M.C.Beaton 『DEATH OF A CAD』2023/03/16

ヘイミッシュ・マクベス・シリーズの二巻目を英語で読んでみました。
たぶん翻訳され、出版されるのは来年。
アガサ・レーズン・シリーズでお馴染みなので、読みやすい…かな?


「cad」というのは下劣な男のことです。

ヘイミッシュが心痛める状況になります。
というのも、彼が心を寄せている地主の娘プリシラ・ハルバートン・スマイスが婚約者を連れてロックドゥに帰って来たのです。

23歳のプリシラはロンドンでファッションエディターのアシスタントをしていました。
たまたま劇中のファッションについての記事を書くことになり、行った先で出会ったのが人気劇作家のヘンリー(Henry Withering)。
出会った日に彼に食事に誘われ、その一週間後にプロポーズ。アラ、早すぎませんかぁ。
実はプリシラは両親から早く結婚するようにプレッシャーをかけられているだけではなく、お見合いまでさせられ、辟易していました。
そういう時にプロポーズされ、彼なら親が喜ぶと思い、ついついプロポーズを受けてしまったのです。

プロポーズの一週間後、プリシラとヘンリーは車でスコットランドのロックドゥに向かいます。
婚約を喜んだプリシラの両親がハウスパーティを開くからです。
スコットランドの屋敷に近付くにつれ、ヘンリーはだんだんと車に乗っているのに飽きてきて、いらいらしてきます。
彼が思うことと言ったら、結婚したら、プリシラには車の運転はさせず、ズボンもはかせないぞとか、途中で出会った村の知り合いとプリシラの話が長過ぎる、ヘイミッシュとプリシラが楽しそうに話しているのが気にくわないとかろくでもないことばかりです。
ヘイミッシュとプリシラの仲が良いのがよっぽど面白くなかったのか、プリシラがヘイミッシュをパーティに招いたことを、屋敷に着くとすぐに告げ口します。
かわいそうにプリシラは親に怒られて、ヘイミッシュに断りの連絡をしなければならなくなります。(行き違いがあって、ヘイミッシュはパーティに参加するんですけど)
こんな男のどこがいいんだか。

ハウスパーティには、田舎ですから、だいたい招かれる人は決まっています。
その中の一人、ピーター・バートレットはとんでもない男です。
女たらしで有名で、プリシラの友人として招かれた二人の女性、ジェシカとダイアナと関係があったのです。
真相は、ジェシカがダイアナから婚約者のピーターを奪い取ったんですが、すぐに捨てられましたけどね。
今回はこの二人、隙あらばプリシラからヘンリーを奪い取ろうと思ってやって来ました。
ピーターは二人がパーティに参加すると知るとすぐにベッドに誘い、二人は誘いに乗っちゃうんですから、スコットランドの上流階級も乱れているわねwww。
ピーターはすごいですよぉ。
一晩にこの二人とベラという熟女と関係しちゃうんですもの。

ピーターは女に手が早いだけではなく、賭けでズルをしようとしたり、ここには書きませんがパーティの招待客すべてに嫌われることをやっているようで、「cad」そのものです。

狩猟中に亡くなったと思われるピーターの死体が見つかり、ストラスベイン警察からブレア警部がやって来て、またヘイミッシュを外しますが、彼の横柄な態度が人々の怒りを買います。
そのため彼の上司のチャルマース警視正が現れ、ブレアを外します。
チャルマースはピーターの死は事故ではなく、殺人であると突きとめたヘイミッシュを捜査に加えます。

さて、誰がピーターを殺したのでしょうか。
そしてプリシラはヘンリーと結婚してしまうのでしょうか。

若い箱入り娘のプリシラに男を見る目がないことは責められませんよね。
プリシラの父親はプリシラがヘイミッシュを憎からず思っていることを知っていますが、身分の違う男に娘をやりたくない。
だからといって、人気の劇作家だというだけでよくわかりもしない男に娘を嫁がせるのもねぇ…。

終わりよければすべてよしとは言えない終わり方でした。
ヘイミッシュの悩みも尽きないようです。

このシリーズはヘイミッシュの飼犬のタウザーが可愛いので、読んでいるみたいなもんです。


テレビドラマになっていたらしく、ヘイミッシュとタウザーはこんな感じらしいです。タウザー、モジャモジャでかわいい、と思ったら、ドラマでは違う名前で犬種がウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアですって。本では犬種がわからないとなっていましたが。
ヘイミッシュはスコットランド出身の若きロバート・カーライルが演じています。見てみたいので、Prime videoでやってくれないかしら。

三巻は読むのを止めようかと思ったら、kindleで275円です。
安いので買ってしまいました、笑。
このシリーズ、何巻まであるのかしら?32巻までは見つけたんだけど…?
全部読むかどうかはまだ未定です。

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