ジョアン・フルーク 『ココナッツ・レイヤーケーキはまどろむ』2023/01/30

レイヤーケーキって何だろうと思いませんでした?
「幾つかの層を重ねて作ったケーキ」とのことで、スポンジケーキだと思えばいいみたいです。

<クッキー・ジャー>を経営しているハンナ・スウェンセン・シリーズの日本で翻訳されている23巻目です。


歯科医のノーマンと保安官助手のマイクという素敵なボーイフレンドがいるのに、よく知りもしない男のロスと結婚式を挙げちゃったハンナ。
今までの行いが悪かったのでバチが当たったのか(?)、ロスが失踪し、彼に騙されていたことがわかり…というのが前までのお話。

ロス亡き後のハンナの心配は、妊娠。
検査で妊娠していないことがわかり、ホッとするハンナに義父のドクは休暇を取るように勧めます。
そこでハンナは母のドロレスと一緒に友達のリン・ラーチモントの引越しの手伝いにロサンゼルスに行くことにします。

しかしロサンゼルスの生活を楽しんでいるハンナのところに妹のミシェルから緊急事態だからすぐにレイク・エデンに戻ってきて欲しいと電話が来ます。
ミシェルの恋人で保安官助手をしているロニー・マーフィーが高校の同級生、ダーシー・ヒックス殺しの第一容疑者になったというのです。
ハンナは急いでレイク・エデンに帰ります。

レイク・エデンの保安官事務所では大変なことが起こっていました。
まずマイクはロニーのパートナーなので捜査から外され、ロニーの兄で刑事のリックは近親者なので捜査に携われません。
残るは保安官のビルと新人の助手ひとりで、ろくに捜査ができなさそう。

ハンナはみんなの期待と協力を得て、捜査に乗り出します。

どうにかなりませんか、このシリーズ。
いつも読み終わるとガッカリします。
読まなきゃいいのですが、ハンナが誰と結婚するのかが気になって、読んでしまうのです。
二人のボーイフレンドのうちのイケメンのマイクは何故かハンナがお菓子や料理を作り終わってみんなが食べようとする時に現れるという、ただの食いしん坊に成り下がっています。
ノーマンとハンナはいい感じなのですが、とにかくノーマンがいい人過ぎて、ハンナはノーマンの気持ちを知りながら、彼を利用し、振り回している嫌な女に思えてしまいます。
終わるに終われなくなって、作者も困っているのかな?
もうノーマンとハッピーエンドにしましょうよ。

アメリカでは後四冊も発売されているようで、まだまだ続くようです。