蔦屋重三郎の本二冊 ― 2024/11/20
日本橋通油町にある地本問屋の丸屋小兵衛は引退を決意し、店を売ることにした。
そこに若い男が訪ねて来て、小兵衛に毎年二十両払うから雇われ人になって自分を手伝って欲しいと言われる。
その男が耕書堂の主、蔦屋重三郎だった。
雇われ人になった小兵衛だったが、驚いたことに重三郎のやることといったら真っ昼間からの連日の吉原通いで、日本橋の店を再開させる気配はまったくない。
重三郎は小兵衛にもっと吉原に馴染めというばかり。
いっしょに遊ぶのは素性も本名もしれない男たちで、重三郎はそれぞれを寝惚、六樹、喜の字と呼んでいる。
そんな時に重三郎の遠縁で絵師をやっている北川勇助という男が店に転がり込む。
小兵衛は重三郎に良いように言い含められて、自分の給金の中で勇助を雇って面倒をみることになる。
やがて重三郎は小兵衛たちを吉原の小部屋に呼び出し、仕事の話を始める。
それからの重三郎は次々とヒットを飛ばすが、寛政の改革が始まり…。
丸屋小兵衛から見た蔦屋重三郎が描かれています。
重三郎と縁のあった戯作者や狂歌師、絵師が続々と出てきますが、彼らは本に描かれているようなキャラだったのでしょうかね。
松平定信の行った政治のことはあまり知りませんが、本を読むと嫌になります。
戯作者志望の幾五郎は耕書堂の前で主の蔦屋重三郎を待っていた。
しかし、重三郎に会った途端に気を失い倒れてしまう。
気づくと、布団に寝かされていて、側に鉄蔵と名乗る絵師がいた。
飯を食い終わった時に蔦重がやって来て、京伝からの預かり者の瑣吉を探すように申しつけられる。
京伝の所に行って瑣吉のことを聞くが、来ていないと言う。
そこにいつの間にか斎藤十郎兵衛が着いて来ていた。
幾五郎と鉄蔵、十郎兵衛の三人はいっしょに瑣吉を捜すことになる。
三人は瑣吉捜索二日目に吉原にいる喜多川歌麿に会いに行き、三日目に瑣吉の兄が仕えている侍の屋敷を訪れるが、何も手がかりはなかった。
もはや打つ手がなくなり、鉄蔵の家で焼け酒でも呑もうということで長屋に行くと、男が腰を抜かしていた。
なんと、瑣吉ではないか。
瑣吉は鉄蔵の家と間違えて隣の家の戸を開けてしまい、首を括った女の骸を見つけてしまったのだ。
瑣吉曰く、死のうと思って鉄蔵に会いに来たそうだ。
瑣吉を見つけたので、幾五郎は蔦重に寄宿を許される。
そして、まだ何者でもない四人の若者たちは、長唄の女師匠の変死事件の謎を追うことに…。
さて、この四人、誰だと思いますか。
本の中に書かれていたヒントを出しておきます。
幾五郎:生まれは駿河。江戸で武家奉公をし、大阪で町奉行に仕える。
侍を辞め、浄瑠璃を書くが、滑稽本に出会い戯作者になろう思い、江戸の地本問屋廻りをして、耕書堂に転がり込む。
鉄蔵:主に役者絵を描く絵師、勝川春章の弟子。
斎藤十郎兵衛:阿波蜂須賀家の能役者。
瑣吉:京伝のところに居候をした後、蔦重に拾われ、その世話で下駄屋に婿養子に入る。
この本では歌麿(北川勇助)が人気の絵師になっています。
二冊とも、小説というよりも漫画に近いような感じで、とても読みやすいです。
来年の大河ドラマが蔦重のことらしいので、興味のある方は読んでもいいでしょう。
重厚な時代小説を読みたい方には軽すぎるでしょうがねw。
<家で遊ぶヨーキー>
ヨーキー弟と兄は気が合わないようで、この頃は別々に行動し、遊ぶことはありません。
兄は犬部屋から出ると、クンクン臭い嗅ぎをし、満足するとソファでおやつを待ちます。
弟は遊ぼうとママのところにおもちゃを持ってきます。
犬のおトイレの掃除をしているママは面倒くさいのですが。
飛ぶヨーキー。
このおもちゃはフィンランドで買ってきたもので、長持ちしています。
もう一つのものは数日で壊れてしまいました。
何回も持って来いを繰り返すので、おやつが欲しい兄はしばらくするとじれて怒ります。
やっと満足して、兄の寝床に行きますが、おもちゃを離そうとしません。
でも、年をとったのか、食い意地がはってきたのか、おやつを見せると離すようになりました。
「a human position」を観る ― 2024/11/19
詩人の谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。たくさんの詩をお書きになりましたが、わたしは彼の第一詩集『二十億光年の孤独』が一番好きです。
ご冥福をお祈りします。
ノルウェー映画を観てきました。
夏が始まる頃、オーレスンに住み、新聞社に勤めるアスタは手術の後の療養生活を終え、出社する。
取材したのは、ホッケーチームやアールヌーボーの建物を保存するためのデモ、クルーズ船の景気など、地元のことだ。
アスタはガールフレンドのライブと猫といっしょに暮らしている。
ライブは古い椅子を修復し、キーボードで作曲しては歌っている。
二人は料理をしたり、ゲームをしたり、古い映画を観たりして穏やかに暮らしている。
ある日、ライブから新聞に載っている移民の子の記事を読んだかと聞かれる。
十年間ノルウェーに住み、働いてきた移民のアスランが労働法違反で強制送還されたという記事だ。
アスタはその記事に惹かれ、独自に調べて行く。
オーレスンは港町で、1904年に大火に見舞われ、町の中心部が焼失し、復興の際にユーゲント・シュティール建築の建物に建て替えられたそうです。
ユーゲント・シュティールはドイツ語で、「アール・ヌーボー」と同じ意味です。
物憂い、絵画のように美しい町です。
アスタは病気で子宮を摘出したのでしょうか。
どことなく悲しそうな様子です。
ライブはそんなアスタを心配しながらジッとそばで見守っている感じです。
二人で料理をしている場面が面白かったです。
何を作っているのでしょうか。
アスタは水中眼鏡(?)をつけて玉ねぎを沢山切っています。
ライブは着物、アスタは柔道着を着ています。
その後、丼ものを食べ、囲碁をしたり、日本映画を見たりしています。
「すみれの花、咲くころ」という歌が聞こえてきました。
監督は小津映画が好きだということなので、「お茶漬けの味」でも見ているのかもしれませんね。
アスタはライブに椅子を、ライブはアスタに歌をプレゼントする場面がいいです。
そういえばアスランが座っていた椅子がでてきます。
ライブはどうも移民の子のようです。
アスタの病気がきっかけとなり、アスタがライブに壁を作ってしまい、ライブはなすすべがなく困っていたのかもしれません。
でもアスランのことを調べるうちに、アスタはライブの置かれている立場に気づき、ここがあなたの居場所、ここにいてということを示したくなったのかもしれませんね。
特にこれといって何も起こらない、アスタの心の変化が映像で淡々と描かれている映画です。
私はつい心地よくて眠りに誘われてしまいそうになりましたww。
本編映像&予告編
つまらないことが気になるのですが、歯磨き。
最後に口をゆすぐのが、ライブが軽く一回でアスタがゼロ回。
イギリスでは口はゆすがなくていいと言われているとどこかのブログに書いてあるのを見ました。
ネットで調べると、歯磨き粉の中にフッ素や抗菌薬、抗炎症薬が含まれているので、軽く一回がベストだそうです。
古い時代のわたしは知りませんでした(恥)。
あなたは知っていましたか?
てらいまき 『アイスランド☆TRIP』&『北欧フィンランドー食べて 旅して お洒落して』 ― 2024/11/16
アイスランドに旅行に行くのもいいかなと思って、旅行記を探すと、てらいさんのものが見つかりました。
後で気づいたのですが、私、フィンランドに行く前に、彼女の書いたフィンランド旅行の本を読んでいました。
この記憶力のなさ、情けなくなりますw。
アイスランドと言えば、国土が狭くて、人口も少なく、犯罪が少ないことで有名です。
でも、旅行に行こうと思うと、日本からの直行便がなくて、フィンランドで乗り換えするしかないみたい。
それに、ホテルが異常に高いのです。
レイキャヴィークに行きたいと思ったのですが、アイスランドって都市巡りよりも自然巡りの方がお勧めのようです。
この本ではブルーラグーンで露天風呂、ゴールデンサークル・ツアー、ホエールウォッチング、氷河ツアーなどの様子が書いてあり、読み進むにつれ、私、アイスランドに行ける気がしなくなりました。
だって、揺れる船に乗って船酔いしたり、ウエットスーツを着て潜り、パニックになったり、氷河の上を歩きクレパスに落ちそうになったりしているんですもの。
そんなことする体力も根性もないわ。
アイスランドは体力に自信のある人用みたい。
それとも、てらいさん夫婦の選んだツアーだけが大変なのでしょうか。
もしアイスランドに行かれた方がいたら、教えてもらいたいくらいです。
フィンランドに行く前に読んだと思いますが、全く覚えていません。
てらいさんがフィンランドに行ったのは、大分前みたい。
マリトリ(マリメッコ本社の食堂)でお茶できたっけ?ランチだけだったような?
ヌークシオ公園に行ってハイキングしたり、ロヴァニエミで犬ゾリ体験ハスキーサファリツアーに参加したり、トナカイそりに乗ったり、動物園の坂をそりで滑ったり…。てらいさんって、とてもアクティブ。
若い時の私なら、てらいさんのノリについて行けたけど、今はダメ、できないわぁ。
だからこの本のこと、覚えていなかったのね。納得。
どちらかというと、体力に自信のある方向けの旅行記です。
でも、レイキャヴィークやヘルシンキのことも書いてありますので、役に立ちますよww。
佐鳥理 『書棚の本と猫日和』&『紅茶と猫と魔法のスープ』 ― 2024/11/15
色々と考えなければならない本が続いたので、先に読んでいた、ほんわかした雰囲気の本を紹介します。
新宿御苑沿いにある看板猫のいる書店<frère(フレール)>は棚の一つひとつを別々の人が管理している『シェア型書店』で、観光案内所でもあるという変わった本屋。
一棚ごとにそれぞれ月額料金を支払って棚を借りている。
棚を借りている人のことを『棚主』と言い、店番は棚主が交代制でやっているという。
お客は美容師、就活生、バーテンダー、アマチュア作家、老婦人などいろいろ。
棚主はどういう思いで本を並べているのか。
そして、お客にその思いは届くのか。
印象に残った言葉。
「ケの日はハレの日。毎日に、同じ日は一日もない。それを感じられることを、幸せと呼ぶのかもしれない」
要するに、<フレール>の棚主とやってくるお客との縁を本が繋げていくというお話。
棚を人に貸している手芸品を扱う店舗を見たことがあります。
本屋もあるんですね。
一冊の本(正確には一種類だそう)を売る本屋もあるそうです。
うちにある本を売りたいとは思うのですが、適当に並べておいても売れないそうです。近くに『シェア型書店』があれば、挑戦してみたいです。
川澄汐里は紅茶専門店に勤めていたが、お店が閉店したため、独立して観光バス会社の駐車場の空きスペースを借り、紅茶専門のキッチンカー<シュシュ>を始める。
しかし、なかなか売上げ目標を達成できずにいる。
そんなある日、週末のみ出店している人気のオニオングラタンスープトラック<グラタ>のオーナー美野要がペットの猫を探していることを知る。
実は汐里は昨日、一匹の猫を見かけていたのだ。
猫がきっかけで、汐里は要と話すようになり、いつしか彼は汐里のアパートに食事をしに来るようになる。
ところがバス会社の建て替えで駐車場が使えなくなりそうになり…。
両方の本に猫が出てきて、可愛いです。
キッチンカーのことはよくわかりませんが、紅茶を売るというのはどうなんでしょう。コーヒーはよくありますが。
割合としては紅茶を飲む人も多いのに、わざわざ買ってまで飲むという感じはないですよね。
紅茶なら腰を落ち着けて優雅に飲みたいと思う人が多いのではないでしょうか。
ついでに言うと、オニオングラタンスープ、飲みたいですか?
オニオングラタンスープ以外にも色々な種類があればいいのですが、それだけで人気が出るものなのでしょうか?
飲食業は私にはわからない世界です。
最初に読んだ『書棚の本と猫日和』が意外とよかったので、『紅茶と猫と魔法のスープ』も読んだのですが、私には『書棚の本と猫日和』だけでよかったみたいです。
日常の煩わしさを忘れたい時に読むといい、癒やし系の本です。
<今週のおやつ>
来月の始めに健康診断があるので、マズイのですが、おやつが止められません。
栗の入ったパネットーネです。
前に700gぐらいのを買って、食べ切れなかったので、360gぐらいのを買ってみました。それでも大きいですわww。
フワフワでペロッといけてしまいます。
下の方にある栗がもっと多ければ…と思ってしまいました。
結婚したくなった時に読む本 ― 2024/11/14
『最高のアフタヌーンティーの作り方』の続きです。
内容を知らずに借りました。表紙からは素敵な結婚にまつわるお話かなと思っていましたが、読んでびっくり。結構ガチな内容です。
老舗・桜山ホテルのアフタヌーンティーチームで働いていた遠山涼音は、約十一年間働いた職場を辞めた。
桜山ホテルの元シェフ・パティシエ、飛鳥井達也といっしょに自分たちのパティスリーを作るのだ。
店舗開業の目処もつき、婚姻届を出そうとしたときに、あることがひっかかる。
達哉の親と涼音の親が顔合わせをしたときも、ホテルスタッフとの送別会のときも、涼音は居心地の悪さを感じていた。
いつしか涼音と達也の独立は達也マターになり、涼音はただの添え物扱いになっている。
婚姻届では『婚姻後の夫婦の氏』を強制的に選ばなければならない。
結婚とはいったい何なんだろう。
誰にも考えを理解してもらえないことに苛立つ涼音。
いつしか達也との間もおかしくなりだす…。
タイムリーな選択的夫婦別姓問題が書かれています。
わたしの時は仕事で旧姓が使えたので、戸籍上夫の姓になりました。
友だちと元同僚はわたしのことを旧姓の○○さんと今でも呼びます。
給料明細などは旧姓は使えませんし、銀行やらパスポートやら色々と名義変更届を出すのが面倒でした。
はやく選択的夫婦別姓制度(法務省では「選択的夫婦別氏制度」なんですって)が決まってくれればいいのにと思いました。
あれから何年も経つのに、未だに別姓がダメというのが、なんとも言えませんわ。
この本には老若男女関係なく、様々な考え方をする人たちが出てきます。
昔の価値観を崩そうとはしない秀夫シェフ、ハイスペ男と結婚してしまえばこっちのもんと思って婚活している瑠璃、理路整然と世界の夫婦別姓について講釈するリャンイン、男社会に同化して、いかに上手く渡っていくかを考える園田チーフ、一番涼音に寄り添ってくれたおじいちゃん…。
できれば柔軟な考え方のできる人でありたいと思いました。
「人は、誰かが自分がしてきた苦労を免れて出し抜くように幸せになる世界より、全員で理不尽な不幸に甘んじている世界のほうが、いっそ認めやすいのだ」
残念ながら、こういうのが世間でしょうね。
でも「「美しい」とか「尊い」とか言う美辞麗句で、女性に献身や自己犠牲を強いる風潮に、もっとしっかり抗っていい。世間が言う「幸せ」に脅かされて、なにかを耐え忍ばなくていい」のです。
戦争孤児で国を信用していないおじいちゃんが言ったことはすごいです。
「幸せってのはな、なるもんじゃなくて、味わうもんじゃねえのか」。
「お前たちを簡単にまとめようとする連中なんかに、絶対負けちゃいけねえよ」
涼音と達也の選んだ道は、読んでのお楽しみということで。
青木祐子 『これは経費で落ちません!12』
いつの間にか、お仕事のお話から森若沙名子と山田太陽の結婚話になってしまったシリーズです。
11巻目からは具体的な結婚に関することが書いてあります。
まず、姓はジャンケンで決めました。しかし、世帯主や本籍は?
そして、新居、子どもなど話し合わなければならないことが沢山あります。
それなのに、沙名子に横恋慕する山崎が何やら不穏な雰囲気を醸し出しているのです。
どうなるのか、二人の結婚式。
なんて感じです。
具体的な結婚について知りたいときに役立つのはこちらの本かもしれません。
じっくり夫婦別姓制度について考えてみたい人は『最高のウエディングケーキの作り方』をお読み下さい。
本を読んで、結婚って面倒くさいので、止~めたと思ったとしても、わたしのせいではないですからね。念を押しておきますww.
桐野夏生 『オパールの炎』 ― 2024/11/13
塙玲衣子。
彼女はピル解禁同盟(ピ解同)を一人で始め、その言説の激しさと活動の派手さ、そして美貌によって、マスコミに面白おかしく取り上げられた。
その後「女性光源教」という宗教法人を作り、「女の党」という政党を結成して参院選に候補者を出したりもしたが、結果は惨敗に終わり、「専業主婦になる」宣言をしてからしばらくして行方知れずになる。
四十歳のライターのわたしは、母親から塙玲衣子のことを聞き、彼女に興味を持つ。
わかったことは、塙玲衣子が1992年の週刊誌記事を最後に消えてしまったということ。
わたしはその謎を解くために、塙玲衣子を辿る旅を始める。
この本にはモデルがいるそうです。
中ピ連(「中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合」の略)の榎美沙子だそうです。
実際の彼女は行方不明のままで、生きているのか死んでいるのかもわからないようです。
今から振り返ると、彼女の言っていることは正しいのですが、やり方を間違えたように思えますが、どういうやり方をしても、潰されていたのかもしれませんね。
日本では1999年にピルが解禁になってから25年経つというのに、未だに服用率は2.9%という少なさです。
一時期ピルを服用すると、高血圧になるとか、血栓ができるとか言われていて、私なんかはピルに対して怖いという印象がすり込まされています。
実際はどうなんでしょうか。
AERAの「桐野夏生さんに聞く 「中ピ連」代表の榎美沙子はなぜ消えたのか」によると、「ピルが普及しなかった理由には、背景に人口問題」があるとのこと。
本の中に書いてある、「国が女の身体と心を管理してきた」ということなのですね。
50年前と比べても、まだまだ男性中心社会である日本ではありますが、今の日本の状況では女性だけではない、男性だって生きにくくないですか。
本の最後の言葉を書いておきます。
「女たちが自分の身体を取り戻し、自分で管理できる社会に、という塙玲衣子の主張は正しかった。そして、塙玲衣子は、女たちがずっと闘い続けていかない限り、それはすぐに奪われてしまう大事なものなのだ、と警鐘を鳴らしていたのだと思います」
是非、女性たちに読んでもらいたい本です。
<今週のおやつとパン>
どこのお店か忘れましたが、モンブランを頼んでみました。
直径15センチぐらいなので、一回で半分、食べられましたww。
これはフィンランドのシナモンロールとカレリアパイです。
鎌倉にあるパン屋さんから取り寄せました。
温め過ぎて、焦げてますw。
シナモンロールはカルダモンがきいていて、うっすらと甘くて、美味しいです。
カレリアパイの真ん中にあるものはミルク粥で、ゆで卵をバターであえたものをのせて食べるらしいですが、このまま食べました。
次回はゆで卵をマヨネーズであえたものをのせようと思います。
伊豆高原に行く(二日目、長浜海浜公園) ― 2024/11/10
チキン(臆病者)のヨーキーが夜中に吠えました。
ママパパと違う部屋に寝せられたので、淋しかったのかもしれません。
ぐっすり眠っていた兄は起こされてしまったようです。
パパの足の上でくつろいでいます。前足が可愛いw。
ついでに兄もパパの膝にのりました。二匹を撮りたかったのに、無視する弟。
せっかくですから、二匹で撮ります。
弟が眠たそうです。
しばらく様子を見てから、ママたちは寝ました。
翌朝、いつもは六時前に起きるわんこたちが起きてきません。
ママはこれ幸いと、寝ていましたが、食いしん坊な兄が七時頃にご飯をくれと言い始めました。
仕方なくママは起きて餌をやりました。
お腹がいっぱいになってご機嫌な兄。
檻に入れられて不満なヨーキー。
○○ちをするまでは出しません。
ママパパはビュッフェの朝食でした。
なんかあまり食べたい物がなくて、汚い盛り付けで、すみません。
ミートボールはフニャフニャで肉よりも澱粉質が多いようです。
サラダとオムレツとパンだけでよかったわ。
この頃のホテルはビュッフェ形式が増えましたね。
ビュッフェよりもアメリカンブレックファーストが食べたいです。
部屋から見た景色。天気がよいです。
朝食の後にお散歩に行きました。
ドッグランがあるというので、行ってみましたが、沢山わんこがいるので、犬に追いかけられたというトラウマのあるママと兄は遠慮しました。朝食の前に行くべきでした。
ホテルから出て、道を歩いてみました。
大きなリゾートマンションや別荘などが建ち並んでいます。
部屋に戻ってコーヒーで一服し、帰る用意をします。
このホテルは小さい子がいるファミリー層向きでした。
チェックアウト時間までまったりし、ゆっくり休み休み帰りましょう。
ホテルを出る時に気づいたのですが、入り口のスロープに点々と○○ちが落ちていました。びっくりしました。なんで取らないの?
いつも前を通る、熱海にある長浜海浜公園が気になっていたので、寄ってみることにしました。
南駐車場に車を止め、歩いて行くと…。
砂浜が広がるビーチが見えるではないですか。
兄が喜んで走ろうとしますが、膝によくないので止めました。
弟は砂浜をビクビクしながら歩いています。
向こうの端まで歩きましょう。
兄はこういう場所が好きなので、グイグイ歩きます。
弟はママの方を気にしながら歩いています。
珍しく兄がママの方を見ています。
どうもおやつが欲しいみたいです。
いつもお昼頃におやつをあげているので、欲しいのね。
持って来たちゅーるをあげるわね。
おやつの後にパパがトイレに行ったので、ママとわんこたちは左側に見える釣り人たちのいる突堤のところまで行ってみました。
何が釣れるのかしら?
先端で風が吹く中、凜々しく立つ兄。
弟はどこ?ママの後ろかなww。
こんな風に人が歩けるようになっています。釣り人は柵を超えて消波ブロックの上にいます。
この公園は芝生や遊具もあり、子連れにもよさそうです。
夏には海の家が作られて海水浴ができるようです。
人が多そうなので、私たちには今の季節の方がいいですね。
「楽しかったね」と聞くと、「わん」と答えた兄でした。
行きよりも帰りの方が道は空いていました。
家に帰ると、しっかり運動をしたわんこたちは、餌を食べるとすぐに眠ってしまいました。
翌朝もお寝坊しました。
ママパパも疲れたので、わんこたちといっしょに寝坊しました。
軽井沢よりも伊豆の方がわんこにも人間にもよかったみたいです。
大室山と長浜海浜公園、お勧めです。
やっぱり海の方がいいのかな…。
お食事の美味しい、お部屋の設備が古すぎない(ちょっとあったのよw)、ワンコ連れの宿を探して、また行きたいものです。
小室山もいいらしいので、来年また行こうかしら。
早速ママはホテル探しを始めましたww 。
伊豆高原に行く♡(一日目、大室山) ― 2024/11/10
わんこたちといっしょに伊豆高原に行って来ました。
涼しくなったので、お外で遊べるので、わんこたちは嬉しいみたいです。
混むといけないので、少し早めに家を出ましたが、思ったよりも道が混んでいます。
今回はゆっくり休み休み行きました。
PAには二箇所停まりました。
西湖PAは海の側なので、海が見えてよかったです。
後ろが海です。
海に向かって左側。
正面。
右側。
通路をグルッと回って建物の方へ行けるので、行こうとしたら、狭い通路に犬と飼い主がいて動かないので、車に用心しながら道を渡りました。
一周回って戻りましたが、わんこたちにはいい運動になったでしょう。
熱海か伊東かの近くの浜辺に馬がいました。
浜辺を馬で走るのは楽しそうです。(拡大したので…)
去年の夏にも寄った道の駅伊東マリンタウンにも行ってみました。
夏よりも人は少ないのでしょうが、それでも結構人がいたので、ランチを買ってすぐに出ました。
そんなこんなで寄り道をしていると、二時近くなってしまいました。
今回の目的は大室山に登ることです。
夏は暑すぎるので、犬連れで登る気にはなれませんでした。
今はちょうどいい気温なので、リフト(往復千円)で犬といっしょに登ってみます。
ママは兄をスリングに入れて抱きました。
中国からの観光客の方々が来ていて、わんこたちを見て口々に可愛いと言ってくれました。ありがとうございます。
風があるので寒いのか、弟はパパの膝で震えています。
兄はスリングに入れ、ママの膝にいるのですが、高いところが嫌なのか、こんな顔をしていますww。
アラ、震えていたくせに、カメラを向けるとこんないい顔をしています。
ずるいですねぇ。
山頂に着くと、噴火口跡をぐるりとまわるお鉢めぐりができます。
周囲約1000メートルで、20~30分程度でまわれます。
浅間神社があるみたいなので、犬を抱いて行ってみました。
せっかく登ったのに、下るのはママは嫌でしたが。
噴火口跡でアーチェリーができます。
お参りをします。安産と縁結びの神様だそうで、パパとママには関係ないみたいですが、人とのいい縁があるように祈っときます。
下ったと思ったら、上ります。
ママの足が次の日に筋肉痛になりましたww。
上に着くと、こんな絶景でした。
海が見えます。
振り返ると、ロープウェイ乗り場の向こうに富士山が見えます。
歩いて行きましょうか。
その前に二匹の写真を撮りましょう。
おやつを見せて、何回か撮った中で一番いいやつです。
もっとくっついてくれるといいのにねぇ。
後ろにママがいると気になる弟は、ママが来るまで座り込んでいます。
富士山はいいですねぇ。
ママは先に行って、振り返って写真を撮っています。
黙々と歩く兄です。
珍しく舌を出している兄。
赤く見えるところが神社です。
三角地点。
とてもいい天気です。
ここら辺から下り坂になります。
ちょうど半分ぐらいでしょうか。
下りを歩きます。わんこたちは疲れた様子を見せません。
お地蔵さんが二箇所ありました。
こちらは八ヶ岳地蔵の方かな?
逆光のわんこたち。
ママに向かって駆けて来ます。
元気ですねぇ。
いっしょに仲良く歩きます。
兄、満足顔ですが…。
さて、またリフトに乗って、ホテルに向かいましょう。
ところが下りのリフトは滅多に乗らないので、どんな感じか忘れていました。
結構、怖いんです。
乗り物に弱い兄は怖いのか、上りは大人しくしていたのに、下りでは動くので、しっかりと抱かなければなりませんでした。
弟は寒くてちょっと震えていましたが、平気みたいです。
両極端の二匹です。
ホテルは大室山からすぐの所にあります。
リゾートマンションをホテルにしたようです。
三棟あって、一棟を犬専用にしています。
ソファはビニールで、犬が上っても大丈夫。
小さな檻があります。
兄は好奇心旺盛で、部屋の中をくまなく探っていますが、弟は臆病者なので、ママ達のそばを離れません。
パパが何処に行ったのか、気になるわんこたちです。
夕食はビュッフェです。
お刺身を沢山取って丼みたいにして食べました。
サラダ以外の野菜があまりなかったみたい。
夜にロビーの方へ行くと、滝みたいなものがありました。
上から見たロビー。
ビリヤードがあり、その横に珈琲マシーンがあったので、入れて部屋に戻りました。
二日目の様子は明日。
「ロスト・キング 500年越しの運命』を観る ― 2024/11/07
「これは人生で正当な評価を得られず、真価を発揮できずにいた人の物語です」
フィリッパ・ラングレーは持病があるが、仕事を頑張ってやってきたつもりだった。
だが、上司には評価されていなかったらしく、若い新人女性に狙っていた仕事を奪われる。
失意の中、フィリッパは二人の息子たちといっしょにシェイクスピアの劇「リチャード三世」を観に行く。
劇を観ながら、リチャード三世(1452ー1485)はシェイクスピアが描いたように、醜いせむし故に性格が曲がってしまい、二人の甥を殺した、残忍な、不当に王位を奪った男なのかと疑問を持つ。
フィリッパは多くの書籍や文献を読み、リチャード三世の正当な評価を求めている市民サークル「リチャード三世協会」に参加する。
そんなフィリッパの前にいつしかリチャード三世の幻が現れるようになる。
リチャード三世のことを調べていくうちに、フィリッパは彼の遺体の埋葬場所に興味を持つ。
一説では遺体はレスターを流れるソアー川に捨てられたといわれている。
フィリッパは講演を聞きにレスターまで行き、講演会場に来ていた歴史家のジョン・アッシュダウン・ヒル博士にリチャード三世が埋葬されているかもしれない教会を探したいと相談すると、彼から教会の敷地は手つかずの場合が多いので、空き地を探すように助言される。
フィリッパが見つけた空き地は社会福祉課の駐車場になっていた。
フィリッパはそこにリチャード三世が埋められていると確信する。
フィリッパは考古学者のリチャード・バックリーに援助を求め、発掘のための資金集めとレスター市への発掘許可申請に奔走する。
発掘作業が進む中、足の骨が見つかる。
バックリーは修道士のものだと言ってそれ以上掘ろうとはしない。
しかし、フィリッパは自らの直感に基づき、発掘を強行する。
すると…。
このお話は実話です。
2012年9月にリチャード三世の遺骨は発見されました。
ヒル博士が探し出したリチャード三世の姉の女系子孫のミトコンドリア鑑定を行い、2013年2月に遺骨がリチャード三世のものと断定されたそうです。
歴史の専門家ではない女性(仕事をしていたので、主婦ではないですね)が、リチャード三世の遺体を探せたというのが、すごいことです。
だけどその後に、フィリッパさんの手柄を横取りしようとする連中が現れます。
色々とあったようですが、フィリッパさんに勲章が授与され、リチャード三世が正当な王であることが認められ、墓に王家の紋章が刻まれたそうなので、本当によかったです。
映画ではフィリッパの別居中の夫ジョンとリチャード三世役の人が素敵でした。
リチャード三世捜しに熱中する妻を馬鹿にすることなく、サポートするジョン(スティーブ・クーガン)の姿がとても好ましいです。
リチャード三世になったのはハリー・ロイドという役者です。
なかなか凜々しいリチャード三世ですね。
DNA鑑定によると、リチャード三世は青い目の金髪である可能性が強いみたいですが、残っている肖像画では黒髪の黒目ですね。
どちらが本当なのでしょうか。
映画ではリチャード三世の遺体の埋葬場所をどうやって見つけたかがそれほど詳しく描かれていません。
後から振り返ると、そこのところが疑問です。
フィリッパさんが発掘までの出来事を書いてくれていたらいいのですが。
(どなたかが彼女が本を書いたと書いていました。だから大学等の不正がバレたのねwww)
歴史はロマンですねぇ。
フィリッパを参考にして、埋もれている歴史を掘り出そうと思う方が観ると、勇気づけられるかも。
Official Trailer (英語)
原田ひ香 『あさ酒』 ― 2024/11/06
「ランチ酒」シリーズの続編で、主人公が犬森祥子から水沢恵麻になります。
26歳の恵麻はコロナ禍が始まって三年目の秋に住まいと恋人を失った。
不幸は続くもので、派遣先の会社の契約が更新されず、新しい派遣先も見つからない。
それなのに、コロナに罹ってしまう。
このまま死んでしまうのかと思っている時に現れたのが、便利屋「中野お助け本舗」の社長の亀山と祥子だった。
彼らは娘を心配した恵麻の両親から相談され、やって来たのだ。
コロナから復活し、恵麻は祥子のシェアハウスに引越す。
無職であることを隠していたが、知られてしまい、恵麻は祥子から見守り屋の仕事をやってみないかと誘われる。
見守り屋の勤務時間は夜二十二時から翌朝五時までで、仕事は人の家に行って、一晩、その人を見守ること。
恵麻が見守るのは、一人暮らしの老女、娘が結婚して家を出て行ったという五十代の女性、年老いた犬、マッチングアプリで出会った男性に振られた女性、パチンコ依存症の主婦、祥子の恋人の角谷一希、愛人をしている女性、三代続く芸者家族の母親、気分が落ち込みやすいという女性、中学受験を控えた男の子、空港ラウンジで働いている女性、亀山と祥子の友だちの女性など。
それぞれの人にはそれぞれの見守られたい理由がある。
恵麻は様々な人と出会い、話を聞くことにより、傷を癒やし、人として成長していく。
祥子は仕事帰りのランチのお供にお酒を注文して飲むのが自分へのご褒美でした。それにならって恵麻は朝食のお供にお酒を注文して飲むのを自分へのご褒美としたようです。
覚えていないんですが、同じ仕事なので終わる時間は変わらないはずなのに、なんで祥子はランチで、恵麻は朝食なんでしょう?
老婆心ながら気になったのが、お金です。お高いお店ではないのかもしれませんが、そんなにお金を使っても大丈夫なんでしょうか。
人として祥子の方が好きなので、主人公が恵麻に変わってちょっと残念です。
年齢的に祥子に近いということもあるのでしょうけどね。
祥子の幸せは素直に嬉しくなりますが、恵麻のした選択は止めた方がいいと思いました。
年を重ねたからできることと、若いからできることは違うのでしょうけど。
残念ながら飲めない私には仕事明けの一杯のおいしさは想像するしかありません。
それに恵麻の食べるものがコッテリ気味で、おいしそうだとは思いますが、食べてみたいとは思えませんでした。
でも、二、三十代の若い人なら、『ランチ酒』よりも『あさ酒』の方が読みやすいでしょうし、お店も合っているかも。
是非、美味しいあさ酒を味わって下さい。
「ランチ酒」シリーズ。
①『ランチ酒』(2017年11月)
②『ランチ酒 おかわり日和』(2019年7月)
③『ランチ酒 今日もまんぷく』(2021年6月)
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