クレオ・コイル 『ハニー・ラテと女王の危機』2022/07/11

「コクと深みの名推理」シリーズの19冊目です。


コーヒーハウス、ビレッジブレンドで、マテオがコスタリカから仕入れてきて、クレアが焙煎したコーヒー豆をパリスタたちと味わっていた時、店内にハチが現れます。
ここはマンハッタンのど真ん中、それも十月で冬眠する時期なのに、なんでハチがいるの?
調べてみると、地下の焙煎室と屋上にハチの大群がいます。
急いでニューヨーク市警に電話をしました。
実はニューヨーク市警にハチを担当する警察官がいるのです。(本当にいるのよ。ここを見て。実際に作業している姿が見られます)
やって来たミツバチ班の警官たちは慣れたもので、手早くハチを生け捕りにしていきます。彼らが言うことには、このハチたちはめずらしい種らしいです。
ハチは104分署の屋上にある巣に持っていかれました。

警官が帰った後、焙煎室を掃除していたマテオが、ハチがラベンダーの匂いがすると言い出し、クレアはピンときます。
このミツバチの飼い主は、マテオの母の古くからの友だちで高級ハチミツをつくっているビー・ヘイスティングスだと。
ミツバチのことを知らせようと電話をしてもビーは応答しません。
嫌な予感がしたクレアはマテオと共にビーの住むペントハウスに向かいます。

エントランスにはドアマンが不在。仕方なく片っ端からブザーを鳴らして中に入り、業務用エレベーターを使って最上階まで行きます。
裏口の呼び鈴を押しても返事がありません。冷たい空気が流れてきたので、そちらの方へ行ってみると屋上に温室があり、巣箱が破壊されています。
真下にビーの自宅のバルコニーの一部が見え、そこにビーがうつ伏せになって倒れています。
マテオはロープを使い、ビーを助けに行きます。

ビーは助かりますが、クレアにハチのことを任せると言ってから昏睡状態に。
家政婦はオーストラリアに戻っており、ノマドの姪のスーザンは連絡がつかない状態です。
警察はビーが自殺を図った可能性が髙いといいますが、クレアは信じられません。
そんなわけで、またまた捜査に乗り出すクレアでした。

クレアはマイクと結婚間近ですが、マイクの様子がおかしいので、心配しています。
私も事件のこと以上に二人のことが気がかりです。というか、私はニューヨークの素敵な結婚式と披露パーティのことを読んでみたいのですよ。
なかなか結婚式の場面が出てこなくて、不満なんです。
次は結婚式をして欲しいわ。

NY市警のミツバチ班以外にも興味深い場所が書いてありました。
ホール(The Hole)と呼ばれている場所で、ブルックリンとクイーンズの国境にあり、海抜9メートルに位置している場所です。
この本にはニューヨーク市ブラック・カウボーイズ連盟がホールを使っていて、高齢になったカウボーイの一部が住み着き、馬に乗っていると書いてありました。
実際のホールのことを書いた記事を見つけたので、興味がある人は見てみてください。今はあまり行きたくない場所です。
ニューヨークって調べてみると面白そうです。

いい言葉も出てきました。
エレノア・ルーズベルトの「目の前の恐怖に立ち向かうたびにあなたは強くなり、勇気と自信を手に入れる。「こんなに恐ろしいことをやり遂げたのだから、もう何が来ても大丈夫」と言えるようになります。だから自分ではできないと思うことに挑戦してみなさい」
You gain strength, courage and confidence by every experience in which you really stop to look fear in the face.
You are able to say to yourself, ‘I have lived through this horror. I 
can take the next thing that comes along.’
You must do the thing you think you cannot do)
なんていいですね。

コージーミステリーですが、コーヒーと共に知らないNYを知るいい機会にもなるお話です。

<今日のわんこ>


昨日、左足がおかしかった兄。
今朝も歩き方がおかしいので、病院に行ってきました。
そうすると、膝蓋骨脱臼で関節炎を起こしているのではないかということです。
小さい時に膝が緩いと言われていたので、気をつけていたのですが。
詐病なんて言ってごめんなさい。外れた関節が元に戻ったので、ちゃんと歩けるようになっていたのね。
太らせないようにして(今は3.3㎏)、長時間のお散歩は止め、ソファに跳んで上ったりするのも止めさせなければ。
2、3日安静にして、痛み止めと胃腸薬を一週間飲ませることになりました。
ついでにアンチノールというサプリメントを紹介されましたが、効くのかしら?
犬も人間と同じように老化に悩まされますね。