竹内真 『図書館のピーナッツ』2017/10/27



図書館のキリギリス』の続く二作目。
前作では詩織の行動にびっくりしましたが、やっと司書としての自覚がでてきたようです。
自分のことを「なんちゃって司書」などと卑下しているのが気になります。
こんなこと言ったら司書の人たちに怒られるのでしょうが、司書資格って夏休みに一カ月ぐらい集中的に行けばとれちゃうわけで、それほど大変な(お金と一カ月ぐらい通い続けるという根性と体力があれば)資格ではなさそうですが・・・。

詩織の性格がとことんまじめ。
生徒たちの疑問に答えるために頑張ってます。
これってレファレンスっていうんですよね。
学校の司書さんでこれほどやる人ってめったにいないと思います。
そもそも都立高校の場合、図書室に司書がいる割合が減り、今は司書教諭が教科指導のついでにやっているんじゃなかったかしら?
ここに出てくる高校生をみていると結構偏差値の高い高校の話っぽいです。
彼らのような高校生って今時いるのかしらねぇ・・・いてほしいです。

最初にでてくるサンタの話って有名で、クリスマスが近づくたびにテレビなどで紹介されているので、なんですぐにわからないのかしらと思いましたが、それ以降にでてくる村上春樹やオザケン、ピーナッツ(スヌーピーのね)に関しては知らないことだったので楽しめました。
何かを調べるということは楽しいですね。
その楽しさを子供たちに知って欲しいです。

ますます学校司書の仕事にのめりこむ詩織ですが、いいパートナーと出会い、次はどんな展開になるのでしょうね。
そうそう、なんで二人に特別な能力を持っている必要があるのか、ちょっとわかりませんが。
次回、元旦那が現れ、二人は・・・なんてことないかしら(笑)。