ヘニング・マンケル 『白い雌ライオン』2022/10/16

やっと昼間でも25℃以下になったので、昼間のお散歩を楽しんでいます。
なんで25℃以下かは適当に体感で決めていますが(笑)。


ちゃんと前を向いてくれないので、なかなか外で写真が撮れません。
なんとか二匹共に前を向いている写真が撮れました。
来週トリミングなので、毛がボサボサです。
犬と散歩してもトレーニングにならないので、家でもウォーキングしてます。
とうとう家でもトレーニングシューズをはいていますww。



刑事ヴァランダー・シリーズの三作目。
もうすぐ八十歳になるクルト・ヴァランダーの父が結婚すると言い出し、ヴァランダーはびっくり。
相手は三十歳も年の離れている家政婦だと言うのです。
父親に他の人と暮らせる人じゃないと反対するヴァランダーですが、彼も同様よね。前回知り合ったバイバとも特に進展がないようですし。
そんなことしてるから、泥棒に入られて、買ったばかりのステレオやCDプレイヤー、レコード、CDなんか盗まれちゃうのよwww。

さて、事件です。
ドラマではヴァランダーは南アフリカに行くのですが、小説では行きません。
せいぜいストックホルムに行くぐらいです。

イースタ警察署に妻がいなくなったと男がやって来る。
彼は妻といっしょに不動産屋を営んでおり、金曜日に妻は売りに出したいという家を一軒下見に行き、五時までに帰るというメッセージを留守番電話に残していたという。その日でほぼ三日間行方不明だ。
彼女は敬虔なメソジスト教会の信者で二児の母。そんな女性が自分から姿を消すことは考えられなかった。

彼女が下見に行った売家には彼女の行方を示すものは何もなく、自宅の家宅捜査をしていると、売家の付近で家が爆発したという報告がある。
一年以上空家になっていたというのに、何故爆発したのか?
爆発現場に残されていたのは、黒焦げの人間の手の指が一つ、ロシア製の大型の無線装置の断片、南アフリカで製造されているピストルだった。

しばらくして沼で車が、そして農家の井戸から女の死体が見つかる。
死体は眉間をまっすぐ撃ち抜かれていた。

この本が書かれたのは1993年。
ソ連、南アフリカ、スウェーデン。この三国にどのような繋がりがあるのか、すぐにわかる人は歴史に詳しい人でしょうね。詳しくなくても、わかるか。
わたしなんか言われて、ああ、あの頃かと思う始末でした(恥)。
1989年から1991年にはソ連崩壊が起り、南アフリカではネルソン・マンデラが釈放され、アパルトヘイトが撤廃されようとしていた頃ですね。
その辺の詳しいことはこの本の中に書かれているので、どうぞお読み下さい。
刑事ヴァランダー・シリーズはスウェーデン国内だけではなく、世界的なスケールの事件を扱っているのですね。
ちなみにあとがきによると、マンケルは長い間アフリカに滞在していたそうです。

ちょっとネタバレすると、ヴァランダーは娘のために頑張り、いつものように暴走しますが、彼の仲間たちが秘かにサポートに回ります。

精神的にボロボロになったヴァランダーは再生できるのでしょうか。
次作が楽しみです。