原田ひ香 『古本食堂 新装開店』 ― 2024/07/09
『古本食堂』の続編。

珊瑚と美希喜の鷹島古書店は順調だ。
しかし、美希喜が三冊二百円の格安文庫コーナーの値上げやレジ横をカフェスペースにしたいなどと言い出し、珊瑚は溜息をついてしまう。
カフェスペースのために本棚を動かすと、棚の裏側の壁にびっしりカビが生えていた。
まさか他の壁も同じなのか…。
美希喜はカフェスペースのせいで、今まで来てくれた常連さんが来なくなるのではと心配する。
現に来ない人がいる。
帯広にいる珊瑚の恋人の東山は手を骨折し入院したという。
それなのに珊瑚には連絡をくれなかった。
気になる珊瑚は思い切った行動を取る。
珊瑚は70代、美希喜は20代で世代が違いますから、古書店に対する思いが違うのは当たり前ですよね。
珊瑚さんってさっぱりした人かと思っていたら、どうもそうではないみたい。
美希喜ちゃんや東山さんとちゃんと話そうよぉと言いたくなりました。
でも珊瑚さん、最後は頑張ります。どうなったのかは次のお楽しみかな?
今回も味のあるお客様が来てくれました。
特に美希喜のお母さんの親戚の三姉妹がインパクトありました。
それぞれのお客様に紹介した本はどれもすぐに読めそうです。
わたしはモモちゃんシリーズを読んでいないので、気になりました。
もちろん美味しいご飯が出てきましたが、わたしが一番食べたいのは、岡田三姉妹が持って来た「日本で一番古いお弁当屋のお弁当」です。
どこかと探してみたら、日本橋弁松総本店のお弁当らしいです。
神保町ではないのね。
今度都心のデパ地下に行ったら探してみます。
ひ香さんは食べ物を食べて、お話している人の描写が上手いです。
わたしも中に入りたくなりました。
例えば六花亭の喫茶コーナーで、「うんうん、わたしも八百円のケーキなんか見たらぎょっとするよ」なんて言いたいわ。
六花亭、ショートケーキなんて326円よ。安い!
インバウンドのせいで、もしかして今年ぐらいから値上げとかないよね。
帯広には行ったことがないので、次回北海道に行くことがあったら行ってみたいです。
『古本食堂』を読んでいなくても、大丈夫です。
わたしもすっかり内容を忘れ、思い出しながら読んでいますからww。
小説家志望の奏人って誰?って感じで、未だに思い出せません。
お勧めの本です。
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