堂場瞬一 『誤ちの絆 警視庁総合支援課』2022/08/22



「警視庁総務部犯罪被害者支援課」が「総合支援課」に改組されました。
主人公は村野秋生から柿谷晶という女性になります。
村野は組織が改編されたのに伴い、心身ともにすり減っていたので、被害者支援から距離を置き、課全体の予算や人員配置を担当する支援課総務係に異動しました。
プライベートでは、恋人の西原愛が渡米して手術を受け、帰国してから一緒に暮らしています。
村野は定時に帰り、料理を作ったりしているようです。レシピを大友から貰っているそうですよ。

問題なのは捜査一課から配属された、新しいヒロインの柿谷晶です。
彼女は兄が誤って人を殺してしまったという加害者家族であり、警視庁に採用された理由が、支援課の業務を拡大するための下準備としてだったのです。
(実際には加害者が身内にいると警察官にはなれないのではないでしょうか。)
そのことを知っている晶は、自分が軸になって、総合支援課の仕事を軌道に乗せて行かなければという気負いが強すぎて、暴走してしまい、周りと軋轢を起こしていきます。
危なっかしくて、読んでいて大丈夫かと言いたくなりました。

今回総合支援課が関わる事件は少年犯罪。
調布市染地の多摩川河川敷で多摩中央高校三年生の日下健が刺されて倒れており、血まみれになった同じ高校の同学年の高梨英人が歩いているのを保護されます。
高梨の家は父子家庭で、一歳違いの弟も同じ高校に通っています。
事件の次の日、高梨の父親が脳梗塞で倒れ、入院してしまい、晶たちは残された弟の支援をすることになります。

村野の時も犯人捜しになっていましたが、今度もいつの間にか捜査になっていましたwww。
第一線から退いた村野が晶を背後からサポートしたり、課長の亮子が上司として晶の手綱を握る様子が頼もしいです。
晶といい感じになった弁護士の神岡が、これからどう絡んでくるのか、楽しみです。
でも残念なことに、私、あまり晶が好きになれないんです。
これから場数を踏めば、彼女も変わっていき、応援する気になれるかしら…。

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