フィンランド旅行③ーラーセポリ博物館とムーミン美術館2024/08/01

【第四日目】
二日間、ヘルシンキ市内を回ったので、この日はヘルシンキ郊外へ行くことにしました。
友人が大好きなヘレン・シャルフベックの絵がある、小さな博物館まで行きました。
博物館はラーセポリ博物館(Raaseporin Museo / Raseborgs museum)といい、タンミサーリ(Tammisaari / Ekenäs)という町にあります。
*(フィンランド語/スウェーデン語)
友人が交通機関を調べてくれたので、わたしはただ着いて行くばかりで、楽ちんでした。
VRアプリで電車の切符もバスの切符も買えました。
あまり電車やバスがないので、気をつけないと接続が悪く、帰りが遅くなります。
ちょうどヘルシンキからの電車が全線改良工事をしていたため、ヘルシンキからカリス(Karyaa/karis)までバス(片道10ユーロ)、カリスからローカル線(片道 3.40ユーロ)に乗り、タンミサーリ(Tammisaari / Ekenäs)まで行きました。
バスも電車も好きな座席に座れました。
田舎の風景が見られて、楽しかったです。

タンミサーリ駅から博物館(入館料12ユーロ)まではGoogleさんに頼りましたが、わたしの携帯では案内人が道から外れていて、不思議でした。
詳しい経路を知りたい方はこちらをご覧下さい。
ヘレン・シャルフベック(1862年ー1946年)の絵はシャルフベック館にあります。
絵の他に彼女が使用していた杖とかイーゼルとかもありました。
英語の説明書きがなかったのが残念です。
軽く彼女の生涯を紹介しときますね。

1862年にヘルシンキに生まれる。
3歳の時に階段から落ち、足が不自由になり、一生杖をつく生活をした。
小学校に通えず、家庭教師に教わる。
11歳の時に絵の才能が認められ、フィンランド芸術協会の素描学校で学ぶ。
1880年、≪雪の中の負傷兵≫がフィンランド芸術協会に買い上げられ、奨学金を得ると18歳でパリに行き、画塾アカデミー・コラロッシで学ぶ。

       ≪雪の中の負傷兵≫ 1880年 アテネウム美術館蔵

1889年、≪快復期≫で国際的な名声を得る。

         ≪快復期≫ 1888年 アテネウム美術館蔵

1890年にフィンランドに帰国。ヘルシンキの素描学校で教鞭を執る。
1902年に療養をかねてヒュヴィンカーへ引越し、母と暮らすが、その後15年間、家に引き籠もって制作に集中する。
1914年、フィンランドを代表する9人の美術家のひとりとして、フィンランド芸術協会から自画像を依頼される。

      ≪黒い背景の自画像≫ 1915年 アテネウム美術館蔵

1918年、内戦が勃発。タンミサーリに二週間滞在する。
1920年、フィンランド大統領から高位勲章の白薔薇勲章を授与される。
1923年、母が死去。
1925年、タンミサーリに引越す。
1939年、第二次世界大戦が始まり、フィンランドは冬戦争に突入し、シャルフベックはタンミサーリから北のテンホラにあるポルカの農場に疎開する。
1944年、スウェーデンのサルトショーバーデンの療養ホテルに定住する。
晩年には自画像連作を描いて、1946年1月23日83歳で死去する。

大きな失恋をパリ時代とヒュヴィンカー時代に二回ほどしたようです。
写真が写せないので、どういう絵があったのか紹介できませんが、わたしが一番印象に残ったのが、彼女の自画像です。彼女は40点以上の自画像を描いたそうです。その中に彼女は自分の悲痛な思いを込めているのかもしれません。
入り口の壁に若い頃から順番に自画像の写真が並べてありましたが、晩年のものは…ハリーポッターに出てくるヴォルデモート卿かと思えるほどです(失礼)。

ショップとカフェがあったので、カプチーノを頼み、しばし庭でくつろぎました。


両側に犬連れの方々がいて、右側のわんこはご主人様がやって来ると、嬉しくて飛び上がっていました。か・わ・い・い。


ランチがまだだったので、駅までの帰り道の途中にあるカフェに入ってみました。


海老ののったオープンサンド(紅茶とともに7.50ユーロ)を食べました。
カフェの横から海が見えたので、行ってみることにしました。


石の教会が見えました。


通り過ぎていくと、パターゴルフをしている人たちがいます。


水辺に行くと、犬を連れて水の中に入っていく女性がいました。


わんこは水が好きなんですね。


もう一匹やって来ました。
お姉さん、スカートが短くて、お尻が見えていますよ。水着かな?
わんこがブルブルすると大変です。


浜辺になっていて、海水浴をしている人もいるようです。


空が晴れ渡っています。


ガレージセールかな?色々と古いいらなくなった物を売っていました。


海辺にはヨットが沢山停めてあります。
乗ってみたいですねぇ。

ヘレン・シャルフベックの絵も浜辺もよくて、ずっとここにいたかったです。
帰りは電車からバスに乗り込み、無事にヘルシンキまで戻って来られました。

【第五日目】
この日はタンペレ(Tampere)のムーミン美術館(Muumimuseo)に行きました。
前日にVRアプリで特急列車の切符を買っておきました。今回は座席指定しなければなりません。行きと帰りの運賃が違います。
1時間半で着く電車もあったのですが、少し運賃が高かったので、2時間ぐらいかかる電車にしました。行き、22.90ユーロ、帰り、23.90ユーロ。
ひょとすると、もっと前に予約するともっと安かったかもしれません。


わたしたちの前の座席にテーブルがありました。
長距離の電車には二階席や食堂車があり、犬禁止の車両もあります。
電車に乗っていて気づいたのですが、フィンランドの白樺って北海道のに比べると細いですね。寒いと白樺も大きくなれないのかしら?

ヘルシンキでは晴天で汗をかくぐらいの天気が続いたのですが、なんとタンペレではザンザン降りの大雨に遭いました。
ゴアテックスのスニーカーとポリエステルの服とパンツをはいていたので、わたしはそれほど被害はなかったのですが、友人はスニーカーがグッショリ濡れて、大変でした。
駅からムーミン美術館の道のりが遠く感じました。


この大きなタンペレホールの中にムーミン美術館はあります。


右側がホールの入り口です。


ムーミン美術館の入り口。
大雨にもかかわらず、ムーミン美術館(14.50ユーロ)には沢山人がいました。
人気なんですね。


美術館にはムーミンの挿絵の原画やスケッチ、5階建てのムーミン屋敷、本のワンシーンのミニチュアなどが展示されていて、日本語でもムーミン作品の朗読が鑑賞できます。
狭い部屋に人が多くて、わたしは疲れが出たのか、あまり見る気になれず、ほどほどに見て、お腹が空いていたので、カフェで食事をしながら友だちを待ちました。
そうそう、ムーミンの銅像は見に行きましたよ。といってもホール正面の左側にポツンとにありましたけどね。


かわいいムーミンです。
少し大きくしてみましょうか。


握手ができますね。
ショップは小さく、それほどムーミングッズが置いてなくて、残念でした。

帰る時には晴れていて、行きのわたしたちが歩いている時だけ雨が降ったようです。
帰りの道はあっけなく、こんなに駅から近かったのかと思うほどでした。
この後、パイプオルガンのコンサートに行くので、タンペレの町は見ずにヘルシンキに戻りました。


フィンランドの電車を載せておきます。


猫の絵が描いてあった電車です。猫はこの地方のマスコットなのかしら?

7時からヨハンネス教会(Johanneksenkirkko)でパイプオルガンのコンサートがありました。
この教会に行くにはソコスデパートの横にあるLasipalatsiから10番のトラムに乗ります。


トラムのJohanneksenkirkko駅からすぐの所にある、ルーテル派教会で、フィンランド最大規模の石造教会だそうです。


スウェーデンの建築家が多くの装飾や窓材料をスウェーデンから輸入して建てたそうです。


入り口の上、座席の後ろ側にパイプオルガンがあります。
コンサートは10ユーロで一時間でした。今回はパイプオルガンとバリトンの共演です。

<Program>
RICHARD WAGNER         オペラ「さまよえるオランダ人」序曲
 リヒャルト・ワーグナー    「ヴェーゼンドンク歌曲集」より
              「天使」、「悩み」、「夢」
                                    「タンホイザー」
                                         ヴォルフラム:
                                         Blick ich umher
                                            Pilgerchor
                                            Wie Todesahnung... O du mein
                                            holder Abendstern

OSKAR MERIKANTO         Rukous (祈り)
オスカル・メリカント            Suvi-illan vieno tuuli (san. Eino leino) 
               (夏の夜の風)
                                       Häähymni (婚礼讃美歌)

Juhana Kotilainen , baritone
Arttu Selonen, organ

プログラムに英語がない上に、「タンホイザー」のことをよく知らないので、ヴォルフラムの歌う歌をドイツ後のまま書いています。(どなたか教えて下さい)
Oskar Merikanto(オスカル・メリカント)はフィンランドの作曲家だそうで、フィンランド語の訳を載せました。


オルガニスト(前)もバリトン(後)の方も若いですね。バリトンの人の声がよかったです。
多彩なパイプオルガンの曲を聴きましたが、たまには正統派のバッハなども聴きたくなりました。

帰りにダンスをしている人たちを見かけました。


遠くから撮ったので、よくわからないかもしれませんが、昔のフォークダンス風の踊りでした。
楽しそうでいいですね。

この日は帰ってからハプニングがありました。

コメント

_ ろき ― 2024/08/01 19時34分47秒

ヘルシンキからの電車(バス)の旅、楽しかったですね。VRのアプリ優秀。
ラーセポリは夏に2週間くらいダラダラ過ごしたいくらい。Turkuも面白い町のようで、行ってみたいし。
わんこと水浴びなんて羨ましいですよね。
パイプオルガンのコンサート、2回ともすばらしかったです。これで10ユーロなんて、お得。

_ coco ― 2024/08/01 20時27分10秒

わたしは海辺の町というのが好きみたいです。
ボーとしているのにいいものね。

そうです、バリトンです。なんでテノールって書いたのか?下はちゃんとバリトンになっているのにね。まだ時差ボケしてますwww。
ろきさんのブログも載せておきました。

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