今野敏 『分水 隠蔽捜査11』 ― 2026/02/18
『一夜 隠蔽捜査10』の続編。

鎌倉署管内で不審火が起きる。
火元は安達邸。明治時代から政治家を輩出している家柄で、父親の安達喜代助は現職の国会議員、息子の政孝は衆議院議員で、たまたま政孝が不倫スキャンダルで騒がれている最中だった。
神奈川県警刑事部長の竜崎伸也は捜査一課長を鎌倉署に送るが、佐藤県警本部長から呼び出され、竜崎をライバル視している八島警務部長が政孝のスキャンダルの火消しに介入しようとしていると聞かされた上に、特別な捜査をして本部長である彼の顔を立てるように言われる。
なんと本部長と話したすぐ後に、八島が現れる。
八島が騒ぎを大きくするのではないかと恐れた竜崎は電話で本部長にその懸念を告げると、本部長が彼のもとにやって来て、今度は警視庁長官の顔を立てるために、竜崎に鎌倉署に行くように頼むのだった。
与党の大物やその縁者が絡むと、官僚の世界ではこういう話になるのだと、竜崎は半ば諦めの境地になる。
放火と安達政孝のスキャンダルは関係あるのか。
現場にユーチューバーが現れ、警察や政孝の秘書ともみ合いになる。
サイバー犯罪捜査課の助けを借り、ビデオ解析から報道系ユーチューバーの男が浮かび上がるが…。
竜崎は偉くなりすぎてしまい、捜査本部でおおまかな指示を出すだけになっていますが、いつものように原理原則に乗っ取り、特別な配慮はせずに事件を解決しようとします。でも、周りが忖度しまくり。
読んでいると可笑しくて笑ってしまいますが、世の中、そんなものなんでしょうね。
安達の殿様(喜代助)が竜崎のことを気に入ってますが、忖度する奴ばかりで、彼も嫌になっていたのでしょうね。
サイバー犯罪捜査官の三好基也君、いいキャラです。
竜崎に気に入られ、刑事部に引っ張られそうです。
次回も活躍の場が与えられるといいですね。
このシリーズの楽しみが竜崎と彼の妻、冴子さんとの会話です。
冴子さん、優しいです。竜崎に一人暮らしはさせられないので、定年まで彼の行くところについて行ってくれるそうです。
今回の竜崎のいい言葉。
「優秀な官僚ってのは何だ?」
「明確な目標を持って、そのためにスキルを磨きつづける者だ」
「国家公務員は命をかけて国のために全力で働く。定年後は仕事をする余力など残っていないだろうと、竜崎は思っている」
最初の頃のような竜崎が事件捜査に活躍する楽しみはなくなりましたが、これからは竜崎が警察官僚としてどこまでのし上がっていくのかがメインになっていくのでしょうね。
本が厚くても文字はスカスカ、ページ数は実質半分ぐらいで、他の本に比べれば読みやすいです。
読者層に配慮しているのでしょうかww。
<シリーズの順番>
①『隠蔽捜査』
②『果断 隠蔽捜査2』
③『疑心 隠蔽捜査3』
④『初陣 隠蔽捜査3.5』
⑤『転迷 隠蔽捜査4』
⑥『宰領 隠蔽捜査5』
⑦『自覚 隠蔽捜査5.5』
⑧『去就 隠蔽捜査6』
⑨『棲月 隠蔽捜査7』
⑩『清明 隠蔽捜査8』
⑪『探花 隠蔽捜査9』
⑫『審議官 隠蔽捜査9.5』
⑬『一夜 隠蔽捜査10』
⑭『分水 隠蔽捜査11』(本書)
<今週のおやつ>

バレンタインデーに買ったチョコを食べてみました。
「ミルクティートリュフ」、「アールグレイトリュフ」、「チャイトリュフ」、「アールグレイミルク」の四種類の味です。
風邪が治ってきているので、やっとチョコの味がわかりましたww。
コメント
_ ろき ― 2026/02/19 20時37分25秒
_ coco ― 2026/02/20 07時27分26秒
コメントをアップするまで時間がかかり、ウンザリ。困ったもんです。
この本、ミステリーから管理職の実態を描くものになってます。そういうの世の男性は好きよね。
だんだん甘味がわかるようになり、不味いかもww。
この本、ミステリーから管理職の実態を描くものになってます。そういうの世の男性は好きよね。
だんだん甘味がわかるようになり、不味いかもww。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2026/02/18/9837273/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
警察官の配偶者がしっかりした人だと頼もしい。
文字は詰まってないほうが助かるよね。これなら私も紙の本でも読めそう。
チョコの味がわかるようになって良かったです!♪