小路幸也 『ザ・ネバー・エンディング・ストーリー 東京バンドワゴン』 ― 2025/06/15
「東京バンドワゴン」シリーズの番外編で二十作目です。
番外編なので、題名がビートルズではないそうです。
このシリーズも一年に一作と長く続いています。

初めに古本屋<東京バンドワゴン>の店主の堀田勘一の孫、青が堀田家に引き取られたときの様子が書かれています。
ということで、時代は過去、昭和60年(1985年)、青が幼稚園、紺は小学校六年生、藍子は中学校一年生です。
勘一の妻のサチさんと勘一の長男でロックンローラー、我南人の妻の秋実さんがまだ生存していた頃のお話です。
今回の狂言回しは秋実さんです。
店には住み込みで働いている田中夫妻がいます。
青は蔵で見つけた『不一魔女物語』が気に入って読んでいます。
実はこの本、原書はイギリスの希覯本で、この頃日本人に落札されたらしいです。
秋実さんは<つつじのハウス>という児童養護施設出身で、『不一魔女物語』が施設に二冊あったことを思い出します。
そこで勘一は秋実を連れて<つつじのハウス>に行き、二冊の古くなった『不一魔女物語』を買い取ります。
それからしばらくして、施設の仲間だった渡邊森夫から連絡があり、秋実の後輩で森夫の彼女だった野又美佐子が古美術窃盗団の片棒をかついでいることを知らされます。
どうも彼女は知らないうちに窃盗団に利用され、森夫の会社の社長宅に潜入するように強いられているようです。
そんなときに、青が幼稚園に歩いていく途中に誰かから見られているというのです。
窃盗団か、スカウトか、彼の母親か?
一体何の目的で?
東京バンドワゴンの面々が一つの事件と一つの謎に挑みます。
青の可愛さ全開ですww。
いつもと趣向が変わっていて、ちょっとマンネリかってとこがあったので、よかったです。
そうそう、サチさんと秋実さんのことで、まだ書かれていないことがありますよね。そのうちにですかね。
私が飽きないうちに、早く書いて下さいませ。
いつもと変わらぬ堀田家ですので、安心して読んで下さいね。
では、来年も会える日を楽しみにしています。
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