塔山郁 『薬は毒ほど効かぬ 薬剤師・毒島花織の名推理』2022/12/17



神楽坂にあるどうめき薬局に勤める薬剤師の毒島さんは、薬にまつわる豊富な知識を駆使して、いつも事件を鮮やかに解決しています。
その毒島さんに思いを寄せるのが、ホテルマンの水尾爽太君。
彼の思いはいつ毒島さんに通じるのか?

第一話:毒消し山荘の奇妙な事件
爽太は毒島さんと刑部さんと一緒に二泊三日の旅行に行くことになる。
もともとはどうめき薬局に勤める三人でする予定だったのだが、直前になって方波見さんの都合が悪くなり、その穴埋めとして爽太に声がかかったのだ。
彼らは伊豆山中にあるデジタル・デトックスとリラクゼーション体験が売りのエコロジカルな宿に泊まる。
しかし宿は何やら怪しげで…。

第二話:うつの双つの顔
いつもお気楽で、何があっても飄々としていた先輩の馬塲さんの様子がおかしい。
うつ病なのか?
そんな頃にモラハラ夫から逃れて、所沢から家出をしてきたという女性客がホテルに宿泊していた。
彼女は常にハイテンションで、自己主張が強く、他人の話を聞こうともしない。
馬塲さんが彼女のチェックインを受け持ったので相手をしていたが、仕事に来なくなってしまったので、爽太が面倒をみることになる。

第三話:カンナビス・クライシス
どうめき薬局に新しい薬剤師が入る。
爽太は刑部さんに呼び出されて、その新人の話を聞くことになる。
どうも彼女は毒島さんや刑部さんの前と社長や方波見さんの前とでは態度が違うようで、仕事は適当、患者さんとは世間話もせず、薬の説明をして渡すだけ、言葉遣いも慇懃無礼で、嫌々仕事をしている態度を隠そうともしないという。
毒島さんは泰然としているため、刑部さんはストレスを発散する場がないらしく、爽太は彼女のメンタルが心配になるが、爽太は爽太で仕事上でトラブルに陥っていた。

なんと今回は第一話から第三話まで話が続いています。
怪しげな宿で起ったことで逆恨みされ、爽太のみならず毒島さんがピンチに。

馬塲さん大丈夫かしら。
それにしても出てくる女性は極端な性格で、一人は双極性障害で、他はパーソナリティ障害かと思うほどです。

そろそろ毒島さんも爽太の気持ちに気づきましょうよ。
それじゃなければ、爽太は刑部さんとどうにかなっちゃうわよ。
刑部さん、爽太の気持ちを知っているのに、なんで彼を呼び出すのかな。

今回は今までとは違う感じでしたが、面白かったです。
薬剤師って医師に処方されたように、ただ薬を出すだけだと思っていたけれど、それだけではないのがわかります。
オススメのシリーズです。

<今週の美味しいもの>


ふぐを食べに行けないので、下関からの宅配を頼んでみました。
久しぶりの刺身と鍋でした。
でもやっぱりお店で食べた方が美味しいですね。


シュトーレンは買わないつもりでしたが、紀伊國屋に行くと売っていたので、買ってしまいました。
昨年(かな?)自分で作ったダンディーケーキも売っていたので、別の日にこれまた買ってしまい、置いてあります。
クリスマスの時期はダイエットに向いていませんね、笑。
それでも体重は減りも増えもしませんから、今週いっぱいはいいですよね。