賀十つばさ 『バニラな毎日』2022/03/06



梅が満開になりつつあります。


次は桜。今年は早そうです。


いつもは一匹なので、二匹のお散歩になると喜んでしまい、弟はあっちに行き、こっちに行き、踏みそうで怖いです。
ママが後ろから歩いているのが気になるようで、パパが先に行こうとすると、立ち止まって全身で止めようとします。
兄はマイペースで、落ちているものを食べようとするので、見張っていなければなりません。
歩いている姿を見ると、仔犬みたいですが、立派なおっさんです、笑。



白井が五年前に独立して開いた、素材にこだわった洋菓子店「パティスリー・ブランシュ」でしたが、近くにオープンした安さ重視のお店に負けて、店を畳むことになってしまいました。
出て行くときに店舗内を元に戻さなければならないので、居抜きで借りてくれる人が現れるといいなぁと思いつつ、次の借り手が現れるまで家賃を払い続けなければならないので、ライバル店でバイトをすることにします。

しばらくして現れたのが、店の常連客だったマダム。
なんでこんなところにいるのかと詰め寄られ、閉店したことを告げると、頼みたいことがあると言われます。
次の借り手が決まるまで、厨房を貸して欲しいというのです。
マダムは佐渡谷真奈美といい、昔、料理研究家で有名だったようです。
彼女は厨房を借りて、お料理教室みたいなものをやりたいみたいでした。
強引に佐渡谷にお願いされ、白井はそのお菓子教室みたいなものを手伝うことになってしまいます。
お料理教室にやってくるのは、たった一人の生徒で、その生徒は佐渡谷の姪がやっているカウンセリングルームに通うクライアントでした。

作るお菓子は生徒が希望するものです。
フルーツタルト、タルトタタン、マカロン、イートンメス、ザッハトルテ、オペラ、モンブラン、パウンドケーキ…。
作っているうちに、生徒たちの心がほどけていきます。
そして教えている白井の心も…。

お菓子作りにはセラピー効果があるのかもしれませんね。
佐渡谷さんのキャラがいいです。
彼女のような人が、人に幸せを運んでいくんでしょうね。
頑なだった白井も彼女に感化され、次の一歩を踏み出せるようになります。

軽く読めて、ほっこりできる本ですので、日常に疲れ、癒やされたい人にお勧めします。
私のようにスイーツ好きでもOK。お菓子が作りたくなりますよ。
レシピが載っているパウンドケーキ、今度作ってみようかしら…。

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