って話をすること。
本来なら最期に向かい、穏やかな死を迎えるはずなのに…。

かつてトムたちが捕らえた殺人鬼で死刑囚のジムボーンが、トムたちに復讐するために脱獄しました。
彼のターゲットはトムはもちろんのこと、相棒のリック、検察官パウエル、黒人弁護士ボー、そして彼らの家族。
殺し屋であるマヘリア(マニー)と組み、トムたちを狙ってきます。
闘いは最終決戦へ。
トムは愛する者たちを守ることができるのでしょうか。

いかにもアメリカらしい最後です。
地元の保安官たちが当てになりませんから、自分たちの身は自分たちで守るということはアメリカの西部開拓時代からの伝統ですね。
たとえ癌におかされ、歩くのもままならなくなろうが、最後の気力と知恵をふりしぼり、ジャクソンと対決していきます。
あっぱれとしかいいようがありません。

トムと孫のジャクソンの場面が好きです。
友だちのおじいちゃんは八十歳、ひいおじいちゃんは九十九歳で死んだのに、トムは七十二歳だなんて、不公平だと言ったジャクソンにトムはこう言います。

「ときどきこの世はとても不公平だと思うことがある。でも、死や悲しみも残念ながら人生の一部なんだ」

ジャクソンが納得したのかどうかわかりませんが、これが人生。
彼はおじいちゃんの生き様から何かを学んで活かしていくのでしょうね。

四作目がアクション映画さながらになってしまいましたが、面白い四部作でした。


この前買ったイギリスのクリスマス菓子から、スコーンを食べてみました。


リッチチョコレートスコーン。
指示通りにオーブンを使ったので、アイシングが焼けていますが、中にスパイスやらナッツやらドライフルーツやらが入っていて、何もつけずにこのまま食べました。とっても美味でした。
クリスマスツリーの形のスコーン(ピスタチオツリー)が崩れていたのがちょっと悲しかったです、笑。

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